JPS5833673Y2 - 高周波加熱装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 考案の技術分野 本考案はカップリングを介してオーブン内に配設された
ターンテーブルを回転させるようにした高周波加熱装置
に係わり、特にカップリングとターンテーブルの構造に
関する。

考案の技術的背景 従来この種の高周波加熱装置において被調理食品を均一
に加熱するためにターンテーブルを用いたものはあった
が、このターンテーブルをスムーズにかつ円滑的に回転
させるには如何に構成したらよいかが問題となっていた
。

つまり、ターンテーブルを回転させる場合、オーブン外
のモータによる駆動力を利用してターンテーブルの底面
の中心点に凹部あるいは凸部を設け、これに前記モータ
からの駆動軸を嵌合させることにより、回転力を伝達す
るようにした構成のものがあった。

背景技術の問題点 しかしながら、このような構成のものでは、ターンテー
ブルに対する相当大きな駆動力が要求されることになり
、また、嵌合部として強い強度が要求され、高価となっ
ていた。

さらに、ターンテーブルの中央底面に突出部が生じ、オ
ーブン外で使用する場合ターンテーブルが不安定になる
という欠点もあった。

考案の目的 本考案は上述した点を考慮し、ターンテーブルをカップ
リングを介してスムーズかつ円滑的に回転させ、被調理
食品を確実に均一加熱でき、さらに、オーブン外でのタ
ーンテーブルを安定に支持できるようにした高周波加熱
装置を提供することを目的とする。

考案の概要 本考案はターンテーブル底面に、カップリング上の複数
個の突起と対応する複数個の保合穴を設け、さらに、ロ
ーラーより外周の底面に複数個の脚を設け、ターンテー
ブルの回転の円滑化と安定化を計ったものである。

、考案の実施例 以下、本考案の一実施例を添付図面に従い説明する。

図において、符号１は高周波加熱装置の外筐で、この外
筐１には被調理食品２が収納されるオーブン３が内装さ
れている。

このオーブン３の下方にはガラス製のターンテーブル４
が配設されている。

このターンテーブル４は前記被調理食品２を載置するも
のであり、ターンテーブル４の裏面には、その外周部に
複数個突出された脚５が、またほぼ中央部に複数個の係
合穴６がそれぞれ形成されている。

ターンテーブル４の下方にはオーブン３外に配設された
モータ７とターンテーブル４を連結する誘電体製のカッ
プリング８が設けられている。

このカップリング８は断面略Ｔ字状をなし、その平面部
９には上記係合穴６と係合する係止突起１０が複数個形
成されている。

またオーブン３の底面１１の上記脚とカップリングの間
には複数個のローラー１２が設けられ、ターンテーブル
４がカップリング８から脱落するのを防止している。

一方オーブン３の右壁上方にはマグネトロン１５が取付
けられ、そのアンテナ１６は側壁１７に設けられた凹部
１８に収納されるようになっている。

前記マグネトロン１５はフィン１９を有し、送風機２０
からの冷却風によって冷却されるように構成されている
。

マグネトロン１５を冷却した風はダクト２１を介して開
口２２からオーブン３内に導入される。

オーブン３の開口２２に対向した位置には、開口２２か
らの風によって回転されるスタラファン（図示せず）が
配設されている。

上記スタラファンの下方には偏心位置に排気孔２４を有
する仕切板２５が設けられ、オーブン３内に導入された
風をドア（図示せず）に突設された多数の透孔（図示せ
ず）からオーブン外へ排出するように構成されている。

本考案は以上のような構造になっているから、食品を加
熱するに際してはドアを開放して被調理食品２をターン
デープル４上に載置する。

しかるのち再びドアを閉じ電源を入れる。

マグネトロン１５が発振すると共にターンテーブル４も
回転する。

この場合、ターンテーブル４の係合穴６がカップリング
８の係止突起と係合しているから、モータ７からの回転
出力が上記カップリング８を介してターンテーブル４に
確実に伝達され、また、ターンテーブルの外周部をロー
ラー１２で支持しているので、ターンテーブル４をスム
ーズかつなめらかに回転させることができる。

一方送風機２０から吸込まれマグネトロン１５のフィン
１９を冷却した風は開口２２を介してスタラファンは風
力により回、転する。

このためマグネトロン１５のアンテナ１６から発振する
電波は反射されオーブン３内を種々の方向に進み、ター
ンテーブル４に載置された食品２に吸収され、食品２を
均一加熱する。

この場合食品２はスタラファンにより、ターンテーブル
４のみで加熱した場合よりも中心付近の食品２が均一か
つ周囲のものとの差異なく加熱される。

また、調理終了後はターンテーブル４をカップリング８
から取り外し、そのままテーブルなどに持ち運び載置す
ればよい。

このときターンテーブルの底面中央は平坦であり、外周
部の脚のみが突出しているのでターンテーブルは安定し
て保持される。

考案の効果 本考案によれば以上のように、ターンテーブルの底面中
央部に複数個の保合穴を一体戊形して設け、この各保合
穴に対して係合するカップリングの複数個の係止突起に
よりターンテーブルを回転するようにしたので、従来の
駆動軸のみによって回転するようにしたものに比べて安
定して、しかも、回転トルクを軽減することができ、且
つその回転トルクの軽減によりターンテーブルとカップ
リングの係合部における係合度も軽減できることになり
、従ってターンテーブルをカップリングに載置し単にタ
ーンテーブルの保合穴である凹部とカップリングの係止
突起である凸部との保合のみでターンテーブルに対し回
転トルクを与えることができるものである。

さらに、このターンテーブルをオーブン外に載置すると
き、載置面の状況が悪く、小さいゴミくず等が載置面上
に存在していたとしても、ターンテーブルの底面にはそ
のローラー当接部より外周に位置する複数個の脚がある
のみで、他の部分は平坦であり突出部がないため、ゴミ
くず等がターンテーブル底面に接触するようなこともな
くなり、安定して載置できる。

【図面の簡単な説明】 図は本考案−実施例の縦断面図である。 １・・・・・・外筐、３・・・・・・オーブン、４・・
・・・・ターンテーブル、６・・・・・・係合穴、７・
・・・・・モータ、８・・・・・・カップリング、１０
・・・・・・係止突起、２０・・・・・・送風機、２４
・・・・・・排気孔、２５・・・・・・仕切板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外筐と、この外筐に内装されたオーブンと、このオーブ
   ンの下方に配設された誘電体製のターンテーブルと、こ
   のターンテーブルの下面に複数個凹設された保合穴と、
   各保合穴に対向して設けられ、上記保合穴にそれぞれ係
   合する複数個の係止実記を有し、かつターンテーブルを
   載置回転させる誘電体製のカップリングと、このカップ
   リング外周のオーブン底部に設けられターンテーブルを
   保持する複数個のローラーと、上記ターンテーブルと一
   体的に下方に突出して設けられ、ターンテーブル周縁部
   と上記ローラーの当接部との間に位置する複数個の脚と
   、上記カップリングを回転させるためオーブン外に配設
   されたモータとを具備し、上記ターンテーブルを上記カ
   ップリングから外して平坦面に載置したとき、上記脚に
   よりターンテーブルが安定に支持されるようにしたこと
   を特徴とする高周波加熱装置。