JPS5832957B2 - 抗腫瘍能を有する溶血性連鎖球菌の培養方法 - Google Patents

抗腫瘍能を有する溶血性連鎖球菌の培養方法

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JPS5832957B2
JPS5832957B2 JP53132862A JP13286278A JPS5832957B2 JP S5832957 B2 JPS5832957 B2 JP S5832957B2 JP 53132862 A JP53132862 A JP 53132862A JP 13286278 A JP13286278 A JP 13286278A JP S5832957 B2 JPS5832957 B2 JP S5832957B2
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  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は溶血性連鎖球菌(S treptococcu
sPyogenes+以下溶連菌と略記)の培養方法に
係り、詳しくはストレプトリジンS(以下SLSと略記
)産生能および抗腫瘍能が高い菌体を高収率で得る溶連
菌の培養方法に関する。
溶連菌は、丹毒、敗血症、産褥熱、その他種々の疾病の
病源菌であるが、古くからある種の溶連菌が抗腫瘍能を
有していることが知られており、近年臨床的にも制癌剤
として用いられるようになった。
溶連菌の抗腫瘍能は、本菌の産生ずる溶血毒素の一つで
あるSLSの産生能と密接な関係があり、自然界に存在
する溶連菌の中でも、SLS産生能を有する菌株のみが
抗腫瘍能を有しており、また、たとえSLS産生能をも
つ溶連菌でも、SLS産生能を失うような条件で培養す
ると、同時に抗腫瘍能も消失してしまうことが知られて
いる。
この例は、培地にグルコースを添加した場合によ〈調べ
られており、グルコースを0.3%以上添加すると菌の
発育は良くたるが、その菌のSLS産生能および抗腫瘍
能がほぼ完全に失われること、またグルコースのみなら
ずフラクトース、ラクトースマンノースあるいはグリセ
ルアルデヒドを培地中に添加してもSLS産生能が抑制
されることが知られており(H、Okamoto et
al、 GANN、 55 。
225〜232 t June、1964 ;H,Ok
amot。
et al−、Japan−J、Exp、Med、、
34 、3 + 109〜118;犬月等、金沢大学が
ん研究所年報、第1巻、141〜153頁、1967年
参照)、本発明者等も、これらの添加によりSLS産生
能が消失することを確認した。
以上の理由から従来の培養法では、グルコース等の良好
な資化可能な炭素源が使用できず、菌の増殖上不利とい
う欠点があるにもかかわらず、抗腫瘍能を有する菌体を
得るW、それら資化可能な炭素源を含有もしくは添加し
ない培地を用いることが余儀なくされていた(特公昭4
3−6690)。
その後、資化可能な炭素源を含有しない培地として酵母
エキスを用いるとSLS産生能のより高い菌体が得られ
ることが開示されるに至った(特公昭45−21628
)が、その菌体収率は不良であり満足すべき方法とはい
い難い。
本発明者等は、SLS産生能および抗腫瘍能の高い溶連
菌を高収率で得る培養方法について研究を進めた結果、
資化可能な炭素源(例えばグルコース)を含む培地を用
いた場合においても、培養経過中培地のpHを6〜7.
5に保持するならば、溶連菌のSLS産生能および抗腫
瘍能が失われず、かつ高収率で該菌体が得られることを
見出した。
本発明は上記の知見に基づくものであり、資化可能な炭
素源を0.3〜5幅含有もしくは添加した培地を用い、
培養経過中培地のpHを6〜7.5に保持することを特
徴とする抗腫瘍能を有する溶連菌の培養方法である。
以下本発明について詳細に説明する。
本発明を実施するに際して、培地としてブイヨン培地、
トッド・ヘーウイツド培地、トリプトソーヤ培地、カポ
チャエキス培地、酵母エキス培地あるいは大豆ポリペプ
トン培地等を基礎培地として用いる。
場合によってはこれら培地を組合せて用いることもでき
る。
資化可能な炭素源としてはグルコース、マンノース、フ
ラクトース、ラクトース、シュクロース、マルトース、
クリセルアルデヒド、トレハロースデキストリン、可溶
性澱粉、廃糖蜜等がある。
中テモ、グルコースおよびシュクロースは菌体収量が多
く、得られた菌体のSLS産生能および抗腫瘍能も良好
であって特に好ましい。
これら炭素源の培地中濃度は、添加する炭素源の種類、
基礎培地中に含有されている炭素源の種類等によっても
若干量るが、一般的には、0.3〜5係の範囲であるの
がよく、例えばグルコースを基礎培地中に含有せしめる
場合のその濃度は好ましくは0.3〜2%、より好まし
くは0.3〜i、o係の範囲とするのがよい。
なお、ここで幅は〔資化可能な炭素源の培地中の重量/
培地の容量〕の百分率を意味し、以下特に断らない限り
全てこの意味で用いる。
本発明においては、上記の炭素源を含む培地に溶連菌を
培養するにあたり、培養経過中培地のpHを好ましくは
6〜7.5、より好ましくは6.0〜7.0に保持する
このようにすることによって、溶連菌は速やかに増殖し
、菌体収量が著しく向上するばかりでなく、得られた菌
体は優れたSLS産生能および抗腫瘍能を示す。
なお、トッド・ヘーウイツド培地、トリプトソーヤ培地
、カポチャエキス培地、大豆ポリペプトン培地等、もと
もと若干量の資化可能な炭素源を含む培地は、これをそ
のまま用い、pHをコントロールするだけで、上記の如
き効果を得ることが可能であるが、それら培地に前記の
如き資化可能な炭素源を一般に5係以下、例えばグルコ
ースの場合は好ましくは2幅以下添加した培地を用いる
ことによって、より良好な培養結果を得ることができる
かくして、本発明においては、資化可能な炭素源を含有
しない基礎培地である酵母エキス培地にグルコースを添
加し、その培地中濃度を0,3〜2係とした培地、資化
可能な炭素源を含有する基礎培地である大豆ポリペプト
ンを3幅(重量/容量)含有する培地にグルコースを添
加し、その培地中濃度を0.3〜1.5係とした培地等
が好適な培地として使用できる。
本発明方法によって前記の如き優れた効果が発現される
理由、あるいは、資化可能な炭素源存在下に溶連菌のS
LS産生能および抗腫瘍能の消失もしくは低下が起る理
由は必ずしも明確ではない。
溶連菌を資化可能な炭素源を含む培地で培養すると、一
般に、SLS産生能および抗腫瘍能の消失と共に培地の
pH低下が認められ、この事実からすれば、本発明方法
の効果は培地のpH低下を防止したことによるものと考
えられるが、しかし一方、マルトースを含む培地で該菌
を培養すると、培地のpH低下が起るにもかかわらず、
該菌のSLS産生能はある程度保持される(前掲の大月
等の報文参照)ことからすれば、該菌のSLS産生能の
低下は培地のpH低下のみが要因であることは断定でき
ない。
即ち、本発明の効果は培地のpH低下を防止したことそ
れ自体のみによるとは断定できない。
いずれにしても、単に培地のpHコントロールという簡
単な手段で優れた効果が得られることは全く予想できな
いことであった。
なお、上記の通りマルトースの場合は培地のpHが低下
しても菌のSLS産生能の低下は小さいがこの場合にお
いても、本発明のpHコントロールを症する該菌のSL
S産生能、抗腫瘍能がより増大し、またその菌体収率も
著しく改善される。
本発明方法において、pHをコントロールする方法とし
ては、緩衝液例えばリン酸緩衝液(pH7,0〜7.5
)を培地に対する最終濃度が50〜300mM、好まし
くは100〜200mMになるように添加する方法、あ
るいは、低速例えば100〜500 rpm で攪拌
下の培地中にアルカリ水溶液、例えば苛性ソーダ、苛性
カリ、アンモニア、塩基性アミノ酸等の水溶液(場合に
よっては塩酸、硫酸、燐酸、酸性アミノ酸等の水溶液)
を滴下する方法等が用いられる。
後者の操作は、pHコントローラーを用いて自動的に行
うこともできる。
培養温度は通常用いられる範囲でよいが特に37℃附近
が好ましい。
培養時間は、培地の種類および菌の接種量によって異る
が、8〜30時間程度であり、一般には12〜16時間
で活性収量とも十分な結果が得られる。
本発明方法によれば、資化可能な炭素源を含有しない培
地を用いる方法に比べて、2〜5倍の収量で溶連菌菌体
が取得でき、しかもそのSLS産生能および抗腫瘍能は
優れている。
以下実施例を挙げて本発明の詳細な説明する。
なお、各実施例において、菌体収量は培養液の吸光度(
OD66o)をもって示し、また、該0D660および
単位培養液中に含まれている菌体のSLS産生能(HU
/ml)の測定は、培養16時間目以降毎2時間置きに
採取した試料について行い、HU/mlはそれら測定値
中の最高値を、またoI)6aoは当該時点の値を示し
た。
また菌体当り該時点の0D660 で除した値をもって示した。
抗腫瘍能は培養終了時の培養液から分離した菌体をもっ
て調製した試料について測定した。
各測定は以下の通り行った。
〔菌体収量(OD66o)〕 培養液の一定量を採取し、これより遠心分離して得られ
た菌体を生理食塩水で2回洗浄tまた後、660nmに
おける吸光度(OD66o)が0.1〜0.2になるよ
うに該菌体を生理食塩水で希釈し、その希釈液の0D6
60 を測定し、この値に希釈倍率(希釈液量/採取
培養液量)を乗じて培養液の0D660 とした。
〔単位培養液当りのSLS産生能(H′U/ml)〕培
養液5 milを小試験管に採取し、氷冷し、これを冷
時遠心分離して得た菌体をバーンノ・イマー基礎培地(
マルトース675 TILg、20幅リン酸2水素カリ
ウム水溶液を水酸化ナトリウムでpH7,0に調節した
溶液6 mil、2幅硫酸マグネシウム7水和物水溶液
12m1および蒸留水66m1からなる培地、以下BB
Mと略記)で洗浄後、2mlの新鮮なりBMに懸濁し、
SLSを産生させるため、これに0.06%となるよう
RNase −00re(酵母RNAをRNase で
処理したもの)を添加し、37°Cで60分間保温した
該菌懸濁液は、次いで、氷冷して3500 rpmで1
0分分間時遠心分離し、その上澄液(SLS含有原BB
M液)を1mlとって冷緩衝液(塩化ナトリウム7.4
g、リン酸2水素カリウム3.179、リン酸水素2ナ
トリウム12水3.59gを水ll中に含み、そのpH
は6.5である)で倍々に希釈した。
この希釈液のそれぞれ1mlに対し、ウサギ赤血球懸濁
液〔ウサギ脱繊維素血液より遠心分離した血球を上記緩
衝液で数回洗浄し、該緩衝液で濃度が3係(容量/容量
)となるように希釈したもの〕1 m11を添加して3
7°Cで60分間保温し、50係溶血が生じた希釈液に
ついての原BBMに対する希釈倍率をSLSの溶血単位
(HU)とし、これより単位培養液当りのSLS産生能
(HU/m1l)を求めた。
(invivo抗腫瘍能〕 各実施例および比較例の培養液より、その250m1を
取って冷時遠心分離を行い、得られた菌体を冷生理食塩
水で2回洗浄後、冷BBMに懸濁し、660 nmにお
ける吸光度(0D66o)6;10.0となるように調
整した。
これにパニシリンGカリウム20万単位の1.25 m
ll生理食塩水溶液をBBMの5分の1量加えて37℃
に20分間、次いで45℃に30分間保温後その1ml
ずつを無菌試験管に分注し凍結乾燥して〔乾燥菌体5r
rg/試験管〕の溶連菌凍結乾燥製剤を得た。
10 個のエールリッヒ腹水癌細胞をマウス(1群5匹
、約5週令のddY雌性マウスを使用)腹腔内に移植し
、翌日以降、毎日1回4日間、上記の如くして得た溶連
菌凍結乾燥製剤の5ml生理食塩水懸濁液の0.2 m
lずつを腹腔内に投与した。
生理食塩水0.2 mllを同様に投与した群を対照と
した。
抗腫瘍能はエールリッヒ腹水癌移植後20日日および3
0日日のマウスの生存四散なもって示した。
たお、本試験における対照群のマウスの20日日目よび
30日日の生存四散はいずれも零匹であった。
実施例1(比較例A、B) 5幅酵母エキス培地〔工業用酵母エキス(オリエンタル
酵母工業製)50gを500?7Z7の蒸留水に溶解し
、pH7,2〜7.4に調整後100℃で1時間煮沸し
、次いで水冷し沈澱物を済去し、溶液をpH7,2〜7
.4に再調整し再び100℃で30分間煮沸、水冷、沈
澱物済去を行い、ろ液に蒸留傘本水を加えて10100
Qとし121℃で10分間滅菌したもの〕を基礎培地と
して用いた。
1500??Z7のジャーファーメンタ−中に上記の基
礎培地5007?Zlを加え、予め肉エキスブイヨン培
地(極東製)で培養した溶連菌(S t 、 Pyog
−enes ATCOIla 21060 )の培養液
2.5m1lを加えて植菌し、これにグルコース濃度が
0.4%となるように無菌グルコース溶液を加え、pH
コントローラーFC−IC東京理化機械(株)〕により
培養経過中の培地のpHが6.5となるよう5N苛性ソ
ーダ水溶液を170rpm で攪拌下の培地中に滴下
しつつ37°Cで20時間培養を行った。
比較例Aは次のとおり実施した。
上記と同様に基礎培地に溶連菌を植菌し、グルコース溶
液は添加するが培地のpH調節は行わず、37℃で20
時間培養を行った。
比較例Bは次のとおり実施した。
前記と同様に基礎培地に溶連菌を植菌し、グルコース添
加およびpH調節は行わず、37℃で20時間静置培養
を行った。
各培養法によって得られた菌体収量、菌のSLS産生能
および1nvivo抗腫瘍能の測定結果を第1表に示す
第1表に示した通り、本発明方法によって得られる溶連
菌の菌体当りのSLS産生能および抗腫瘍能はグルコー
ス無添加静置培養(従来法;比較例B)によって得られ
た該菌のそれらと比べ何んら遜色なく、しかもその菌体
収量は後者の2.6倍にも及び培養効率が飛躍的に向上
する。
一方、グルコースを添加するがpH制御は行わないもの
(比較例A)では、若干の菌体収量増加は認められるも
のの、該菌体のSLS産生能が著しく低下し、またその
抗腫瘍能ははg完全に失われる。
実施例2,3.4(比較例C,D、E) 実施例1で用いた菌(St−Pyogenes AT
CC*”&21060)の代りにSt 、Pyogen
es ATCC&21059(実施例2、比較例C)
、同lIDS−43(実施例3、比較例D)、同IID
T−3(実施例4、比較例E)を用いた他は実施例1お
よび比較例Bに記したと同様の培養法により第2表に示
す結果を得た。
実施例5.6.7(比較例F) 培養経過中の培地のpHをそれぞれ5.0(比較例F)
、6.0(実施例5)、7.0(実施例6)、7.5(
実施例7)に保持する他は実施例1と同様に培養を行い
第3表に示す結果を得た。
なお、比較のため比較例Bの結果を再掲した。
第3表の結果から、培地のpHは6.0〜7.0が最も
好ましい範囲であることが判る。
実施例 8,9,10.11 添加グルコース濃度を0.3 % (実施例8)、0.
8係(実施例9)とする他は実施例1と同様に培養を行
った結果、および添加グルコース濃度、培養時間をそれ
ぞれ2係、30時間(実施例10)、5係、40時間(
実施例11)とする他は実施例1と同様に培養を行った
結果を第4表に示す。
なお、比較のため比較例Bの結果も併せて示す。
実施例8〜11のいずれの場合においても、本発明方法
によって菌体収量は従来法に比べて2〜5倍に増大し、
しかも一方、菌体当りのSLS産生能は十分なレベルに
保持され、培養取得されるSLS総産生産生能いて著し
い改善が認められる。
なお、第4表の結果から、グルコースの添加量が増える
につれて菌体収量が増大するが、逆に菌体当りのSLS
産生能は若干低下する傾向があり、グルコース添加量に
は好ましい範囲があることがわかる。
実施例12,13,14,15(比較例G、H。
I 、J) 資化可能な炭素源としてグルコースの代りにマルトース
(実施例12、比較例G)、マンソース(実施例13、
比較例H)、シェフロース(実施例14、比較例■)、
ラクトース(実施例15、比較例J)を用いる他は実施
例1および比較例Aと同様にして培養を行い第5表の結
果を得た。
資化可能な炭素源を添加するがpHの調節を行わない上
記G−Jの比較例の他、比較のため炭素源を添加しない
前記の比較例Bの結果を再掲した。
実施例12〜150本発明方法によればいずれの場合も
、菌体収量は著しく増大し、しかもSLS産生能および
抗腫瘍能の優れた菌体を得ることができる。
一方、該炭素源を添加するがpH制御を行わないもので
は、菌体収量は若干量増加するものの、SLS産生能お
よび抗腫瘍能は著しく減少するか、あるいは消失する。
実施例16.17(比較例に、L) 基礎培地として、実施例1の酵母エキスの代りに、ポリ
ペプトンを主成分とする培地〔ポリペプトン(BBL社
製)1.5%、大豆ポリペプトン(BBIJ:製)0.
5%、酵母エキス(オリエンタル酵母工業製) 0.5
%、塩化ナトリウム0.5%の水溶液をpH7,2〜
7.4に調節し、121℃で20分間滅菌したもの〕(
実施例16)、あるいは大豆ポリペプトン(BBL社製
)より成る培地〔大豆ポリペプトン3係の水溶液をpH
7,2〜7.4に調節し121℃で20分間滅菌したも
の〕(実施例17)を用いる他は実施例1と同様に培養
を行い、また比較例として、それら培地を用いて比較例
Bと同様に培養を行い(比較例に、L)第6表に示す結
果を得た。
基礎培地がポリペプトン培地、あるいは大豆ポリベグト
ン培地である場合においても、本発明方法によって、菌
体収量がそれぞれグルコース無添加静置培養(比較例に
、L)の4.8倍および2.5倍に増大し、SLS産生
能、抗腫瘍性も良好である。
なお比較例しでは、グルコースを添加していないにもか
!わらずSLS産生能が低下しているが、これは本来大
豆ポリペプトン中に資化可能な還元糖が約0.4%(グ
ルコース換算値)含まれているホ傘ためであろうと考え
られる。
この場合、更にグルコースを添加しても、pH制御する
と実施例17の如く、SLS産生能の低下は起らないこ
とが分る。
実施例 18 基礎培地として実施例17で用いた大豆ポリペプトン培
地(約0.4%の還元糖を含む)を用い、グルコース添
加は行うことなく実施例17と同様に培養を行い得た結
果を前記の比較例りの結果と共に第7表に示す。
実施例 19 10係酵母エキス培地(工業用酵母エキス100gを5
00m1の蒸留水に溶解しpHを72〜7.4に調整し
、100℃で1時間煮沸後水冷し、沈澱物を済去し、p
Hを7.2〜7.4に再調整後再度ioo℃の煮沸(3
0分間)、水冷、沈澱物炉去を行い、これに蒸留水を加
え10100Oとしたもの)500mlと、300 m
Mリン酸緩衝液(pH7,3)500mlと混合して、
121℃で10分間滅菌した。
これに予め肉エキス培地で培養した溶連菌(St −P
yogenes ATCCA:21060)培養液を5
omll加えて植菌し、培養液のグルコース濃度が0.
4%となるように滅菌グルコース溶液を添加し、37℃
で20時間静置培養を行った。
この培養においてはoI)aaoは2.2に達し、緩衝
液およびグルコース無添加の静置培養(比較例B、0D
660=0.89 ”)に比べて約2.5倍の菌体増殖
が見られた。
また、単位培養液当りのSLS産生能(HU/HU/m
1 m1l )および菌体当りのSLS産生能(□)D66
0 は、それぞれ466および212と高い値を示し、凍結
乾燥製剤についてin vivo抗腫瘍抗腫瘍全試験た
結果では、被験マウス(1群5匹)は、エールリッヒ腹
水癌移植後30日日においても全四散が生存していた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 抗腫瘍能を有する溶血性連鎖球菌(S trept
    o−coccus Pyogenes )を培地中に増
    殖させる方法にお〜)で (A) 資化可能な炭素源を0.3〜5%含む培地を
    用い、且つ (B) 培養経過中、該培地のpHを6〜7.5の範
    囲に維持する ことを特徴とする該菌の培養方法。 2 資化可能な炭素源を0.3〜2幅含む培地を用いる
    特許請求の範囲第1項に記載の培養方法。 3 培養経過中、培地のpHを6.0〜7.0の範囲に
    維持する特許請求の範囲第1項に記載の培養方法。 4 資化可能な炭素源が資化可能な単糖類もしくは三糖
    類である特許請求の範囲第1項に記載の培養方法。 5 資化可能な単糖類がグルコースである特許請求の範
    囲第4項に記載の培養方法。 6 資化可能な三糖類がシュクローズである特許請求の
    範囲第4項に記載の培養方法。
JP53132862A 1978-10-28 1978-10-28 抗腫瘍能を有する溶血性連鎖球菌の培養方法 Expired JPS5832957B2 (ja)

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INFECTION AND IMMUNITY=1972 *
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