JPS5832885Y2 - 鋸 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は鋸の改良に関するものである。

現在一般に使用されている鋸身の厚い大きな鋸には身の
通りを良くするためにあさりを設け、またいちどに深く
喰い込まないように鋸刃先端に上目を設けるような対策
が成されたものがある。

しかし、第６図のように鋸刃先端に上目７′を設けたこ
とにより、ひき目１８′の底部に断面山形突条１４′が
出来、そのために木材に対して喰い込み深さが深さが深
くなって当りが多くなるから抵抗が大きくなり軽く引け
ないばかりか、断面山形突条１４′の存在によって鋸刃
６ ａ／の大きな喰い込みにともなう反作用としての横
ぶれが大きくなり、ひき目１３′の幅が実質的に大きく
なるとともに切り口が粗雑になる等の欠点があった。

そこで本考案は一部の鋸刃に上目を設ける一力、他の鋸
刃に二段ずりを形成して鋸刃先端に裏刃の刃口に直角の
横刃を形成し、該横刃によりひき目庇部に生じる断面山
形突条を取り除くべく構成することにより前記欠点を一
挙に解決するばかりでなく新たな利点を有した鋸を提供
しようとするものである。

以下本考案の一実施例を図面に基づいて詳述する。

第１図に示す鋸１において、２は鋸身であり、一端に込
み部３を有し、巾方向−側縁には第２図〜第４図に示す
ように上刃４と裏刃５とを有する鋸刃６を複数個連続的
に形成し該鋸刃６の先端を一枚ごとに交互に左右の側面
に振り分けてあさりを形成している。

そして一定間隔おきに連続した数枚を一組とした鋸刃６
ａには上目７を形成している。

また他の二枚を一組とした鋸刃６ｂの先端部を斜めに削
除して裏刃５より上刃４側が低くなるより傾斜した押え
面８を形成するとともに鋸刃６先端に裏刃５の刃口５ａ
に略直角の横刃９を形成している。

１０は柄杆であり、断面Ｕ字型の背金１１を有し該背金
１１に鋸身２の込み部３を差し込み、ボルト１２で締付
けて一体的に結合している。

上記のように構成した鋸１は使用時において第５図に示
すように上目７部分で切り残されてひき目１３の底部に
生じる断面山形突条１４が鋸刃６ｂ先端の横刃９の切込
み作用によってただちに平らに削り取られることとなり
、そのため鋸刃６ｂの喰い込みは実質的に浅くなり、木
材１５との接触面積が減り抵抗が小さくなるから、軽く
切れる。

しかも鋸刃６ａの喰い込み量は横刃９がひき目１３の底
部に接することによって適正に保持され、鋸刃６の喰い
込みにともなう反作用としての横ぶれを阻止するから、
あさりが広くても実質的にひき目１３の幅を狭くするこ
とができるとともに切り口をきれいに仕上げることがで
きるばかりでなく鋸刃の折損を防止できる。

尚、鋸刃６ａと鋸刃６ｂとの刃数はいかなる比率をもっ
て構成しても同様の作用効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第５図は本考案の一実施例を示し、第１図は正
面図。 第２図は要部拡大正面図、第３図は第２図のＡ−ＡＩＭ
面図。 第４図は要部斜視図。第５図は使用状態を示す断面図。 第６図は従来例の部面図である。 ２・・・鋸身、４・・・上刃、５・・・裏刃、６・・・
鋸刃、７・・・上目、８・・・押え面、９・・・横刃。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 鋸身に上刃と裏刃とを有する鋸刃を複数個連続的に形成
   するとともに鋸刃にあさりを形成した鋸において一部の
   鋸刃には上目を形成する一方、他の鋸刃の先端部を削除
   して裏刃側より上刃側が低くなるよう傾斜した押え面を
   形成するとともに当該鋸刃の刃口に略直角の横刃を形成
   したことを特徴とする鋸。