JPS5832858Y2 - シ−ム溶接用倣い装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、シーム溶接機にかける倣い装置に係り、た
とえば第５図に示すような自動車用燃料タンク０のごと
くプレス加工された上槽体と下槽体とを組合せて、その
胴周囲に形成されたフランジ部全周を気密に溶接して一
体の気密容器を製造する場合、フランジ部の溶接区域を
直線部“Ｏ−Ｐ“ ／／Ｑ Ｒ／／とコーナ部“０−
Ｒ〃“Ｐ−Ｑ“とに区分し、これらを区分された溶接区
域毎に、−貫した製造ライン上にて自動的に溶接して高
速量生産を図るべく、コーナ部“０−Ｒ“ “Ｐ−Ｑ“
の溶接を円滑に行うように構成したシーム溶接機用コー
ナ倣い装置に関するものである。

従来、この種の気密容器を製造する場合、一般に運転自
在な複数のリンク機構を有する、いわゆるアイアンマン
と称する倣いジグを用いてその被加工物の受は台に、タ
ンクをセットし、これを動かぬようにクランプした後、
上下シーム電極の回転駆動によりリンクを従動してフラ
ンジ部の全周にシーム溶接を施す方法が知られている。

しかし、ガソリンタンク等の製造に関する一貫した製造
工程を含めた直線的な全自動化ラインを構成するに釦い
ては、前述の倣いジグの採用の試みは、円滑な流れ作業
化による能率向上を達成する上で、下記の理由で実施困
難であった。

（１）従来のアイアンマン方式では、タンクの全周を１
回で溶接するため、四隅のコーナ部が・」＼さなＲにな
り、溶接速度の変化やむすな「コジリ」が発生し、溶接
品質が不安定となるばかりでなく、特にアイアンマンで
は直線的なライン構成な取ることが設計上むつかしい。

（２）タクト時間の短かい高速多量生産を考えると複数
のアイアンマンな配置する自動化は複雑になる。

（３） アイアンマンの選択が結果的に被加工物の形
状等の購造設計を制約する。

この考案は、専ら高速量生産の見地からガソリンタンク
等の合成加工品に関連する一連の製造過程にトいて被加
工物のコーナ部に限る連続したシーム溶接を円滑に行う
ために開発されたもので、とくに被加工物を回動せしめ
る回転軸の直下に、駆動支点を配置できない不都合があ
る場合、及び被加工物の回転軸が犬なる角度で回転を要
求される場合、あるいは加工装置の変化に対応できるよ
う被加工物の回転軸に昇降機能を必要とする場合、さら
Ｋは回転軸駆動系をより小なるものを必要とする場合に
おいて、被加工物の受は台を昇降調節可能ならしめる回
転軸Ａと、この回転軸に回転作用を与えるための、別個
に設けられた回転軸Ｂとを備え、これら各々の回転軸に
は、互いに先端が遊動的に係合して所要な回転角度をも
って移動し得るように連結されたリンク機構を構成して
なる倣い装置を提供する。

次に、図面に示す「実施列」によりこの考案を詳細に説
明する。

この倣い装置は、第１図〜第３図に示すように、一連の
ライン上に配置された数台のシーム溶接機（省略）に結
合されるもので、被加工物０は矢印（へ）方向にトラン
スファ等の搬送装置により順次移送され、目的の加工位
置で第３図のように方向姿勢が変る。

そして、この倣い装置には、被加工物０の受は台１を有
する昇降調節可能な回転軸Ａと、この回転軸とは別１固
に離して設けられた回転軸Ｂとを有し、前記回転軸Ａに
は第１アーム２を、また他の回転軸には第２アーム３を
設けると共に、第１アーム２には、第２アーム３に形成
された所要範囲の遊び長孔４に遊着するローラ５を配し
、また第２アーム３には当該アームを所要角度θ１まで
駆動することによって、目的とする加工位置へ被加工物
０のコーナ部に有する溶接曲線を投影するような所要の
回転角度θ２を第１アーム２へ駆動伝達するための駆動
源たるシリンダ６が装備されている。

符号１６は被加工物をクランプするための回転自在なり
ランプ装置で、具体的な構造は、第４図の断面図から解
るように、上端に被加工物の受は台を固着した回転軸Ａ
１−１１．、固定体７に固着された筒吠体の支持部材８
内部を貫通して回転自在に支持されてトリ、この回転軸
Ａの下端には、前記固定体７に対し当該回転軸を昇降さ
せ、被加工物０をシーム電極（第２図の１５）の高さに
一致せしめるための、前記支持部材８の内壁に形成のネ
ジ部に螺着された円筒体９を有する昇降用・・ンドル１
０が設けられている。

また、このノ・ンドル１０と支持部材８間には昇降用・
・ンドルの回転をロックするための、前記円筒体９外周
のネジ部に螺着されたａツクナツト１１が装備されてい
る。

１７はロックナツトのハンドルである。

前記回転軸Ａに固着された第１アーム２先端に設けられ
たローラ５は、基体１２側に設けられた回転軸１３に固
着の第２７−ム３の遊び長穴４に係合しつつ、その所要
範囲内にトリで第１アーム２の回転角度θ２をガイドし
得る状態で回転可能の支点Ｃを構成するために設けられ
ている。

そして、第２７−ム３には、駆動作用点りを設けてシリ
ンダロッド１３を連結したシリンダ６が装備されて釦り
、第２アームの１駆動を第１アームへ駆動伝達できるよ
うに構成されている。

また、第１アーム２と第２アーム３の連結される直下に
は第２アームの所要角度θ１内で当該アームの両＊ｕｉ
に直接当接して第１アームに与える所要の角度θ２を規
制するためのストッパ装置１４が（基体上面に）装備さ
れている。

この様にして、まず被加工物０がトランスファによって
移送され、第１図のように回転軸Ａの受は台１に受は嫂
されると、クランプ装置１６によって固定される。

次いで、シリンダ６に信号を発して第２アーム３に所要
角度θ１に至るまでの回転力が与えられ、第２アームの
遊び長穴４の許容範囲内で遊動する第１アーム２を、第
３図の戻り餘置イから左方の鎖線で示す所要角度θ２に
至る位置口までスイングさせて回転軸Ａに同作用を伝え
る。

かくして、被加工物０は、回転軸Ａの回転によって第４
図に示すように、ホの位置からシーム電極１５の加工位
置（図のハに示す位置）へ移動され、コーナフランジ部
の最初の溶接位置がシーム電極１５の加圧中心位置へ導
入される。

ａ後、シリンダ６の流体圧は開放され、シーム電極間で
目的とする溶接線を挟圧しつつ通電し、電極の駆動力に
よって被加工物０が二の位置に向って移動しつつ溶接が
行われる。

この場合、かかる倣い装置は、被加工物０と共に第１７
−ム２及び第２アーム３の作用角度内で従動することに
なる。

二の位置で、コーナフランジ部の溶接が終ると、再びシ
リンダ６に信号を発して各々のアームを操作し、被加工
物０を二の位置に示す姿勢からライン上へ元のホの位置
の姿勢に戻す。

このように、一方のコーナフランジ部の倣い溶接が完了
すると、再びトランスアにより、次に準備された他方の
コーナフランジ部への溶接工程に移送され、先と同様な
方法で溶接曲線に沿った溶接加工が行われる。

直線区域“Ｏ−Ｐ“ ／／Ｑ Ｒ“の溶接は、前段の
工程あるいは後段の工程にて移送中に目的の溶接部をシ
ーム電極間に導通させて平行シーム溶接を加えればよい
。

な督、本実施１１ＦＩでは、シーム電極の消耗に伴って
生じる電極加圧点の変化に対応できるよう、倣い装置に
昇降機能を付与せしめ、必要とされる電極の高さに応じ
て適宜に倣い装置の昇降が調整できるように構成されて
いる。

以上、この考案によると、自動車用燃料タンクのごとく
、−貫した製造工程に訃いて全自動化システムを試みる
場合、被加工物の直線的な移送通路に、シーム溶接機と
共に、オフセットされた回転軸Ｂを設けることにより、
より・１・角度の作用力によって、より犬なる所要角度
を回転軸Ａに与えながら、被７７ａ工物の溶接軌路を已
確にシーム電極間に案内導入することができ、しかも従
来のアイアンマン方式を使用しないで自動化することに
より溶接品質の向上が可能になり、高能率で安定した自
動化を容易に構成することができる。

さらに離れた立置から・」・なる駆動源により安定した
旧確な倣い動作が得られ、また構造が簡単で安画なリン
ク機構から構成することができる等新規のコーナ溶接用
倣い装置を提供する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案にかかる倣い装置の実施列を示す側
面図、第２図は、この考案装置の第１図■−■矢睨から
の動作説明図、第３図は、この考案の具体的な構造と動
作を示す平面図、第４図は同じく要部断拵図。 第５図は、被加工物なる自動車用燃料タンクの平面図で
、フランジ部の溶接区域を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上端に被加工物の受は台を有する回転軸Ａに固着された
   第１アームと、前記回転軸とは別個に設けられた回転軸
   Ｂに固着された第２アームとを備え、前記第２アームに
   形成された所要範囲の遊び長穴に、前記第１アームの先
   端を遊着し、また前記第２アームを駆動することによっ
   て目的とする加工装置へ被加工物を移動させるべく所要
   の回転角度を第１アームへ伝達するための１駆動源を設
   けてなるシーム溶接用倣い装置。