JPS5832821B2 - 音声信号の再生もできる静止画像やスロ−モ−シヨン画像再生用記録媒体 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 記録媒体における同一の記録跡中の信号を繰返し再生し
て静止画像やスローモーション画像が得られるような記
録媒体は、それからの再生画像が各種の目的に対して有
効に利用できるので、静止画像やスローモーション画像
再生用の記録媒体（ビデオディスク）を提供することが
企図されている。

ところが、静止画像やスローモーション画像の再生は、
上記のように記録媒体における同一の記録跡中の信号の
繰返し再生によって得られる信号によって行なわれるも
のであるから、静止画像やスローモーション画像の再生
と同時に再生される音声信号も、前記した記録媒体にお
ける同一の記録跡に対する繰返し再生と対応した繰返し
再生の態様のものとなり、正常な音声が再現できない。

また、記録媒体によって映像信号と音声信号とを同時に
記録再生する場合には、お互いの信号のクロストークに
よってそれぞれの信号が損なわれることがないように配
慮されなげればならず、そのために、通常は音声信号の
信号レベルを映像信号の信号レベルよりも低く設定する
ようになされているが、これでは音声信号の記録再生を
充分に良好に行なうことが困難である。

本発明は、上記した従来の問題点が良好に解決されるよ
うな音声信号の再生もできる静止画像やスローモーショ
ン画像再生用記録媒体を提供するものであって、以下、
添付図面を参照しながらその内容を具体的に説明する。

第１図ａ、ｂ図は、本発明の音声信号の再生もできる静
止画像やスローモーション画像再生用記録媒体Ｄ（以下
、記録媒体りと記載されることもある）の記録跡の状態
を例示するための記録媒体（ビデオディスク）Ｄの平面
図であり、第１図ａ図は記録跡が渦巻状の場合、第１図
す図は記録跡が同心円状の場合をそれぞれ示して（・る
。

この第１図ａ、ｂ図においては、図示を容易にするため
に、記録媒体りにおける記録跡の数が極端に少ないもの
として表示されている。

また第２図は、記録媒体りに記録されるべき信号の周波
数配置図であって、この第２図において、Ｓ■は映像信
号の占有周波数帯域、Ｓｓ、 、 Ｓｓ２はそれぞれ音
声信号の占有信号周波数帯域をそれぞれ示している。

前記した第２図中の各周波数帯域ＳＶ、Ｓ８１゜ＳＳ２
を占有する映像信号と音声信号とは、それぞれ、例えば
ＦＭ波信号のような信号形態のものとなされている。

前記した記録媒体りは、それの同一の記録跡中の信号が
予め定められた回数づつ繰返し再生されることによって
、静止画像が次々に再生されるようになされたり、ある
いはスローモーション画像が次々に再生されるように、
記録媒体りの１回転と対応する区間の記録跡には、映像
信号における１フレ一ム期間の信号の整数倍の長さの信
号が記録される。

そして、記録媒体りはそれにおける記録跡の形態が、第
１図ａ図示のような渦巻形の場合であっても、あるいは
、第１図す図示のような同心円状の場合であっても、記
録媒体りには、それが静止画像再生用のものとして、あ
るいはそれがスローモーション画像再生用のものとして
、それぞれ予め定められた記録態様に従って信号が記録
されるのである。

以下の本発明の実施例の記載においては、記録媒体に記
録されるべき映像信号が、例えば、いわニア）ＮＴ Ｓ
Ｃ方式の複合カラーテレビジョン映像信号（以下、テ
レビジョンをＴＶと記載する）のように、再生時に奇数
方法による２対１の飛越走査が行なわれるようなもので
あるとされており、かつ、図示説明の簡略化を図かるた
めに、水平走査周波数が１１Ｈｚというように極端に少
ないＴＶ方式を仮定し、それを例にして説明されている
。

第３図は、記録媒体りに映像信号を記録するための記録
跡が、第１図す図示のように同心円状のものであった場
合における記録媒体り上の記録跡中の記録信号の状態を
示したもので、図中において、Ｈｌ、Ｈ２，Ｈ３・・・
・・・は相次ぐ水平走査期間を示し、図中において、ａ
からｂまでは第１フレームの第１フイールドの期間と対
応し、また、ｂからＣまでは第１フレームの第２フイー
ルドの期間と対応し、以下同様にして、図中のＣからｄ
まで及びｄからａまでは、それぞれ、第２フレームの第
１フイールドの期間、及び第２フレームの第２フイール
ドの期間とそれぞれ対応している。

第４図は、本発明の音声信号の再生もできる静止画像や
スローモーション画像再生用記録媒体りへの記録に用い
られる記録信号の構成の１例を示す波形図であって、図
中のＨｌ、Ｈ２・・・・・・などは第３図中に示した各
水平走査期間Ｈ１，Ｈ２・・・・・・と対応するもので
ある。

この第４図示の信号構成例によって示されている記録信
号においては、水平走査期間Ｈ１，Ｈ３，Ｈ５・・・・
・’（Ｈ２ｎ＋ｔ）の部分には映像信号Ｖが存在し、ま
た、水平走査期間Ｈ２゜Ｈ４，Ｈ６・・・・・・（Ｈ２
ｎ）の部分には音声信号Ｓが存在するというように、映
像信号Ｖと音声信号Ｓとが一水平走査期間毎に交互に存
在するようなものとなされている。

そして、この第４図に示されているような信号構成の記
録信号によって、第３図示のような記録跡となるように
記録媒体りに記録信号を記録し、その記録媒体りを所定
の回転数で回転して記録跡中の記録信号を再生し、それ
により再生画像を得ようとする場合には、再生信号中に
おける音声信号Ｓの存在する水平走査期間Ｈ２，Ｈ４，
Ｈ６・・・・・・（Ｈ２ｎ）の信号は再生画像中に現わ
れないようにする。

第５図ａ、ｂ図は、第４図に示されているような信号形
態の再生信号によって得られるべき再生画像を構成する
走査線であって、第５図ａ図は第１フレームの再生画像
を構成する走査線を、また、第５図す図は第２フレーム
の再生画像を構成する走査線をそれぞれ示し、各図中に
おいて、太実線は第１フイールドにおける映像信号で輝
度変調された走査線であり、また細実線は第２フイルー
ドにおけゆ映像信号で輝度変調された走査線である。

第５図ａ、ｂ図において、太線の破線と細線の破線とは
、それぞれ音声信号期間と対応する走査線位置を示し、
これらの走査線は再生画像中には現われないようにブラ
ンキングされる（太線の破線は第１フイールドの走査線
、細線の破線は第２フイールドの走査線である）。

この第５図ａ図より明らかなように、第４図示のような
信号構成の再生信号は、２フレーム期間で１枚の完全な
再生画像を構成するのである。

上記した第４図示のような信号構成を有する記録信号が
記録されている記録媒体りからの信号によって、次々の
静止画像やスローモーション画像を得るのには、記録媒
体りにおけるある一つの記録跡を予め定められた回数だ
け繰返し再生した後に、次のある一つの記録跡の再生動
作に移り、このある一つの記録跡についても予め定めら
れた回数だけ繰返して再生を行なう、というように、順
次の記録跡についてそれぞれ予め定められた回数づつの
繰返し再生を行なうのである。

このように、静止画像やスローモーション画像の再生に
当っては、記録媒体りにおける同一の記録跡が、予め定
められた回数づつ繰返して再生されることにより、再生
画像は所定の静止画像やスローモーション画像となされ
るのである。

上記した再生動作によって、音声信号が存在する走査線
Ｈ２，Ｈ４，Ｈ６・・・・・・（Ｈ２ｎ）の部分も予め
定められた回数づつ繰返して再生されるのであるが、本
発明においては、予め定められた回数づつ繰返して再生
される音声信号の存在する走査線部分の信号によって、
正常な音声信号が連続した状態で再生されうるようにな
されるのである。

すなわち、記録媒体りとして、それの記録跡がＮ回づつ
繰返し再生されるべきものに構成されていたとした場合
を考えて上記の点を説明すると次のとおりである。

記録媒体りにおける音声信号が記録される区間、すなわ
ち、第３図示の例において水平走査期間Ｈ２ｊ Ｈ４、
Ｈ６・・・・・・（Ｈ２ｎ）の信号が記録される′各部
分には、時分割式または、周波数分割式にＮ個の信号が
それぞれ記録されるのであり、前記のように各水平走査
期間Ｈ２、Ｈ４ｔ Ｈ６・・・・・・（Ｈ２ｎ）毎に記
録されたＮ個の信号は、記録媒体りの１回転毎にその内
の１個づつが順次に取出されて時間軸上に述べられて連
続する音声信号となされるのである。

第６図は、音声信号の存在する各水平走査期間Ｈ２，Ｈ
４・・・・・・へ時分割式にＮ個の信号（第６図では図
示説明を簡略化するためにＮ＝６の場合を図示している
）を割当てた場合、すなわち、記録媒体りが同一の記録
跡をＮ回づつ（図示の例では６回づつ）繰返して再生さ
れるべきものとして構成されている場合の例である。

この第６図において、音声信号の存在する各水平走査期
間Ｈ２，Ｈ４・・・・・・には、それぞれ、＃２□。

＃２□、＃２３・・・・・・＃２６．＃４□、Ｈ４２・
・−・・・Ｈ４６，・・・・・・で示すような各界なる
音声信号が時分割式に記録されており、再生に当り前記
の各音声信号は、記録媒体りの最初の１回転においては
、水着走査期間Ｈ２における＃２□、水平走査期間Ｈ４
における＃４．・・・・・・というような態様で次々に
サンプリングされて取出され、記録媒体りの次の１回転
においては、水平走査期間Ｈ２における＃２□、水平走
査期間Ｈ４における＃４２・・・・・・というような態
様で吹成にサンプリングされて取出され、以下同様にし
て、次々の順次の１回転毎に次々の信号が順次にサンプ
リングして取出されて、これらの信号により記録媒体り
のＮ回転の期間にわたり連続した音声信号が再生される
のである。

上記の各水平走査期間におげろ音声信号の時分割多重記
録に当っては、記録信号をＰＣＭによるパルス信号とし
てもよいことは勿論である。

１例として、記録媒体りが同一の記録跡を４０回づつ繰
返し再生すべきものとして作られた場合について説明す
ると、この場合に音声信号の存在する各水平走査期間Ｈ
２，Ｈ４・・・・・・（Ｈ２ｎ）には、それぞれ４０個
の信号が時分割多重化される。

そして、上記の場合に音声信号をＰＣＭで記録するもの
とし、記録すべき音声信号の信号レベルを１０ピツトの
コードで表わすとした場合には、１つの水平走査期間毎
に４００ピツトの情報によってそれが記録されることに
なる。

今、記録媒体りに対する映像信号と音声信号との記録が
上記の例のように１水平走査期間毎に交互に行なわれた
とした場合には、音声信号のサンプリング周波数は水平
走査周波数の％となるから、記録再生される音声信号の
最高周波数はサンプリング定理により水平走査周波数の
Ｈの周波数となる。

また、ＴＶ映像信号を３０分間だけ記録できるような記
録容量のある記録媒体りを上記のような静止画像の記録
媒体として用いれば、この記録媒体は、３０Ｘ４０＝１
２００分−２０時間の音声信号の記録再生を行なうこと
ができ、また、この記録媒体りが９０ Ｏｒｐｍで回転
されるものであれば、２．６秒毎に１枚づつの割合いの
再生スピードで合計２７０００枚の静止画像を通常の連
続した音声と共に再生することができる。

音声信号の品質を向上させたい場合には、１水平走査期
間内でのサンプリングの回数を多くし、遅延線との組合
わせでそれが実現できるが、サンプリング数に逆比例し
て再生時間が短縮されることは勿論である。

また、一枚の静止画像について、ひととおりの音声信号
が終了した際に、自動的に次の画像の再生されるような
位置にヘッド（再生素子）を移動させるように構成する
ことも望ましい実施の態様である。

第７図は、記録媒体りにおける各音声信号の記録区間の
それぞれに、Ｎ個の音声信号を周波数分割式に記録させ
るようにした場合のＮ個の音声信号の周波数配置図であ
り、図中のｆｌ、ｆ２・・・・・・ｆｎは各界なる搬送
周波数値を示す。

この場合には、音声信号の存在する水平走査期間Ｈ２，
Ｈ４，Ｈ６・・・・・・（Ｈ２ｎ ）のそれぞれに、前
記した第１図に示すようなＮ個の異なる搬送波を個別の
音声信号で変調したＮ個の信号を同時に存在させておき
、再生時に記録媒体りから同時に再生された前記のＮ個
の信号の内から、記録媒体りの１回転毎にそれぞれ特定
な１つの信号を帯域濾波器によって取り出して、連続的
な音声信号が得られるようにする。

今、記録媒体りの最初の１回転の際に取出されるべき信
号が周波数ｆ、の領域のものであるとし、また、記録媒
体りの次の１回転の際に取出されるべき信号が周波数ｆ
２の領域のものであるとし、以下、記録媒体りの次々０
１回転に順次に取出されるべき信号が周波数ｆ３．ｆ４
・・・・・・の領域のものであったとすれば、周波数ｆ
２の領域の信号は周波数ｆ１の領域の信号に比べて記録
媒体りの１回転に要する時間だけ遅延されたものとして
再生されるように、また、周波数ｆ３の領域の信号は周
波数ｆ２の領域の信号に比べて記録媒体りの１回転に要
する時間だけ遅延されたものとして再生されるように、
というように、記録媒体りの次々０１回転毎に取出され
るべき信号が、記録媒体りにおける１回転前に取出され
た信号よりも記録媒体りの１回転に要する時間だけ遅延
されたものとして再生されるようにする。

前記の信号に与えるべき遅延は、記録媒体りに記録すべ
き信号に対して予め施しておいてもよいし、または、記
録媒体りから同時に再生されたＮ個の信号から個別の信
号を取出すべく設けられた各帯域濾波器の出力信号に対
して、所定の遅延時間を与えるようにしてもよい。

以上詳細に説明したところから明らかなように、本発明
の音声信号の再生もできる静止画像やスローモーション
画像再生用記録媒体においては、比較的に動きの少ない
再生画像、または大きな動きのない再生画像の再生に当
っても、正常な音声を付加して、長時間の記録再生が可
能となるために、例えば、語学の全コース等を一枚の記
録媒体に記録するような場合に極めて有効に利用でき、
また、多数の静止画像やスローモーション画像を、音声
による解説付きで長時間にわたって再生できるから百科
辞典のような利用も可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図ａ、ｂ図は記録媒体における記録跡の構成態様の
説明のための記録媒体の平面図、第２図は記録信号の周
波数配置の一例図、第３図は記録跡中の各水平走査期間
の配置態様の説明図、第４図は各水平走査期間における
記録信号の内容を示す一例図、第５図ａ、ｂ図は再生画
像の水平走査線を説明するための一例図、第６図は音声
信号の存在する水平走査期間における信号の配置態様の
１例の説明図、第７図は音声信号を周波数分割式に記録
する場合の信号の構成例図である。 Ｄ・・・・・・記録媒体。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 同一の記録跡中の信号が予め定められた回数づつ繰
   返し再生されることにより、静止画像やスローモーショ
   ン画像と対応する映像信号が得られるようになされてい
   る静止画像やスローモーション画像再生用記録媒体にお
   いて、予め定められた数の水平走査期間と対応する区間
   毎に映像信号と音声信号とが交互に記録されているよう
   になされているとともに、音声信号の記録部分には、前
   記の予め定められた繰返し再生回数に対応する数の各異
   なる音声信号が、予め定められた順序に従い、時間的ま
   たは周波数的に分離した状態で記録されているようにな
   された音声信号の再生もできる静止画像やスローモーシ
   ョン画像再生用記録媒体。 ２ 音声信号を水平走査周期の整数倍のサンプリング周
   期でサンプリングし、それを記録媒体上における音声信
   号の記録部分に、予め定められた順序に従い、時間的ま
   たは周波数的に分離した状態で記録してなる特許請求の
   範囲第１項記載の音声信号の再生もできる静止画像やス
   ローモーション画像再生用記録媒体。