JPS5832814Y2 - プレスにおける型交換装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はプレスにおける型交換装置に関する。

プレスにおける型の交換は、従来、ボルスタが載せられ
たボルスタ台車を１台使用し、作業終了後にボルスタ台
車をプレスの前方に引出して作業が終了した型をボルス
タから取外した後、次の作業に使用する型を取付け、ボ
ルスタ台車をプレス内に移動させて固定することにより
行なわれている。

したがって、型の交換に多くの時間を要し、プレスの能
率が低下するという欠点がある。

このため、プレスの前方に設けられた横方向走行路と、
横方向走行路とプレスの間に設けられた縦方向走行路と
、上面にボルスタ台車積載部が設けられ横方向走行路上
を別個に移割しうる２つの横送り台車と縦方向走行路お
よびボルスタ台車積載部上を移動しうる２つのボルスタ
台車とを備えた装置が提案されている（実公昭５２−９
０９２号参照）。

この装置では、ボルスタ台車と横送り台車の移動により
型の交換を行なうことができ、しかも一方のボルスタ台
車を使用してプレス作業を行なっている間に横送り台車
上で他方のボルスタ台車の型の取替作業ができるので、
型の交換時間を大幅に短縮できる。

このような装置では横送り台車のボルスタ台車積載部と
縦方向走行路の間でボルスタ台車を移し替えるときにこ
れらの高さを等しくする必要があるが、上記の装置では
横送り台車が常に横方向走行路の一定の水平面上を移動
するので、横方向走行路を縦方向走行路より横送り台車
の高さ分だけ低くする必要がある。

したがって、縦方向走行路を床とほぼ同じ高さに設けよ
うとすれば、床に横方向走行路用の大きな凹所を設ける
必要があり、この分だけプレス前方の作業スペースが減
少する。

また、２つの横送り台車が常に一定の水平面上を移動す
るので、これらの位置を入れ替えることが不可能であり
、各横送り台車の移動範囲には制限がある。

このため、これらの横送り台車上での型の取替作業を任
意の位置で行なうことができない。

この考案の目的は、型の交換を短時間で行なうことがで
きるとともに、横方向走行路用の大きな凹所を必要とせ
ず、かつ２つの横送り台車の位置を入れ替えることがで
きる型交換装置を提供することにある。

この考案による型交換装置は、上記のような型交換装置
にち・いて、横方向走行路が、中間部の床に設けられた
横送り台車より若干大きい凹所と、凹所の両側の床に設
けられた横方向レールと凹所内に設けられた昇降台と、
昇降台の上面に設けられた横方向レールとを備え、縦方
向走行路が、凹所とプレスの間に床とほぼ同じ高さに設
けられた縦方向レールを備えても・す、各横送り台車の
ボルスタ台車積載部に縦方向レールおよび横方向レール
が設けられても・す、昇降台が上昇したときに、昇降台
の横方向レールが凹所の両側の床の横方向レールと一致
し、昇降台が下降したときに、昇降台に載せられた横送
り台車が凹所内にほとんど隙間なくは寸り、かつボルス
タ台車積載部の縦方向レールが縦方向走行路の縦方向レ
ールと一致するとともにボルスタ台車積載部の横方向レ
ールが凹所の両側の床の横方向レールと一致するように
なされているものである。

以下この考案を図面に示す実施例により詳細に説明する
。

この明細書において縦方向および横方向は、それぞれ、
第１図における上下方向も−よび左右方向をいうものと
する。

型交換装置は、プレス２１の前方に設けられた横方向走
行路２２と、横方向走行路２２とプレス２１の間に設け
られた縦方向走行路２３と、横方向走行路２２上を別個
に移動しうる２つの横送りので２４と、２つのボルスタ
台車２５とを備えている。

横方向走行路２２は、中間部のボルスタ台車移替部２２
ａと、その両側の床２６に設けられた一対の横方向レー
ル２８とを備えており、移替部２２ａは次のように構成
されている。

すなわち、プレス２１前方の床２６に横送り台車２４よ
り若干大きい凹所２７が設けられ、との凹所２７内に昇
降台３５が設けられている。

昇降台３５の上面には、平面から見て凹所２７の両側の
床２６の横方向レール２８と同一直線上にある一対の横
方向レール２８が設けられている。

また、凹所２７内には昇降台３５を上下動させるための
昇降装置３６が設けられている。

横方向走行路２２のうち、移替部２２ａの一側に隣接す
る一端部が第１の特機部２２ｂとなり、移替部２２ａの
他側に隣接する部分が第２の特機部２２ｃとなり、これ
と同方向の一端部が型交換部２２ｄとなっている。

縦方向走行路２３は床２６とほぼ同じ高さにある一対の
縦方向レール２９を備えており、このレール２９は横方
向走行路２２の凹所２７の後端からプレス２１内に達し
ている。

各横送り台車２４は横方向レール２８に案内される車輪
を有し、各横送り台車２４の上面にボルスタ台車積載部
３１が形成されている。

この積載部３１に縦方向走行路２３のレール２９と平行
な一対の縦方向レール３２が設けられて釦り、このレー
ル３２の高さおよび相互間距離は、縦方向走行路２３の
レール２９の高さち・よび相互間距離と相等しい。

また、この積載部３１には、縦方向レール３２とほぼ同
じ高さ位置に、平面から見て、横方向レール２８と同一
直線上にある一対の横方向レール３７が設けられている
。

ボルスタ台車２５は縦方向走行路２３および積載部３１
の縦方向レール２９．３２に案内される車輪（図示時）
を備え、その上面にボルスタ３４が取付けられている。

そして、このボルスタ３４に図示しない型が取付けられ
る。

昇降台３５を上端に位置させることにより、昇降台３５
の横方向レール２８が凹所２７の両側の床２６の横方向
レール２８と一致し、横方向走行路２２の移替部２２ａ
とその両側の部分との間で横送り台車２４を移動させる
ことができる。

また、昇降台３５の横方向レール２８上に一方の横送り
台車２４を載せて昇降台３５を下端に位置させることに
より、この横送り台車２４が凹所２１内にほとんど隙間
なくは寸って、この横送り台車２４の縦方向レール３２
が縦方向走行路２３のレール２９と一致し、２つの縦方
向レール２９゜３２間、すなわち縦方向走行路２３と積
載部３１との間でボルスタ台車２５の移し替えを行なう
ことができる。

このとき、昇降台３５上にある横送り台車２４の横方向
レール３７が、横方向走行路２２の床２６の横方向レー
ル２８と一致して卦り、他方の横送り台車２４は横方向
走行路２８の床２６のレール２８から、昇降台３５上の
横送り台車２４の横方向レール３７を通って移動するこ
とができる。

プレス作業中は、一方の横送り台車２４は下端に位置し
た昇降台３５上に載っており、他の横送り台車２４は型
交換部２２ｄに位置決めされている。

そして、一方のボルスタ台車２５はプレス２１内に固定
されてち・す、他のボルスタ台車２５は型交換部２２ｄ
にある横送り台車２４の積載部３１に載せられ、横送り
台車２４上にあるボルスタ台車２５のボルスタ３４に次
の作業に使用する型が取り付けられる。

この型の取付けが終了すると、横送り台車２４を第２の
特機部２２ｃに位置決めさせておく。

プレス作業が終了すると、プレス２１内のボルスタ台車
２５をプレス２１前方に引出して、縦方向走行路２３の
レール２９から昇降台３５上の横送り台車２４の縦方向
レール３２に移し替える。

ボルスタ台車２５の移し替えが終了すれば、昇降台３５
を上端位置捷で上動させ□、昇降台３５上の横送り台車
２４を第１の特機部２２ｂに移動させるとともに、第２
の特機部２２ｃにある横送り台車２４を昇降台３５上に
移動させる。

そして、横送り台車２４が昇降台３５上に位置決めされ
たならば、昇降台３５を下端位置１で下動させ、この横
送り台車２４上のボルスタ台車２５を縦方向走行路２３
に移し替え、プレス２１内に移動させて固定する。

これにより、次のプレス作業を開始することができる。

ボルスタ台車２５が縦方向走行路２３に移し替えられた
後、昇降台３５を、横送り台車２４を載せた１１下端位
置ｌで下動させ、第１の特機部２２ｂに待機させていた
横送り台車２４を、昇降台３５上の横送り台車２４の横
方向レール３７を通って型交換部２２ｄに移動させる。

そして、型交換部２２ｄに移動させた横送り台車２４上
でボルスタ台車２５の型の取替作業を行なうことができ
る。

この考案によれば、上述のように、ボルスタ台車２５と
横送り台車２４の移動により型の交換を行なうことがで
き、しかも一方のボルスタ台車２５を使用してプレス作
業を行なっている間に横送り台車２４上で他方のボルス
タ台車２５の型の取替作業ができるので、型の交換時間
を大幅に短縮できる。

また、横方向走行路２２の凹所２７内に設けられた昇降
台３５によって横送り台車２４を昇降させることができ
るので、プレス２１前方の床２６に横送り台車２４より
若干大きい凹所２７を設けるだけでよく、従来のように
床に横方向走行路用の大きな凹所を設ける必要がない。

したがって、プレス２１の前方に大きな作業スペースを
確保することができる。

また、横送り台車２４は、下降した昇降台３５上の他の
横送り台車２４上を通って移動できるので、これらの横
送り台車２４の位置を簡単に入れ替えることができる。

したがって、各横送り台車２４の移動範囲に制限がなく
、これらの横送り台車上での型の取替作業を横方向走行
路の任意の位置で行なうことができ、その結果、２つの
横送り台部上での型の取替作業を横方向走行路の１箇所
だけで行なうようにすることも可能である。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示し、第１図は平面図、第２
図は第１図ｖ−Ｖ線の断面図である。 ２１・・・プレス、２２・・・横方向走行路、２３・・
・縦方向走行路、２４・・・横送り台車、２５・・・ボ
ルスタ台車、２６・・・床、２７′・・・凹所、２８，
３７・・・横方向レール、２９，３２・・・縦方向レー
ル、３１・・・ボルスタ台車積載部、３５・・・昇降台
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. プレス２１の前方に設けられた横方向走行路２２と、横
   方向走行路２２とプレス２１の間に設けられた縦方向走
   行路２３と、上面にボルスタ台車積載部３１が設けられ
   横方向走行路２２上を別個に移動しうる２つの横送り台
   車２４と、縦方向走行路２３およびボルスタ台車積載部
   ３１上を移動しうる２つのボルスタ台車２５とを備えた
   プレスにおける型交換装置において、横方向走行路２２
   が中間部の床２６に設けられた横送り台車２４より若干
   大きい凹所２７と、凹所２７の両側の床２６に設けられ
   た横方向レール２８と、凹所２７内に設けられた昇降台
   ３５と、昇降台３５の上面に設けられた横方向レール２
   ８とを備え、縦方向走行路２３が凹所２７とプレス２１
   の間に床２６とほぼ同じ高さに設けられた縦方向レール
   ２９を備えており、各横送り台車２４のボルスタ台車積
   載部３１に縦方向レール３２および横方向レール３７が
   設けられており、昇降台３５が上昇したときに、昇降台
   ３５の横方向レール２８が凹所２７の両側の床２６の横
   方向レール２８と一致し、昇降台３５が下降したときに
   、昇降台３５に載せられた横送り台車２４が凹所２７内
   にほとんど隙間なくは１す、かつボルスタ台車積載部３
   １の縦方向レール３２が縦方向走行路２３の縦方向レー
   ル２９と一致するとともにボルスタ台車積載部３１の横
   方向レール３７が凹所２７の両側の床２６の横方向レー
   ル２８と一致するようになされているプレスにおける型
   交換装置。