JPS5832226B2 - ビット用炭化タングステン基超硬合金 - Google Patents
ビット用炭化タングステン基超硬合金Info
- Publication number
- JPS5832226B2 JPS5832226B2 JP52003542A JP354277A JPS5832226B2 JP S5832226 B2 JPS5832226 B2 JP S5832226B2 JP 52003542 A JP52003542 A JP 52003542A JP 354277 A JP354277 A JP 354277A JP S5832226 B2 JPS5832226 B2 JP S5832226B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- carbide
- cemented carbide
- bits
- based cemented
- temperature
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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Description
【発明の詳細な説明】
この発明は、回転式ドリルビットや、これに類するビッ
トの刃先部に取付けるのに適した炭化タングステン(以
下WCで示す)超超硬合金に関するものである。
トの刃先部に取付けるのに適した炭化タングステン(以
下WCで示す)超超硬合金に関するものである。
一般に、大口径の孔を掘削するに際しては、これが軟岩
の場合にはスチールビットや、前記スチールビットの刃
先部にステライトのような耐熱耐摩耗性材料を盛金した
ビットを使用し、また硬岩の場合には前記スチールビッ
トの刃先部に、結合相としてCo : 5〜30重量%
(以下%は重量%を示す)を含有し、残りが硬質分散相
としてのWCと不可避不純物からなるWCC超超硬合金
チップ埋込んだ、いわゆる超硬ビットを使用する3錘型
の回転式ドリルが用いられている。
の場合にはスチールビットや、前記スチールビットの刃
先部にステライトのような耐熱耐摩耗性材料を盛金した
ビットを使用し、また硬岩の場合には前記スチールビッ
トの刃先部に、結合相としてCo : 5〜30重量%
(以下%は重量%を示す)を含有し、残りが硬質分散相
としてのWCと不可避不純物からなるWCC超超硬合金
チップ埋込んだ、いわゆる超硬ビットを使用する3錘型
の回転式ドリルが用いられている。
一方、近年地熱発電のためのポーリングが盛んに行なわ
れるようになり、前記ポーリングにおいては場所によっ
て異るが、通常1ooo〜2000mの深度の孔を掘削
している。
れるようになり、前記ポーリングにおいては場所によっ
て異るが、通常1ooo〜2000mの深度の孔を掘削
している。
このような高深度の掘削においては、掘削が進むにつれ
て岩帯温度が高くなり、例えば深度400m程度では温
度約100℃を示すにすぎないが、深度が1000m以
上になると温度は200〜300℃、時には400〜4
50℃の高温になり、しかもガス発生が激しくなって亜
硫酸ガスや硫化水素などのきわめて腐食性の強い雰囲気
での掘削を強いられるようになる。
て岩帯温度が高くなり、例えば深度400m程度では温
度約100℃を示すにすぎないが、深度が1000m以
上になると温度は200〜300℃、時には400〜4
50℃の高温になり、しかもガス発生が激しくなって亜
硫酸ガスや硫化水素などのきわめて腐食性の強い雰囲気
での掘削を強いられるようになる。
したがって、上記のような高深度のポーリングに上記の
スチールビットを使用するに際し、その表面に浸炭を施
して常温表面硬さをビッカース硬さくHv ) : 7
00〜800 Kq/m4としても、温度200℃では
同300に?/−程度に、温度400℃では同100に
77mrl以下に、その表面硬さが低下し軟化してしま
うために実質的に岩石掘削に耐えないものである。
スチールビットを使用するに際し、その表面に浸炭を施
して常温表面硬さをビッカース硬さくHv ) : 7
00〜800 Kq/m4としても、温度200℃では
同300に?/−程度に、温度400℃では同100に
77mrl以下に、その表面硬さが低下し軟化してしま
うために実質的に岩石掘削に耐えないものである。
また、これらの高温(こともなう表面硬さの低下による
軟化現象は、上記の耐熱耐摩耗性材料を盛金したビット
にも表われていた。
軟化現象は、上記の耐熱耐摩耗性材料を盛金したビット
にも表われていた。
さらに、常温表面硬さHv : 1500Kp/−程度
、温度400℃での表面硬さHv:1200に9/−傾
度をもち、高温でも硬さを保持する上記のWCC超超硬
合金チップ埋込んだ超硬ビットにおいても、上記のよう
に腐食性の強い雰囲気にさらされた掘削になるために、
結合相のCoが腐食され、この結果硬質分散相のWCま
でが岩石との摩耗によって剥離状態でとられることにな
る。
、温度400℃での表面硬さHv:1200に9/−傾
度をもち、高温でも硬さを保持する上記のWCC超超硬
合金チップ埋込んだ超硬ビットにおいても、上記のよう
に腐食性の強い雰囲気にさらされた掘削になるために、
結合相のCoが腐食され、この結果硬質分散相のWCま
でが岩石との摩耗によって剥離状態でとられることにな
る。
このようなチップの摩耗量の増大およびチップ自体の微
小部分の選択的摩耗がチップ全体に欠損を発生させる原
因となっており、その使用寿命は比較的短かいものであ
った。
小部分の選択的摩耗がチップ全体に欠損を発生させる原
因となっており、その使用寿命は比較的短かいものであ
った。
本発明者等は、上述のような観点から、特に超硬ビット
の刃先部に取付けて使用される上記の従来WCC超超硬
合金チップ関し、その耐食性を向上すべく研究を行った
結果、上記未来WC基超硬合金において、硬質分散相を
構成するWCの1〜30%を炭化クロム(以下0r3C
2で不労で置換し、かつ結合相を構成するCoの1〜5
0%をNiおよびOrで置換すると、この結果得られた
超硬合金は高温状態でも高い硬さを保持することは勿論
のこと、亜硫酸ガスや硫化水素などのきわめて腐食性の
強い雰囲気Oこおいてもすぐれた耐食性を示すという知
見を得たのである。
の刃先部に取付けて使用される上記の従来WCC超超硬
合金チップ関し、その耐食性を向上すべく研究を行った
結果、上記未来WC基超硬合金において、硬質分散相を
構成するWCの1〜30%を炭化クロム(以下0r3C
2で不労で置換し、かつ結合相を構成するCoの1〜5
0%をNiおよびOrで置換すると、この結果得られた
超硬合金は高温状態でも高い硬さを保持することは勿論
のこと、亜硫酸ガスや硫化水素などのきわめて腐食性の
強い雰囲気Oこおいてもすぐれた耐食性を示すという知
見を得たのである。
この発明は、上記知見にもとづいてなされたものであり
、以下に上述のように成分組成を限定した理由を説明す
る。
、以下に上述のように成分組成を限定した理由を説明す
る。
■ Cr302
Cr3C2戊分はすぐれた耐食性および耐酸化性をもつ
と共に、結合相とのぬれ性も良好な特性をもち、かつこ
の成分の含有によって合金の耐食性が著しく向上するよ
うになるが、WCに対する割合で、1%未満では所望の
向上効果が得られず、一方同じ<30%を越えて含有さ
せると、合金の靭性が低下し、脆化が著しくなることか
ら、その含有量をWCに対する割合で1〜30%と定め
た。
と共に、結合相とのぬれ性も良好な特性をもち、かつこ
の成分の含有によって合金の耐食性が著しく向上するよ
うになるが、WCに対する割合で、1%未満では所望の
向上効果が得られず、一方同じ<30%を越えて含有さ
せると、合金の靭性が低下し、脆化が著しくなることか
ら、その含有量をWCに対する割合で1〜30%と定め
た。
■ NiおよびCr
結合相を構成するCoの1部をNiおよびOrで置換す
ることによって合金の耐食性が一段と向上するようにな
るが、Coに対する割合で、1%未満では所望の耐食性
向上効果が得られず、一方同じく50%を越えて含有さ
せると、Cr3C2の場合と同様に、靭性が低下するよ
うになることから、その含有量をWCに対する割合で1
〜50%と定めた。
ることによって合金の耐食性が一段と向上するようにな
るが、Coに対する割合で、1%未満では所望の耐食性
向上効果が得られず、一方同じく50%を越えて含有さ
せると、Cr3C2の場合と同様に、靭性が低下するよ
うになることから、その含有量をWCに対する割合で1
〜50%と定めた。
なお、NiとOrの割合(Ni10r)は、重量比で2
/1〜7/1の範囲にあるのが望ましい。
/1〜7/1の範囲にあるのが望ましい。
つぎに、この発明のWCC超超硬合金実施例により従来
例と対比しながら説明する。
例と対比しながら説明する。
原料粉末として、それぞれ平均粒径4.0μmのWC粉
末、同1.0μmのCo粉末、同1.0μmのNi粉末
、同1.5μmのOr、302粉末、および同2.5μ
mのOr粉末を使用し、これらの原料粉末を第1表に示
される配合組成に配合し、ボールミルにて48時間混合
した後、1 ton/fflの圧力にて圧粉体に成形し
、ついでこれら圧粉体を真空中、1350〜1450℃
の温度範囲内の温度に1時間保持の条件で焼結すること
によって、実質的に配合組成と同一の成分組成をもった
本発明超硬合金チップ1〜8および従来超硬合金チップ
をそれぞれ製造した。
末、同1.0μmのCo粉末、同1.0μmのNi粉末
、同1.5μmのOr、302粉末、および同2.5μ
mのOr粉末を使用し、これらの原料粉末を第1表に示
される配合組成に配合し、ボールミルにて48時間混合
した後、1 ton/fflの圧力にて圧粉体に成形し
、ついでこれら圧粉体を真空中、1350〜1450℃
の温度範囲内の温度に1時間保持の条件で焼結すること
によって、実質的に配合組成と同一の成分組成をもった
本発明超硬合金チップ1〜8および従来超硬合金チップ
をそれぞれ製造した。
ついで、この結果得られた本発明超硬合金チップ1〜8
および従来超硬合金チップについて、ロックウェル硬さ
くAスケール)および抗折力を測定すると共に、それぞ
れをカータイプ(ゲージ36朋φ)のスチールビットの
刃先部Oこ埋込み、レッグドリルを使用し、H2S含有
雰囲気において、安山岩に対して20mおよび40mの
穿孔を行ない、前記穿孔長の場合の摩耗深さを測定し、
かつその腐食状態を観察した。
および従来超硬合金チップについて、ロックウェル硬さ
くAスケール)および抗折力を測定すると共に、それぞ
れをカータイプ(ゲージ36朋φ)のスチールビットの
刃先部Oこ埋込み、レッグドリルを使用し、H2S含有
雰囲気において、安山岩に対して20mおよび40mの
穿孔を行ない、前記穿孔長の場合の摩耗深さを測定し、
かつその腐食状態を観察した。
これらの結果を第1表に合せて示した。
第1表に示す結果から、本発明超硬合金チップ1〜8は
、いずれも従来超硬合金チップに比してすぐれた耐摩耗
性および耐食性を示すことが明らかである。
、いずれも従来超硬合金チップに比してすぐれた耐摩耗
性および耐食性を示すことが明らかである。
上述のように、この発明のWCC超超硬合金、高温にお
ける耐摩耗性並びに耐食性にきわめてすぐれているので
、特にこれらの特性が要求されるビット類の刃先部に取
付けるチップ材として使用した場合に著しくすぐれた性
能を長期に亘って発揮するのである。
ける耐摩耗性並びに耐食性にきわめてすぐれているので
、特にこれらの特性が要求されるビット類の刃先部に取
付けるチップ材として使用した場合に著しくすぐれた性
能を長期に亘って発揮するのである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 結合相:5〜30%、 硬質分散相および不可避不純物:残り、 からなる炭化タングステン基超硬合金において、上記結
合相を、 NiおよびCr:1〜50%、 Co:残り、 からなる組成で構成し、一方上記硬質分散相を、炭化ク
ロム:1〜30%、 炭化タングステン:残り、 からなる組成(以上重量%)で構成したことを特徴とす
るビット用炭化タングステン基超硬合金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP52003542A JPS5832226B2 (ja) | 1977-01-18 | 1977-01-18 | ビット用炭化タングステン基超硬合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP52003542A JPS5832226B2 (ja) | 1977-01-18 | 1977-01-18 | ビット用炭化タングステン基超硬合金 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5389807A JPS5389807A (en) | 1978-08-08 |
JPS5832226B2 true JPS5832226B2 (ja) | 1983-07-12 |
Family
ID=11560291
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP52003542A Expired JPS5832226B2 (ja) | 1977-01-18 | 1977-01-18 | ビット用炭化タングステン基超硬合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5832226B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6137947A (ja) * | 1984-07-27 | 1986-02-22 | Nippon Tungsten Co Ltd | 耐摩耐食性焼結合金 |
US5215945A (en) * | 1988-09-20 | 1993-06-01 | The Dow Chemical Company | High hardness, wear resistant materials |
US5580833A (en) * | 1994-10-11 | 1996-12-03 | Industrial Technology Research Institute | High performance ceramic composites containing tungsten carbide reinforced chromium carbide matrix |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4836008A (ja) * | 1971-09-09 | 1973-05-28 | ||
JPS5031049A (ja) * | 1973-06-04 | 1975-03-27 |
-
1977
- 1977-01-18 JP JP52003542A patent/JPS5832226B2/ja not_active Expired
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4836008A (ja) * | 1971-09-09 | 1973-05-28 | ||
JPS5031049A (ja) * | 1973-06-04 | 1975-03-27 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5389807A (en) | 1978-08-08 |
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