JPS583218Y2 - 遮蔽電力ケ−ブル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、プラスチック絶縁、プラスチックシース遮蔽
室カケープルの改良に関するものである。

従来のこの種の電カケープルは、導体と、ポリエチレン
、架橋ポリエチレン又はポリ塩化ビニル等からなるプラ
スチック絶縁体と、電界緩和用の半導電層と、遮蔽用の
金属テープと、ポリエチレン又はポリ塩化ビニル等から
なるプラスチックシースを有する。

導体とプラスチック絶縁体との間には内部半導電層が設
けられることがあり、また遮蔽金属テープとプラスチッ
クシースとの間には布テープ等の押え巻が施されること
がある。

このような従来の電カケープルは、布設後に、遮蔽用金
属テープの切断事故が発生することがある。

それは次のような原因によるものと考えられる。

即ち、プラスチックシースは遮蔽金属テープの外側に押
出被覆によって形成されるが、その押出被覆時の歪がシ
ース内部に残留するため、時間の経過と共にシー又は径
方向及び長手方向に収縮する現象が起る。

このため、遮蔽金属テープは、プラスチックシースの径
方向の収縮力により締めつけられた状態で、プラスチッ
クシースの長手方向の収縮力によりケーブル長手方向の
引張り（しごき）を受けることになり、それが過大にな
ると遮蔽金属テープの切断という事故に至る可能性があ
る。

この傾向はプラスチックシー スの材料によっても差が
あるが、収縮率の大きいポリエチレンシースでは特に問
題となる。

遮蔽金属テープが切断すると、遮蔽金属テープを流れる
電流が切断部分で抵抗の大きい半導電層を流れるように
なるので、その部分がオーバーヒー１−するおそれかあ
る。

本考案の目的は、上記のような欠点をなくシ、遮蔽金属
テープが切断してもケーブルが焼損するおそれのない遮
蔽電カケープルを提供するものである。

以下、本考案の一実施例を第１図を参照して詳細に説明
する。

図において、１は導体、２は架橋ポリエチレン等からな
るプラスチック絶縁体、３はプラスチック絶縁体２上に
押出被覆又はテープ巻により形成された半導電層、４は
半導電層３上に巻き付けられた銅テープ等からなる遮蔽
金属テープ、５はポリエチレン等からなるプラスチック
シースである。

この実施例では、このような電カケープルにおいて、遮
蔽金属テープ４の外側に扁平な編組線６を縦添えした点
に特徴がある。

このように構成すると、遮蔽金属テープ４−ヒに全長に
わたって接触している編組線６は、その構造上長手方向
に伸長可能であるから、たとえ、プラスチックシース５
の収縮により遮蔽金属テープ４が切断されるようなこと
があっても、編組線６が切断されることはなく、遮蔽金
属テープ４の切断個所ではこの編組線６を通して電流が
流れるようになるから、半導電層３のオーバーヒートを
未然に防止することができる。

なお、遮蔽金属テープ４が一部において切断してもその
間隙はわずかなものであるから、遮蔽効果が大幅に低下
するおそれはなく、実用上差支えない。

上記実施例では、編組線は遮蔽金属テープの外側に設け
たが、これを内側に設けてもよい。

また、編組線は遮蔽テープに縦添えしたが、これをらせ
ん状に設けてもよい。

以上説明したように、本考案によれば、遮蔽テープの切
断によって発生する電カケープルの局部的な過熱を防止
することができる利点がある。

また、遮蔽金属テープに添わせた編組線は扁平になって
いるから、それによるプラスチックシースのふくらみも
ほとんどなく、シース外形に実質的に円形に保つことが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例に係る遮蔽型カケープルの斜
視図である。 １・・・・・・導体、２・・・・・・プラスチック絶縁
体、３・・・・・・半導電層、４・・・・・・遮蔽金属
テープ、５・・・・・・プラスチックシース、６・・・
・・・編組線、７・・・・・・らせん状金属線。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 導体、プラスチック絶縁体、半導電層、遮蔽金属テープ
   及びプラスチックシースを有する遮蔽電カケープルにお
   いて、前記遮蔽金属テープに接触させて扁平な金属編組
   線を添わせたことを特徴とする遮蔽電カケープル。