JPS5831740B2 - 酸化亜鉛の圧電結晶膜 - Google Patents
酸化亜鉛の圧電結晶膜Info
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- JPS5831740B2 JPS5831740B2 JP52110893A JP11089377A JPS5831740B2 JP S5831740 B2 JPS5831740 B2 JP S5831740B2 JP 52110893 A JP52110893 A JP 52110893A JP 11089377 A JP11089377 A JP 11089377A JP S5831740 B2 JPS5831740 B2 JP S5831740B2
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- piezoelectric crystal
- zinc oxide
- film
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- Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
- Physical Vapour Deposition (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
この発明は酸化亜鉛からなる圧電結晶膜に関するもので
ある。
ある。
酸化亜鉛の圧電結晶膜の製造方法としては真空蒸着法、
気相反応法あるいはスパッタリング法などがある。
気相反応法あるいはスパッタリング法などがある。
この中でたとえばスパッタリング法。特に高周波スパッ
タリング法は軸配向した結晶膜の成長速度が早く、工業
的に量産することができるという利点を備えている。
タリング法は軸配向した結晶膜の成長速度が早く、工業
的に量産することができるという利点を備えている。
この高周波スパッタリング法を用いて被着面に酸化亜鉛
の圧電結晶膜を作成する場合、従来はターゲットに高純
度の酸化亜鉛の焼結体を用いていたが、このターゲット
を用いて高周波スパッタリングをしても、得られた結晶
膜の表面は均一にならず、良質な膜ではなかった。
の圧電結晶膜を作成する場合、従来はターゲットに高純
度の酸化亜鉛の焼結体を用いていたが、このターゲット
を用いて高周波スパッタリングをしても、得られた結晶
膜の表面は均一にならず、良質な膜ではなかった。
また被着面に対してC軸を垂直にすることがむつかしか
った。
った。
このように酸化亜鉛の圧電結晶膜が不均一であると、た
とえば弾性表面波濾波器をこの圧電結晶膜で構成した場
合、くし歯状電極が形成されにくく、断線事故が発生し
やすくなり、さらに伝搬ロスも大きくなるという欠点が
あった。
とえば弾性表面波濾波器をこの圧電結晶膜で構成した場
合、くし歯状電極が形成されにくく、断線事故が発生し
やすくなり、さらに伝搬ロスも大きくなるという欠点が
あった。
また、被着面に垂直な軸に対してC軸が傾いていると電
気機械結合係数の値が小さくなり、変換効率のよい酸化
亜鉛の圧電結晶膜が得られにくかった。
気機械結合係数の値が小さくなり、変換効率のよい酸化
亜鉛の圧電結晶膜が得られにくかった。
このような問題を種々検討した結果、酸化亜鉛の圧電結
晶膜にバナジウムおよびリンを含有させると、被着面に
対しC軸が垂直で、良質な膜質を有し、さらに密着性の
良好な圧電結晶膜が得られることを見い出したのである
。
晶膜にバナジウムおよびリンを含有させると、被着面に
対しC軸が垂直で、良質な膜質を有し、さらに密着性の
良好な圧電結晶膜が得られることを見い出したのである
。
以下にこの発明を説明するために、高周波スパッタリン
グ法を用いて酸化亜鉛の圧電結晶膜に、バナジウムおよ
びリンを含有させた一例について説明する。
グ法を用いて酸化亜鉛の圧電結晶膜に、バナジウムおよ
びリンを含有させた一例について説明する。
第1図は酸化亜鉛の圧電結晶膜を形成するための高周波
2極スパツタリング装置を示す。
2極スパツタリング装置を示す。
1は気密容器(ベルジャ)を示し、この気密容器1には
一対の平行平板状の陰極2と陽極3が配置されている。
一対の平行平板状の陰極2と陽極3が配置されている。
陰極2の上にはバナジウムおよびリンを含有している酸
化亜鉛からなるターゲット4が固定されている。
化亜鉛からなるターゲット4が固定されている。
5はシャッタである。陽極3には被着物となるガラス、
金属などの基板6が固定され、この基板6はスパッタリ
ング中に200〜500℃の範囲で加熱される。
金属などの基板6が固定され、この基板6はスパッタリ
ング中に200〜500℃の範囲で加熱される。
7は排気孔、8はガス導入口である。
高周波スパッタリングをするには、気密容器1を密封し
たのち排気孔7からlX10’Torr以上の真空度に
なるように排気する。
たのち排気孔7からlX10’Torr以上の真空度に
なるように排気する。
次にガス導入口8からアルゴン、酸素あるいは酸素とア
ルゴンの混合ガスを導入し、ガス圧が1xio−’〜1
X10−3Torr になるようにする。
ルゴンの混合ガスを導入し、ガス圧が1xio−’〜1
X10−3Torr になるようにする。
陰極2には高周波電源9により高周波電圧を印加する。
ターゲット4には単位面積当たり2〜8 W/crlの
高周波電力を供給する。
高周波電力を供給する。
バナジウムおよびリンを含有する酸化亜鉛の焼結体から
なるターゲットは次のようにして作成した。
なるターゲットは次のようにして作成した。
原料としてZnO、V2O5、Zn a (PO2)
24H20の各粉末を用い、第1表に示す比率になるよ
うに調合し、湿式混合した。
24H20の各粉末を用い、第1表に示す比率になるよ
うに調合し、湿式混合した。
これらを脱水したのち、600〜800℃で2時間仮焼
を行った。
を行った。
**次に有機バインダとともに湿式ミルで粉砕、混合し
、さらに脱水、乾燥したのち整粒した。
、さらに脱水、乾燥したのち整粒した。
こののち粉末を1000 Ky/cr/lの圧力で加圧
成型し、直径100闘、厚み5間の円板に成型した。
成型し、直径100闘、厚み5間の円板に成型した。
さらに成型円板を1200℃で2時間焼成してバナジウ
ムおよびリンを含むターゲット試料を作成した。
ムおよびリンを含むターゲット試料を作成した。
得られたターゲットの比抵抗、理論密度に対する焼結密
度の百分率(焼結密度/理論密度×100)を測定した
ところ第1表に示すような結果が得ら1れた。
度の百分率(焼結密度/理論密度×100)を測定した
ところ第1表に示すような結果が得ら1れた。
各ターゲット試料を用いて高周波スパッタリング装置で
ガラス基板に酸化亜鉛の圧電結晶膜を形成した。
ガラス基板に酸化亜鉛の圧電結晶膜を形成した。
高周波スパッタリングは次の条件により行った。
すなわち、ガス導入口8から気密容器1にアルゴン90
容量%と酸素10容量%の混合ガスを導入し、気密容器
1の圧力を2 X 10−3Torr、被着面となるガ
ラス基板を350℃に加熱した。
容量%と酸素10容量%の混合ガスを導入し、気密容器
1の圧力を2 X 10−3Torr、被着面となるガ
ラス基板を350℃に加熱した。
また、ターゲット4には単位面積当たりたとえば周波数
13.56 MH2で6W/7の電力を供給した。
13.56 MH2で6W/7の電力を供給した。
どのようにして得られた酸化亜鉛の圧電結晶膜のC軸配
向性をX線回折のロッキングカーブ法(参考文献:苦力
、中鉢、菊池「ZnO結晶薄膜における結晶軸の定量的
−表示法(極点図の導入と正規分布近似)」第20回応
物連合講演予稿、2(1973)84、苦力誠東北犬学
博士論文(1974))により測定した。
向性をX線回折のロッキングカーブ法(参考文献:苦力
、中鉢、菊池「ZnO結晶薄膜における結晶軸の定量的
−表示法(極点図の導入と正規分布近似)」第20回応
物連合講演予稿、2(1973)84、苦力誠東北犬学
博士論文(1974))により測定した。
被着i面に垂直な軸に対しC軸が何度傾いているかその
平均値(頁)と標準偏差(σ)を求めた。
平均値(頁)と標準偏差(σ)を求めた。
また、各試料につき膜抵抗、膜質、密着性およびピンホ
ールを測定した。
ールを測定した。
なお密着性はMIL−8TD−202Dの試験法107
Cにより行い、圧電結晶膜がガラス基板からはがれたも
のを「不可」、ひび割れの生じたものを「やや良好」、
変化のないものを「良好」とした。
Cにより行い、圧電結晶膜がガラス基板からはがれたも
のを「不可」、ひび割れの生じたものを「やや良好」、
変化のないものを「良好」とした。
また、ピンホールの測定は「SiO2薄膜のピンホール
評価法」(応用物理、第45巻、第10号、952(3
4)、1976)にもとづいて行った。
評価法」(応用物理、第45巻、第10号、952(3
4)、1976)にもとづいて行った。
上記した圧電結晶膜の各特性を第1表に合わせて示した
。
。
第1表から、酸化亜°鉛の圧電結晶膜にバナジウムのみ
、またはリンのみを含有させたものはピンホールの存在
が見られるのに対し、バナジウムとリンを共存させたも
のは膜質、密着性とも良好であるばかりでなくピンホー
ルが無く、良質な圧電結晶膜が得られている。
、またはリンのみを含有させたものはピンホールの存在
が見られるのに対し、バナジウムとリンを共存させたも
のは膜質、密着性とも良好であるばかりでなくピンホー
ルが無く、良質な圧電結晶膜が得られている。
また、配向性もC軸が被着面に対しぼぼ垂直で、膜抵抗
も高い値を示している。
も高い値を示している。
第1表中、試料番号8,9につき、酸化亜鉛の圧電結晶
膜の各特性を「−」で示したが、これはC軸が被着面に
対して垂直に配向せず、圧電結晶膜として使用できない
ため、特性の評価を行わなかったことを意味する。
膜の各特性を「−」で示したが、これはC軸が被着面に
対して垂直に配向せず、圧電結晶膜として使用できない
ため、特性の評価を行わなかったことを意味する。
なお第1表から酸化亜鉛の圧電結晶膜に含有させるバナ
ジウムおよびリンの量には適当範曲があることがわかる
。
ジウムおよびリンの量には適当範曲があることがわかる
。
つまり、バナジウムおよびリンについてそれぞれ0.0
1〜20.0原子%の範囲にあればよい。
1〜20.0原子%の範囲にあればよい。
バナジウムが0.01原子%未満では膜質が悪くなり、
20.0原子%を越えると配向性が悪くなる。
20.0原子%を越えると配向性が悪くなる。
また、リンが0.01原子%未満では膜質及び密着性が
悪くなり、20.0原子%を越えると配向性が悪くなる
。
悪くなり、20.0原子%を越えると配向性が悪くなる
。
上記した実施例において、圧電結晶膜にバナジウムおよ
びリンを含有させたが、この圧電結晶膜をスパッタリン
グにより作成する場合、ターゲット中にこれらの酸化物
のみならずその他の化合物を含有させても同様な効果が
得られる。
びリンを含有させたが、この圧電結晶膜をスパッタリン
グにより作成する場合、ターゲット中にこれらの酸化物
のみならずその他の化合物を含有させても同様な効果が
得られる。
また、上記した実施例では高周波スパッタリング法を用
いたが、酸化亜鉛の圧電結晶膜にバナジウムおよびリン
を含有させることができれば他の方法、たとえば同時ス
パッタリング法、イオンブレーティング法などを用いて
もよい。
いたが、酸化亜鉛の圧電結晶膜にバナジウムおよびリン
を含有させることができれば他の方法、たとえば同時ス
パッタリング法、イオンブレーティング法などを用いて
もよい。
第1図はこの発明の一実施例を説明するために用いたス
パッタリング装置の概略図である。 1・・・・・・気密容器、2・・・・・・陰極、3・・
・・・・陽極、4・・・・・・ターゲット、6・・・・
・・基板。
パッタリング装置の概略図である。 1・・・・・・気密容器、2・・・・・・陰極、3・・
・・・・陽極、4・・・・・・ターゲット、6・・・・
・・基板。
Claims (1)
- 1 被着面に対しC軸が垂直になっている酸化亜鉛の圧
電結晶膜であって、この圧電結晶膜にバナジウムおよび
リンをそれぞれ0.01〜20.0原子%含有させたこ
とを特徴とする酸化亜鉛の圧電結晶膜。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP52110893A JPS5831740B2 (ja) | 1977-09-13 | 1977-09-13 | 酸化亜鉛の圧電結晶膜 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP52110893A JPS5831740B2 (ja) | 1977-09-13 | 1977-09-13 | 酸化亜鉛の圧電結晶膜 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5443599A JPS5443599A (en) | 1979-04-06 |
JPS5831740B2 true JPS5831740B2 (ja) | 1983-07-08 |
Family
ID=14547349
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP52110893A Expired JPS5831740B2 (ja) | 1977-09-13 | 1977-09-13 | 酸化亜鉛の圧電結晶膜 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5831740B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57146713A (en) * | 1981-03-09 | 1982-09-10 | Akira Endo | Hypoglycemic |
US4913657A (en) * | 1988-04-15 | 1990-04-03 | Teikoku Sen-I Co., Ltd. | Coupling for fire hose with built-in communication cable |
-
1977
- 1977-09-13 JP JP52110893A patent/JPS5831740B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5443599A (en) | 1979-04-06 |
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