JPS5831449Y2

JPS5831449Y2 - 田植機

Info

Publication number: JPS5831449Y2
Application number: JP1976014797U
Authority: JP
Inventors: 忠司近藤
Original assignee: ヤンマー農機株式会社
Priority date: 1976-02-09
Filing date: 1976-02-09
Publication date: 1983-07-12
Also published as: JPS52104833U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、複数列に沿って苗を植付けるいわゆる多条植
の田植機に関するものである。

従来の多条田植機は走行機体に取付き、且つ苗載台の横
送り及び縦送り機構を内蔵したミッションケースから、
先端に苗植爪を有する伝動ケースを適宜間隔で複数個一
体的に突設しているから、各伝動ケース間の苗植条間隔
及び苗植条数を変更することは、これに応じたミッショ
ンケース及び゛伝動ケースをその都度製作しなければな
らず、ミッションケース及び各伝動ケースを条間隔及び
条数の変更に対して共通部品とすることができないので
あった。

本考案は、各伝動ケースを、苗載台の横送り及び縦送り
機構を有するミッションケースとは別体とし、各伝動ケ
ースの左右両側面にフランジ部を各々形成し、各伝動ケ
ースの間を、その対向内側におけるフランジ部に両端を
着脱自在に接合した筒状部材で連結することにより、苗
植爪付伝動ケース及びフロートを含む苗植ユニットを共
通の形態として且つ各苗植ユニットにおける伝動ケース
内に苗植爪に対する安全機構を設けて、その増減にて横
条間隔及び条数の変更が任意にできるようにしたもので
あって、これを６条植の乗用型田植機に適用した場合の
実施例図面について説明するに、図において１は座席４
付前部機体２と後部機体３とからなる機体を示し、前後
側機体２，３は中空状のミッションケースに各々形成し
て両者にミッション５，６を内蔵する一方、前部機体２
の後端と後部機体３の前端とを縦軸７を介して水平折曲
自在に連結されており、前後側機体２，３の左右両側面
にはそれぞれスイングケース８，８．９，９を介して車
輪１０，１０．１１．１１が装着されており、前輪１０
゜１０及び後輪１１．１１の各轍間距離は苗植何条間隔
１に対して前輪１０．１０間は４、後輪１１．１１間は
２なる比に定められている。

後部機体３の後端に取付くエンジン１２は後部ミッショ
ン６の入力軸１３に連結され、該ミッション６の出力軸
１４は前記縦軸７を介して前部ミッション５の入力軸１
５に連動し、当該前部ミッション５の出力軸１６は前部
機体２の前面に突設したＰＴＯ軸１７に苗植爪上部停止
用クラッチ機構１８を介して連結される一方、前後面車
輪１０，１０．１１゜１１には両ミッション５，６から
各々動力伝達して機体１を走行する。

前部機体２の上面前部にはハンドル台１９を設けて、こ
れに設けたハンドル２０のステアリング機構２１と、後
部機体３前端上面に縦軸７と同芯状に取付けたスプロケ
ツＩ・２２との間をチェノ２３伝動し、ハンドル２０の
回動操作によって両機体２，３の折曲方向及び折曲度を
調節することによりかじ取りするように構成されている
。

２４は前部機体２の前方に位置する苗植装置で、該苗植
装置２４は、苗植ユニット２５を３個並設したものに構
成され、各苗植ユニット２５は伝動ケース２６とその先
端に軸支した爪軸２７の両端に取付く一対の苗植爪２８
．２８及びケース２６の下面中途部が回転自在なハンド
ル２９付リンク３０により、また先端部が後述するバン
パー３１に折曲自在なく字状リンク３２を介して上下動
可能に取付けられたフロート３３並びに苗載台３４とか
らなり、各伝動ケース２６内には駆動軸３５と中間軸３
６とを備え、駆動軸３５の回転をチェノ３７にて中間軸
３６に伝達し、中間軸３６の遊転スプロケット３８と爪
軸２７上の遊軸スプロケット３６との間にチェノ４０を
巻掛けし、中間軸３６上には爪軸２７への伝達動力が一
定以上になれば動力伝達を自動的に遮断するようにした
安全機構４１を備え、また、爪軸２７には辷りキー４２
止めしたクラッチ４３と該クラッチ４３をスプロケット
３９に常時噛合するように付勢するばね４４が設けられ
、ケース２６にはつまみ４５付ピン４６を貫通して設け
、その半割内端をクラッチ４３外周の鍔４７に係合し、
ピン４６の１８０°回転によってクラッチ４３を外すと
共に、鍔４７側面の窪所４８がピン４６に嵌まって苗植
爪２８、２８が上部位置で停止するようにした上部停
止機構４９を備えている。

前記各伝動ケース２６の後端左右両側面にはフランジ部
５０．５１を造形し、駆動軸３５の両端を該フンジ５０
，５１の中心部からケース外に突出してその一端を螺子
軸５２に、他端を欠円軸５３に各々形成し、この各苗植
ユニット２５を、その各伝動ケース２６側面のフランジ
５０．５１にポルト５４結合した筒状部材５５．５６に
て連結すると共に、この筒状部材５５、５６に挿入し
た中空軸５７．５８の両端を各駆動軸３５の螺子軸５２
と欠円軸５３とに着脱自在に接合して、各駆動軸３５．
３５．３５を一列状に連接し、中央に位置する苗植ユニ
ット２５の伝動ケース２６後端には駆動軸３５に傘歯車
対５９を介して伝動する入力軸６０を軸支する。

６１は苗載台の横送り機構で、そのケース６２は中央伝
動ケース２６フランジ５１と筒状部材５６との間に挟持
して取付けられ、駆動軸３５からチェノ６３及び変速機
構６４を介して円筒カム軸６５に動力伝達し、摺動自在
な送り軸６６をカム軸６５と平行に備えている、該送り
軸６５はその舟型キー６７がカム軸６５の往復螺旋溝６
８に係合してカム軸６５の回転にて左右方向に横送りさ
れると共に、その横送りの右端及び左端においてカム軸
上の固定カム６９、６９に接当して間欠的に揺動回転
するように構成されている。

また、各苗植ユニン）２５，２５．２５における伝動
ケース２６上面には、断面り型の長尺ガイドレール７０
がその長手−側縁の角型部７１において金具７２を介し
て取付けられ、外側に位置する伝動ケース２６．２６外
側面のフランジ部５０．５１には先端に転子７３を備え
たアーム７４、７４が取付けられている。

前記各苗植ユニツＩ・における各苗載台３４はその裏面
の」三下に沿設した断面コ字状レール７５．７６にて連
結され、下部レール７５を前記ガイドレール７０の角型
部７１に、上部レール７６を前記両アーム７４．７４先
端の転子７３に各々被嵌係合して横方向に移動自在に装
着され、且つ、両アーム７４．７４先端のＬ字状金具７
７先端に着脱自在に差込んだピン７８にて抜は不能に係
止されている。

この苗載台３４の裏面に前記送り軸６６の両、端をブラ
ケツｌ−７９゜７９を介して連結すると共に、苗載台３
４の上面に突出する送り車８０を適宜間隔で備えた縦送
り軸８１が軸受８２を介して取付けられ、該縦送り軸８
１上に設けた一方向クラッチ８３と前記送り軸６６端に
取付くレバー８４とを連杆８５を介して連結し、送り軸
６６によって一方向クラッチ８３を揺動回動することに
より、縦送り軸８１を一ピツチづつ間欠送り回転するよ
うに構成されている。

このように構成された苗植装置２４は、その筒状部材５
５、５６の後端部に取付は取付線８６．８＜）に連結
した一対のロワーリンク８７．８７及び、苗載台３４の
裏面に沿って筒状部材５５．５６等から立設のマス１〜
８８．８８先端に連結したｌ・ツブリンク８９にて、前
部機体２に対して上下動自在に装着されており、ロワー
リンク８７に係合するリフトアーム９０の回動操作にて
前部機体２側から大きく昇降するように構成する一方、
その入力軸６０には前記ＰＴＯ軸１７との間をつなぐ伸
縮式自在軸９１を介して動力伝達される。

また、苗植装置２４の前方には管製のバンパー３１を配
置し、該バンパー３１から各苗植ユニット２５ごとに突
出した枝管９２を伝動ケース２６の先端に結合して、各
苗植ユニットを該バンパー３１にて互に連結し、苗植装
置２４の左右両側部にはサイドバンパー９３、９３が
、その一端を前記バンパー３１の一端に、他端を前記苗
載台ガイドレール７０の一端に各々着脱自在に取付けて
装着されている。

このサイドバンパー９３．９３の他端は第１２図に示す
ように外側に位置する伝動ケース２６のフランジ部５０
．５１にアー１８７４と共に着脱自在に取付けても良い
。

この構成において、作業者が座席４に座り、苗植装置２
４をその各フロート３３が圃場面に接地するまで下降し
たのち、機体１を前進走行すれば、苗植装置２４はその
各フローＩ・３３が圃場面に接地した状態で滑走され、
機体１のＰＴＯ軸１７から入力軸６０に伝達された動力
は、−列状に連なった各駆動軸３５．３５．３５から、
各苗植ユニット２５，２５．２５の苗植爪２８．２８に
伝達されてこれを駆動する一方、駆動軸３５からカム軸
６５に伝達されてその送り軸６６が取付く各苗載台３４
、３４．３４が一挙に横送りされると同時に、搬送り
軸８１が横送りの右端又は左端において一ピッチづつ間
欠送り回転されることになるから、圃場面には各苗植ユ
ニツｌ−２５，２５，２５における苗植爪２８にて、各
苗載台３４上の苗が一株づつ複数条（本実施例では６条
）に沿って植付けられるのであり（この場合、圃場面に
対する苗の植付は深さは、伝動ケース２６にフロート３
３を取付けるためのハンドル２９付リンク３０の回動操
作によって、フロート３３と伝動ケース２６との間の高
さを調節することにより、任意に設定できる）、そして
、圃場の畦際等での方向変換又は路上走行等の場合に際
して、苗の植付を停止するには、ＰＴＯ軸１７と前部ミ
ッション５との間に設けたクラッチ機構１８を操作して
苗植装置２４への動力伝達を遮断することにより、苗植
付を一挙に停止でき、各苗植ユニツ）２５，２５．２
５におけるつまみ４５付ピン４６を１８０°回転すれば
クラッチ４３が外れると共に、その鍔４７における窪所
４８がピン４６に係合した位置で停止し、爪軸２７両端
の苗植爪２８．２８は上昇位置で停止するというように
、各苗植爪２８を各苗植ユニツｌ〜単位ごとに停止させ
ることもできるものである。

この場合、爪軸を第１４図に示すように中央部で切り離
した２本の爪軸２７ａ、２７ｂにし、その先端間
に遊転スプロケット３９をまたがって設け、両爪軸２７
ａ、２７ｂにはばね４４ａ、４４ｂ付りラ
ッチ４３ａ、４３ｂを各々設けて、各クラッチ４
３ａ、４３ｂごとにその係脱用つまみ４５ａ、４５
ｂ付ピン４６ａ、４６ｂを設けて成る上部停止
機構４９ａ。

４９ｂを、各苗植爪２８．２８ごとに設けたものにし
ておけば、各苗植爪２８を個々に単独で停止させること
ができ、各苗植ユニットにおいて駆動軸３５と爪軸２７
との間に安全機構４１を設けたことにより、各苗植爪２
８の過大負荷に対して爪の破損を防止できて安全であり
、これら主クラツチ機構１８、上部停止機構４９．４９
ａ、４９ｂ及び安全機構４１は図示以外の構造に
しても良いことはいうまでもない。

また、前記実施例のように機体１に対して苗植装置２４
をロワーリンク及びトップリンクを介して取付ける場合
、苗載台の裏面に沿ってマスト８８．８８を立設し、こ
れにリンクを枢着したことにより、田植機の全長を長く
することなく、リンクを長くすることができて、苗植装
置の昇降範囲を大きくでき、苗植装置の前方に各苗植ユ
ニットを連結するバンパー３１を設けたので強度が向上
すると共に、該バンパー３１はマーカー兼用となり、ま
たこのバンパー３１と各伝動ケース間の筒状部材５５．
５６とを併用すれば苗植装置は平面枠組構造になり、更
にサイドバンパー９３．９３を設けたことによって、該
サイドバンパー９３を苗植装置の取付け、取外し時にお
ける持ち上げ用の握り棒に兼用でき、この両サイドバン
パー９３．９３を着脱自在に構成しておけば、その破損
に対する交換が容易になると共に、苗植装置の輸送時に
コンパクトに梱包でき、また、最も外側に位置する苗植
爪から、サイドバンパー９３までの寸法Ｓを各苗植爪間
の条間隔Ｔとほぼ等しくしておけばサイドバンパーは隣
接横条に対するサイドマーカーとなる。

更に、苗載台３４の裏面に設けた縦送り軸８１用の軸受
８２は第８図、第９図及び第１０図に示すように、苗載
台３４に取付く軸受ボス８２ａの内面を両開放端を大
径の球面状８２ｂに形成すると共に、軸方向に複数条
の縦溝８２Ｃを設け、このボス８２ａ内に縦溝８２
Ｃに係合する突起８２ｄ、８２ｄを有するブツシ
ュ８２ｅを首振自在に嵌挿し、該ブツシュ８２ｅ内
に縦送り軸８１を回転自在に嵌挿したものにすれば、苗
載台及び苗載台相互間に多少の歪み又は寸法誤差があっ
ても縦送り軸８１を容易に組立てることができるのであ
り、また、多条植の場合において複数個の苗載台を並設
するとき、各苗載台３４の左右両側端における側板３４
ａ、３４ａの巾ｌを、中央部の側板３４ｂの巾
りの÷以下とすれば、各苗載台においてその相隣接する
側板３４ａ。

３４ａを中央部側板３４ｂの巾りと等しくすること
ができる。

なお、上記実施例は、各苗載台を連接し、一つの送り機
構６１で送り操作する場合であったが、各苗載台を各苗
植ユニットごとに分離し、その送り機構を各苗植ユニッ
トごとに設けても良いことはいうまでもない。

以上要するに本考案は、苗植爪２８付伝動ケース２７と
、該伝動ケースに取付くフロート３３とからなる苗植ユ
ニツ１へ２５を複数個連結するにおいて、前記各苗植ユ
ニットにおける伝動ケースの左右両側面にはフランジ部
５０、５１を各々造形し、各伝動ケース間を、その対
向内側におけるフランジ部に両端を着脱自在に接合した
筒状部材５５又は５６で連結する一方、この筒状部材５
５又は５６内に、各苗植ユニットの伝動ケースにおける
苗植爪に対する動力伝達軸を挿入し、且つ各苗植ユニッ
トの伝動ケースには、前記動力伝達軸から苗植爪の動力
伝達部に苗植爪における過負荷に対して動力伝達を遮断
するようにした安全機構を設けて成るもので、各苗植ユ
ニットを略同じ形状にして共通形態のユニット化できる
と共に、各苗植ユニットをその左右両側個所において接
合できるから、第１５図に示すように２つの苗植ユニツ
）２５．２５を筒状部材で連結した４条植の状態から
、その片側に共通形態の苗植ユニツＩ・２５を一つ追加
配設してこれを筒状部材で連結することにより・第２図
第５図及び第１６図に示すように６条植にしたり、或い
は、第１５図の４条植の状態から、その両側に共通形態
の苗植ユニット２５．２５を一つづつ追加配設してこれ
を筒状部材で連結することにより第１７図に示すように
８条植にしたりすることができるのであって、各苗植ユ
ニットをその左右両側面個所で連結できるように構成し
たことにより、共通形態苗植ユニットの増減によって苗
の極月：条数の変更がきわめて容易にでき、また、筒状
部材の長さの変更によって苗植条間隔を容易に変更でき
るのである。

また、従来の多条植田植機においては、苗植爪の過負荷
に対する安全機構を、一つの安全機構によって共用して
いるが、このようにすべての苗植爪に対する安全機構を
一つの安全機構に共用した場合、苗植条数の変更に際し
て苗植ユニットを増減したときに、その増減の都度、前
記安全機構の設定負荷を調節しなければならないが、不
考案は、各苗植ユニットにおける伝動ケースに各々安全
機構を設けたから、前記した苗植ユニットの増減に際し
て、安全機構における設定負荷の調節を必要としないの
である。

しかも、本考案は各苗植ユニット間を筒状部材で連結し
たことにより、この筒状部材内に、各苗植ユニットを駆
動するための軸を内蔵することができると共に、筒状で
あるため軽量の割りには剛性が高く、シかも各苗植ユニ
ットにおける製作時の中吉法の寸法誤差フランジ部のボ
ルト孔の位置誤差及び左右両側のフランジ部の平行度の
誤差等を、その間を連結する筒状部材によって吸収修正
でき、組立容易であるばかりか、各苗植ユニ、ツトにお
ける苗植爪相互間の回転位相、を正確に合せることがで
きる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

図、面は本考案の実施例を示し、、、第１図は田植機の
側面図、第２図は第１図の平面図、第３図は第２図のＩ
ＩＩ＝ＩＩＩ視拡大断面図、第、４図は第３図、のＩＶ
−ＩＶ視図、第５図は苗植装置の横断面図、第６図は第
５図のＶＩ−ＶＩ視拡大断面図、第７図は第５図のＶＩ
Ｉ−ｖｒｉ視拡大図、第８図は第６．図の■−■視断面
断面図９図は第８図の］Ｘ−に面断面図、第１０図は第
８図のＸ−Ｘ面断面図、第１１図及び第１２図はサイド
バンパーの平面図、第１３図は苗植爪上部停止機構の断
面図、第１４図は第１３図の別例図、第１５図、第１６
図、第１７図は条数を変更した場合の状態を示す図で゛
ある。１・・・・・・機体、１０．１１・・：・・・前輪、１
１．１１・・・・・・後輪、２４・・・・・・苗植装置
、２５・・・・・・苗植ユニット、２６・・・・・・伝
動ケース、２８・・・・・・苗植爪、３３・・・・・・
フロート、３４・・・・・・苗載台、５５，５６・・・
・・・筒状部材、５７．５８・・・・・・軸。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

苗植爪付伝動ケースと、該伝動ケースに取付くフロート
とからなる苗植ユニットを複数個連結するにおいて、前
記各苗植ユニットにおける伝動ケースの左右両側面には
フランジ部を各々造形し、各伝動ケース間を、その対向
内側におけるフランジ部に両端を着脱自在に接合した筒
状部材で連結し、該筒状部材内に各苗植ユニツＩ−の伝
動ケースにおける苗植爪に対する動力伝達軸を挿入し、
且つ各苗植ユニツＩ・の伝動ケースには、前記動力伝達
軸から苗植爪への動力伝達部に苗植爪における過負荷に
対して動力伝達を遮断するようにした安全機構を各々設
けて成る田植機。