JPS5830952Y2 - 別体型鏡板付雨戸戸袋 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、鏡板性の雨戸戸袋の構造に関する。

通常、雨戸戸袋は、建物開口部の状況によってサツシ粋
に対する取付は位置が左右いずれかになる。

この左右勝手に対してそれぞれの取付は状態に応じた戸
袋を用意することは、不経済であるから、一般には同一
の戸袋を兼用させている。

しかし、戸袋には、あおり止めや案内体、さらには鏡板
、雨戸取出し口の前板、後側の後袋枠が取付けられてい
るが、同一の戸袋を兼用させることは、これらの部材の
取付は位置の変更を伴なうことを意味し、その変更作業
は少なからず煩雑で作業性も悪い。

そこで本考案は、この同一の戸袋を兼用させる場合にお
いて、上記部材の取付は位置変更作業をなるべく省略し
て、簡単に左右勝手に対応させることのできる鏡板付雨
戸戸袋を提供することを第１の目的とし、この目的のも
とに、雨戸戸袋の上下を逆にすることにより、左右勝手
を変更できるようにしている。

ところで、雨戸戸袋の上下を逆にすると、その雨戸戸袋
に鏡板が取付けられたままでは、当然鏡板も転倒する結
果となる。

通常の鏡板はその外観の意匠上の観点から、転倒状態の
ままでの使用は不可能である。

そこで本考案は、その第２の目的として、雨戸戸袋の上
下つまり天地を逆にしたときでも、鏡板を上下逆にしな
いでそのまま取付けられるようにする点にある。

そこで本考案は、鏡板を雨戸戸袋と別体に構成し、雨戸
戸袋を上下に反転させたときでも、鏡板の転倒を回避し
、反転後の雨戸戸袋の室外側に取付けられるようにして
いる。

また、鏡板の雨戸戸袋に対する固定は、鏡板を所定の取
付は位置にあてがいつつ、その重量を支えながら行なう
ことになるため、その取付作業は面倒である。

ここに本考案は、第３の目的として、鏡板の取付は時に
その重量を支えることから開放された状態で、取付作業
を進めることができる有効な手段を提供する点にある。

以下、本考案の一実施例を図面にもとづいて具体的に説
明する。

本考案に係る鏡板には雨戸戸袋Ｔと全く別体に形成され
、本体パネルＰとその周囲に嵌着して枠状に連結される
鏡板用の上框１．下框２．左側の竪框３および右側の竪
框４からなる。

本体パネルＰは適宜の形状に加工され得るもので、例え
ば雨戸Ａに使用した図示しないパネルと同一デザインと
することもできる。

上框１および下框２は、それらの相対向面にそれぞれパ
ネル嵌合用の凹溝５，６を有し、本体パネルＰの上下端
部をその凹溝５，６内に嵌合し、また左右の竪框３，４
の相対向面はそれぞれ凹溝７，８を備え、上記の上框１
．下框２および本体パネルＰの左右端部を呑み込ませて
、上框１゜下框２および左右の竪框３，４を相互に連結
して固する。

竪框３，４はそれぞれ外力に向って張出する左右対称な
取付は片９，１０を有しており、この実施例において同
一の押出形材を使用している。

そして一方の竪框３の取付は片９は雨戸戸袋Ｔの後袋枠
１１にねじ３１により取付は固定されるのであり、他方
の竪框４の取付は片１０には雨戸戸袋Ｔの前面部に取付
けられる前板１２がねじ３２によリ一端部で着脱自在に
取付けられる。

この前板１２は全体として上下対称でその高さ方向の中
程に雨戸取り出し口１３、また上下対称位置にねし挿入
孔３６を有し、雨戸戸袋Ｔの左右勝手に応じて図中左側
の竪框３に対しても上下を逆にすれば、同一形状でその
まま取付けられ得る。

さらに、下框２の室内面には引掛具取付は用の突片１４
が設けられ、当該突片１４に固定される引掛具Ｂは下方
部に突片１４に対する取付は部１５を有し、また上方に
雨戸戸袋Ｔの下方の横枠１６および上方の横枠２０の室
外端に立設されたいずれの保合片１７にも係合できる鉤
型の係止片１８を備えている。

この引掛具Ｂは突片１４の左右端部および中央部分など
、取付は強度を考慮して適当な個数だけ取付けられる。

一方、雨戸戸袋Ｔは、上下の横枠１６，２０の一端を後
袋枠１１の内側面に固定するとともに、上記横枠１６．
２０の他端側に雨戸出入れ用開放部２５を設けて構威し
である。

横枠１６，２０は相対向面つまり雨戸戸袋Ｔの内部に、
雨戸Ａの走行可能な平担面を有しており、また既に記載
したように、室外側の上下対向位置で上下対称的な係合
片１７を一体的に形成しており、また内側面室内寄りに
上下対称な案内体３７を取付け、さらに雨戸取り出し口
１３の端部での内側室外寄りに上下対称なあおり止め２
１．２２およびこれに固着されたＬ字状の止め金具２３
．２４を備えている。

またそれぞれの横枠１６の下面および横枠２０の上面に
は家屋に対する取付用のブラケット３８が上下対称に取
付けられている。

そして後袋枠１１は室外側端縁に折曲片１９を一体的に
形成しており、また内面側の上下対称位置に取付金具３
５を位置調整可能な状態で支持している。

この雨戸戸袋Ｔは上下のブラケット３８および取付金具
３５により家屋の所定の取付位置に取付けられる。

そして鏡板にの取付けにあたっては、まず、引掛具Ｂを
雨戸戸袋Ｔの下方の横枠１６の室外側の保合片１７に引
掛けて係止せしめた後、左側の竪框３の室内面を後袋枠
１１の折曲片１９に当接するとともに、前板１２を上方
の横枠２０および下方の横枠１６の前端に設けられたあ
おり止め２１．２２に当接した後、左側の竪框３の取付
は片９を折曲片１９にねじ３１により固定するとともに
、前板１２をあおり止め２１．２２に固着された止め金
具２３．２４に上下のねじ挿入孔３６から挿入したねじ
３３で固定する。

このとき引掛具Ｂを介して鏡板にの重量を雨戸戸袋Ｔの
下方の横枠１６で支えるから、ねじ止めを行なう作業者
は鏡板にの重量を支えることから開放され、その作業は
簡単かつ能率良く進められる。

ここで前板１２は、雨戸戸袋Ｔの雨戸出入り開放部２５
の一部を被い、他の残り部分すなわち室内側の部分で雨
戸出入り部分２６を形成している。

さて、図示の実施例において、雨戸戸袋Ｔは室外側から
みて右側に雨戸出入り用開放部２５を有し、右勝手とな
っているが、この雨戸出入り用開放部２５は室外側から
みて左側の使い勝手に変更できる。

その変更は、雨戸戸袋Ｔから鏡板Ｋを取り外した状態で
、雨戸戸袋Ｔを同一平面内で上下に１８０゜回転させれ
ば、容易にできる。

この回転操作によって、下方の横枠１６と上方の横枠２
０との位置が上下逆になるが、これに対処するため雨戸
戸袋Ｔの上下部分は第１図に明らかなように、上下対称
な構造としである。

この天地入れ替え時に、当然、上方にあった横枠２０が
下方に位置することになるが、この横枠２０は、下方に
あった横枠１６と同様に、内部に平担面を、また室外側
に係合片１７をそれぞれ有している。

このため雨戸戸袋Ｔの天地入れ替え後にも、鏡板には、
反転させないままの状態で、前記と同様に、その引掛具
Ｂを用いて、下方の横枠２０の係合片１７に引き掛けて
、雨戸戸袋Ｔに取付けられる。

もちろん天地入れ替え後の下方の横枠２０は、その内部
の平担面で、横枠１６のそれに代って、雨戸Ａの走行を
可能とする。

一方、左右勝手の変更にさいし、鏡板にの前板１２は室
外側からみて左側に取付けなければならないが、この取
付変更は前板１２の上下を逆にするだけで、短根３，４
および雨戸戸袋Ｔの側に特別な工作を必要とせず可能で
ある。

もちろん左右の短根３，４は既述のように左右対称にな
っているから、前板１２の取付けは右勝手の場合と同様
に行なえる。

上記のように鏡板には雨戸戸袋Ｔに対して最終的に一体
に取付は固定されるものであり、その取付けは極めて簡
単に為し得るとともに、雨戸戸袋Ｔを家屋に取付は施工
した後であっても外側から取付は得るものであるから、
従来の鏡板と戸袋枠とを一体的に組みあげた戸袋を家屋
に取付ける場合と異なり、雨戸戸袋Ｔの取付けおよび鏡
板にの取付は作業は手間を要せず、簡単迅速になし得る
利点を有している。

また鏡板に自体は本体パネルＰの周囲を上框１．下框２
および左右の短根３，４で枠組状に囲んで組立てられる
ものであるから、極めて堅牢である。

しかも前板１２は左右の短根３．４のいずれに対しても
連設可能であることから、雨戸戸袋Ｔの左右勝手が異な
っても、同一の鏡板にでいずれの使い勝手にも即応し得
るので、数種の異なる形状の板を用意する必要がなく、
製品管理が容易で、コストの低減化が可能となる。

なお、第４図は左側の短根３の取付は片９を後袋枠１１
に取付ける他の手段を示す。

すなわちこの取付手段は取付は片９の片面に弾性板２７
をねじ２８により取付け、取付は片９の先端部と弾性板
２７の先端部との間で、後袋枠１１の室外側の折曲片１
９を挟着するとともに、弾性板２７の先端に設けた係止
爪２９を室外側の折曲片１９の先端部に形成した係止部
３０に係止して離脱を防止するようにしたものである。

本考案は下記に挙げる特有の効果をもたらす。

まず、上下の横棒が対向面に平担面を有し、また室外側
に保合片を有しているから、雨戸戸袋の天地入れ替え時
にも、下方の横棒の平担面上で雨戸の走行が可能となり
、また雨戸戸袋と別体の鏡板が常に下方の保合片に係止
できる。

しかも鏡板が雨戸戸袋と別体に構成しであるから、雨戸
戸袋の天地入れ替えが鏡板から分離した状態で、しかも
鏡板の転倒を回避しながらできることになる。

また、使い勝手の変更が機能的にみて上下対称な雨戸戸
袋の天地入れ替えつまりその上下を逆にし、また鏡板の
左右の短根に対して前板を選択的に取付けることによっ
てできるから、雨戸戸袋の部分は左右勝手に対応して特
別な取付手段を持つ必要もなく、また前板の取付けは取
付前の鏡板について行なえるから、使い勝手の変更手段
は構造上簡単で、作業面でも単純化されている。

さらに鏡板が下框の部分に雨戸戸袋の下方の横枠に係止
する引掛具を具えているから、鏡板の取付は作業は鏡板
の自重を雨戸戸袋の下方の横枠で支えながらでき、した
がって作業者は鏡板の荷重を受けない状態で、その取付
作業を迅速かつ容易に行なえる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の鏡板および雨戸戸袋の一実施例の斜視
図、第２図は鏡板を雨戸戸袋に取付けた状態を示す垂直
断面図、第３図は同じく水平断面図、第４図は取付は部
分の他の実施例を示す部分断面図である。 Ａ・・・・・・雨戸、Ｂ・・・・・・引掛具、Ｋ・・・
・・・鏡板、Ｐ・・・・・・本体パネル、Ｔ・・・・・
・雨戸戸袋、１・・・・・・上框、２・・・・・・下框
、３，４・・・・・・短根、１１・・・・・・後袋枠、
１２・・・・・・前板、１７・・・・・・係合片、１６
．２０・・・・・・横棒、２５・・・・・・雨戸出入り
用開放部、２６・・・・・・雨戸出入り部分。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 相対向面に雨戸走行可能な平坦面を有する上方及び下方
   の横枠の室外側に上記平坦面とともにＬ字状をなす保合
   片を設け、当該上方及び下方の横枠の一端を後袋枠の上
   下部に上記各保合片を対向状態として取付けるとともに
   、横枠の他端側を開放してなる雨戸戸袋と、本体パネル
   の周囲に枠状に連結した上框、下框及び一対の竪框を取
   付けるとともに、下框の室内側に上記上方および下方の
   保合片に対していずれにも着脱可能な下向の係止片を有
   する引掛具を取付けた鏡板とから戊り、上記雨戸戸袋の
   取付姿勢での下方に位置する横枠の係止片に引掛具を係
   止して鏡板を雨戸戸袋の上下横枠および後袋枠の室外側
   に取付けるとともに、雨戸戸袋の左右勝手に対応して鏡
   板のいずれか一方の竪框及び上下横枠の開放側に、雨戸
   出入り部分を残して前板を取付けることを特徴とする別
   体型鏡板付雨戸戸袋。