JPS5830763B2 - 同軸−導波管変換器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、同軸モードと方形導波管モードとの変換器
に係り、特に変換部を導波管の端面より挿入した同軸−
導波管変換器に関する。

同軸ケーブルと導波管とを接続する場合、モードの変換
を行うことが必要であり、このために同軸−導波管変換
器が使用される。

例えば、同軸モードと方形導波管モードＴＥ１ｏとの変
換を行うため、従来の同軸−導波管変換器では、第１図
ａ。

ｂに示すように、一方の端面が金属板２で短絡された方
形導波管１の幅の広い管壁に、同軸コネクタ３が接続さ
れた同軸ケーブル４の外導体４ａを接続するとともに、
同軸ケーブル４の中心導体４ｂに接続された変換素子（
プローブともいう）５を導波管１内に幅広い管面に対し
垂直に挿入することが行われている。

この場合、変換素子５の位置は金属板２の短絡面からλ
ｇ／４（λｇ：管内波長）の距離に設定する。

しかしながら、この方式の同軸−導波管変換器では、同
軸コネクタ３および同軸ケーブル４が導波管１の管壁に
接続された形となるため、この接続部分が導波管１の管
壁に対し垂直に突出し、該管壁周囲のスペースファクタ
を低下させることになる。

従って、このような同軸−導波管変換器は設置場所が狭
い場合に不利であり、また接続される同軸ケーブルを導
波管の管軸方向と同一方向に引出す場合には同軸ケーブ
ルを折曲げなければならない等の不都合がある。

一方、導波管の端面から変換部を挿入するものも考えら
れているが、整合をとるために階段形状のインピーダン
ス変換器を必要とするなど構造が非常に複雑となり、特
性的にも狭帯域であるという欠点があった。

この発明の目的は、導波管の端面より変換部を挿入する
形式でありながら、構造的に簡単でかつ広帯域化を図る
ことが可能な同軸−導波管変換器を提供するにある。

この発明は変換部にセミリジットケーブルを利用し、こ
れを方形導波管の一方の管面を短絡する金属板に貫通さ
せて同軸−導波管変換器を構成するものである。

以下、この発明を実施例により詳細に説明する。

第２図ａ、ｂはこの発明の第１実施例を示したものであ
る。

これらの図において、方形導波管１１の両端面にはフラ
ンジ１１ａ、１１ｂが形成されており、一方のフランジ
１１ａ外側面上に金属板１２が固着されている。

この金属板１２は導波管１１のフランジ１１ａ側の端面
を短絡するためのもので、中央から導波管１１の幅の広
い管面に寄った位置に同軸コネクタ１３が取付けられて
いる。

この同軸コネクタ１３にはセミリジットケーブル１４が
接続されており、このセミリジットケーブル１４は金属
板１２を貫通して導波管１１内に挿入されている。

ここで、セｓ、 ＋）ジッドケーブル１４は管状の外導
体１４ａとこの外導体１４ａ内に挿通された棒状の中心
導体１４ｂとからなり、外導体１４ａは金属板１２（短
絡面）から任意の長さだけ導波管１１内に挿入され、導
波管１１の幅の広い管面に接触している。

一方、中心導体１４ｂはさらに導波管１１の幅の広い管
面に沿って外導体１４ａから突出しており、かつその先
端部が導波管１１の幅の狭い管面にほぼ平行な面内にお
いて所定角度、例えば直角か又は直角に近い一定角度折
曲げられている。

上記構成によれば、セミリジットケーブル１４の外導体
１４ａの接地が導波管１１の幅の広い管面になされると
共に、中心導体１４ｂの先端部が導波管１１内において
導波管１１の幅の狭い管面とほぼ平行な面に含まれるよ
うに折曲げられていることにより、この中心導体１４ｂ
の先端部が第１図ａ、ｂにおける変換素子５と同様な役
割をし、同軸モードと方形導波管モードＴＥ１ｏとの相
互の変換を行うことができる。

第３図は第１実施例の同軸−導波管変換器の同軸側、す
なわち同軸コネクタ１３より見た反射損の周波数特性を
実線で示したもので、導波管１１として周波数Ｘバンド
の標準導波管を用いた場合の例である。

ただし、図中点線は各周波数における反射損０、−１０
、−２０、−３０ｄＢのレベルを夫々示す。

この特性からも同軸モードと方形導波管モードＴＥ１ｏ
との変換が行われており、かつその変換が広帯域にわた
ってなされることが明らかである。

以上説明したように、上記第１実施例に係る同軸−導波
管変換器は、方形導波管１１の一方の端面を短絡する金
属板１２にセミリジットケーブル１４を貫通させ、導波
管１１内においてこのセミリジットケーブル１４の外導
体１４ａを導波管１１の幅の広い管面に接触させて接地
し、中心導体１４ｂを外導体１４ａより突出させて導波
管１１の幅の狭い管面とほぼ平行な面内で折曲げて変換
素子としたものであるため、同軸コネクタ１３を導波管
１１の端面側に設けることができる。

従って、導波管１１の管壁周囲のスペースをとることが
すく、また接続される同軸ケーブルを折曲げたりするこ
となく導波管１１の管軸方向と同一方向に配設すること
が可能となる。

しかも変換部がセミリジットケーブル１４自体で構成さ
れるため、構造的に簡単で製作費が安く、さらに特性的
にも広帯域化が図れる等の利点がある。

第４図はこの発明の第２実施例を示す。

この図において、導波管１１のフランジ１１ａは省略さ
れ、金属板１２が直接導波管１１の端面に接合される。

この金属板１２には同軸コネクタ１３が取付けられ、こ
の同軸コネクタ１３にセミリジットケーブル１４が接続
される。

そして、セミ＋）ジッドケーブル１４の外導体１４ａは
導波管１１の幅の広い管面に接触し、中心導体１４ｂに
は幅の狭い管面にほぼ平行な面内において折曲げられた
変換素子としてのプローブ１５が接続されている。

上記第２実施例によっても、プローブ１５が前述の第１
実施例における折曲げられた中心導体１４ｂと同様に働
くから、第１実施例と同等の効果を上げることができる
。

なお、中心導体１４ｂ１プローブ１５を折曲げた場合を
例示したが、湾曲させるようにしても差し支えない。

叙土のように、この発明に係る同軸−導波管変換器は、
方形導波管の一方の端面を短絡する金属板にセミリジッ
トケーブルを貫通させ、導波管内においてセミリジット
ケーブルの外導体を導波管の幅の広い管面に接触させて
接地し、中心導体を外導体より突出させて導波管の幅の
狭い管面にほぼ平行な面内で曲げて変換素子とするかあ
るいは曲げられた別の導体を接続して変換素子としたも
のであるため、同軸コネクタを導波管の端面側に設ける
ことができる。

従って、導波管の管壁周囲のスペースファクタの改善、
同軸ケーブルの管軸方向への配設が可能である。

また、製作費の低減、広帯域化が図れる等の利点もある
。

【図面の簡単な説明】

第１図ａは従来の同軸−導波管変換器の断面図、第１図
すは同側面図、第２図ａはこの発明に係る同軸−導波管
変換器の第１実施例を示す断面図、第２図すは同側面図
、第３図は第１実施例において同軸側から見た反射損−
周波数特性を示すグラフ、第４図はこの発明の第２実施
例を示す断面図である。 １．１１・・・・・・方形導波管、１２・・・・・・金
属板、３゜１３・・・・・・同軸コネクタ、１４・・・
・・・セミリジットケーブル、１４ａ・・・・・・外導
体、１４ｂ・・・・・・中心導体、１５・・・・・プロ
ーブ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 方形導波管と、この導波管の一方の端面を短絡する
   金属板と、この金属板を貫通して設けられたセミリジッ
   トケーブルとを備え、前記セミリジットケーブルの外導
   体を前記導波管内に前記金属板から挿入して前記導波管
   の幅の広い管面に接触させ、前記セミリジットケーブル
   の中心導体を前記導波管の幅の広い管面に沿って外導体
   より突出させかつその先端部自体又は該先端部に接続さ
   れたプローブを前記導波管の幅の狭い管面にほぼ平行な
   面内において所定角度曲げたことを特徴とする同軸−導
   波管変換器。