JPS5829784Y2 - 超音波加湿装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は超音波加湿装置に関するものである。

従来のこの種の超音波加湿装置に第１図に示しである。

すなわち、この第１図において、１は一側部に送風口２
、他側部に吹出し口３を開口させ、かつ送風口側と吹出
し口側とに各々傾斜壁４，５を形成した液槽、６はこの
液槽１内に液面６ａが前記送風口２および吹出し口３よ
りも下方にあるように容納した、霧化すべき水などの液
体、７はこの液体上部の液槽内に形成される通風路、８
は前記送風口２側に設けられた送風ファン、９はこの送
風ファン８側の傾斜壁４に取付けられた超音波発振ユニ
ットで゛ある。

しかしてこの従来例の構成では、超音波発振ユニット９
により液体６を加振させ、そのキャビテーション現象に
よって、液面６ａに送風口２側から吹出し口３側に向か
う波立ちと共に霧化を行なわせ、通風路７に液体ミス）
６ｂを発生させ、この液体ミスト６ｂを送風ファン８で
送風口２から送り込まれる搬送風により、吹出し口３を
経て外部に吹出させ、この装置の置かれた室内を加湿す
るのである。

しかし乍らこのような従来の超音波加湿装置では、送風
ファン８から通風路７に送り込まれる搬送風の風圧が、
超音波発振ユニット９の配置位置の関係、すなわち送風
ファン８側の傾斜壁４に取付けられていることから、液
面６ａ上に生ずる波立ちの方向に与えられるために、波
立ち部分での霧化を抑制するかのように作用され、液体
６の霧化量が減少させると共に、一方では完全に霧化さ
れていない水滴をも搬送風に乗せて吹出し口３から吹出
させるため、装置の置かれた室内での拡散範囲が狭くな
り、かつ吹出し口３前方の床面１０を濡らす惧れがある
ほか、装置も大型化するなどの欠点があった。

この考案は従来のような欠点を改善するため、超音波発
振ユニットを送風ファンに対向する傾斜壁に取付けて装
置全体の小型化を図り、かつ送風ファンによる送風の一
部を別の通風路から吹出し口下部に吹出させ、吹出し口
からの液体ミストの拡散範囲を拡げるようにしたもので
ある。

以下、この考案に係わる超音波加湿装置の一実施例につ
き、第２図を参照して詳細に説明する。

この第２図実施例において、液槽１１は前記従来例と同
様に、−側部に第１送風口１２、他側部に第１吹出口１
３を開口させ、かつこれらの送風口側と吹出し口側とに
各々傾斜壁１４．１５を形成させてあり、内部には霧化
すべき水などの液体１６を各線すると共に、その液面１
６ ａ上に第１通風路１７を形成しである。

また前記各傾斜壁１４．１５の下側に沿わせた隔壁１８
には、一端部の第２送風口１９を前記第１送風口１２、
他端部の第２吹出し口２０を前記第１吹出し口１３の各
々下側に並設開口させるようにした第２通風路２１が形
成されており、これらの第１および第２送風口１２．１
９に共通する位置に１個の送風ファン２２を配設させ、
かつこの送風ファン２２に対向する側の傾斜壁１５に超
音波発振ユニット２３を設けたものである。

こ・で前記送風ファン２２によって共通送風される第１
および第２各通風路１７および２１での各風量ａおよび
ｂ相互の関係は、装置の能力、性能および被加湿空間の
広さなどによって異なるが、通常家屋の一部屋を単位と
した場合、第１通風路１７の風量よりも第２通風路３１
の風量を多くする、すなわちａ＜ｂの関係にあるように
した方がより効果的であり、実験的に確認されている。

そしてこれを実行するのには、前記第１および第２送風
口１２および１９の開口面積をそのようにあらかしめ設
定すればよく、また場合によっては両者の開口面積をダ
ンパ２４などの風量調節機構により可変できるようにす
ればよい。

従ってこの実施例構成においても、前記従来例と同様に
液槽１１内で発生した液体ミスＨ６ｂが、送風ファン２
２から第１送風口１２を経て、第１通風路１７に送り込
まれる搬送風により、第１吹出し口１３より外部に吹出
されると共に、一方では前記共通の送風ファン２２から
第２送風口１９を経て、第２通風路２１に送り込まれる
搬送風もまた、前記第１吹出し口１３の下方にある第２
吹出し口２０より吹出されて、前記液体ミス）−１６ｂ
を含む搬送風の下層流となり、この液体ミス）１６ｂを
より広範囲に拡散させ、装置の置かれた室内を加湿する
のである。

なお、前記実施例では、第１送風口１２に対して第２送
風口１９を、その下側に並設開口するようにしたが、そ
の位置に必ずしも限定されるものではなく、１個の送風
ファン２２からの送風を受けるにふされしい位置であれ
ばよい。

またこれに対して、第２吹出し口２０の位置は、第１吹
出し口１３からの液体ミス）１６ｂの下層流を形成させ
るため、この第１吹出し口１３の下方に並設開口させる
ことが必要である。

以上詳述したようにこの考案によるときは、超音波発振
ユニットを、送風ファン、ひいては第１通風路を通る搬
送風の方向に対向するように配置させであるために、キ
ャビテーション現象による液面の水柱、波立ちが、搬送
風の吹出し方向にさからって発生し、これによって加湿
に適さない水滴は搬送は阻止され、加湿に適した完全霧
化の液体ミストのみが第１吹出し口より外部に吹出され
ること・なり、従って従来例のように霧化部分から第１
吹出し口までの距離を長くとることで、加湿に適さない
水滴を再回収するような必要がなく、装置の小型化に役
立ち、かつ単位時間当りの霧化量を増加できると共に、
また共通の送風ファンからの送風を、液体ミストを吹出
す第１吹出し口の下方に並設開口させた第２通風路の第
２吹出し口より吹出させるようにして、吹出される液体
ミストの下層流を形成させたから、この液体ミストをよ
り広範囲に拡散し得て、吹出し日付近での床面を濡らす
ようなこともないなどの特長がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例による超音波加湿装置の構成の概要を示
す断面図、第２図はこの考案に係わる超音波加湿装置の
一実施例による構成の概要を示す断面図である。 １１・・・・・・液槽、１２および１９・・・・・・第
１および第２送風口、１３および２０・・・・・・第１
および第２吹出し口、１４．１５・・・・・・傾斜壁、
１６・・・・・・液体、１６ ａ・・・・・・液面、１
６ｂ・・・・・・液体ミスト、１７および２１・・・・
・・第１および第２通風路、１８・・・・・・隔壁、２
２・・・・・・送風ファン、２３・・・・・・超音波発
振ユニット、２４・・・・・・ダンパ。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）霧化すべき水などの液体を容納し、かつ−側部に
   第１送風口、他側部に第１吹出し口を各々開口させて、
   液面上に第１通風路を形成した液槽と、前記第１送風口
   および第１吹出し口に対し、少なくとも吹出し口側では
   下部にあるようにして、一端部の第２送風口、他側部の
   第２吹出し口を各々に並設開口させた第２通風路と、前
   記各送風口に共通して送風する送風ファンと、前記液槽
   の送風ファンに対向する傾斜壁に取付けられ、液体を加
   振して液面上に液体ミストを発生する超音波発振ユニッ
   トとを備えたことを特徴とする超音波加湿装置。
2. （２）第１通風路の風量をａ、第２通風路ρ風量をｂと
   したときに、各風量がａ＜ｂの関係となるように、各送
   風口の開口面積を設定したことを特徴とする。 実用新案登録請求の範囲第１項記載の超音波加湿装置。
3. （３）第１および第２送風口間に、ダンパなどの風量調
   節機構を設け、第１および第２通風路への送風量を調節
   し得るようにしたことを特徴とする実用新案登録請求の
   範囲第１項記載の超音波加湿装置。