JPH0213106Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は超音波により水を微細な粒とし、これ
を空気中に噴霧する超音波加湿器の改良に係り、
特にその吹出筒部分の改良に関するものである。

第１図はこの種の超音波加湿器の構造を示した
ものであり、１は加湿器本体、２は加湿器本体１
内に設けられた霧化室、３は加湿器本体１内で前
記霧化室２の下方に設けられた水槽、４は水槽３
の底部に設置された超音波振動子、５は超音波振
動子４を保持する放熱板、６は前記霧化室２にお
いて超音波振動子４に対向して設けられた霧化
筒、７は前記霧化室２に連通する如く加湿器本体
１に着脱自在且つ回転自在に設けられた吹出筒、
８は前記水槽３に加湿水を供給する給水タンク、
９は給水弁、１０は高周波回路、１１は電源トラ
ンス、１２は送風機、１３は裏蓋である。

上記構造の超音波加湿器において、超音波振動
子４により発生した霧は送風機１２により送り出
されて霧化室２から霧化筒６の中を通り、吹出筒
７に達し、この吹出筒７の吹出口７ａより空中に
散布される。この過程において大きい水粒は重い
ために吹出筒７内の流路においてはほとんどの大
きい粒は低い位置にあり、吹出筒７の壁７ｂにぶ
つかり水滴となつて水槽３に戻る。また、加湿に
寄与する小さい水粒は吹出筒７の流路内の全体を
流れているが、上記構造では天板７ｃに水粒が衝
突するため、小さい粒も一部分は水滴化し、水槽
３に戻つている。

上記構造の超音波加湿器において、超音波振動
子４により発生する霧の量を増加させ、送風能力
を上げて加湿量を増加させようとしても上記の吹
出筒７の構造のために大きい水粒と共に加湿に寄
与すべき小さい水粒も除去してしまうので、上記
構造の吹出筒７では加湿量の増加が難しいという
欠点があつた。

又、霧は吐出口７ａの方向にしか放出されない
ため、加湿方向が片寄るという欠点もあつた。

本考案は上記従来の構造が有していた欠点に鑑
みてなしたものであり、上記欠点を補い、加湿量
の増加をもたらすと共に加湿方向を幅広く選択で
きる超音波加湿器の構造を提供するものである。

以下、本考案の一実施例を示した第２図に従つ
て本考案について説明する。

尚、第２図において第１図と同一部分には同一
記号を符して詳しい説明は省略する。

本考案超音波加湿器ではこの第２図に示すよう
に、先ず霧化室２に連通する如く加湿器本体１に
着脱自在且つ回転自在に吹出筒１４を装着し、さ
らにこの吹出筒１４に吹出筒１５を重ねて着脱自
在且つ回転自在に装着し、吹出筒を多段構造にし
てそれぞれの吹出筒１４，１５に吹出口１６，１
７を設けてある。

このような構造にすると天板１５ａは従来の構
造に比べて高くなり、従つて小さい水粒がこの天
板１５ａに衝突して水滴化することが減る。また
吹出筒１４，１５にそれぞれ吹出口１６，１７が
設けてあるので、吹出面積が従来の構造に比べて
増え、加湿量も増大する。さらに、複数の吹出筒
１４，１５がそれぞれ独立して回転できるので、
吹出口１６，１７を独立して別個の方向に向ける
ことができ、室内の任意の複数方向に向けて同時
に加湿運転が可能となる。

尚、上記実施例では２個の吹出筒を２段に重ね
て２段構造としているが、２個以上の吹出筒を２
段以上重ねても良いことは勿論である。

上述したように本考案は、超音波により水を微
細な粒とし、これを空気中に噴霧する超音波加湿
器において、水の微粒子を噴霧する吹出筒を複数
にして多段構造にすると共に、個々の吹出筒を独
立して回転する構造にしたものであるから、複数
の吹出筒をそれぞれ任意の方向に向けて室内を加
湿することができると共に一段の吹出筒のものに
比してむしろ加湿量を増大させることができる。
又、吹出口が増しても各々吹出筒からの噴霧スピ
ードは１個の吹出口の面積を大きくした場合のよ
うに落ちることがない。しかも多段の吹出筒の吹
出口を同一方向に向けることにより、一定方向の
加湿量を効率よく増大させることもできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の超音波加湿器の構造を示した断
面図、第２図は本考案に係る超音波加湿器の構造
を示した断面図である。 １……加湿器本体、２……霧化室、３……水
槽、４……超音波振動子、１４，１５……吹出
筒、１６，１７……吹出口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 超音波により水を微細な粒とし、これを空気中
   に噴霧する超音波加湿器において、水の微粒子を
   噴霧する吹出筒を複数にして多段構造にすると共
   に、個々の吹出筒を独立して回転する構造にした
   ことを特徴とする超音波加湿器。