JPS5829365Y2 - 空気調和機の取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、空気調和機を天井に吊持する場合における取
付構造に関するものである。

天井等の水平面に箱状機器を吊持する公知の取付構造は
実願昭５０−８１２１４号（実開昭５１−１５９９７２
号）に記載されている。

ところが、この公知例の場合、本体上面に形成されてい
る前後の係止用透孔の間隔と取付基体の前後係止片の間
隔とがほぼ等しくなるように構成されているため、本体
取付時に前後の係止片と係止用透孔とを同時に係合させ
ねばならず、それらの位置合せが非常に難かしく、取付
作業が困難であるという問題点があった。

本考案は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、
空気調和機を天井に吊持するに当って、取付作業を２ス
テツプで行ない得るような取付構造を提供することを目
的とするものである。

本考案の構成は、空気調和機を吊持すべき天井には、前
後両端にＬ形の掛止片をそれぞれ有する取付基台が固定
され、一方前記空気調和機のケーシング天板には、前記
前後掛止片の水平部を係止すべき保合部が前後に一対づ
つ形成され、該前後保合部への前後の掛止片水平部の保
合によって空気調和機が取付基台に吊持される如くなさ
れたものにおいて、前記前後の掛止片水平部の前端間の
間隔が前記前後保合部の保合始端間の間隔より小さく、
前後掛止片水平部の一方の前端と他方の後端との間の間
隔が前記前後係合部の保合始端間の間隔より大きくなり
、且つ前後掛止片水平部の前後方向の長さが異なるよう
に決定されていることを特徴とする。

以下、本考案の空気調和機の取付構造を図示の実施例に
基づいて説明する。

第１図ないし第４図において、符号１は空気調和機、２
はそのケーシング、３はケーシング天板、４はケーシン
グ後板、５は後述する空気調和機の取付基台、６は空気
調和機の吸込口、７は吹出口、８は熱交換器、９はファ
ン、１０はファンモータ、１１はドレンパン、１２はフ
ァンガイドをそれぞれ示している。

この実施例においては、前記吹出ロアには、多数の垂直
羽根１３．１３・・・・・・とその前面に一枚の水平羽
根１４とが配設されており、該水平羽根１４は、鉄板１
５の表面に予じめ短繊維１６を植毛したものを羽根形に
成形加工して製作される。

このようにすると冷房運転時における霜付を防止できる
とともに、合成樹脂製のものにくらべて、強度が向上し
且つ静電気の滞溜がなぐなって塵埃等が付着しにくくな
る。

又、この実施例では、熱交換器８は支持板１７及びビス
１８を介してケーシング天板３から吊下げ支持されてい
る。

前記取付基台５は、第３図に示すように、矩形状の２個
の掛止部材１９．１９をそれらの下端部において長板状
の連結部材２０で連結して構成されている。

前記掛止部材１９は、矩形の平坦な基板１９ ａの前後
及び１個面に枠片１９ ｂ 、１９ Ｃ及び１９ｄを一
体に形成し、相対向する前後枠片１９ｂ、１９Ｃにそれ
ぞれＬ肘掛止片２１．２２を前向きに突設して構成され
ている。

尚、該り肘掛止片２１．２２は、基板１９ ａの前後両
端に直接突設してもよい。

前部掛止片２１の水平部２１ ａは後部掛止片２２の水
平部２２ ａより短かくされている。

前記基板１９ ａには所要数のビス穴２４が形成されて
いる。

前記連結部材２０は、その後面を各掛止部材１９゜１９
の後枠片１９ Ｃ，１９Ｃに当接する如くして両相止部
材１９．１９を連結しており、連結部材２０の下端には
、Ｌ形リブ２３が前記掛止片２１．２２と同方向に突設
されている。

しかして、該り形リブ２３と掛止片２２との間には隙間
Ｓが形成されている。

各掛止部材１９．１９の側枠片１９ ｄ 、１９ ｄは
、それぞれ基板１９ ａ 、１９ ａの隣り合わない側
端のみに形成され、且つ前記り形リブ２３より低くされ
ている。

一方、空気調和機１のケーシング天板３には、前記掛止
部材１９．１９の各掛止片水平部２１ ａ 、２１ ａ
及び２２ ａ 、２２ ａと係合すべき保合部３２．３
２及び３３．３３が前後に形成されており、該保合部３
２．３２及び３３．３３への掛止片水平部２１ ａ 、
２１ ａ及び２２ａ、２２ａの係合によって空気調和機
１が取付基台５に吊持されるようになっている。

本実施例においては、前記各保合部３２．３３は、ケー
シング天板３の一部をプレス加工により抜き起して形成
されている。

そして、前後の保合部３２．３３における係合始端３２
ａ 、３３３間の間隔をｌ。

とするとき、前記取付基台５側の前後掛止片２１．２２
における水平部２１ ａ２２ ａは次のように設計され
る。

即ち、掛止片水平部２１ａ、２２Ｈの前端間の間隔を１
１．一方の前端と他方の後端との間の間隔を１２、各水
平部２１ａ、２２ａの前後方向の長さをｄｉ。

ｄ２とすると、ｌ １＜ ｌ ｏ＜ ｌ ２、ｄｌ〈ｄ
２の関係となるようにされている。

かくすることによって、後部の保合部３３に後部の掛止
片２２の水平部２２ ａを係合した後、前部の係合部３
２に前部の掛止片２１の水平部２１ ａを係合するとい
う２ステップ取付作業が可能となるのである（第４図参
照）。

尚、本実施例では、ｄｌ〈ｄ２となるように設計してい
るが、逆にｄｌ〉ｄ２となるように設計してもよく、そ
の場合には、先に前部係合部３２に前記掛止片２１の水
平部２１ ａを係合せしめればよい。

この実施例では、空気調和機１のケーシング後板４の上
下端部には、相互に平行な長手方向の２本の凹溝２５．
２６が形成されている。

該凹溝２５，２６の各上側壁２５ ａ 、２６３間の距
離ｄは、掛止部材１９の前後枠片１９ｂ、１９Ｃ間の距
離と同一とされている。

前記凹溝２５の溝底２５ ｂには、掛止部材１９．１９
の各掛止片２１．２１と係合すべき受入２７．２７が形
成されている。

更に凹溝２５の深さは、掛止片２２とＬ形リブ２３との
隙間Ｓと略等しくされている。

又、前記凹溝２６の溝底２６ ｂから該凹溝２６上方の
ケーシング後板４の平坦面４ａとにかけて、掛止部材１
９．１９の各掛止片２２．２２を挿入し得る受入２８．
２８が形成されている。

第４図は空気調和機１を室内の天井Ｃに取付けた例を示
している。

こめ場合取付基台５は、各掛止片２１．２２を前方に向
けてビス２９によって天井Ｃに固定される。

そして、空気調和機１を持ち上げ、その後部保合部３３
．３３を取付基台５の後部掛止片２２．２２の水平部２
２ ａ 、２２ ａに係合せしめた後、空気調和機１の
前部を更に持ち上げつつ、後方にスライドさせると、前
部係合部３２．３２が前部掛止片２１．２１の水平部２
１ａ、２１ａに容易に係合され、空気調和機１は取付基
台５に吊持される。

次に、この取付基台５を使用して空気調和機１を壁面Ｗ
に取付けるには、第４図に仮想線で示すように、取付基
台５′を各掛止片２１’、２２’を上方に向けて壁面Ｗ
に固定し、該掛止片２１’、２２’を空気調和機１のケ
ーシング後板４に形成された受入２７，２８に係合させ
る。

この時取付基台５′のＬ形すブ２３′はケーシング後板
４の平坦面４ａに当接されることとなり、空気調和機１
を鉛直に吊持する。

尚、取付基台５の掛止片２１．２２の使用個数は空気調
和機１の重量あるいは壁面Ｗ、天井Ｃの強度に従って適
宜選定することができる。

掛止片の個数に対応してケーシング天板及びケーシング
後板４に受入が形成される。

続いて、本考案の空気調和機の取付構造の効果を述べる
。

本考案によれば、空気調和機１におけるケーシング天板
３側の前後係合部３２．３３の係合始端３２ａ、３３ａ
間の間隔をｌ。

、取付基台５側の前後掛止片２１．２２における水平部
２１ａ、２２ａの前端間の間隔を１１、水平部２１ａ、
２２ａの一方の前端と他方の後端との間の間隔を１２、
水平部２１ａ、２２ａの前後方向の長さをｄｌ、ｄ２と
するとき、１１〈ｌｏ＜１２、ｄ１ｋｄ２の関係が成立
するように決定されているので、空気調和機１の前後保
合部３２．３３の一方の係止後、他方を係止するという
２ステップ取付作業が可能となり、取付作業及び保合位
置合わせが極めて簡易となる。

従って、−人の作業者でも、空気調和機１の取付作業を
行なうことができるという実用的な効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例の取付構造を備えた空気調和機の
内部を開示した正面図、第２図は本考案実施例の取付構
造を備えた空気調和機の後方斜視図、第３図は第２図に
示す取付基台の拡大前方斜視図、第４図は空気調和機を
天井に取付けた状態を示す縦断面図である。 １・・・・・・空気調和機、３・・・・・・ケーシング
天板、５・・・・・・取付基台、２１．２２・・・・・
・掛止片、２１ ａ 、２２ ａ・・・・・・掛止片の
水平部、３２．３３・・・・・・係合部、３２ ａ 、
３３ ａ・・・・・・係合部の係合始端、Ｃ・・・・・
・天井、１．・・・・・・係合部の係合始端間の間隔、
１１・・・・・・前後掛止片水平部の前端間の間隔、１
２・・・・・・前後掛止片水平部の一方の前端と他方の
後端との間の間隔、ｄｌ、ｄ２・・・・・・前後掛止片
水平部の前後方向の長さ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 空気調和機１を吊持すべき天井Ｃには、前後両端にＬ形
   の掛止片２１．２１をそれぞれ有する取付基台５が固定
   され、一方前記空気調和機１のケーシング天板３には、
   前記掛止片２１．２２の水平部２１ａ、２２ａを係止す
   べき係合部３２ 、３３が前後に一対づつ形成され、該
   保合部３２．３３への掛止片水平部２１ａ、２２ａの係
   合によって空気調和機１が取付基台５に吊持される如く
   なされたものにおいて、前記両掛止片水平部２１ ａ
   、２２ ａの前端間の間隔１１が前記前後係合部３２，
   ３３の係合始端３２ ａ 、３３３間の間隔ｌ。 より小さく、前後掛止片水平部２１ ａ２２ａの一方の
   前端と他方の後端との間の間隔１２が前記間隔ｌ。 より大きくなり、且つ前後掛止片水平部２１ ａ 、２
   ２ Ｈの前後方向の長さｄ、、ｄ、が異なるように決定
   されていることを特徴とする空気調和機の取付構造。