JPS582900Y2 - ジドウシヤヨウヘンソクキ ノ ジクウケソウチ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、自動車用変速機の軸受装置に関し、詳しく
は、変速機のケースにカウンタシャフトにてカウンタギ
ヤを支承する軸受装置に関するものである。

従来、この種のカウンタギヤは、第１図に示すように、
カウンタギヤ１′に挿通孔りを貫設して、この挿通孔り
内にカウンタシャフトぎを嵌挿し、同シャフトキの両端
をそれぞれ変速機のケース１σに固定し力つ同シャフト
ぎ上に前記カウンタギヤ１′がローラベアリング１２’
、１２’を介して回転可能に支承されていた。

この軸受装置では、挿通孔りをカウンタギヤ１′の全長
に亘って設けるため、孔あげ加工に時間を要するととも
に、同挿通孔りがカウンタギヤ１′の焼入れ処理によっ
て、その後の加工および組付けの整置となる焼歪みを生
起することがあった。

さらに、カウンタシャツトビが長いために、同シャフト
８′の加工および重量的に不利となり、同シャフト８′
とケース１０と間の嵌合しろによって、カウンタギヤ１
０回転中にカウンタシャツｌの撓みが発生するという問
題があった。

そこで、この考案が目的とすることは、上記した従来欠
点に鑑み、カウンタギヤに対する孔あげ加工を簡素化し
得るとともに、同ギヤの焼入れ処理による焼歪みを防止
し得、かつカウンタシャフトの長さを短縮して同シャフ
トの加工性の向上および重量の軽減を図ることのできる
自動車用変速機の軸受装置を提供することである。

上記した目的を達成するために、この考案は、自動車用
変速機のケース１０には左右の取付孔ＩＬＩＩを同一軸
線にて形成し、かつ軸部８ａの一端にフランジ部９を設
げて左右のカウンタシャフト８，８と成し、各カウンタ
シャフト８のフランジ部９をケース１０の外側にそれぞ
れ固定して各軸部８ａを各取付孔１１からケース１０内
へ片持ち状に突出し、さらに、カウンタギヤ１の左右端
面には有底状の嵌合孔７．７を設け、この各嵌合孔７に
各カウンタシャフト８の軸ｆ［ｓ８ａをベアリング１２
を介してそれぞれ嵌入して、ケース１０にカウンタギヤ
１を左右のカウンタシャフト８．８にて回転可能に支承
せしめた自動車用変速機の軸受装置である。

以下、この考案の一実施例を第２図にしたがって説明す
る。

自動車用変速機のケース１０には左右の取付孔１１１１
が同一軸線にて貫設されている。

各取付孔１１．１１には、左右のカウンタシャフト８，
８の軸部８ａが挿通されている。

各カウンタシャフト８は、軸部８ａの一端にフランジ部
９を設けてなる。

この各フランジ部９がケース１０の外側に固定ボルト１
３〜１３にて締着されることにより、軸部８ａが取付孔
１１からケース１０内へ片持ち状に突出されている。

各カウンタシャフト８の軸部８ａには、カウンタギヤ１
の左右端面に設けられた有底状の左右の嵌合孔７゜７が
ローラベアリング１２を介してそれぞれ嵌合され、カウ
ンタギヤ１が回転可能に支承されている。

ケース１０とカウンタギヤ１との間には、各カウンタシ
ャフト８の軸部８ａに遊＠されたスラストワッシャ１４
が介在されている。

なお、図中、２〜６はカウンタギヤ１に形成されたギヤ
部で、それぞれ異なる歯数をもっている。

１５はクラッチシャフト（インプットシャフトとも呼ば
れる）、１６はクラッチシャフト１５のドライブギヤ、
１７はドライブシャフト（アウトプットシャフト）とも
呼ばれる。

）をそれぞれ示している。筐た、ドライブシャフト１７
上にはカウンタギヤ１の各ギヤ部３〜６に噛合わされる
ドリブンギヤ（符号なし）がそれぞれ配設されている。

すなわち、この考案は、自動車用変速機のケース１０に
は左右の取付孔１１．１１を同一軸線にて形成し、かつ
、軸部８ａの一端にフランジ部９を設けて左右のカウン
タシャフト８．８と成Ｌ１各カウンタシャフト８のフラ
ンジ部９をケース１０の外側にそれぞれ固定して各軸部
８ａを各取付孔１１からケース１０内へ片持ち状に突出
し、さらに、カウンタギヤ１の左右端面には有底状の嵌
合孔７，７を設け、この各嵌合孔７に各カウンタシャフ
ト８の軸部８ａをベアリング１２を介してそれぞれ嵌入
して、ケース１０にカウンタギヤ１を左右のカウンタシ
ャフト８．８にて回転可能に支承せしめた自動車用変速
機の軸受装置であるから、カウンタギヤ１の全長に亘っ
てカウンタシャフト用の孔を貫通する従来装置と異なり
、カウンタギヤ１に有底状の嵌合孔７ｊ７を孔あげ加工
するのみでよく、カウンタギヤ１に対する孔あけ加工を
簡素化することができるとともに、同ギヤ１の焼入れ処
理による焼歪みを防止することができ、かつカウンタシ
ャフト８の長さが短縮されることにより、同シャフト８
の加工性が向上されるとともに重量が軽減される。

とくに、この考案は、軸部８ａの一端にフランジ部９を
設げて左右のカウンタシャフト８．８と威し、各カウン
タシャフト８のフランジｓ９をケース１０の外側にそれ
ぞれ固定して各軸部８ａを各取付孔１１からケース１０
内へ片持ち状に突出し、各軸部８ａｊ８ａにてカウンタ
ギヤ１を回転可能に支承せしめたものであるから、カウ
ンタギヤ１に加わるラジアル荷重に起因する支持抵抗力
をカウンタシャフト８の軸部８ａからフランジ部９およ
び同フランジ部９を固定したケース１０に亘って広く分
布させて支持することができるという特長がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の軸受装置を示す断面図、第２図はこの考
案の一実施例を示す軸受装置の断面図である。 １・・・・・・カウンタギヤ、７・・・・・・嵌合孔、
８・・・・・・カウンタシャフト、８ａ・・・・・・軸
部、９・・・・・・フランジ部、１０・・・・・・ケー
ス、１１・・・・・・取付孔、１２・・・・・・ローラ
ベアリング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 自動車用変速機のケース１０内にカウンタギヤ１を回転
   可能に架設する軸受装置であって、前記ケース１０には
   左右の取付孔１１．１１を同一軸線にて形成し、かつ、
   軸部８ａの一端にフランジ部９を設けて左右のカウンタ
   シャフト８，８と成し、各カウンタシャフト８のフラン
   ジ部９をケース１０の外側にそれぞれ固定して各軸部８
   ａを各取付孔１１からケース１０内へ片持ち状に突出し
   、さらに、カウンタギヤ１の左右端面には有底状の嵌合
   孔７，７を設げ、この各嵌合孔７に各カウンタシャフト
   ８の軸部８ａをベアリング１２を介してそれぞれ嵌入し
   であることを特徴とする自動車用変速機の軸受装置。