JPS5828802Y2 - 長尺材加工機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は室内用建具等として用いられる長尺材の溝切・
ホゾ切・切断を正確に行なうことができる長尺材加工機
に関し、回転刃物をテーブル面上に突出するように配設
し、長尺加工材をガイドするガイドバーをテーブル面上
で該テーブル面に沿って回転可能かつ角度調整自在に設
け、かつ長尺加工材をクランプするクランプ装置をテー
ブル面上に設け、回転刃物の切削加工方向即ち加工線上
に該ガイドバーの回転中心および該クランプ装置を配置
するとともに、該回転刃物とテーブルとを該加工線に沿
って相対的に移動可能にすることにより、所望の種々の
角度をつけた切削加工を正確にして確実に、しかも簡易
な操作で行なうことができる構造簡単な長尺加工機を提
供することを目的とする。

以下、本考案の一実施例を添付図面にもとづいて説明す
る。

第１図は本考案に係る加工機１の斜視図であり、該加工
機１は機械本体部２と該本体部２の上部に設けられたテ
ーブル３とを有している。

該本体部２は前後の側壁４ ａ 、４ ｂおよび左右の
側壁によって囲まれている。

該テーブル３上で型材等の長尺材料の加工材が加工処理
されるもので、５は加工処理中、加工材Ｓを支持固定す
るクランプ装置である。

６はガイドバー７を回転可能に支持して、その角度を調
整する角度調整装置である。

８は該ガイドバー７に移動自在に取りつけられている加
工材位置決め用ストッパである。

第２図および゛第３図において示されるごとく、クラン
プ装置５は支持ピン９を介して回動するレバ１０および
該レバ１０の操作用の操作レバ１０ ａと、加工材Ｓを
直接押圧支持するクランパ１１および該クランパ１１の
上下動を行なうクランプレバ１１ ａおよびクランプネ
ジ１２ならびに該クランパ１１の上下動のガイドをする
ガイドピン１３とを有している。

また、角度調整装置６にはガイドバー７を水平方向に固
定するためのノツークピン１４および角度を固定するた
めのクランプ１５が設けられている。

該角度調整装置６の本体６ａには円弧状ガイド路１６が
設けられ、該通路１６にはガイドバー７に連設された円
弧状ガイド部材１７が摺動自在に挿通されている。

ノックピン１４はガイドバー７を水平方向に固定する作
用をなすものである。

ガイドバー７の回転は手動によって行ない、例えば第２
図に仮想線で示したごとく移動するものである。

このとき、ガイドバー７の回転は回転中心Ｃを中心とし
て行なわれる。

１８はテーブル３の上面に穿設された加工溝で、畝溝１
８からテーブル３面上に回転刃物１９が突出するように
なっている。

該回転刃物１９の切削加工方向すなわち加工線Ｘは第２
図に示したごとく、該回転刃物１９を通って、その長手
方向に延びるものである。

本考案装置においては前記ガイドバー７の回転中心Ｃお
よびクランプ装置５が図示したごとく加工機Ｘ上に位置
することが必要で、これによって正確な加工が確保され
るものである。

一方、テーブル３の内部にはガイドロッド２０が設けら
れており、該ガイドロッド２０はリニアモーションベア
リング２１によって摺動自在に支持されている。

したがって、テーブル３は該ガイドロッド２０を介して
移動可能である。

このテーブル３の移動方向すなわち加工物Ｓの移動方向
と回転刃物１９の切削加工方向とは一致するように構成
されている。

２２はテーブル３の前端に設けられたレバで、該レバ２
２は軸２３を支点として上下動する。

該レバ２２の先端部にはストッパ板２４が固着されてい
る。

該ストッパ板２４の先端部は下方に折曲されており、レ
バ２２が下りている状態では本体２の側壁４ａと当接し
てテーブル３が移動しないように作用する。

２５はテーブル３とレバ２２とに接続して設けられた圧
縮スプリングで、該レバ２２を常時下方に押圧するよう
に作用する。

２６は該レバ２２の基端に設けられたブツシャで、該ブ
ツシャ２６を下方に押せば、レバ２２°の先端およびス
トッパ板２４が上方に動き、側壁４ａとの接触状態はな
く、テーブル３は自由に移動できる状態となる。

また、加工完了後テーブル３を元に戻す場合、ストッパ
板２４の先端が側壁４ａを通過すると、該ストッパ板２
４は圧縮スプリング２５の力によって下方に移動し、テ
ーブル３は自動的にロック状態となる。

回転刃物１９はモータＭに連結されており、回転刃物１
９とモータＭによってカッタ装置２７が構成されている
。

２８は側面略り字状の支持レバで、支持ピン２９を介し
て回転自在に設けられている。

該支持レバ２８は水平部２８ ａおよび垂直部２８ ｂ
を有し、水平部２８ ａにはカッタ装置２７が載置固定
されている。

したがって、該支持レバ２８はカッタ装置２７の重量に
よって側壁４ａ方向に回転しようとする力を常に受ける
こととなる。

一方、垂直部２８ ｂの下端部には補助ブロック３０な
らびに補助バー３１が取りつけられている。

３２は側壁４ａに設けられた回転円盤で、該回転円盤３
２は側壁４ａに固着された固定円盤３３を介して回転す
るものである。

３４は押圧棒で、回転円盤３２、固定円盤３３および側
壁４ａを貫通して摺動自在に設けられ、その先端は前記
補助バー３１と当接可能とされまたその基端には押圧操
作を容易とするための皿状ブツシャ３５が取りつけられ
ている。

３６ａ、３６ｂは回転円盤３２の上部に放射状に設けら
れた複数個の調整ネジで、回転円盤３２および側壁４ａ
を介して進退自在に螺入されている。

３７は該調整ネジ３６ ａを所定位置に調整後固定する
ためのクランプナツトである。

３８は調整ネジ３６ａ、３６ｂをそれぞれ所定位置に切
り換えるための切換レバである。

調整ネジ３６ ａ 、３６ ｂのいずれもが位置の切換
えによって、その先端部が前記補助ブロック３０と接触
係合するようになっている。

３９は鋼球で、スプリング４０および調整ボルト４１に
よって固定円盤３３に押圧され、該固定円盤３３に形成
された凹部（図示せず）に圧入することによって回転円
盤３２を所定位置に固定する作用をなす。

４２は引張スプリングからなるバランススプリングで、
その両端は側壁４ｂおよび補助バー３１に連結されてい
る。

このバランススプリング４２はカッタ装置２７、支持レ
バ２８等をバランスさせる作用をなす。

なお、４３はガイドリングである。また、４４はカバー
で、切削の際の切削クズの飛散を放止する。

上述した構成により、カッタ装置２７の高さ、即ち回転
刃物１９のテーブル３面上の突出高さを決定するには調
整ネジ３６ ａ 、３６ ｂを回転し、目的のカッタ高
さが出たところでそれぞれクランプ手段によって固定す
る。

複数個の調整ネジ３６ ａ 、３６ ｂの突出量をそれ
ぞれ違えておけば調整ネジの個数に応じたカッタ高さが
決定されることとなる。

次に回転円盤３２を回転させるには、ブツシャ３５をヒ
ザ等によって押すと、押圧棒３４が補助バー３１を押圧
し、これにより垂直部２８ ｂが側壁４ａ方向に押され
、したがって、補助ブロック３０と調整ネジ３６ ａ
、３６ ｂとの接触状態が解消し、回転円盤３２は切換
レバ３８を用いて任意の位置に回転可能となる。

所望のカッタ高さに応じて調整ネジ３６ ａ 、３６ｂ
を選択し、その位置に回転円盤を移動すればよい このようにカッタ高さｈ（第３図）を設定し、加工材Ｓ
をガイドバー７によってガイドし、クランプ装置５によ
って支持固定する。

クランプ装置５による固定を行なうには、まず、操作レ
バ１０ ａを９０°時計方向に回し、レバ１０を支持ピ
ン９を支点としておこす。

テーブル３上に加工材Ｓをガイドバー７に沿って整列す
る。

ついで、レバ１０を倒し、加工材Ｓの高さに応じてクラ
ンパ１１をクランプレバ１１ ａによって戻す。

加工材Ｓとクランパ１１との間に１〜２ｍｍ程度の隙間
ができた状態になったところでレバ１０ａを反時計方向
に９０’回してレバ１０をクランプし、ついでクランプ
レバ１１ ａを回して加工材Ｓを支持固定する。

次に、テーブル３を動かして加工材Ｓを回転刃物１９に
よって切削する。

第４図には加工材Ｓの切削例を示した。なお、本実施例
では回転刃物１９を固定し、テーブル３を移動すること
によって加工材Ｓの切削を行なう例を示したが、この逆
にテーブル３を固定し、回転刃物１９を移動して切削加
工を行なわせることも可能である。

以上のように本考案は、長尺材をガイドするガイドバー
をテーブル面上で該テーブル面に沿って回転可能かつ角
度調整自在に設け、かつ長尺加工材をクランプするクラ
ンプ装置をテーブル面上に設け、テーブルと回転刃物を
相対的に移動するようにした長尺材加工機であるから、
構造がきわめて簡単である。

また、回転刃物の切削加工方向即ち加工線上にガイドバ
ーの回転中心を設けたから、長尺材の長手方向に対し傾
斜する所望の種々の角度を付けた切削加工を正確にして
確実に行なうことができる。

さらに、クランプ装置をも加工線上に設けたから、ガイ
ドバーを回転させてもクランプ装置を移動する必要がな
く、長尺材の長手方向に対し傾斜する種々の角度の切削
加工を簡単な操作で行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す斜視図、第２図は同上
の要部拡大上面図、第３図は同上の一部断面側面図、第
４図は本考案加工機による加工例を示す部分斜視図であ
る。 ３：テーブル、５：クランプ装置、６：角度調整装置、
７：ガイドバー、１９：回転刃物、２８：支持レバ、３
２：回転円盤、３４：押圧棒、３６ａ、３６ｂ：調整ネ
ジ、Ｘ：加工線。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. テーブル面上に突出するように配設された回転刃物と；
   テーブル面上で前記テーブル面に沿って回転可能かつ角
   度調整自在に設けられ、長尺加工材をガイドするガイド
   バーと；テーブル面上に設けられ、長尺加工材を支持固
   定するクランプ装置とを有し、回転刃物の切削加工方向
   即ち加工線上に該ガイドバーの回転中心および該クラン
   プ装置を配置し、かつ該回転刃物とテーブルとを該加工
   線に沿って相対的に移動可能にしたことを特徴とする長
   尺材加工機。