JPS5828043B2 - 旋回ヘツド部材のクランプ装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は旋回ヘッド部材を有す主軸ヘッドにおける旋回
ヘッド部材のクランプ装置に関する。

プロペラの加工等複雑な曲面の加工には、主軸を任意の
角度に傾けることができるユニバーサルヘッド（ユニバ
ーサルアタッチメント）が採用される。

第１図にはプロペラ加工機等の大型工作機械１０１にユ
ニバーサルヘッド１０２を装着した様子ヲ示す。

このユニバーサルヘッド１０２の従来のものの代表的な
ものの横取を第２図に示す。

主軸回転駆動軸１０３０）軸心回りに回動可能となって
いるフォーク状（コの字状）の主ヘツド部材１０４の凹
部に旋回中心軸１０５ａ 、１０５ｂを軸心として旋回
する旋回ヘッド部材１０６かあり、該旋回ヘッド部材１
０６に回転自在に軸承された主軸１０７を前記主軸回転
駆動軸１０３により歯車列１０８を介して回転駆動する
構造となっている。

旋回ヘッド部材１０６は任意の角度で主ヘツド部材１０
４側に固定されるが、その機構は、主ヘツド部材１０４
の旋回ヘッド部材１０６を挟む部分に前記旋回中心軸１
０５ａ 、１０５ｂを中心として設けた複数の締付ボル
ト１０９と、これら締付ボルト１０９に相対して、前記
旋回ヘッド部材１０６に設けられたＴ溝１１０内に嵌め
込まれたＴナツト１１１とからなり、締付ボルト１０９
とＴナツト１１１との締結により旋回ヘッド部材１０６
を主ヘツド部材１０４に固定するようになっている。

しかしなから、このような締結機構では、締付部が旋回
ヘッド部材１０６の旋回中心軸１０５ａ。

１０５ｂの円周部に分散しているため、締付力が締付ボ
ルト１０９部分に集中し、それが旋回ヘッド部材１０６
自身に歪等の変形を生じさせる原因となり、又、複数箇
所の締付ボルト１０６を各々締結するため、機構か煩雑
となると共に旋回ヘッド部材１０６が大型化してしまい
、締結作業に多くの時間を費すという欠点もある。

本発明は、従来のユニバーサルヘッドの旋回ヘッド部材
締付機構における上述のような欠点を解消し、機構か簡
単で強固な締結か行なえ、しかも締付力か片寄らず等分
割され、旋回ヘッド部材に歪等を生じさせるような無駄
な力かかかることのない旋回ヘッド部材のクランプ装置
を提供することを目的とする。

そして、かかる目的を達成するための本発明の＠或は、
主軸を支持する旋回ヘッド部材を前記主軸に直交する軸
回りに回転自在に主ヘツド部材に支承した主軸ヘッドに
おいて、前記旋回ヘッド部材の回転中心を通してクラン
プロラドそ前記旋回ヘッド部材及び主ヘツド部材に貫通
し、その一端を前記主ヘッド部材若しくは前記旋回・＼
ツド部材に係合させると共に他端に前記主ヘッド部材若
しくは前記旋回ヘッド部材を反力受として当該クランブ
ロンドに張力を付与する張力付与手段を設けたことを特
徴とする。

以下、本発明に係る旋回ヘッド部材のクランプ装置の実
施例を図面を参照して説明する。

第３図には本発明を適用したユニバーサル・＼ラドの平
面外観を示し、第４図にはその縦断面を示し、第５図に
はその主要部を抽出した斜視外観を示す。

回転１駆動源を具備した機械本体（図示省略）の駆動主
軸側フロントプレートにサポート１が設けてあり、この
サポート１にベアリング２を介して筒状の回転中心軸３
が支承され、その一端側に主ヘツド部材４が一体に取付
けられている。

回転中心軸３の他端部にはウオームホイール５か固着さ
れ、このウオームホイール５に回転駆動軸６のウオーム
部か噛み合い、回転駆動軸６の回転により前記主ヘツド
部材４か回転するようになっている。

主ヘツド部材４はフォークタイプつまりそＯ前部か平行
な二つの部分に分かれており、その間に、先端に工具か
取付けられる主軸１を支承した旋回・＼ツド７１部材挿
入されている。

旋回ヘッド部材８の両側には前記主軸γに直交する向き
に筒状の旋回中心軸９ａ 、９ｂがそれぞれ一体に取付
けられ、これらの旋回中心軸９ａ、９ｂはそれぞれベア
リング１０ａ、１０ｂを介して前記主ヘツド部材４に回
転自在に支持されている。

そして一方の旋回中心軸９ｂの下端にはウオームホイー
ル１１か固定され、このウオームホイール１１にはウオ
ーム部を具えた回転駆動軸１２のウオーム部か噛み合わ
せられている。

回転、駆動軸１２の回転により旋回ヘッド部材８は前記
旋回中心軸９ａ 、 ９ｂの中心間りに旋回されるので
ある。

前記旋回ヘッド部材８内の主軸１にはベベルギヤ１３か
一体に取付けられ、このベベルギヤ１３には、前記旋回
中心軸９ａ内に回転自在に支承された歯車軸１４の先端
に形成されたベベルギヤ１５が噛み合い、前記歯車軸１
４の他端には−ｊ転伝達歯早１６か結合さイ１．ている
。

一方、サポート１に支持さオフ、た前記回転中心軸３内
には、機械本体側の駆動主軸に連結されている主軸回転
１駆動軸１７か支承され、その先端部に形成されたベベ
ルギヤ１８には、主ヘツド部材４に回転自在に支持され
た歯車軸１９の他端部に形成されたベベルギヤ２０か噛
み合っている。

歯車軸１９の他端部には回転伝達歯車２１か結合され、
該歯車２１は中間歯車２２を介して前記回転伝達歯車１
６に連係されている。

よって、機械本体側の駆動主軸の駆動回転により、上記
歯車列を経て前記主軸７は駆動回転される。

一方の旋回中心軸９ａ内の歯車軸１４内には、その中心
つまり旋回中心軸９ａの中心を通って主軸７側から主ヘ
ツド部材４の外側へかけてクランプロッド２３ａか貫通
し、又もう一方の旋回中心軸９ｂ内には、その中心を通
って主軸７側から主ヘツド部材４の外側へかけてクラン
プロッド２３ｂが貫通し、そしてこれらのクランプロッ
ド２３ａ。

２３ｂはその主軸γ側において主軸７と干渉しないよう
に、主軸７を囲む連結環２４によって連結されている。

一方のクランプロッド２３ａの主軸ヘッド部材４側面よ
り突出する端部には鍔部かあり、この鍔部によりクラン
ププレート２５を介して当該クランプロッド２３ａは主
ヘツド部材４側に係合させられている。

もう一方のクランプロッド２３ｂの主ヘツド部材４外側
の端部には、主ヘツド部材４の側面に設置された張力付
与手段としてのクランプシリンダ２６のピストン２７が
結合されている。

クランプシリンダ２６としては油圧のものでも空圧のも
のでも良い。

更に、張力付与手段としてはシリンダ以外のクランプ機
構例えばはね力を利用したもの或いはボルト等による手
動クランプ機構などの使用も可能である。

次に、上記構成を有すユニバーサルヘッドにおける旋回
ヘッド部材８のクランプ作用について述べる。

クランプシリンダ２６の作動によりクランプロッド２３
ｂを矢印Ａ方向に引張すると、連結環２４を介してクラ
ンプロッド２３ａも矢印Ａ′方向に引張られ、該クラン
プロッド２３ａの鍔部かクランププレート２５を主ヘツ
ド部材４の側面に押し付けることとなる。

これによりクランプシリンダ２６の作動による力の反作
用でクランプシリンダ２６と主・＼ツド部材４の当り面
と前記クランププレート２５の当り面との間で互いに矢
印Ｂ、Ｂ’の如く主ヘツド部材４の内側方向に締結力が
働き、その力か旋回ヘッド部材８の両１則面に作用して
、当該旋回ヘッド部材８を主ヘツド部材４が挟み込む力
となり、主ヘツド部材４と旋回ヘッド部材８が強固に締
結されることとなる。

この実施例では主ヘツド部材４をフォークタイプとし、
二つの平行な部分の中間部に旋回ヘッド部材８を配設し
た場合を示すか、第６図に示すように、主ヘツド部材４
の一側面に旋回ヘッド部材８を設けても良い。

この場合には、旋回ヘッド部材８の側面にクランクプレ
ート２５を介して一方のクランプロッド２３ａが係合さ
せられる。

この装置における締結作用は先に挙げた実施例と同じで
ある。

以上実施例を挙げて説明したように、本発明のクランプ
装置によれは、旋回ヘッド部材の旋回中心に通したクラ
ンプロッドに張力を付与し、その反力を主ヘツド部材で
受は持たせ、その力が旋回ヘッド部材の締結力として作
用するようにしたので、機構か簡潔となり装置の小型化
か図れる。

又締結作動が旋回ヘッド部材の旋回中心で行ない得るた
め、クランプ力が摺動面に対して等分割され非常に安定
した締付力を得ることかできる。

即ち、片線等による締結力のバラツキがないため旋回へ
ラド部材に無理な力かかからず、歪等により加工精度に
悪影響を及ぼすことか全くなくなるのである。

更に、締結力の等分割により強固な締結力が得られ、主
ヘツド部材と旋回ヘッド部材を一体化したのと同等の剛
性か得られ、強力且つ高精度な動力伝達か可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は大型工作機械にユニバーサルヘッドを装着した
状態の正面図、第２図は従来のユニバーサルヘッドの縦
断面図、第３図は本発明によるクランプ装置の一実施例
装置を具えたユニバーサルヘッドの平面図、第４図はそ
の縦断面図、第５図はその主要部の斜視外観図、第６図
は本発明のクランプ装置の取付は方を変えた他の実施例
の平面図である。 図面中、１はサポート、３は回転中上・軸、４は主ヘツ
ド部材、７は主軸、８は旋回ヘッド部材、９ａ 、９ｂ
は旋回中心軸、１１は主軸回転駆動軸、２３ａ 、２３
ｂはクランプロッド、２４は連結環、２６はクランププ
レート、２１はクランプシリンダである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 主軸を支持する旋回ヘッド部材を前記主軸に直交す
   る軸回りに回転自在に主ヘツド部材に支承した主軸ヘッ
   ドにおいて、前記旋回ヘッド部材の回転中心を通してク
   ランプロッドを前記旋回ヘッド部材及び主ヘツド部材に
   貫通し、その一端を前記主ヘッド部材若しくは前記旋回
   ヘッド部材に係合させると共に他端に前記主ヘッド部材
   若しくは前記旋回ヘッド部材を反力受として当該クラン
   プロッドに張力を付与する張力付与手段を設けたことを
   特徴とする旋回ヘッド部材のクランプ装置。