JPS5825786Y2 - 農用コンバイン - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、機体走行に伴って刈取った殻稈を脱穀部にお
いて脱穀処理すべく構成すると共に、前記脱穀部におけ
る負荷を検出する機構と機体走行に対する変速機構とを
連係させて、脱穀負荷を設定範囲に維持させるべく機体
走行速度を自動的に制御すべく構成した農用コンバイン
に関する。

この種農用コンバインは、脱穀効率を良好に維持すべく
脱穀負荷に応じて機体走行速度を自動制御するようにし
たものであるが、脱穀負荷が減少して機体走行速度を増
す場合、従来、脱穀負荷が所定値に達するまで一定の増
速率で走行速度を増していた。

しかし、そのような制御方式では、走行速度増大によっ
て脱穀負荷が設定上限値を越えやすく、上述の制御にお
いて最も重要な脱穀効率の良好な状態の維持を威しえず
、また、制御系におけるチャタリングの問題があり、一
層の改良が望まれている。

本考案は、上記実情に鑑みて、機体走行速度増大に伴う
脱穀負荷の変動を緩やかにし、極力脱穀効率の良好な状
態を損う事がないようにして作業性の向上を可及的に図
る事ができるようにし、かつ、制御系におけるチャタリ
ングを防止できるようにすることを目的とする。

次に、本考案の実施態様を例示図に基づいて説明干る。

第１図は農用コンバインを示し、クローラ式走行装置１
を装備した走行機体の前方に横軸周りに上下揺動自在に
植立殻稈を刈取る殻稈刈取り装置２を設けた枠体を延設
して、刈高さ調節ができるように構成し、植立殻稈を引
起こす殻稈引起し装置３と、刈取り殻稈を機体後方に搬
送する殻稈搬送装置４とを前記枠体に設け、前記搬送装
置４の終端部にフィードチェーンの始端部を臨ませて刈
取り殻稈を脱穀処理する脱穀装置５を前記走行機体の上
方に設け、脱穀装置５から排出される排ワラを細断放出
する排ワラ処理装置６を脱穀装置５の排ワラ出口部に設
け、もって、機体走行に伴って植立殻稈の引起し、刈取
り、脱穀処理並びに排ワラを細断処理できるように構成
しである。

そして、刈取り殻稈を脱穀処理するに際しての脱穀部に
おける脱穀負荷を設定範囲に維持させるべく、脱穀負荷
が設定範囲を離脱した場合にその増減に応じて、前記走
行装置１の走行速度を人為的あるいは自動的に減増速で
きるように構成しである。

すなわち、第２図に示すように、エンジン７の出力を油
圧式無段変速装置８を介してレバー１５によＹ）２段変
速可能なミッション９に軸架したクローラベルト駆動輪
体１０に伝達して走行装置１を駆動するように構成し、
変速装置８の変速操作レバー１１に連動連結された操縦
用操作レバー１２により前記変速装置８の人為的変速操
作ができるように構成すると共に、前記レバー１２に摩
擦伝動装置１３を介して連動連結された可逆回転可能な
電動モーター１４によって前記変速装置８の自動変速操
作ができるように構成しである。

前記モーター１４を制御するに、第３図に示すように、
脱穀装置５に軸架された扱胴１６のトルク変動検出に基
いて脱穀負荷変動を検出する負荷検出機構１７と電動モ
ーター１４とを連係しである。

すなわち、負荷設定装置」９によって脱穀負荷の範囲を
任意に設定し、比較装置２０によって、負荷検出機構１
７による検出結果と設定装置１９による負荷設定範囲と
を比較して、脱穀負荷が設定範囲内にあるか否かを検出
するように構成されている。

そして、脱穀負荷の検出値が設定値よりも大きくなった
時、前記比較装置２０の指令に基づいて減速指令発信機
構２１から前記モーター１４へ連続した作動指令信号を
発信するように構成して、走行速度を自動的に遅くする
ようにしである。

更に、脱穀負荷の検出値が設定値よりも小さくなった時
、前記比較装置２０の指令に基づいて増速指令発信機構
２３からモーター１４へ作動指令のパルス信号を発信す
るように構成して、走行速度を自動的に速くすると共に
、走行速度検出機構２４からの指令に基づいて、走行速
度が増大するに連れてその走行速度の増加率を減少させ
るべく構威して、脱穀負荷の設定値以上の増大を極力回
避すると共に、制御系のチャタリングを防止しやすいよ
うにしである。

増速指令発信機構２３から発信するパルス信号は、第４
図イに示すように、パルス巾が走行速度増大に伴って狭
くなるもの、あるいは第４図口に示すようにパルス周波
数が走行速度増大に伴って減少するものである。

要するに、脱穀負荷が設定範囲から外れると、機体走行
速度を増減させて脱穀装置５への殻稈送り量を変化させ
、扱胴１６の回転数低下による脱穀処理能率の低下を招
かないように、しかも、可及的に走行速度を速くして作
業能率を良ぐするように、走行速度が自動的に制御され
る。

尚、走行装置１の変速機構を構成するに、前記実施例に
示す、モーター１４と油圧式無段変速装置８とを組み合
わせる以外に種々変形できるのであり、これらを変速機
構１８と総称する。

要するに、本考案は、冒記した農用コンバインにおいて
、脱穀負荷が減少した時に前記変速機構に対する増速指
令信号を発信する機構と、走行速度を検出する機構とを
連係させて、走行速度が増大するに連れて走行速度の増
加率を減少させるべく構威しである事を特徴とする。

つまり、機体走行速度を自動制御するに際して、走行速
度が増大するに連れて走行速度の増加率を減少させるこ
とにより、脱穀負荷をその設定値に近付くにつれて緩や
かに変化させる事ができて、走行速度増大に伴う脱穀負
荷の過大な増加を容易に防止でき、最も重要な脱穀効率
向上を損う事なく可及的に作業性を向上でき、しかも、
制御系におけるチャタリングの問題も回避しやすくでき
た。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る農用コンバインの実施の態様を例示
し、第１図は農用コンバインの側面図、第２図は走行装
置の駆動及び変速機構を示す一部切欠斜視図、第３図は
自動制御装置の回路図、第４図はパルス信号を示す波形
図である。 １７・・・・・・負荷検出機構、１８・・・・・・変速
機構、２３・・・・・・発伝機構、２４・・・・・・速
度検出機構。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ■ 機体走行に伴って刈取った殻稈を脱穀部において脱
   穀処理すべく構成すると共に、前記脱穀部における負荷
   を検出する機構１７と機体走行に対する変速機構１８と
   を連係させて、脱穀負荷を設定範囲に維持させるべく機
   体走行速度を自動的に制御すべく構成した農用コンバイ
   ンであって、前記脱穀負荷が減少した時に前記変速機構
   １８に対する増速指令信号を発信する機構２３と、走行
   速度を検出する機構２４とを連係させて、走行速度が増
   大するに連れて走行速度の増加率を減小させるべく構成
   しである事を特徴とする農用コンバイン。 ■ 前記指令信号発信機構２３によりパルス信号が発信
   されるべく構成すると共に、走行速度の増大に伴って前
   記パルス信号の巾を減小させるべく構威しである事を特
   徴とする実用新案登録請求の範囲第■項に記載の農用コ
   ンバイン。 ■ 前記指令信号発信機構２３によりパルス信号が発信
   されるべく構成すると共に、走行速度の増大に伴って前
   記パルス信号の周波数を減少させるべく構成しである事
   を特徴とする実用新案登録請求の範囲第■項に記載の農
   用コンバイン。