JPS582541Y2 - 低融合金の金型製造装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は低融合金の金型製造装置に関し、特に保持容器
とノズルとを加熱保持し、且つ保持容器内を加圧すると
ともに金枠を入れた室を真空引きして、金型の連続的製
作を可能とし、併せて全ての部分への湯回り等を向上せ
しめた低融合金の金型製造装置に関する。

従来のこの種装置としては、第３図に示す如く、クラン
ク１０４等により反転可能な取鍋１０３を収納したポッ
ト１０２を本体１０１の中央部上下方向に弾性支持し、
このポット１０２の上部に加圧装置からの圧気入口１０
５を形成した昇降動自在の蓋１０６を配置したものがあ
る。

斯る装置にかいては、ポット１０２或は取鍋１０３が加
熱されていないため、溶湯が冷却固化しやすく、取鍋１
０３Ｋｌｒｉ１回分の注湯量しか入れられず、金型の連
続的製作が不可能であり、捷た取鍋内面及び射出孔１０
７内に湯が固着し、ために固着分を見込んだ量を供給し
なければならず、且つ固着分の除去が困難である。

また加圧手段のみにより金枠１０８内への射出力を与え
ているため、金枠１０８内とポット１０２内との差圧を
大きく採れず、ために湯回りが悪くなり良質な金型を得
ることができない等の欠点がある。

本考案者はこのような欠点を改善すべく本考案をなした
もので、その目的とする処は要部を加熱することで、金
型の連続製作を可能とし、清掃も容易にし、必要量の注
湯によりロスを非常に小さくするとともに、保持容器内
を加圧し且つ本体および金枠内る減圧して注湯の回りを
良くシ、且つ可及的な省力化により作業能率の向上を図
った低融合金の金型製造装置を提供するにある。

以下に本考案の好適一実施例を添付図面に従って詳述す
る。

１は本体であり、この本体１の中間部水平方向に本体１
を上下の室に区画する隔壁２を設け、上部を密封室３と
し、下部の室４には真空ポンプ５を配置する。

そして該密封室３の隅部には該真空ポンプ５と連結した
エアー吸込みバイブロをその先端が密封室３内に臨む如
く取付ける。

該密封室３内の側部には、上下方向に一対の支柱７，７
を縦設し、この支柱７，７に下部の室４に設けられたエ
アーシリンダー８により昇降動せしめられるスライドテ
ーブル９を水平に嵌合する。

そして密封室３の側壁には金枠１０を密封室３内に入れ
、該スライドテーブル９に載置するための開口部を形成
し、この開口部に密封室３内の気密を保持し得る扉１１
を取付けている。

捷た密封室３の上部中央に溶融した低融合金Ｍを一定量
保持する容器１２を固定的に乗せ、この上位にはレバー
１３とアーム１４をハンドルの連繋により開閉を可能に
した蓋１５を密封状に被着するとともに、容器１２の外
周は保温材１６を付帯したピータ−１７で被包する。

筐た容器１２には温度センサーＳを埋設する。

前記容器１２の上側部には加圧用パイプ１８を挿着し、
容器１２の直下位置にはヒーター１９を内装するととも
に温度センサーＳを埋設し、且っ胴身部には横位のテー
パ一孔２０を穿設したノズル２１を、ノズルの−ＦＩ２
１ａが容器１２の下端に形成された孔１２ａと同軸的に
なる如く連結垂設し、該ノズル２１下端には溶湯の射出
口２２ａを形成したフランジ２２を取付ける。

次に密封室３の前記扉１１と対向する側壁にはロータリ
ーアクチュエータ２３を取付け、その密封室３内に臨む
軸には先端部をテーパ一部２４ａとしたシャフト２４を
連結し、このテーパ一部２４ａを前記ノズルのテーパ一
孔２０に挿着し、テーパ一部２４ａのノズルのテーパ一
孔２０から突出した先端にナツト２５を介してスプリン
グ２６を嵌装し、該ナツト２５の締付けによって前記テ
ーパ一部２４ａがテーパ一部１２０に密接するように牽
引している。

以上の如き構造の装置により金型を製造するには、先ず
容器１２及びノズル２１を適当な温度に加熱し、次いで
溶解炉で溶解せしめた低融合金を容器１２内に入れて蓋
１５をハンドルの操作で固く閉めたのち、密封室３の扉
１１を開けて内部のスライドテーブル９上に金枠１０を
乗せ、エアーシリンダー８の操作によりスライドテーブ
ル９を金枠１０の上面がフランジ２２に当接する寸で持
上げてノズル２１にセットする。

この場合扉１１は扉締め金具により密封状に締めても・
＜。

この時点で真空ポンプ５の操作により吸込みバイブロを
介して空気を排出することで、密封室３と金枠１０の内
部を減圧状態にしたのち、ロータリーアクチェーター２
３によりシャフト２４を規定角度寸で回転させて、ノズ
ル２１から容器１２内の低融合金を金枠１０内に注入す
る。

また注入時には加圧用パイプ１８から空気を圧入して容
器１２内を加圧状態にしておく。

次に適宜な時間経過後に前記の加圧と減圧状態を解除し
、ロータリーアクチェーター２３によりシャフト２４を
原状角度１で回動してノズル２１の射出口を閉じたのち
、スライドテーブル９を下げて扉１１の開放により内部
から金枠１０を取出すことで金型製作が終了するが、金
枠１０の注湯口が複数個所に設けであるときは、金枠１
０を反転させて前記の加圧も−よび真空状態における湯
の注入を行う。

以上に示すように本考案は、容器およびノズルを適宜な
温度で加熱しているため、湯が冷却固化する虞れがなく
、その結果大量の湯を容器内に長時間保持でき金型製作
に必要な量の湯をンヤフトｃ回動により同一条件で連続
的に注湯することができ、また金型製作後の清掃が容易
であり、且つ余った溶湯の回収率を高め、溶湯のロスを
少なくできる。

寸た、溶湯の保持容器内を加圧せしめるとともに、密封
室内を減圧せしめる構造としたため金枠の細部捷で湯が
回り、空気等により湯溜りをなくし良質の金型を得るこ
とができる。

更に金枠の昇降動をエアーシリンダーで行ない、注湯を
アクチュエータを介して行うこととしたため、可及的な
省力化が図れ、且つ該アクチュエータに連結したシャフ
トの先端をテーパ一部とし、このテーパ一部を牽引して
ノズルに摺接せしめなので摺接部分が摩耗しても、常に
ノズルとシャフトとの密接状態を保つことができる等多
大の利点を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の好適一実施例を示すものであり、第１図
は、本考案に係る低融合金の金型製造装置の縦断正面図
、第２図は同装置の縦断側面図、第３図は従来装置を示
す縦断面図である。 尚図面中、１は本体、３は密封室、５は真空ポンプ、１
２は保持容器、１７，１９はヒータ、２１はノズル、２
３はロータリーアクチュエータである。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 〈１〉 内部に金型の製造枠を支持する昇降部材を備
   える室と、この室の上部に配設された低融合金溶湯の保
   持容器と、この保持容器の下部に該室内に臨むように一
   体的に取付けられ、溶湯射出用の孔を上下方向に形成し
   、この射出用の千１と交叉するテーパー状孔を横方向に
   形成したノズルと、このノズルのテーパー状孔にテーパ
   ー状の先部が貫通して嵌合し、且つ上記射出用孔を連通
   ずるための孔を形成した回転可能なシャフトと、上記ノ
   ズルのテーパー状孔から突出したシャフトの先端とノズ
   ルとの間に縮装され、シャフトを嵌合方向へ付勢するス
   プリングと、上記保持容器及びノズルを加熱する加熱手
   段とを有することを特徴とする低融合金の金型製造装置
   。 （２）前記金型の製造枠を支持する昇降部材を備えた室
   を減圧するように構成したことを特徴とする実用新案登
   録請求の範囲第１項記載の低融合金の金型製造装置。 （３）前記保持容器内の溶湯を加圧するように構成した
   ことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載の
   低融合金の金型製造装置。