JPS5825008Y2 - 作業機のパイロットバルブ操作構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、バックホウ等の作業機のアームに対するモチ
゛ルに装着されるパイロットバルブ操作構造に関し、そ
のバルブの作動によりバックホウ等の作業用アームの駆
動用アクチュエータに対する流体圧回路中に介装したコ
ントロールバルブを切換えて、作業用アームをモチ゛ル
の操作方向に対して比例拡大的に作動させ、作業用アー
ムの動きをモデルにフィードバックして、モデルに作業
用アームを倣わせるべく、モチ゛ル操作具でオン・オフ
されるパイロットバルブの操作構造であって、詳しくは
、取付枠上に互に適当間隔を隔てて二つのパイロットバ
ルブを対向配置し、その両パイロットバルブ間に一つの
操作具を配置して、操作具の押圧作動に伴って何れか一
方のパイロットバルブを択一的に操作可能に構成すると
共に、そのパイロットバルブの操作で外部コントロール
バルブを切換工そのコントロールバルブの切換えにより
作動される外部アクチュエータの作動に伴って前記操作
具の操作方向と同方向に取付枠を移動させるフィードバ
ック手段を設けたパイロットバルブ操作構造に関する。

この種のパイロットバルブ操作構造のものをモチ゛ルに
装着したバックホウ等の作業機によれば、掘削の作業を
行なうに、ブームとアームおよび作業具の３者を一挙に
合成操作しながら、作業具を所期作動させて掘削作業を
行なう事が可能であり、たとえ未熟練者であっても極め
て能率の良い作業を行なう事ができる。

このブームとアームおよび作業具の駆動用アクチュエー
タに対するコントロールバルブをパイロットバルブによ
って制御操作するに、そのコントロールバルブをパイロ
ットバルブによってオン・オフ制御すると共に、その制
御によるシリンダの動きをワイヤやリンク機構によって
前記パイロットバルブにフィードバックする形態をとっ
ているが、オンオフ制御故にその圧力流体の供給が急速
な立上りを示す事となって、前記アクチュエータの作動
にオーバーランが生じ、例えばブームの揺動量並びに作
業具の回動量が時間的に極めて少なく、そのほとんどを
アームの掻込み揺動による直線状の掘削作業を行なうに
、ブームと作業具の動きが速くてこれらが所望量以上に
作動して、作業具の先端軌跡が波打つ状態の掘削となり
、あるいはブームと作業具のオーバーランがモデルに対
する逆操作力としてフィードバックされて、これらの反
転作動が繰返し生し、同様に円滑な直線状掘削を期し難
いものであった。

本考案は、前述のような作業機のモデルに装着するパイ
ロットバルブを合理的に構成することにより、作業用ア
ーム駆動用アクチュエータに対するコントロールバルブ
を漸次的にオンオフ制御できるようにして、アクチュエ
ータの作動に対してオーバーランが生じないようにする
と共に、パイロットバルブの操作量に対してほぼ比例的
にアクチュエータを作動させるようにし、さらにパイロ
ットバルブの操作に対してその応答性及び追随性の良い
作業機のコントロールバルブを得ることを目的とする。

次に、本考案の実施例を図面に基づいて詳述する。

クローラ走行装置１を装備する機台２に旋回台３を取付
け、この旋回台３に掘削作業用アームＡを取付けると共
に、運転キャビン４とエンジン５を搭載してバックホウ
作業車が構成されている。

前記作業用アームＡは、横軸４周りで揺動自在なブーム
６の先端にアーム７を、およびこのアーム７の先端に作
業具８としてのパケットを、前記ブーム用横軸芯Ｐと平
行あるいはほぼ平行な各横軸Ｐ、、Ｐ２まわりで揺動自
在に連結すると共に、前記ブーム６、アーム７および作
業具８を駆動揺動するアクチュエータとしての流体圧シ
リンダ９゜１０．１１を設け、もって作業具８が掘削作
業跡Ｂを描くべく構成されている。

この作業用アームＡの作業軌跡Ｂを比例的に縮小した軌
跡Ｃを描くモデルＤがキャビン４内に設けられ、かつモ
チ゛ルＤの位置および姿勢変更に対して作業用アームＡ
が拡大比例的に動作すべく、連係機構Ｅ・・・・・・に
よって作業用アームＡとモデルＤとが連係されている。

前記モデルＤは、ブーム６に相当するリンク１２と、ア
ーム７に相当するリンク１３、および作業具８に相当す
る握り操作部材１４から構成されている。

前記作業具８とこれに対する握り操作部材１４を例にし
て、その連係機構Ｅを第２図および第３図を基に説明す
る。

すなわち、握り操作部材１４に対して回転自在に後述の
パイロットバルブ■１の取付枠１５を取付けると共に、
握り操作部材１４をリンク１３に対して回転自在に枢着
し、そして前記取付枠１５に、作業具駆動用シリンダ１
１に対する流体圧作動型コントロールバルブ■を制御さ
せるためのパイロットバルブＶ、、Ｖ、を対向位置させ
、かつこのバルブＶ １． Ｖ １を選択作動するため
の操作具１６を握り操作部材１４に一体連設しである。

前記作業具８に対するリンク機構１７と前記取付枠１５
とをフィードバックの手段としてのプッシュプルワイヤ
１８によって連動連結しである。

つまり、回転操作により握り操作部材１４の位置及び姿
勢を前記作業具８と相違させると、何れか一方ノパイロ
ットバルブＶ １． Ｖ １が操作具１６を介して握り
操作部材１４により入り状態に操作されてコントロール
バルブ■がシリンダ１１駆動位置に作動し、そして、作
業具８が軸芯Ｐ２まわりで揺動駆動されるようにしであ
る。

又、作業具８が駆動揺動されると、その揺動量が前記ワ
イヤ１８を介して、取付枠１５にフィードバックされて
、前記操作具１６との接当が断され、そして、パイロッ
トバルブ■１が切り状態に操作されて作業具８が停止す
るようにしである。

次に、パイロットバルブ■１操作構造について詳述する
。

前記パイロットバルブ■１には第４図に示す弁機構を設
けである。

すなわち、前記取付枠１５に取付けられるバルブケース
１９の一端側に、前記操作具１６に接当する操作部２０
ａを有するスプール２０をバルブケース１９内に貫通
させてスライド移動自在に設けるとともに、復帰用スプ
リング２１によりスプール２０をその操作部２０ ａを
バルブケース１９より突出させる方向に押圧付勢しであ
る。

前記スプリング２１により押圧付勢された位置をスプー
ル２０の常時位置に設定しである。

前記バルブケース１９とスプール２０との間にかつバル
ブケース１９内にて、大径の第１環状空間と小径の第２
環状空間とを連通状態で形成し、そして、スプール２０
とバルブケース１９の両者に対してスプール軸芯方向に
スライド移動自在なピストン状作動子２４を前記空間内
に設けると共に、このピストン状作動子２４は第１環状
空間側に大径に、第２環状空間側を筒状可動部２５とし
て小径にして一体構成しである。

そして前記第１環状空間と前記作動子２４の端面とで仕
切られた空間を（ポンプ室）弁室２２に形成し、他方、
第２環状空間と前記筒状可動部２５の端面とで仕切られ
た空間には弁室２３を形成してあり、前記ポンプ室２２
の給油ポート４２と前記コントロールバルブ■の流体圧
作動部■８とを接続し、もって作動子２４をポンプ室２
２側にスライド移動させると、ポンプ室２２から前記流
体圧作動部Ｖ８にそのスライド量に比例した流体が供給
されるようにしたポンプ部２６を形成しである。

前記ポンプ室２２に内装の復帰用スプノング３６により
、作動子２４及び可動部２５をスプール２０の操作部２
０ ａ側に押圧付勢し、そして、可動部２５のポンプ室
２２側とは反対側端を前記弁室２３内に突設のストッパ
ー２７に当て付け、この位置を両者２４．２５の常時位
置に設定しである。

駆動ポンプ２８からの供給流体を導入する流路をバルブ
ケース１９のポンプポート２９に接続し、そして、この
ポンプポート２９に連通して、前記ポンプ２８からの供
給流体を可動部２５の外周側から内周側に案内する可動
部第１流路３０を形成しである。

スプール２０及び作動子２４の第一状態としての前記常
時位置から前記スプール２０を前記スプリング２１に抗
してポンプ室２２側にスライドさせると、スプール２０
の外周面に刻設しである環状溝３１を介して前記第１流
路３０と連通状態になって、前記ポンプ２８からの供給
流体を可動部２５の内周側から外周側に案内する可動部
第２流路３２を形成しである。

前記第２流路３２と前記弁室２３とを連通ずるバルブケ
ース流路３３を形成しである。

そして、前記スプール環状溝３１により前記可動部第１
流路３０と第２流路３２とを連通させると、ポンプポー
ト２９、可動部第１流路３０、スプール環状溝３１．可
動部第２流路３２、及びバルブケース流路３３を介して
、前記駆動ポンプ２８から弁室２３に供給されて可動部
２５に作用する流体圧をして、前記作動子２２をスプリ
ング３６に抗してスライドさせると共に、前記ポンプ室
２２とタンクポート３７との連通状態を断つ第二状態と
なって、前記ポンプ室から前記コントロールバルブ作動
部■８にパイロット流体圧を供給すべく構威しである。

前記作動子２４の外径を大にし、そして可動部２５の外
径を作動子２４の外径よりも小に構成して、ポンプ室２
２内流体に作用する作動子２４の押圧面積を、駆動ポン
プ２８からの流体により作用を受ける可動部面積より大
に構成しである。

前記スプール２０が前記常時位置にある際に、前記弁室
２３とバルブケース１９に設けである流路３４とを連通
させて、弁室２３からタンクＴへの流体排出を可能にす
る第２流路３５をスプール２０に設けである。

又、スプール２０が前記常時位置にある際に、前記ポン
プ室２２と、スプール２１の前記復帰用スプリング２１
の内装部及びこの内装部に連通のタンクポート３７とを
連通させて、ポンプ室２２とタンクＴとを連通状態にし
て、パイロット圧用流体を補給するための第２流路３８
をスプール２０に設けである。

つまり、前記握り操作部材１４の回転操作により前記操
作具１６を第４図イの第一状態の位置から第４図口の第
二状態位置に操作すると、第４図口に示すように、スプ
ール２０が、スプリング２１に抗してバルブケース１９
内に押し込み操作されて、前記スプール環状溝３１によ
り前記可動部第１流路３０と可動部第２流路３２とが連
通ずるとともに、前記スプール第１流路３５の開口部が
弁室２３から外れて、弁室２３にポンプ２８からの流体
が供給される。

そして、弁室２３への供給流体により、可動部２５を介
して作動子２４が、第４図ハに示すように、移動操作さ
れて、ポンプ部２６からの流体圧によりコントロールバ
ルブ■がシリンダ駆動位置に操作されて、作業具８が作
動する。

又、第４図ハに示すように、作動子２４の移動に伴って
、可動部第２流路３２がスプール環状溝３１から外れる
と、ポンプポート２９から弁室２３までの流路が閉じら
れて作動子２４の移動が停止する。

そして、作業具８の揺動量がフィードバックされるに伴
い、第４図二に示すように、操作具１６とスプール操作
部２０ ａとの接当が解除されて、スプリング２１の付
勢力によりスライド操作されて、スプール２０が常時位
置に復帰すると、前記スプール第１流路３５の始端部が
弁室２３に一致して弁室２３とタンクＴが連通状態にな
るとともに、前記スプール第２流路３８の始端部がポン
プ室２２に一致してポンプ室２２とタンクＴとが連通状
態となる。

そして、第４図示に示すように、スプリング３６の付勢
力により作動子２４が前記常時位置にスライド操作され
て、パイロット圧が解除され、もって、コントロールバ
ルブ■がシリンダ停止位置に復帰する。

上記パイロットバルブ操作構造の構成によれば、スプー
ル２０の挿入量すなわち可動部第２流路３２に対するス
プール環状溝３１の移動操作量に応じて、作動子２４の
移動量が決定されるので、スプール２０の操作量に比例
したパイロット圧供給を行えて、パイロット圧の漸次的
供給を容易に行える。

そして、前述の第４図ハの状態から前記作業具８の揺動
量に対するフィードバックの時間よりも遅い速度でスプ
ール２０をスライドさせるべく操作具１６を回転操作さ
せるときは、第４図口とへの状態がくり返されてコント
ロールバルブＶを断続し、作業具８がオーバーランする
ことなく微調整することができる。

前記アーム７とリンク１３を連係する機構Ｅは軸３９を
介してリンク１２．１３を相対回転自在に連結し、その
軸３９に取付枠１５を遊嵌して、この取付枠１５にアー
ムシリンダ用コントロールバルブ■に対するパイロット
バルブＶ工、Ｖ１を設けると共に、これを操作するため
の操作具１６を軸３９に取付け、そしてアーム枢支軸４
０をアーム７に固着して、この軸４０と前記取付枠１５
とをワイヤ４１によって連結して構威され、前記ブーム
６に対する連係機構Ｅも同様に構成され、もって作業用
アームＡをモチ゛ルＤによって遠隔操作すべく構威され
ている。

以上要するに、本考案の特徴とする構成は冒頭に記載し
たパイロット操作横路において、パイロットバルブには
バルブケース内を二つの弁室に仕切るピストン状作動子
と、そのピストン状作動子を貫いた左右の前記弁室に位
置し、かつ、一端を操作具存在側のバルブケース外へ突
出させたスプールとを備え、前記スプールを、ポンプポ
ートと前記両弁室との連通状態を断つと共に外部コント
ロールバルブへの給油ポートに連なる一方の前記弁室を
タンクポートに開放する第一状態と、前記操作具の押圧
作動に伴って前記ポンプポートを前記一方の弁室とは反
対側の前記弁室に連通させると共に前記一方の弁室とタ
ンクポートとの連通状態を断つ第二状態とに切換自在に
構成し、前記ピストン状作動子は、前記スプールが第二
状態に切換えられたのちに前記一方の弁室を圧縮して外
部アクチュエータ側へ一定量の圧油を供給すべく前記ス
プールおよびバルブケースに対して相対摺動自在に構成
すると共に、前記バルブケース内には、前記フィードバ
ック手段による取付枠の移動により前記バルブケースが
操作具から遠ざかるに伴って前記スプールならびにピス
トン状作動子をもとの位置に復帰させる復帰用スプリン
グを設け、さらに、前記両弁室のうち、給油ポートに連
なる側の一方の弁室を他方の弁室よりも大径に構成する
と共に、その一方の弁室に面する側のピストン状作動子
の一部を他の部分よりも大径に構威した点にあり、かか
る構威から次の作用効果を奏する。

スナわち、パイロットバルブのスプール操作量に対して
ほぼ比例的にパイロット流量を外部のコントロールバル
ブに供給することができ、良好な追随性が得られると共
に、給油ポートに連なる側の弁室のピストン状作動子を
他方の弁室のものより大径に構威しであるので、ポンプ
ポートからの流量よりも多くのパイロット流量が流れ、
コントロールバルブの切換えが速やかに行なわれ、良好
な応答が得られる利点がある。

そして第二状態にスプールをスライドさせるべく操作具
を操作するとポンプホードからの油圧によりピストン状
の作動子がスライドしてパイロット圧がかかり、コント
ロールバルブの切換えによる外部アクチュエータの作動
に伴ってフィードバックによりスプール及び作動子が第
一状態の位置に復帰するが、このときスプールをフィー
ドバックの速度より遅い速度で第２状態になるべく、ス
ライドさせると作動子が断続して往復摺動することとな
り、アクチュエータのオーバーランを抑制することがで
きる利点がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る作業機のパイロットバルブ操作構造
の実施例を示し、第１図はバックホウの全体側面図、第
２図は連係系統図、第３図はパイロットバルブ操作部の
斜視図、第４図はイ９９ロ、ハ二、ホは要部の構造とそ
の作動状態を示す断面図である。 １１・・・・・・アクチュエータ、１５・・・・・・取
付枠、１６・・・・・・操作具、１８・・・・・・フィ
ードバック手段、１９・・・・・・バルブケース、２０
・・・・・・スプール、２１．２６・・・・・・スプリ
ング、２２゜２３・・・・・・弁室、２４・・・・・・
ピストン状作動子、２９・・・・・・ポンプポート、３
７・・・・・・タンクポート、４２・・・・・・給油ポ
ート、■・・・・・・コントロールバルブ、Ｖｌ・・・
・・・パイロットバルブ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 取付枠１５上に互に適当間隔を隔てて二つのパイロット
   バルブＶ、、Ｖ、を対向配置し、その両パイロットバル
   ブＶ、、Ｖ、間に一つの操作具１６を配置して、操作具
   １６の押圧作動に伴って何れか一方のパイロットバルブ
   ■１を択一的に操作可能に構成すると共に、そのパイロ
   ットバルブ■１の操作で外部コントロールバルブ■を切
   換え、そのコントロールバルブ■の切換えにより作動さ
   れる外部アクチュエータ１１の作動に伴って前記操作具
   １６の操作方向と同方向に取付枠１５を移動させるフィ
   ードバック手段１８を設けたパイロットバルブ操作構造
   であって、前記パイロットバルブＶ、、Ｖ、には、バル
   ブケース１９内を二つの弁室２２，２３に仕切るピスト
   ン状作動子２４と、そのピストン状作動子２４を貫いて
   左右の前記弁室２２，２３に位置し、かつ、一端を操作
   具１６存在側のバルブケース１９外へ突出させたスプー
   ル２０とを備え、前記スプール２０を、ポンプポート２
   ９と前記両弁室２２．２３との連通状態を断つと共に外
   部コントロールバルブ■への給油ポート４２に連なる一
   方の前記弁室２２をタンクポート３７に開放する第一状
   態と、前記操作具１６の押圧作動に伴って前記ポンプポ
   ート２９を前記一方の弁室２２とは反対側の前記弁室２
   ３に連通させると共に前記一方の弁室２２とタンクポー
   ト３７との連通状態を断つ第二状態とに切換自在に構成
   し、前記ピストン状作動子２４は、前記スプール２０が
   第二状態に切換えられたのちに前記一方の弁室２２を圧
   縮して外部アクチュエータ側へ一定量の圧油を供給すべ
   く前記スプール２０およびバルブケース１９に対して相
   対摺動自在に構成すると共に、前記バルブケース１９内
   には、前記フィードバック手段１８による取付枠１５の
   移動により前記バルブケース１９が操作具１６から遠ざ
   かるに伴って前記スプール２０ならびにピストン状作動
   子２４をもとの位置に復帰させる復帰用スプリンぐ２１
   ，３６を設け、さらに、前記両弁室２２．２３のうち、
   給油ポート４２に連なる側の一方の弁室２２を他方の弁
   室２３よりも大径に構成すると共に、その一方の弁室２
   ２に面する側のピストン状作動子２４の一部を他の部分
   よりも大径に構成しであることを特徴とする作動機のパ
   イロットバルブ操作構造。