JPS5822540Y2 - クロ−ズドフエ−スリ−ル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はクローズドフェースリール、詳しくは取付脚
をボルトにより摩付けたリール本体の前方側に、ハンド
ル軸と連動して回転する回転軸を摺動自由に支持して、
該回転軸に椀形回転体を取付けると共に、前記リール本
体の前方側にスプールを、誉た後方側に前記回転軸の操
作レバーを支持してなるリールに関する。

この種リールは、釣竿のリール取付部にその取付脚を固
定して増付け、この取付部の後方に延出する把持部を手
で把持し、この状態でリールの操作レバーを親指で操作
して、回転軸及び回転体の摺動操作を行ない、これによ
って釣糸を投擲又は巻取可能に制御すべくしている。

所で従来のリールでは、釣竿取付部への固定位置、つま
り前記操作レバーの釣竿把持部に対する位置が決捷って
おり、従って大人は前記レバーの操作がし易いが、小人
は操作しにくいなど、使用者によって最適な使用ができ
ない問題点があった。

本考案は以上の問題点に対処すべく考案したもので、ボ
ルトの頭部内側に、該頭部より小径で軸部より大径な段
部を設ける一方、前記取付脚の長さ方向に、前記ボルト
の段部を挿通可能な複数個の取付孔を設けると共に、こ
れら取付孔間に、前記ボルトの軸部を案内可能な案内溝
を設けて、取付脚に対するリール本体の前後方向の取付
位置を調節可能で、かつ、この調節位置を安定に保持可
能としたのである。

以下本考案の詳細を図面の実施例によって説咀する。

図面はクローズドフェースリールを示し、後部を円形筒
状１ａとなし、且つ前部に筒軸１ｂを一体状に突出して
なるリール本体１を形成し、このリール本体１の筒状部
１ａ内にマスターギヤ２を軸着したハンドル軸３を横架
支持すると共に、該ハンドル軸３の一側端に操作ハンド
ル４を固定している。

又、前記筒軸１ｂの先端外周面には、軸心に対し偏位し
た位置を中心とする円形であって、前記軸心に対し最も
遠い位置の高位部が前記筒軸１ｂ外周面と同一平面に位
置し、この高位部と対称位置が前記軸心に対し最も近い
低位部となるカム１ｃを設けている。

また前記リール本体１の前後方向には、前記ノ・ンドル
軸３と直交すべく、前記リール本体１の筒軸１ｂに挿通
させて回転軸５を摺動自由に支持し。

この回転軸５上に前記マスターギヤ２に噛合うピニオン
６を、前記回転軸５の摺動を可能とし、かつ回転軸５と
一体回転すべく装嵌すると共に、前記回転軸５の先方部
には椀形をなす回転体７を、その開放側を後方に向けて
固定している。

この回転体７は、前記回転軸５の先端部に径小のねじ部
５ａを形成して、該ねじ部５ａに嵌合し、このねじ部５
ａに固定体８を螺締することによって固定する。

図中９は前記リール本体１の筒軸１ｂに遊嵌合したスプ
ールで、前後端部にフランジ９ａ 、 ９ｂをもち、こ
の前部側フランジ９ａは常に前記回転体Ｔの内部に位置
すべくしている。

前記リール本体１の筒軸１ｂ上で、前記スプール９にお
ける後部フランジ９ｂの背後には、摩擦板１０と抑圧板
１１とを設けると共に、前記リール本体１に、一部を外
方に露出させて調整用回転子１２を螺締１３を介して増
付け、該回転子１２の回転に伴なう螺締１３の進出によ
り、前記抑圧板１１をして摩擦板１０をスプール９のフ
ランジ９ｂに接尚させて、スプール９にブレーキをかけ
るようにしている。

１４は前記リール本体１の後部に揺動自由に支持した操
作レバーであり、該レバー１４の内面側に抑圧面１４ａ
を形成し、前記レバー１４の揺動操作によりその抑圧面
１４ａをして前記回転軸５を押動し、前記回転体７を前
方側へ移動すべくなし、筐た前記回転軸５の後端と前記
ピニオン６との間にはスプリング１５を設けて、該スプ
リング１５により前記回転軸５を常に後方側に押戻すべ
くしている。

１６は前記回転体７の内部に半径方向に進退出自由に設
けた釣糸巻取用金具であり、先端に回転体７に形成した
開口部７ａから外方へ突出する突子１６ａを設けると共
に、前記金具１６の回転軸５側には、前記回転体７と前
記リール本体１における筒軸１ｂの先端との間に突入す
る突出部１６ｂを設ける一方、この金具１６は前記回転
体７の内周面との間に設けたスプリング１７によシ常に
半径方向内方を指向すべく付勢し、通常は、第１図に示
す如く前記突出部１６ｂの端面が前記カム１ｃの高位部
と該高位部に続く筒軸１ｂ外周面とに亘って接触してい
る。

前記金具１６は、前記操作レバー１４の揺動操作に伴な
う回転体７の前動により第２図に示すごとく前記リール
本体１の筒軸１ｂ上から、前記回転体７と前記筒軸１ｂ
の先端との間に前記突出部１６ｂを落とし込んで、その
突子１６ａを回転体７の内方へ退出させて、前記スプー
ル９上の釣糸を自由に繰出可能となし、またこの状態か
ら前記回転軸５を回転させることにより、前記回転体７
が回転すると共に、該回転体７に設けた前記金具１６の
前記筒軸１ｂ先端面に対する位置が変わって、前記カム
１ｃの高位部位置から低位部側位置に変位し、この変位
により、前記突出部１６ｂと前記カム１ｃの低位部との
保合が可能となり、前記スプリング１５の力により前記
突出部１６ｂと筒軸１ｂ先端面との係合が解除され、前
記回転軸５及び回転体７が後方側へ復動し、前記突出部
１６ｂは、前記カム１ｃの低位部と係合し、この係合状
態で前記回転体７が更に回転することにより前記突出部
１６ｂのカム１ｃに対する係合位置が変わりながら、前
記金具１６は回転体７の半径方向外方に持上げられ、前
記突出部１６ｂが前記カム１ｃの高位部と係合する位置
に変位したとき前記スプリング１５の力により前記回転
軸５及び回転体７が更に後方側へ復動し、前記突出部１
６ｂは、第１図に示す如く前記カム１ｃの高位部と該高
位部に続く筒軸１ｂ外周面とに亘って係合し、この係合
により前記突子１６ａを第１図に示すごとく回転体７か
ら突出させた状態に保持し、該突子１６ａにより釣糸を
係止して、回転体７の回転に伴ない釣糸をスプール９上
に巻取るべくしている。

図中１８は前記リール本体１の外周部に套嵌支持した有
底筒形のカバーで、前方壁部の中心部に案内孔１９を形
成し、この案内孔１９から釣糸を誘導するようにしてい
る。

２０は前記リール本体１の背後に増付けた後部カバーで
、該カバー２０には開口部２１を形成して、この開口部
２１から前記操作レバー１４の後方一部を外方へ露出さ
せている。

しかして本考案は以上のリールにおいて、前記リール本
体１の下部に取付脚２２をボルト２１を介して取付ける
べくなし、このボルト２７の頭部２７ｃ内側に、第４図
のごとく該頭部２７ｃより小径で軸部２７ａより大径な
段部２７ｂを設ける一方、前記取付脚２２の長さ方向に
、第５図のごとく前記ボルト２７の段部２７ｂを挿通可
能な複数個の取付孔２５・・・を設けると共に、これら
取付孔２５・・伺に、前記ボルト２７の軸部２７ａを案
内可能な案内溝２６を設けたものである。

そして、前記ボルト２７の軸部２７ａを取付脚２２の任
意な取付孔２５からリール本体１へと螺入し、かつボル
ト段部２７ｂを前記取付孔２５に嵌入させることにより
、取付脚２２をリール本体１に増付けるべくなし、また
前記段部２７ｂが取付脚２２の取付孔２５から抜取るべ
くボルト２７を弛め、この後取付脚２２をその溝２６を
ボルト軸部２７ａに沿って前後方向に移動させ、所望取
付孔２５の位置でボルト２７をリール本体１に螺入させ
ることにより、取付脚２２に対するリール本体１の位置
を変更調節すべく成すのである。

以上のリールは、第６図に示すごとく釣竿に取付けて使
用する。

この種リール用釣竿は、竿本体ａに対してリール取付部
すの下方に偏心させて形威し、該取付部すの後方に把授
部Ｃを設けると共に、この把持部Ｃの前方下面に指掛部
ｄを設けて構成しており、前記取付部すにリールの取付
脚２２を周知の手段で固定する。

しかして魚釣時、リールから釣糸を投擲するような場合
には、前記指掛部ｄに指をかけて把持部Ｃを掴持し、こ
の状態で操作レバー１４を親指で操作して釣糸の投擲を
行なう。

前記釣竿を大人が使用する場合には、リール本体１を第
６図実線で示すごとく取付脚２２の前方側に移動固定し
、この状態でリールを釣竿取付部ｂＫ増付け、筐た小人
が使用する場合にはリール本体１を同図鎖線で示すとと
〈取付脚２２の後方側に移動固定させて、リールを釣竿
取付部すに取付けるのであり、それぞれ前記把持部Ｃを
掴持した状態で、前記レバー１４を操作し易いように移
動調節するのである。

以上説明したごとく本考案のリールでは、リール本体を
取付脚に対し前後方向に移動可能としたから、取付脚に
おける所望の取付孔に増付けられたボルトに、リール本
体から前後方向の荷重がかかつても、ボルトは、この取
付孔の壁面により支持されるため、取付脚に対するリー
ル本体の取付位置が前後方向に偏位するのを確実に防止
できると共に、斯く防止できることにより、ボルトの締
付は力が弛むのを阻止する機能が向上することとなり、
その結果、取付脚に対しリール本体から如何なる荷重が
かかつても、リール本体を所望位置に安定に保持するこ
とができるのであり、それでいて、取付脚に対するリー
ル本体の取付位置を前後方向に変更したいとき、ボルト
を、該ボルトの段部が取付孔から離脱しうる程度弛め操
作することにより、ボルトを案内溝を介して所望の取付
孔の位置迄移動させられ、前記変更も簡単に行なえるの
である。

従って、釣竿へのリール取付時に釣竿把持部に対する操
作レバーの位置を、使用者に応じて変更調節でき、かつ
該調節位置を安定に保持できるのである。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案リールの実施例を示し、第１図は釣糸巻
取状態を示す縦断面図、第２図は切欠角度を変えたリー
ル一部の断面図、第３図は同縦断正面図、第４図はボル
トの正面図、第５図はリール取付脚の平面図、第６図は
同リールの釣竿への取付状態を示す図面である。 １・・・・・・リール本体、３・・・・・・ハンドル軸
、５・・・・・・回転軸、７・・・・・・回転体、９・
・・・・・スプール、１４・・・・・・操作レバー ２
２・・・・・・取付脚。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 取付脚をボルトにより増付けたリール本体の前方側に、
   ハンドル軸と連動して回転する回転軸を摺動自由に支持
   して該回転軸に椀形回転体を増付けると共に、前記リー
   ル本体の前方側にスプールを、オた後方側に前記回転軸
   の操作レバーを支持して成るクローズドフェースリール
   において、前記ボルトの頭部内側に、該頭部より小径で
   軸部より大径な段部を設ける一方、前記取付脚の長さ方
   向に、前記ボルトの段部を挿通可能な複数個の取付孔を
   設けると共に、これら取付孔間に、前記ボルトの軸部を
   案内可能な案内溝を設けたことを特徴とするクローズド
   フェースリール。