JPS582249B2 - プレス成形用冷延鋼板の連続焼鈍方法 - Google Patents
プレス成形用冷延鋼板の連続焼鈍方法Info
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- JPS582249B2 JPS582249B2 JP5174177A JP5174177A JPS582249B2 JP S582249 B2 JPS582249 B2 JP S582249B2 JP 5174177 A JP5174177 A JP 5174177A JP 5174177 A JP5174177 A JP 5174177A JP S582249 B2 JPS582249 B2 JP S582249B2
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D8/00—Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment
- C21D8/02—Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of plates or strips
- C21D8/04—Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of plates or strips to produce plates or strips for deep-drawing
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- Heat Treatment Of Steel (AREA)
- Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明はプレス成形用冷延鋼板を低温度短時間の条件で
良品質で安価に連続焼鈍を施す方法に関するものである
。
良品質で安価に連続焼鈍を施す方法に関するものである
。
近年、加工用冷延鋼板の連続焼鈍技術が実用化され連続
焼鈍設備による生産が大規模に行われている。
焼鈍設備による生産が大規模に行われている。
しかしながら現在の連続焼鈍による冷延鋼板の製造技術
は鋼の化学成分の規制のほかに熱間圧延後の捲取温度を
650℃以上の出来るだけ高温に確保すること、また絞
り用冷延鋼板は通常の作業条件として750℃以上の温
度で焼鈍することから構成されている。
は鋼の化学成分の規制のほかに熱間圧延後の捲取温度を
650℃以上の出来るだけ高温に確保すること、また絞
り用冷延鋼板は通常の作業条件として750℃以上の温
度で焼鈍することから構成されている。
しかしながら熱間圧延後の捲取温度を高くすると生成す
るスケールが厚くなり、酸洗などの脱スケール処理工程
の生産性を低下させる。
るスケールが厚くなり、酸洗などの脱スケール処理工程
の生産性を低下させる。
また捲取後の自己焼鈍効果による結晶粒の粗大化が製品
の品質を劣化させる危険性がある。
の品質を劣化させる危険性がある。
また高温で連続焼鈍を行うと設備の加熱能力から通板速
度の低下を余儀なくされること、消費燃料・エネルギー
が増加するなど製造コストの上昇をまねくほか、焼鈍後
の冷却時にヒートバツクリングの発生が多くなり鋼板の
形状が悪くなり、さらには焼鈍炉内のハースロールの異
物ピックアップの増加による鋼板表面の疵発生が増加す
るなどの問題が発生する。
度の低下を余儀なくされること、消費燃料・エネルギー
が増加するなど製造コストの上昇をまねくほか、焼鈍後
の冷却時にヒートバツクリングの発生が多くなり鋼板の
形状が悪くなり、さらには焼鈍炉内のハースロールの異
物ピックアップの増加による鋼板表面の疵発生が増加す
るなどの問題が発生する。
したがって連続焼鈍技術の本来の目的である経済性を十
分に発揮するためには素材製造工程で低温捲取すること
及び低温度でかつ短時間の連続焼鈍を行うことが必要で
ある。
分に発揮するためには素材製造工程で低温捲取すること
及び低温度でかつ短時間の連続焼鈍を行うことが必要で
ある。
本発明の目的はプレス成形用の冷延鋼板としての材質特
性を損わず、かつ素材製造工程でも問題がなく、低温度
において短時間で生産性よく安価にプレス成形用の冷延
鋼板を連続焼鈍する方法を提供せんとするもので、その
要旨とするところは、(1)重量%としてC:0.02
0%以下, Mn: 0.5%以下、N:0.007%
以下, Ti :0.0 0 5〜0.08%でTi/
C比が4.0(4.0は含まず)以下、残部鉄及び不可
避的不純物よりなる溶鋼を引抜き速度0. 6 m /
分以上で連続鋳造してスラブとし、1100℃以上13
50℃以下の温度に加熱したのち、830℃以上100
0℃以下の温度で熱間仕上圧延し、660℃以下300
℃以上の温度で捲取り、更に脱スケール処理後60〜9
0%の圧下率で冷間圧延し、得られた鋼帯を平均昇温速
度:5〜100℃/秒、焼鈍温度:630〜780℃、
均熱時間:60〜180秒で連続焼鈍することを特徴と
するプレス成形用冷延鋼板の連続焼鈍方法。
性を損わず、かつ素材製造工程でも問題がなく、低温度
において短時間で生産性よく安価にプレス成形用の冷延
鋼板を連続焼鈍する方法を提供せんとするもので、その
要旨とするところは、(1)重量%としてC:0.02
0%以下, Mn: 0.5%以下、N:0.007%
以下, Ti :0.0 0 5〜0.08%でTi/
C比が4.0(4.0は含まず)以下、残部鉄及び不可
避的不純物よりなる溶鋼を引抜き速度0. 6 m /
分以上で連続鋳造してスラブとし、1100℃以上13
50℃以下の温度に加熱したのち、830℃以上100
0℃以下の温度で熱間仕上圧延し、660℃以下300
℃以上の温度で捲取り、更に脱スケール処理後60〜9
0%の圧下率で冷間圧延し、得られた鋼帯を平均昇温速
度:5〜100℃/秒、焼鈍温度:630〜780℃、
均熱時間:60〜180秒で連続焼鈍することを特徴と
するプレス成形用冷延鋼板の連続焼鈍方法。
(2)重量%としてC:0.020%以下、Mn:0.
5%以下、N:0.007%以下、Ti:0.005〜
0.08%でTi/C比が4.0(4.0は含まず)以
下、残部鉄及び不可避的不純物よりなる溶鋼を引抜き速
度0. 6 m/分以上で連続鋳造してスラブとし、次
いでスラブ温度を800℃以上に保持して1000〜1
100℃の温度に加熱したのち、830℃以上1000
℃以下の温度で熱間仕上圧延し、660℃以下300℃
以上の温度で捲取り、更に脱スケール処理後60〜90
%の圧下率で冷間圧延し、得られた鋼帯を平均昇温速度
:5〜100℃/秒、焼鈍温度:630〜780℃、均
熱時間:60〜180秒で連続焼鈍することを特徴とす
るプレス成形用冷延鋼板の連続焼鈍方法。
5%以下、N:0.007%以下、Ti:0.005〜
0.08%でTi/C比が4.0(4.0は含まず)以
下、残部鉄及び不可避的不純物よりなる溶鋼を引抜き速
度0. 6 m/分以上で連続鋳造してスラブとし、次
いでスラブ温度を800℃以上に保持して1000〜1
100℃の温度に加熱したのち、830℃以上1000
℃以下の温度で熱間仕上圧延し、660℃以下300℃
以上の温度で捲取り、更に脱スケール処理後60〜90
%の圧下率で冷間圧延し、得られた鋼帯を平均昇温速度
:5〜100℃/秒、焼鈍温度:630〜780℃、均
熱時間:60〜180秒で連続焼鈍することを特徴とす
るプレス成形用冷延鋼板の連続焼鈍方法。
にある。
以下に本発明の方法を詳細に説明する。
本発明の方法が適用される鋼の化学成分はC:0.02
%以下, Mn:0.5%以下、N:0.007%以下
、Ti:0.005%以上0.080%以下でかつTi
/Cの比率が4.0(4.0は含まず)以下残部Fe及
び不可避的不純物よりなるものである。
%以下, Mn:0.5%以下、N:0.007%以下
、Ti:0.005%以上0.080%以下でかつTi
/Cの比率が4.0(4.0は含まず)以下残部Fe及
び不可避的不純物よりなるものである。
Cは0.02%を超えて含まれるとTiCが析出しやす
くなると共に微細化し、鋼板の再結晶温度が高くなるた
め、低温度短時間の連続焼鈍が出来なくなる。
くなると共に微細化し、鋼板の再結晶温度が高くなるた
め、低温度短時間の連続焼鈍が出来なくなる。
なかんずく連続焼鈍温度を750℃以下にする場合には
C量は0.01%以下が望ましい。
C量は0.01%以下が望ましい。
Mnは含有量が多くなるとプレス成形性を劣化させると
共に再結晶温度をも上昇させるので上限を0.5%とす
る。
共に再結晶温度をも上昇させるので上限を0.5%とす
る。
Nは含有量が多くなるとプレス成形性、特に張出し性が
劣化するので上限を0.007%とする。
劣化するので上限を0.007%とする。
またTiはその添加量が多くなり、且つTi/Cの比が
4.0以上になると深絞り性が極めて良好になることは
よく知られているが、同時に製造コストも大巾に上昇す
るため、その上限を0.08%とし、かつTi/Cを4
.0未満と規定する。
4.0以上になると深絞り性が極めて良好になることは
よく知られているが、同時に製造コストも大巾に上昇す
るため、その上限を0.08%とし、かつTi/Cを4
.0未満と規定する。
一方、Tiの添加量が少なくなるとプレス成形性が劣化
するので下限を0.005%とする。
するので下限を0.005%とする。
本発明の出発鋼は転炉、電気炉などの工業用溶製炉で溶
製するが、転炉、電気炉の場合には炭素を0.020%
以下にするために鋳造前に真空脱ガス処理することが好
ましい。
製するが、転炉、電気炉の場合には炭素を0.020%
以下にするために鋳造前に真空脱ガス処理することが好
ましい。
またTiを添加するまえにAlで予備脱酸したのちTi
を添加することがTi合金の部留りから好ましい。
を添加することがTi合金の部留りから好ましい。
Alの予備脱酸により鋼中に少量のAlが残留しても本
発明の目的達成の支障にはならないが、あまり量が多く
なると製造コストの上昇につながるので、0.1%以下
のAlがのぞましい。
発明の目的達成の支障にはならないが、あまり量が多く
なると製造コストの上昇につながるので、0.1%以下
のAlがのぞましい。
Tiの添加は取鍋、鋳型のどちらで行ってもよい。
かくして得られた鋼を連続鋳造機で引抜き速度0. 6
m/分以上(好ましくは2. 0m/分以下)でスラ
ブとする。
m/分以上(好ましくは2. 0m/分以下)でスラ
ブとする。
引抜き速度が0. 6 m /分未満の場合は本発明の
目的であ、る低温度・短時間の連続焼鈍が出来ない。
目的であ、る低温度・短時間の連続焼鈍が出来ない。
引抜き速度の上限はなく本発明の目的達成のためには、
引抜き速度は速いほうが好ましいが、実操業で割れの発
生しない範囲であればよい。
引抜き速度は速いほうが好ましいが、実操業で割れの発
生しない範囲であればよい。
スラブは必要に応じて手入れを行った後、熱間圧延を行
うが、熱間圧延のスラブ加熱温度が、1100℃以上の
場合には連続鋳造後のスラブはTiCの溶体化が図られ
任意に取扱ってよいが、該温度があまりにも高温になる
とスラブの表面が溶解し作業性を阻害するので上限を1
350℃とする。
うが、熱間圧延のスラブ加熱温度が、1100℃以上の
場合には連続鋳造後のスラブはTiCの溶体化が図られ
任意に取扱ってよいが、該温度があまりにも高温になる
とスラブの表面が溶解し作業性を阻害するので上限を1
350℃とする。
スラブ加熱温度を1000〜1100℃とする場合には
連続一造後のスラブの温度が800℃以下にならないよ
うにしなければいけない。
連続一造後のスラブの温度が800℃以下にならないよ
うにしなければいけない。
その理由はスラブの温度が800℃以下に降温するとT
iCの析出が生じ、その後スラブを1000〜1100
℃の温度で加熱したとき十分に溶体化し得ずプレス成形
性を劣化させるからである。
iCの析出が生じ、その後スラブを1000〜1100
℃の温度で加熱したとき十分に溶体化し得ずプレス成形
性を劣化させるからである。
スラブ加熱温度が1000℃未満であれば連続鋳造後の
スラブ温度をいかに高温に保持しても本発明の目的は達
成出来ない。
スラブ温度をいかに高温に保持しても本発明の目的は達
成出来ない。
スラブ温度を800℃以上に保持した場合には、スラブ
加熱温度が1000〜1400℃でTiCは溶体化され
る。
加熱温度が1000〜1400℃でTiCは溶体化され
る。
このため、さらにスラブ加熱温度を高温にしてもその効
果は殆んど同じであり、消費燃料が増加するだけ損失で
あるので、上限を1100℃とする。
果は殆んど同じであり、消費燃料が増加するだけ損失で
あるので、上限を1100℃とする。
これらの条件で加熱されたスラブを仕上温度830℃以
上1000℃以下、捲取温度660℃以下300℃以上
で熱間圧延する。
上1000℃以下、捲取温度660℃以下300℃以上
で熱間圧延する。
仕上温度が830℃以下、捲取温度が660℃以上にな
るとそれぞれ鋼板の再結晶温度が急激に上昇し、低温度
短時間の連続焼鈍が不可能となる。
るとそれぞれ鋼板の再結晶温度が急激に上昇し、低温度
短時間の連続焼鈍が不可能となる。
前記仕上温度830℃以上、捲取温度660℃以下の範
囲内であればTICの析出は抑制され本発明の目的は達
成されるのであるが、仕上温度があまりにも高温になる
と圧延ロールにヒートクラツクが生じ易くなるので10
00℃を上限とする。
囲内であればTICの析出は抑制され本発明の目的は達
成されるのであるが、仕上温度があまりにも高温になる
と圧延ロールにヒートクラツクが生じ易くなるので10
00℃を上限とする。
捲取温度については、該温度をより低温とするにはホッ
トランテーブル上での冷却水を多量必要とし、冷却設備
も大掛りとなるので下限を300℃とする。
トランテーブル上での冷却水を多量必要とし、冷却設備
も大掛りとなるので下限を300℃とする。
さらに酸洗などの脱スケール処理後冷間圧延を行うが冷
間圧延率は60〜90%が必要である。
間圧延率は60〜90%が必要である。
この範囲を外れた場合にはいずれも本発明の方法で規定
した焼鈍条件では充分再結晶しない。
した焼鈍条件では充分再結晶しない。
本発明において経済的連続焼鈍とする条件は、平均昇温
速度5〜100℃/秒、焼鈍温度630〜780゜Cで
均熱時間tは焼鈍温度との関係で以内であり、換言する
と60〜180秒である。
速度5〜100℃/秒、焼鈍温度630〜780゜Cで
均熱時間tは焼鈍温度との関係で以内であり、換言する
と60〜180秒である。
昇温速度が5℃/秒以下の場合には伸びが低く張出し性
が悪くなり、プレス成形用冷延鋼板としての材質水準が
確保出来ず、また100℃/秒以上の場合には再結晶が
完全には起らない。
が悪くなり、プレス成形用冷延鋼板としての材質水準が
確保出来ず、また100℃/秒以上の場合には再結晶が
完全には起らない。
焼鈍温度が630℃以下では630℃の焼鈍温度の場合
規定される180秒以内の均熱では再結晶が完全には起
らない。
規定される180秒以内の均熱では再結晶が完全には起
らない。
また焼鈍温度が高くなると、図で示すようにヒートバッ
クリングなど前述のトラブルの発生が多くなるため、7
80℃を上限とする。
クリングなど前述のトラブルの発生が多くなるため、7
80℃を上限とする。
焼鈍の均熱時間の限定には特に技術的な理由はなく、均
熱時間が長くなるほど当然材質的には有利になるが、経
済的連続焼鈍という観点から均熱時間を焼鈍温度との関
係において限定する。
熱時間が長くなるほど当然材質的には有利になるが、経
済的連続焼鈍という観点から均熱時間を焼鈍温度との関
係において限定する。
即ち、焼鈍温度が高温のときは短時間均熱とし、低温の
ときは長時間均熱とし、具体的には60〜180秒とす
る。
ときは長時間均熱とし、具体的には60〜180秒とす
る。
その理由は、焼鈍温度が高温である場合でも、均熱時間
が短かいとプレス成形性が劣化するからこれを防ぐため
下限を60秒とする。
が短かいとプレス成形性が劣化するからこれを防ぐため
下限を60秒とする。
一方、焼鈍温度が低温の場合には長時間の均熱を必要と
するが、低温の場合でも180秒まで均熱すると再結晶
は完了しかつプレス成形性のすぐれた冷延鋼板が得られ
るので、上限を180秒とする。
するが、低温の場合でも180秒まで均熱すると再結晶
は完了しかつプレス成形性のすぐれた冷延鋼板が得られ
るので、上限を180秒とする。
これ以上の長時間になると生産性が低下し、経済的な連
続焼鈍が行えなくなる。
続焼鈍が行えなくなる。
したがって本発明の方法とはこの極めて苛酷な連続焼鈍
条件で本発明の対象とする鋼を完全に再結晶させ、プレ
ス成形用冷延鋼板としての材質を確保するための鋼板の
製造方法であるということが出来る。
条件で本発明の対象とする鋼を完全に再結晶させ、プレ
ス成形用冷延鋼板としての材質を確保するための鋼板の
製造方法であるということが出来る。
また焼鈍後の冷却は工業的に空冷とされる冷却速度が好
ましく、また必要に応じて冷却中に350〜500℃の
温度範囲で180秒以内の過時効処理を行ってもよい。
ましく、また必要に応じて冷却中に350〜500℃の
温度範囲で180秒以内の過時効処理を行ってもよい。
以上の様に本発明は鋼板の材質劣化なしに、低温度・短
時間の連続焼鈍でプレス成形用冷延鋼板を製造する方法
を開示するものであり、連続焼鈍の条件そのもので鋼板
材質を向上させるといった目的は持たず焼鈍条件には鋼
板を単に再結晶させるということしか期待していない。
時間の連続焼鈍でプレス成形用冷延鋼板を製造する方法
を開示するものであり、連続焼鈍の条件そのもので鋼板
材質を向上させるといった目的は持たず焼鈍条件には鋼
板を単に再結晶させるということしか期待していない。
なお本発明の方法は冷延鋼板のみならず亜鉛メッキ、錫
メッキなどの表面処理鋼板の原板の製造法としても適用
出来るものであり、深絞り用亜鉛鉄板やT3以下のテン
パーの軟質のブリキ・TFS(テインフリースチール)
を現在使用されているセンジミアタイプの連続メッキラ
インやブリキ用連続焼鈍設備でそれぞれ容易に問題なく
製造出来る。
メッキなどの表面処理鋼板の原板の製造法としても適用
出来るものであり、深絞り用亜鉛鉄板やT3以下のテン
パーの軟質のブリキ・TFS(テインフリースチール)
を現在使用されているセンジミアタイプの連続メッキラ
インやブリキ用連続焼鈍設備でそれぞれ容易に問題なく
製造出来る。
焼鈍後鋼板は圧下率0.5〜5%の範囲で調質圧延され
るが、ブリキ・TFS原板として用いる場合は連続焼鈍
でT3以下のテンパ一度の軟質材を製造した後20%以
下の圧下率で調質圧延すれば焼鈍後よりもテンパ一度の
高いブリキ・TFS原板を任意に製造することが出来る
。
るが、ブリキ・TFS原板として用いる場合は連続焼鈍
でT3以下のテンパ一度の軟質材を製造した後20%以
下の圧下率で調質圧延すれば焼鈍後よりもテンパ一度の
高いブリキ・TFS原板を任意に製造することが出来る
。
本発明の方法による低温度、短時間の連続焼鈍によりプ
レス成形用冷延鋼板が製造出来る理由については明らか
ではないが、溶鋼の鋳造以後熱間圧延にいたる各工程で
好ましい条件はすべてTiCの析出を抑制し溶体化状態
を出来るだけ保持する傾向を持っている。
レス成形用冷延鋼板が製造出来る理由については明らか
ではないが、溶鋼の鋳造以後熱間圧延にいたる各工程で
好ましい条件はすべてTiCの析出を抑制し溶体化状態
を出来るだけ保持する傾向を持っている。
さらに冷間圧下率が高すぎてもまた連続焼鈍の昇温速度
がおそくても規定された焼鈍条件で再結晶が充分進行し
ないことは、前者はTiCの析出が冷延で導入された歪
により助長され、鋼板の回復、再結晶を抑制し、後者は
徐加熱によりTiCが低温度から微細析出し、再結晶を
抑制するか又は鋼板材質に悪影響を与えると推測される
。
がおそくても規定された焼鈍条件で再結晶が充分進行し
ないことは、前者はTiCの析出が冷延で導入された歪
により助長され、鋼板の回復、再結晶を抑制し、後者は
徐加熱によりTiCが低温度から微細析出し、再結晶を
抑制するか又は鋼板材質に悪影響を与えると推測される
。
したがって本発明の方法は熱延コイルまでは出来るだけ
TiCを溶体化させておき、連続焼鈍で再結晶をTiC
の折出より優先して進行させることにより、TiCの強
力な再結晶抑制を避け、かつTiCを出来るだけ高温で
析出させTiCを粗粒にすることにより、低温度、短時
間の焼鈍でプレス成形用冷延鋼板としての材質付与を可
能にしていると思われる。
TiCを溶体化させておき、連続焼鈍で再結晶をTiC
の折出より優先して進行させることにより、TiCの強
力な再結晶抑制を避け、かつTiCを出来るだけ高温で
析出させTiCを粗粒にすることにより、低温度、短時
間の焼鈍でプレス成形用冷延鋼板としての材質付与を可
能にしていると思われる。
実施例 1
第1表に示す化学成分の鋼をそれぞれ第2表の製造工程
条件により0. 8 mmの鋼板とした後、平均昇温速
度15℃/秒、焼鈍温度730℃で60秒保持したのち
空冷し、1.5%の調質圧延を行った。
条件により0. 8 mmの鋼板とした後、平均昇温速
度15℃/秒、焼鈍温度730℃で60秒保持したのち
空冷し、1.5%の調質圧延を行った。
得られた各機械的性質を第3表に示す。
本発明の方法により、すなわち鋼成分、連続鋳造速度、
スラブ加熱条件、捲取温度条件等がそれぞれ本発明に従
った条件で、製造された鋼板は昇温速度15℃/秒、鋼
板焼鈍条件730℃X60秒の連続焼鈍で完全に再結晶
しプレス成形用冷延鋼板として充分な機械的性質が得ら
れるが、これらの製造条件が一つでも満たされていない
場合には再結晶が完了せず、プレス成形用冷延鋼板とし
て必要な機械的性質が得られない。
スラブ加熱条件、捲取温度条件等がそれぞれ本発明に従
った条件で、製造された鋼板は昇温速度15℃/秒、鋼
板焼鈍条件730℃X60秒の連続焼鈍で完全に再結晶
しプレス成形用冷延鋼板として充分な機械的性質が得ら
れるが、これらの製造条件が一つでも満たされていない
場合には再結晶が完了せず、プレス成形用冷延鋼板とし
て必要な機械的性質が得られない。
実施例 2
実施例1の鋼Cを速度1.6m/分で連続鋳造した後、
860℃以上にスラブ温度を保持し.その後スラブaは
1050℃で加熱し、仕上温度890℃で、スラブbは
950℃で加熱し仕上温度850℃でそれぞれ熱間圧延
し、いずれも600℃で捲取った。
860℃以上にスラブ温度を保持し.その後スラブaは
1050℃で加熱し、仕上温度890℃で、スラブbは
950℃で加熱し仕上温度850℃でそれぞれ熱間圧延
し、いずれも600℃で捲取った。
酸洗後70%の圧下率で冷間圧延し0.8龍の鋼板とし
た後.昇温速度10℃/秒、焼鈍条件700℃×40秒
で連続焼鈍した。
た後.昇温速度10℃/秒、焼鈍条件700℃×40秒
で連続焼鈍した。
1.5%の調質圧延の後得られた鋼板の機械的性質を第
4表に示す。
4表に示す。
降伏応力、引張り強さ:kg/mm2、全伸び:%以上
説明したように本発明の方法によれば、極めて高能率・
コンパクトな連続焼鈍設備で極めて廉価なコストで品質
材質ともに極めてすぐれたプレス成形用冷延鋼板を製造
出来るものであるから工業的にその効果は極めて大きい
。
説明したように本発明の方法によれば、極めて高能率・
コンパクトな連続焼鈍設備で極めて廉価なコストで品質
材質ともに極めてすぐれたプレス成形用冷延鋼板を製造
出来るものであるから工業的にその効果は極めて大きい
。
図面は本発明の技術的目的を説明するものであって連続
焼鈍で発生するヒートバツクリングによる鋼板の形状不
良発生率と焼鈍温度との関係を示す曲線図である。
焼鈍で発生するヒートバツクリングによる鋼板の形状不
良発生率と焼鈍温度との関係を示す曲線図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 重量%としてC:0.020%以下、Mn : 0
.5%以下、N:0.007%以下、Ti:0.005
〜0.08%でTi/C比が4.0 (4.0は含まず
)以下、残部鉄及び不可避的不純物よりなる溶鋼を引抜
き速度0. 6 m/分以上で連続鋳造してスラブとし
、1100℃以上1350℃以下の温度に加熱したのち
、830℃以上1000℃以下の温度で熱間仕上圧延し
、660℃以下300℃以上の温度で捲取り、更に脱ス
ケール処理後60〜90%の圧下率で冷間圧延し、得ら
れた鋼帯を平均昇温速度=5〜100℃/秒、焼鈍温度
:630〜780°C、均勢時間:60〜180秒で連
続焼鈍することを特徴とするプレス成形用冷延鋼板の連
続焼鈍方法。 2 重量%としてC:0.020%以下, Mn :
0.5%以下、N:0.007%以下, Ti :0.
0 0 5〜0.08%でT i /C比が4.0(4
.0は含まず)以下、残部鉄及び不可避的不純物よりな
る溶鋼を引抜き速度0. 6 m /分以上で連続鋳造
してスラブとし、次いでスラブ速度を800℃以上に保
持して1000〜1100℃の温度に加熱したのち、8
30℃以上1000℃以下の温度で熱間仕上圧延し、6
60℃以下300℃以上の温度で捲取り、更に脱スケー
ル処理後60〜90%の圧下率で冷間圧延し、得られた
鋼帯を平均昇温速度:5〜100℃/秒、焼鈍温度:6
30〜780℃、均熱時間:60〜180秒で連続焼鈍
することを特徴とするプレス成形用冷延鋼板の連続焼鈍
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5174177A JPS582249B2 (ja) | 1977-05-07 | 1977-05-07 | プレス成形用冷延鋼板の連続焼鈍方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5174177A JPS582249B2 (ja) | 1977-05-07 | 1977-05-07 | プレス成形用冷延鋼板の連続焼鈍方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS53137021A JPS53137021A (en) | 1978-11-30 |
JPS582249B2 true JPS582249B2 (ja) | 1983-01-14 |
Family
ID=12895327
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5174177A Expired JPS582249B2 (ja) | 1977-05-07 | 1977-05-07 | プレス成形用冷延鋼板の連続焼鈍方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS582249B2 (ja) |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5825436A (ja) * | 1981-08-10 | 1983-02-15 | Kawasaki Steel Corp | 遅時効性、異方性小なる深絞り用冷延鋼板の製造方法 |
JPS5867827A (ja) * | 1981-09-18 | 1983-04-22 | Nippon Steel Corp | 深紋り用冷延鋼板の製造方法 |
EP0075292B2 (en) * | 1981-09-18 | 1993-11-24 | Nippon Steel Corporation | Method for producing a cold rolled steel sheet |
JPS5967322A (ja) * | 1982-10-08 | 1984-04-17 | Kawasaki Steel Corp | 深絞り用冷延鋼板の製造方法 |
JPS5989723A (ja) * | 1982-11-15 | 1984-05-24 | Kawasaki Steel Corp | 連続鋳造−直接熱延による加工用薄鋼板の製造方法 |
JPS60248823A (ja) * | 1984-05-23 | 1985-12-09 | Kawasaki Steel Corp | 絞り加工性の良好な薄鋼板の製造方法 |
DE3803064C2 (de) * | 1988-01-29 | 1995-04-20 | Preussag Stahl Ag | Kaltgewalztes Blech oder Band und Verfahren zu seiner Herstellung |
US5053194A (en) * | 1988-12-19 | 1991-10-01 | Kawasaki Steel Corporation | Formable thin steel sheets |
-
1977
- 1977-05-07 JP JP5174177A patent/JPS582249B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS53137021A (en) | 1978-11-30 |
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