JPS5822050B2 - 硬化性瀝青組成物 - Google Patents

硬化性瀝青組成物

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JPS5822050B2
JPS5822050B2 JP54173229A JP17322979A JPS5822050B2 JP S5822050 B2 JPS5822050 B2 JP S5822050B2 JP 54173229 A JP54173229 A JP 54173229A JP 17322979 A JP17322979 A JP 17322979A JP S5822050 B2 JPS5822050 B2 JP S5822050B2
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emulsion
bituminous
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山梨安弘
松下伸顕
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DAIICHI KOGYO SEIYAKU KK
NICHIREKI KAGAKU KOGYO KK
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DAIICHI KOGYO SEIYAKU KK
NICHIREKI KAGAKU KOGYO KK
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、防水材、防蝕被覆材、充填材、結合材等に適
した硬化性瀝青組成物に関するものである。
瀝青物は、その材料の性能、供給性、経済性等の優位性
から古くから防水材料などに使用されており、現在でも
全防水材料の使用量における過半数を占めている。
瀝青物を使用しての防水工法には、通常瀝青物例えばブ
ローンアスファルト、触媒ブローンアスファルト、アス
ファルトコンパウンド、ゴム化アスファルト、コールタ
ールピッチ等を現場で加熱溶融し、これを防水下地に塗
布或は流して、これによりルーフインク類を接着し、こ
れを積層して防水層を形成するいわゆる加熱ノンプレン
工法が用いられている。
また予め工場で不織布、網状布、紙等の補強材を芯材に
加熱溶融したゴムアスファルト等を被覆しシート状に加
工した防水シートを防水下地に接着剤で貼ってゆくか、
或は防水シートの裏面と防水下地をバーナー等で加熱し
て、防水シートのゴム化アスファルト等を加熱溶融しな
がら貼ってい(シート防水工法も用いられている。
しかしながら、加熱メンブレン工法は、瀝青物とルーフ
インク類の積層により防水性能の信頼性が高いという利
点はあるが、瀝青物を溶融して使用する温度が200℃
以上の高温であり、その瀝青物を溶融する溶融釜に火が
入って火災を生ずる危険性があるうえ、悪臭や煙の発生
する公害を伴い、更に運搬、防水作業中に作業員に火傷
等の危険性もあり、市街地区では、施工に問題が多いの
が実情である。
また、シート防水工法では、施工性に難があり、更に防
水下地にシートを十分に接着できず、防水下地とシート
の間に空隙が残りふ(れを生じやすい。
更に接着剤方式では、接着剤の溶剤が火気により引火の
危険性があり、バーナーによる加熱は多量に燃料を消費
するという欠点がある。
加熱防水工法の欠点を改善すべ(近年アスファルト乳剤
を主体とした冷工式防水工法が開発されるに致っている
即ち、これらの冷工法はスチレンブタヂエンゴム、クロ
ロプレンゴム等のゴム入りアスファルト乳剤をそのまま
塗布し、自然乾燥による造膜により防水膜を造る工法、
或は塩化カルシウム水溶液等のエマルジョンブレーカ−
をゴム入りアスファルト乳剤と共に吹付けして、強制的
にアスファルト乳剤を破壊し、短時間のうちに硬化造膜
する工法である。
しかし、これらの工法にも大きな問題点をかかえている
まず、自然乾燥による造膜機構では気温による影響が極
めて太き(、冬期では乾燥が遅く硬化、タックフリーに
多(の日数を要し、また夏期には表面水分の蒸発が早す
ぎるために表面の皮張り現象、それに伴うふくれの発生
がおこる欠点がある。
また、塩化カルシウム等のエマルジョンブレーカ−をア
スファルト乳剤と同時に吹付けて瞬時にアスファルト乳
剤を破壊し、アスファルト分を水分と分離して造膜する
工法についても、下地への接着性、遊離水の処理、施工
に高価な吹付機および熟練を要する等多(の欠点を有す
るのが実情である。
更に、塗工式防水工法として、特公昭5〇−7617号
公報には、末端にイソシアネート基を有する親水性ウレ
タン樹脂とアスファルト乳剤の組合せによる弾性瀝青物
による防水工法が提示されている。
この工法は塗工式であり、親水性ウレタン樹脂を瀝青乳
剤に混合すると瀝青乳剤の水相に溶解し、次で水と反応
し、色水ゲルを形成し、ついで水分の蒸発によって強い
硬化体となるものである。
このため水分の分離はないが、色水ゲルを形成する時点
で発泡が多いうえ、水やアルカリ水に浸漬すると吸水し
膨潤する性質があるため耐水性、耐アルカリ性、耐久性
等の点で十分でないという欠点があった。
本発明者らは、現在使用されているこれらの瀝青物を主
体とする防水材およびその工法における斜上の如き欠点
を克服し、瀝青物の長所を生かし塗工式ですぐれた性能
の得られる防水材を得るために鋭意研究を進めた結果、
末端インシアネート基を有する特定の構造のポリウレタ
ンプレポリマーが、単独では水に溶解せず、また水に分
散できないが瀝青乳剤に混合できること、更にその際瀝
青乳剤中にかなりの量のセメント、石灰等を混合するこ
とにより瀝青乳剤とポリウレタンプレポリマーが発泡せ
ずに混合でき、可使時間もとれ、発泡せずに全体が硬化
し、硬化物の機械的物性、耐水性、耐アルカリ性等も著
しく改善できることを知見した。
本発明はこれらの知見をもとに完成したものである。
本発明の目的は、従来使用されてきた加熱方式や塗工式
瀝青系防水材の欠点を克服した冷T式防水材、および防
蝕被覆材、充填材、結合材に適した塗工式の硬化性瀝青
組成物を提供するものである。
本発明は、平均分子量が1000〜20000でエチレ
ンオキシドの含有量が20重量%以下で)あるポリオキ
シアルキレンポリオールに有機ポリイソシアネートを反
応させて得られる末端イソシアネート基を有するウレタ
ンプレポリマーからなるA成分と、瀝青乳剤にセメント
、石灰のいづれかまたは両者の混合物を瀝青乳剤量の2
〜80重1量%の割合で混合した充填剤入り瀝青乳剤か
らなるB成分とよりなり、A成分とB成分とを、夫々A
成分20〜60重量%、B成分80〜40重量%の割合
で混合してなることを特徴とする硬化性瀝青組成物に係
るものである。
; 本発明においてA成分を構成する末端インシアネー
ト基を有するウレタンプレポリマー(以Tlにウレタン
プレポリマーという)は、グロピレングリコール、エチ
レングリコール、グリセリン、トリノチロールプロパン
、ペンタエリスリトール、ソルビトールなどの多価アル
コールにプロピレンオキシド、エチレンオキシド、ブチ
レンオキシド、スチレンオキシド等のアルキレンオキシ
ド類を付加重合させて得られる平均分子量1000〜2
0000でエチレンオキシド含有量20重量%以下の2
〜6官能性のポリオキシアルキレンポリオールに有機ポ
リインシアネート例えばトリレンジインシアネート(T
DI)、ジフェニルメタンジイソシアネー)(MDI)
、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、ナフタリ
ンジインシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘ
キサメチレンジイソシアネート、トリフェニルメタント
リイソシアネート、水素深化TDI、水素添化MD1.
インホロンジイソシアネート等の単独もしくは混合物を
反応して得られる末端インシアネート基を有するウレタ
ンプレポリマーである。
一般にポリオールに対するポリイソシアネートの反応当
量比NCO10Hは1.5〜4、好ましくは2〜30条
件が良(、遊離インシアネート2.5〜6重量%を有す
るウレタンプレポリマーが好ましい。
このウレタンポリマーは、親水基のエチレンオキシド含
有量が0〜20重量%のために、水に不溶であり、また
単独では水に分散しない。
ウレタンプレポリマーに小量のインシアネートと反応し
ない溶剤、例えばメチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン、トリオール、キシト−ル等を添加することも
できる。
本発明で使用される瀝青乳剤は、ストレートアスファル
ト、フローンアスファルト、カットバックアスファルト
、プロノ々ン脱瀝アスファルト等の石油アスファルト、
重油、天然アスファルト、タール、ピッチ等の1種また
は2種以上を混合した瀝青物を、アニオン系、カチオン
系、ノニオン系、両性系などの各種界面活性剤やクレー
(例えばベントナイト)などの1種または2種以上の乳
化剤、アルカリ、酸、塩、分散剤、保護コロイドなどを
使用してコロイドミル、ホモジナイザ、ホモミキザなど
の適当な乳化機を用いて水中に乳化させた瀝青乳剤であ
る。
また、本発明に使用される瀝青乳剤には、上記の瀝青物
に、天然ゴム、合成ゴム(例えばスチレンヲタヂエンゴ
ム、スチレンインプレンゴム、インプレンゴム、ブタヂ
エンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴ
ム、ハロゲン化フチルゴム、塩素化ポリエチレンゴム、
エチレンプロピレンゴム、スチレンブタヂエンブロック
重合ゴム、スチレンイソプレンブロック重合コム等)、
合成高分子重合樹脂(例えばエチレン醋酸ビニール共重
合物、エチルアクリレート共重合物、ポリアクリレート
、ポリ塩化ビニール等)、合成樹脂(例えばクマロン樹
脂、石油樹脂、キシレン樹脂、合成テルペン樹脂、アル
キッド樹脂等)、天然樹脂(ロヂンとその誘導体、テル
ペン樹脂等)などを添加して改質した瀝青物を水中に乳
化した瀝青乳剤も含まれる。
更に上記の瀝青物乳剤は改質した瀝青物の乳剤に天然ゴ
ム、合成ゴム、合成高分子重合樹脂、合成樹脂、天然樹
脂等のラテックスやエマルジョンを添加したものも本発
明に使用される瀝青乳剤に含まれる。
更にまた、上記の種々の瀝青乳剤の瀝青物または改質し
た瀝青物に乳化性、接着性、耐老化性等を改善するため
に油脂、プロセスオイル、可塑剤、脂肪酸、樹脂酸、脂
肪アミン、老化防止剤、溶剤などやその他の物質を添加
してお(こともできる。
また瀝青乳剤にウレタンプレポリマーの触媒、溶剤、粘
度調整剤、老化防止剤などを配合することもできる。
これらの瀝青乳剤は、いづれもセメント、石灰、セメン
トと石灰などの混合物を添加混合するとき混合性の良好
なことが必要である。
セメント、石灰などを混合できる瀝青乳剤には乳化剤の
種類から大別してアニオン系、カチオン系、ノニオン系
;のものとクレータイブの種類があるがそのいづれも使
用できる。
しかしながら、セメント、石灰などを瀝青乳剤に混合し
たものを製品什する場合や幾日も混合したまま使用しな
いで置く場合は、一般にアニオン系、イニオン系、また
はクレータイブのものが好ましい。
カチオン系では貯蔵中に瀝青乳剤が分離する傾向がある
瀝青乳剤を瀝青物の種類から代表的なものをあげると、
ストレートアスファルトを乳化したアスファルト乳剤、
コールタールとコールタールピッチとの混合物を乳化し
たタール乳剤がある。
瀝青乳剤の蒸発残留分は通常45〜70重量%のものが
用いられる。
本発明に使用されるセメントは、ポルトランドセメント
、フライアッシュセメント、高炉セメント、高炉コロイ
ド七メンI・、コロイドセメント、シリカセメント、耐
硫酸塩セメント、アルミナセメントなどである。
一般にはポルトランドセメントを用いられる。
本発明に使用される石灰は、生石灰や消石灰で一般に工
業用を用いる。
本発明において瀝青乳剤に対するセメント、石灰のいづ
れか或は両者の混合物(以下これを単にセメント等と称
する)の瀝青乳剤への添加量は、瀝青乳剤100重量部
に対しセメント等を2〜80重量部を混合する。
瀝青乳剤へのセメント等の添加混合は、A成分とB成分
を混合するとき、A成分のウレタンプレポリマーが水と
反応して発生する炭酸ガスをガスとして発生させること
なくセメント等で吸収するため、混合時に発泡がな(、
A成分をB成分中に均一に分散でき、反応も均一にコン
トロールできるので可使時間を延すことができ、硬化体
も発泡の少ない無発泡状の硬化体を造ることができる。
また硬化体の物性を改善する。上記したセメント等の量
において、2重量%を下まわるときは、発泡抑制効果が
十分でなく、逆に80重量%を上まわるときは発泡抑制
効果は良好でも、硬化体、が硬くもろくなったり、吸収
性、透水性を犬にするおそれがある。
また、セメント等(特にセメント類)を瀝青乳剤中に長
時間混合しておくときは、凝固もしくは凝集する。
セメント等の凝固もしくは凝集を防止するために、凝固
もしくは凝集防止剤を予め瀝青乳剤中に添加しておき、
次でセメント等を添加することによりセメント等の凝固
もしくは凝集防止ができる。
凝固もしくは凝集防止剤(以下凝固防止剤等という)は
、例えば、シュークロース、グルコース、フラクトース
、ラクト−ス、ガラクトース、キシロース、マルトース
、マンノース、リボース、アラビノース等の糖類、マン
ニット、ソルビット等の糖アルコール、グルコン酸、ガ
ラクトース、グルクロン酸、酒石酸等或はこれらの酸の
塩類、ピロガロール、没食子酸、カテコール等、リグリ
ンスルホン酸塩、アルカリリグニン塩、ニトロフミン酸
塩等である。
瀝青乳剤に対するこれら凝固防止剤等の添加量は、セメ
ント等の量の0.01〜2重量%で使用される。
これらの凝固防止剤等の作用機構は明らかでないが、セ
メント等の粒子表面に吸着することにより、凝固を防ぎ
分散を容易にすると思われる。
また凝固防止剤等の存在は、A成分とB成分を混合する
ときの混合分散を助け、更にA成分の反応を一様にし可
使時間の延長し、硬化物の物性の向上環にも寄与すると
考えられる。
瀝青乳剤には、更にセメント等の混合やB成分とA成分
とを混合するどきA成分の分散混合を容易にするため必
要に応じて界面活性剤、分散剤、保護コロイド等を添加
することもできる。
A成分のウレタンプレポリマーと、B成分のセメント等
の混入された瀝青乳剤の配合割合は、A成分20〜60
重量%、B成分80〜40重量%の割合が良好な結果が
得られる。
この比率は用途、目的によって選択される。
防水剤では、A成分が40〜60重量%のものが好まし
い。
上記配合比率においてA成分が20重量%を下まわると
きは、全体的に硬化せず、水を分離して硬化する傾向が
あり、硬化物の機械的物性も低い。
また、A成分が60重量%を下まわるときは発泡体を作
りやす(なり物性低下をきたす。
本発明の硬化性瀝青組成物は、通常A成分のウレタンプ
レポリマーとB成分のセメント等の混入された瀝青乳剤
の2液型で供給されるが、B成分を瀝青乳剤とセメント
等と分けておき、使用前に瀝青乳剤とセメント等を混合
しB成分を造り使用することもできる。
使用の際はA成分とB成分を所定の配合比率で混合して
使用する。
A成分の多い配合比率では、混合が困難な場合があるが
、そのようなときは混合する前にB成分に少量の水を添
加するとよい。
A成分とB成分とを混合したものは、液状であり、流塗
り、刷毛塗り、吹付は等を行うことができる。
またA成分とB成分とを別々のノズルから噴霧してノズ
ルの先で両者が混合するような装置で塗布することもで
きる。
A成分とB成分とを所定の配合比率で混合すると配合に
もよるが、その可使時間は5〜40分、通常10分以上
で、可使時間を経過するとウレタンプレポリマーの反応
により全体がゲル状弾性体となる。
次で徐々に水分が揮散し、瀝青乳剤の完全な分解により
、ポリウレタン樹脂弾性体の網状組織の中に瀝青物とセ
メント等が混合分散された状態の校合硬化体となる。
混合時から硬化過程まで発泡が殆んどなく、無発泡状態
で硬化し、更に硬化後も発泡がない。
この硬化体は、機械的物性にすぐれ、耐水性、耐アルカ
リ性、耐薬品性、耐候性等にすぐれている。
本発明の硬化性瀝青組成物の特徴と作用効果を要約する
と次のようである。
(1)A成分とB成分の混合過程から硬化までに発泡が
なく、また硬化物に発泡が殆んど生じない。
B成分の瀝青乳剤中のセメント等の存在により、A成分
のウレタンプレポリマーと水との反応によって生ずる炭
酸ガスをガスとして発生させることな(吸収するために
発泡を生じないものと考えられるが、セメント等はその
他硬化性組成物の反応系に太き(作用するものと考えら
れる。
セメント等の凝固もしくは沈降防止剤は、セメント等の
凝固もしくは沈降を防止させるだけでな(、ウレタンプ
レポリマーと瀝青乳剤との硬化反応系に関与し、その反
応をコントロールし、かつ硬化物物性の強度向上に役立
っていると思われる。
(2)可使時間がなか(・。
瀝青乳剤と親水性ウレタン樹脂(水溶性ウレタンプレポ
リマー)の組合せに比べて可使時間がながい。
その理由として、A成分のウレタンプレポリマーが水溶
性でなく、B成分の瀝青乳剤の乳化剤等により瀝青乳剤
の水相に乳化状に分散混合するため、水溶性のものに比
べてA成分中のイソシアネート基とB成分中の水分等と
の物理的接触に時間を要し反応がゆるやかとなるものと
思われる。
また、セメント等のかなりの量の存在と凝固もしくは凝
集防止剤の存在により、ウレタンプレポリマーと水との
反応によって生ずる炭酸ガスはガスとして発生すること
なくセメント等により吸収結合されるため、反応が短時
間に急激に生ぜず緩和されるためと考えられる。
(3)硬化物は、機械的物性、耐水性、耐アルカリ性、
耐候性等にすぐれて(・る。
硬化物は、体積変化なく硬化する。
硬化物は、ポリウレタン樹脂、瀝青物(改質瀝青物を含
むセメント等の複合体である。
瀝青乳剤の水分は油中水滴型で当初存在すると思われる
が徐々に揮散する。
この間体積変化は殆んどない。硬化物は、瀝青乳剤と親
水性ウレタン樹脂との組合せに比べて機械的物性が非常
にすぐれ、水やアルカリに浸漬しても吸収性が低く、全
(膨潤が見られず、機械的物性の低下がない。
屋外曝露にも耐候性良好である。
この理由としては、ウレタンプレポリマーが非親水性の
特定の構造のものであること、更に硬化物はウレタン架
橋もしくは尿素架橋密度の高いかつ弾性に富んだ三次元
網状構造のウレタン樹脂と瀝青物およびセメント類がう
まくからみあった複合体であることがあげられる。
本発明の硬化性瀝青組成物は斜上の如き特徴と効果を有
するので防水材をはじめ、防蝕被覆材、充填材、結合材
等に有効に使用できる。
例えば、防水に例をとれば、被防水下地に単に塗布して
防水塗膜を造ることも、不織布、織布、網状布、ネット
、紙等或はこれらを瀝青化したもの等を本発明の硬化性
瀝青組成物で流貼りしてメンブレン式防水をすることも
できる。
また、シール材として目地の充填にも使用できる。
更に骨材、ゴム粉末等と混合して弾力性舗装体を造るこ
とも可能である。
本発明の硬化性瀝青組成物は、瀝青乳剤やウレタンプレ
ポリマーを種々の種類のものを選択できるもので、新し
い用途開発が期待できる。
以下、実施例について説明する。
なお、実施例および比較例に使用した材料および試験方
法は次のようである。
I A成分 ウレタンプレポリマー (1)A−100;平均分子量3000の2〜3官能混
合系のポリエーテルポリオール(エチレンオキシド鎖含
有量 20重量%)とトルエンジイノシアネー)(TD
I)との重付加物。
遊離NCO3,7重量%。(2)A−150;平均分子
量300002〜3官能混合系のポリエーテルポリオー
ル(エチレンオキシド鎖含有量 5重量%)とTDIの
重付加物。
遊離NCO3,0重量%。(3)A−200;平均分子
量350002〜3官能混合系のポリエーテルポリオー
ル(エチレン鎖含有量なし)とTDIの重付加物。
遊離NCO6,0重量%。
(4)X−100;親水性ウレタンプレポリマーで平均
分子量300002〜3官能ポリニー7−ルポリオール
(エチレンオキシド鎖含有量60重量%)とTDIの重
付加物。
遊離NCO6,4重量%。
2、B成分 (1)瀝青乳剤 (1)アニオン系七メント混合用アスファルト乳剤 JIS K−2208MA−3、蒸発 残留物 60重量%、蒸発残留物の針入度(25℃)8
1 (2) ノニオン系セメント混合用アスファルト乳剤 蒸発残留物 59重量%、蒸発残留物の 針入度(25℃) 102、乳化剤 ノニルフェノール
のエチレンオキシド付加物 (3) カチオン系セメント混合用アスファルト乳剤 JIS K−2208MK−3、蒸発 残留物 58.5重量%、蒸発残留物の針入度(25℃
) 148、乳化剤 4級塩、その他 (4)クレータイブアスファルト乳剤 蒸発残留物 55重量%、水分 45重 量%、乳化剤 ベントナイト、その他 (5) コールタールピッチ乳剤(クレータイブコー
ルタールピッチとコールタールの混合物に少量のニトリ
ルゴムを溶解しこれを乳化したもの、乳化剤 ベントナ
イト、その他、蒸発残留物 52重量%、水分 48重
量% (2)セメント、石灰などの充填剤 (1)七メント;普通ポルトランドセメント(2)石
灰;工業用消石灰 (3)凝固防止剤等 (1)蔗糖(Sug) (2)グリコン酸ソーダ(GS) 3、試験方法と評価 (1) 密度の測定方法 セメント等を混入した瀝青乳剤または瀝青乳剤 100
重量部に所定量のウレタンプレポリマーを添加し約1分
間混合した後、容量を測定しであるコツプ型ポリスチレ
ン容器(上ぶち内径6.5cIrL、底内径4.5 c
m、高さ内のり9 crrt )に混合物約10CN;
’を秤取し、室温で硬化させて24時間放置した後、コ
ツプ型ポリスチレン容器内へそのふちまで平らに直径約
0.2mmのガラスピーズを入れて全重量を秤り、次で
そのガラスピーズの重量を秤り、その容積から硬化体の
体積を求め、硬化体の重量をその体積で割って硬化体の
密度を算出する。
硬化体に発泡がなければ、硬化体の比重は殆んど1で、
発泡があると比重は1より小さく、発泡が多い程比重は
小さくなる。
(2)針入度の測定方法 密度の測定を終った試料を25℃の恒温オープン中で2
時間養生した後、25℃の恒温室で空気中で(水浸する
ことなく)JIS 。
K−2530の針入度試験方法に準じて、ただちに25
℃、■002.5秒の条件で針入度を測定する。
単位は1/100CIrLである。(3)B成分の貯蔵
安定性 B成分を40℃の恒温に1ケ月放置し、無・機充填剤の
凝固もしくは凝集を認められないもの、沈降が認められ
ても簡単な攪拌で容易に分散するものを○、そうでない
ものを×とする。
(4)混合塗布作業性 A成分とB成分と混合したとき、粘度が塗布作業性に支
障なく、レベリング性よ(、且つ可使時間が10分以上
あるものは○、そうでなし・ものを×とする。
1(5)塗膜性能 (1)気 泡;発泡なく硬化したものを○、そうでない
ものを× (2)機械的物性;JIS−A−6021のウレタンゴ
ム系試験による硬化塗膜の硬度 (ショアーA)30以上、引張強さ10 kg/rsdJ、上、伸び率300%以上、引裂強さ5
kg以上等のものを○、それ以下のものを×とする。
(3)耐水性、耐アルカリ性 硬化塗膜を室温で、水中また消石灰飽和 水溶液中に60日間浸漬し、膨潤変形がなく重量増加率
20%以下を○、これに合致しないものを×とする。
実施例 1 /=−A−ン系セメント混合用アスファルト乳剤に表−
1に示す配合でセメント、石灰、凝固防止剤等を添加混
合し7日間放置しB成分とする。
これらのB成分と、A成分としてウレタンプレポリマー
A−100,A−150、A−200を表−1に示す配
合で計量混合し、1分間攪拌混合したのち、混合物を所
定の容器に流し込み硬化させ、密度および針入度を測定
する。
これらの結果を表−1に示す。
比較のために実施例1と同じアスファルト乳剤を用い、
セメント、石灰等を混合しないものを比較例のB成分と
して造り、これにウレタンプレポリマーをA成分として
実施例1と同様にA成分とB成分を混合し試験した。
これらの結果を表−1に示した。
実施例 2 表−2に示した配合割合で瀝青乳剤に凝固防止剤等、ポ
ルトランドセメント、消石灰等を混合しB成分を造る。
A成分としてA−100およびA−200の2種類のウ
レタンプレポリマーを選び、表−2に示した配合でA成
分とB成分とを混合する。
これらの混合物について作業性、硬化物の機械的物性、
硬化物の耐水性、耐アルカリ性等について試験した。
これらの結果を表−2に示す。比較のために実施例2と
同じB成分を用い、A成分として親水性ウレタンプレポ
’)マーx−1o。
を用い、表−2に示した配合で比較例を造り、実施例2
同様にA成分とB成分とを混合する。
これらの混合物について作業性、硬化物の機械的物性、
硬化物の耐水性、耐アルカリ性等について試験した。
それらの結果を表−2に併記した。表−2の結果で比較
例は可使時間3分以内で正常の試験を行わなかったが、
硬化するまえにすばやく約5m1L厚位に流し硬化させ
たものについて耐水性、耐アルカリ性の試験をしたが吸
水率が多く、特に耐アルカリ試験で膨潤、脆化が著しか
った。
実施例 3 クレータイブアスファルト乳剤 100重量部に蔗糖
01重量部、およびポルトランドセメント 10重量部
を添加混合しB成分を造る。
このB成分の貯蔵安定性は良好である。
A成分としてウレタンプレポリマーA−150を使用し
、A成分 50重量部とB成分 60重量部を混合し本
発明の硬化性瀝青組成物を得ることができた。
このものは可使時間が10分以上あり防水材として使用
すれば、作業性良好でコンクリートなどの防水下地への
接着がよく、無発泡状の防水性にすぐれた塗膜防水層を
形成し、1年間の屋外曝露後も良好の状態を保っている
実施例 4 コールタールピッチ乳剤 100重量部に蔗糖0.1重
量部およびポルトランドセメント 5重量部、消石灰
5重量部を添加混合しB成分を造る。
このB成分の貯蔵安定性は良好である。
A成分としてウレタンプレポリマーA−200を選び、
A成分 100重量部とB成分 110重量部を混合し
て本発明の硬化性瀝青組成物を得た。
このものは、可使時間が10分以上あり、混合塗布等の
作業性が良好で、硬化物の物性もすぐれ、防水材として
好適である。
また硬化物は耐油性にすぐれている。
実施例 5 カチオン系十メント混合用アスファルト乳剤9.5重量
部にカチオン系クロロプレンゴムラテックス(不揮発分
45重量%) 5重量部を添加混合し、更にポルトラ
ンドセメント 10重量部、珪砂粉 30重量部を添加
混合してこれをB成分とし、このB成分 140重量部
にA成分としてウレタンプレポリマーA−100を10
0重量部を添加混合した。
このものは、可使時間が10分以上あり、混合塗布等の
作業性が良好で、硬化物の物性もすぐれ、防水材として
好適である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 平均分子量が1000〜20000でエチレンオキ
    シドの含有量が20重量%以下であるポリオキシアルキ
    レンポリオールに有機ポリイソシアネートを反応させて
    得られる末端インシアネート基を有するウレタンプレポ
    リマーからなるA成分と、瀝青乳剤中に、セメント、石
    灰のいずれかまたは両者の混合物を充填剤として瀝青乳
    剤に対し2〜80重量%を含有する充填剤入り瀝青乳剤
    からなるB成分とよりなり、A成分とB成分を、A成分
    20〜60重量%とB成分80〜40重量%との割合で
    混合してなることを特徴とする硬化性瀝青組成物。
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