JPS5821003Y2 - 硬貨選別機における硬資の不整送り防止装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、硬貨選別機における硬貨の不整送り防止装置
の改良に関する。

すなわち、外周に硬貨を１枚ずつ収容する多数のポケッ
トを有した円盤を傾斜させて回転自在に支持し、この円
盤の傾斜上位部下方には硬貨落下口を設けるとともに、
前記円盤により硬貨をすくい上げる方向に向って前記硬
貨落下口の手前位置には、前記ポケット内の硬貨１枚の
みが通過できる間隙を形成する規正部材を前記円盤のポ
ケットを覆うように回動付勢して設けた硬貨選別機（実
開昭４９−１０２７９４号公報参照）の改良に関するも
ので、規正部材が円盤内方へ出退自在に構成されること
により、ポケット部分に複数枚の硬貨が係止されて上方
へすくい上げられようとしても、ポケット内の硬貨１枚
のみが上方へ送られ他の硬貨は円盤下方のホッパー内に
戻されていたが、このような装置であっても、複数枚の
硬貨が規正部材の間隙部分に楔状に噛み込まれると、規
正効果がなくなるとともに円盤の回転が阻止され、規正
部材、硬貨あるいは円盤のポケット部分のいずれか一つ
または複数が損傷する恐れがあるとともに、円盤を回転
駆動するモータにとっても過負荷となって好ましくなか
った。

本考案は、規正部材の間隙部分に硬貨が楔状となって噛
み込まれた状態（いわゆるジャム状態）を検出できるよ
う構威し、ジャム状態が発生した場合には円盤の回転駆
動を停止せしめるとともに警報を発生するようになした
装置を提供するものである。

次に、図面に示す実施例について説明する。

第１図は硬貨選用腿の上面図を示し、ステー４に支持さ
れる截頭円錐形カバー５を斜設するとともに、該カバー
５内には選別機６を装設し、その内方には入力ブーリー
フによって回転駆動される截頭円錐形ドラム８を軸架し
、傾斜した該ドラム８の上面には外周に硬貨１を１枚ず
つ収容する多数のポケット２を有した円盤Ａを装着し、
該円盤Ａの傾斜上位部下力には前記選別棚６に連通ずる
硬貨落下口３を設け、円盤Ａの傾斜下位側周囲にはホッ
パー９を装着して従来構造同様に構成する。

また、円盤Ａの周囲外方には起立するガード１０を固設
し、前記硬貨落下口３に接近する部位となるガード１０
の部分には下部に孔部１１を貫通状に形成する。

Ｂは検知体で、板体を矢印形に形成したこの検知体Ｂを
支持体すの溝部１２に嵌合し、検知体Ｂの中間部に嵌挿
したピン１３の両端部を溝部１２両側の支持体す部分に
嵌挿するとともに、検知体Ｂの両側におけるピン１３部
分に巻装した両ばね杆１４，１４をその両端が検知体Ｂ
と溝部１２内に係合するようにして取付け、該はね杆１
４，１４の弾圧力により検知体Ｂの先端山形部１５が下
方に弾圧されるようにして、ピン１３の後方部に挿着し
た調節ねじ１６の先端が溝部１２底面に当る具合を調節
することによって先端山形部１５の上下動を調整できる
ように構成する。

また、支持体すの一端に嵌挿した支持ピン１７をガード
１０外方の固定面１８上に挿着するとともに、支持ピン
１７に嵌挿したばね杆１９の両端を支持体す側と固定面
１８側に係合し、ばね杆１９の弾圧力により支持体すの
他端側ストッパ一部２０がガード１０の外側面に衝合す
る状態で検知体Ａの先端山形部１５および支持体すの一
部が孔部１１内から内方に突入して先端山形部１５が円
盤Ａのポケット２外端側上方に殆んど接近してのぞむよ
う、すなわち、ポケット２に入る硬貨１の上方に２枚も
入らない間隔に接近させ、検知体Ｂがピン１３を中心に
上下動するとともに支持ピン１７を中心に回動して出退
できるように構成する。

さらにまた、固定面１８の外方にはマイクロスイッチＭ
を固設し、該スイッチＭの作動接点２１に接触するロー
ラ一部２２の上方には前記検知体Ｂの後端部２３下面が
接触するようにして構成する。

しかして、硬貨選別に際し、ホッパー９に各種混合硬貨
１を投入すると、矢印イで示すように回転する円盤Ａの
外周ポケット２に１枚ずつ係合し、傾斜上位側に係送さ
れると硬貨落下口３に落込み、そのまま選別棚６に流れ
て大径硬貨は上方に、小径硬貨は下方に落下して計数お
よび分類がなされる。

とこうで、その場合にポケット２に余分な硬貨１が重な
ったり硬貨とおしで引っかかったりいわゆるジャム状態
となって不整な状態となり係送されると、検知体Ｂにひ
っかかる状態となり、ポケット２の上方に盛上り状とな
る余分な硬貨１が検知体Ｂの山形部１５の下方に潜入し
た場合には第５図において矢印で示すようにばね杆１４
，１４に抗張して山形部１５がピン１３中心に上方に持
上げられるとともに後端部２３が下がってマイクロスイ
ッチＭを作動し警報するとともに円盤Ａの回転を停止さ
せる。

このように本考案は、出退自在に支持され円盤内方へ回
動付勢される規正部材を、円盤の外周方向より近接する
よう回動付勢された支持体と、この支持体の回動端上に
先端部分が円盤のポケットに上方より近接するよう回動
付勢された検知体とにより構成するとともに、この検知
体はさらにその後端部分を円盤外方へと延長して設けら
れ、前記支持体の他端側ストッパ一部がガードの外周面
に当接された状態であって、検知体が円盤のポケットよ
り上方へ離れる方向に回動された時、検知体の後端部分
により作動せしめられるスイッチを設げるようにしたの
で、規正部材となる検知体の間隙部分に硬貨が楔状とな
って噛み込まれた場合には、検知体の先端部分が上方へ
押し上げられるとともに、後端部分はスイッチを作動せ
しめて円盤の回転駆動を停止させ、さらに警報を発生さ
せることもでき、規正部材、硬貨あるいは円盤のポケッ
ト部分さらにはモータのいずれにも損傷を与えずに済ま
すことができる。

また、通常においては、検知体は支持体により一体とな
って円盤内外へ出退自在に構成されているため、円盤の
ポケット部分に複数枚の硬貨が係止されて上方へすくい
上げられようとしても、ポケット内の硬貨１枚のみが上
方へ送られ、他の硬貨は出退する検知体により下方のホ
ッパー内に戻されることとなる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は硬貨選別機の上
面図、第２図はその側断面図、第３図は第１図の一部の
拡大図、第４図は検知体部分の平面図、第５図は第３図
の一部の側断面図、第６図は検知体部分の斜視図である
。 １・・・硬貨、２・・・ポケット、Ａ・・・円盤、３・
・・硬貨落下口、Ｂ・・・検知体、ｂ・・・支持体、Ｍ
・・・マイクロスイッチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外周に硬貨を１枚ずつ収容する多数のポケットを有した
   円盤を傾斜させて回転自在に支持し、この円盤の周囲外
   方にはガードを起立させて固設し、前記円盤の傾斜上位
   部下方には硬貨落下口を設けるとともに、前記円盤によ
   り硬貨をすくい上げる方向に向って前記硬貨落下口の手
   前位置のガード下部には貫通状の孔部な設け、さらにこ
   の孔部には、前記ポケット内の硬貨１枚のみが通過でき
   る間隙を形成する規正部材を前記円盤のポケットを覆う
   ように回動付勢して設ける様なした硬貨選別機において
   、前記規正部材は、前記円盤の外周方向より近接するよ
   う回動付勢された支持体と、この支持体の回動端上に先
   端部分が前記円盤のポケットに上方より近接するよう回
   動付勢された検知体とにより構威し、この検知体はさら
   にその後端部分を円盤外方へと延長して設けられ、且つ
   前記支持体の他端側ストッパ一部が前記ガードの外側面
   に当接された状態であって、前記検知体が円盤のポケッ
   トより上方へ離れる方向に回動された時、円盤の回転停
   止及び警報がなされるよう前記検知体の後端部分により
   作動せしめられるスイッチを設けたことを特徴とする硬
   貨選別機における硬貨の不整送り防止装置。