JPS5820819B2 - 風よけガラスワイパ−駆動装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、車両の風よけガラス用ワイパー装置に係り、
より詳しくは、ワイパー羽根を支持する出力軸に往復回
転運動を与えるように可逆電動機によって駆動されるよ
うになっている風よけガラスワイパー駆動装置に係る。

大抵の風よけガラスワイパー機構は、駆動モータと出力
軸との間のリンク装置の一部に回転クランクを利用する
。

この場合の好都合なことは、ワイパー機構が非作動であ
るときワイパー羽根を通常の運動図形の外の停止位置に
移すことができることである。

このことは、クランクに連結された駆動モータの回転方
向を逆にする際にクランクの行程を変える装置を設けて
達成されることがしばしばである。

クランクの回転運動は、適当なリンク装置を介して回転
軸の往復回転運動に変換される。

従来の枝打の代表的なものに、米国特許第２．８３１，
３５４号が含まれ、これに記載される機構は、自動的に
脱着自在のクラッチを介してワイパー伝動装置に接続さ
れるねじ部材を利用している。

このねじ部材とクラッチとを介して、クランクの有効長
さが変えられ、被動部材に伝わる揺動運動の振幅を変え
るようになっている。

米国特許第３，０９１，１２８号は、回転クランクの行
程が電磁石に制御される偏心装置によって変えられる機
構を示す。

米国特許第２，７６８，５３０号は、モータ軸の逆回転
の際にクランク腕の有効長さを増大するための偏心体を
含む装置であって偏心体の位置が機械的に制御されるも
のを示す。

本発明の目的は、出力軸に往復回転運動を伝えるに当り
、回転クランクの有効行程を変えるのに偏心装置を全く
使用せずに駆動モータの回転方向の変化に直接応動して
揺動図形を移すことのできる作動機構を提供することで
ある。

本発明によるときには、ワイパー羽根を支持する出力軸
に往復回転運動を与えるように可逆電動機によって駆動
されるようになっている風よけガラスワイパー駆動装置
であって、ハウジングと、前記電動機に連結され且つ該
ハウジング内へ延びていて駆動ウオームを担持している
動力軸と、駆動軸上に担持されていて前記駆動ウオーム
とかみ合うウオーム歯車と、前記駆動軸と前記出力軸と
の間を連結していて前記出力軸に往復回転運動を与え該
出力軸に取付けられたワイパー羽根が所定の大きさの円
弧状図形を画くように運動させる関節クランク・リンク
装置と、前記駆動軸を軸支する摺動装置と、該摺動装置
を前記動力軸の軸線に平行に第１の位置と第２の位置と
の間の摺動するように案内する案内装置とを有し、前記
摺動装置は、前記第１の位置にあ孔とき、前記関節クラ
ンク・リンク装置が前記ワイパー羽根を風よけガラス上
で所定角度の円弧状図形を画くように駆動するように前
記駆動軸と前記出力軸との間の関係を維持しており、ま
た、前記摺動装置は、前記第２の位置に摺動されるとき
には、該出力軸に関して前記駆動軸を変位させて、前記
関節クランク・リンク装置が前記所定角度を変えること
なく前記円弧状図形の位置を変位させるようになってお
り、前記摺動装置の位置は、前記可逆電動機の回転方向
に基づいて生ずる前記駆動ウオームと前記ウオーム歯車
との間の反力が適用される方向によって決まるようにな
っていることを特徴とする風よけガラスワイパー駆動装
置が提供される。

本発明の風よけガラスワイパー駆動装置においては、ワ
イパー羽根が図形内を揺動しさらに非作動位置に停止す
るため該図形に沿って成る変位位置に移されるようにな
っている。

次に図面について本発明の詳細な説明する。

第１図に風よけガラス窓ワイパーの駆動装置１０が示さ
れ、該装置は本発明による作動機構１２を含むハウジン
グ１１を有する。

ハウジング１１の一端１３に可逆電動機１４が支持され
る。

ハウジングの他端１５にワイパー羽根を支持するための
出力軸１６が軸支され、軸１６の上端１７にワイパー羽
根支え腕１８（第３図）が受入れられている。

電動機１４は、ハウジング中に延びかつ駆動ウオーム２
１をもつ動力軸１９に連結され、１駆動ウオーム２１は
、ハウジング１１内の広い室２３の中に収められたウオ
ーム歯車２２とかみ合う。

第３図に示すように、ウオーム歯車２２は、摺動装置２
６上に担持されたブツシュ２５中に軸支された駆動軸２
４に担持されている。

摺動装置２６は２つのプラスチック板２７．２８から成
り、これらの板は、一般に長方形の形状をなし、ハウジ
ングの底板２９の両側に長手方向に延びてピンで合わさ
れまたは鋲接される。

板２７．２８を保持する鋲またはピン３１は電動機１４
に連結された動力軸１９の軸線に平行に延びるように底
板２９に穿設された細長いみぞ孔３２中を貫通する。

ブツシュ２５とこの中に軸支された駆動軸２４とは、底
板２９に穿設された細長いみぞ孔３３を貫通している。

こうしてウオーム歯車２２は、動力軸１９の軸線に平行
に運動できるように支持される。

すなわち、ウオーム歯車２２を支持する駆動軸２４は出
力軸１６に対して直線的に進退運動できるようになって
いて、この運動の方向は動力軸１９の軸線に平行である
。

前述した細長いみぞ孔３２．３３は、かように、駆動軸
２４を軸支する摺動装置２６を動力軸１９の軸線に平行
に第１の位置と第２の位置との間で摺動させる案内装置
を構成する。

駆動軸２４とワイパー羽根を支持する出力軸１６とを駆
動連結する関節クランク・リンク装置は駆動軸２４の下
端に固定された第１クランク腕３４と支持軸１６の下端
に固定された第２のクランク腕３５とを有する。

両方のクランク腕３４，３５は細長いリンク３６で互い
に接合さね、リンク３６の各端はそれぞれのクランク腕
３４，３５の端に枢着されている。

第４図は作動機構を示す概要図であり、この図について
その作動を次に述べる。

可逆電動機１４の平常の即ち、正転方向における回転に
より、駆動ウオーム２１はウオーム歯車２２を反時計方
向に駆動される。

ワイパーに利用される場合、これは「運転」と示される
。

可逆電動機１４が正転方向に回転して、駆動ウオーム２
１とウオーム歯車２２とがかみ合うときには、１駆動ウ
オーム２１からウオーム歯車２２へ２つの力が加えられ
る。

１つは、ウオーム歯車２２を反時計方向に廻わす力であ
り、もう１つは、ウオーム歯車２２の駆動軸２４及び摺
動装置２６を一緒に動力軸１９の軸線に平行に左方へ（
第２図で）動かそうとする力である。

みぞ孔３２中で摺動装置２６の板２７，２８を締め合わ
せるピンとみぞ孔３３中の１駆動軸２４との関係により
、駆動軸２４の中心の最終位置が決定される。

駆動軸２４の位置はクランク腕３４の自由端３７の回転
円を決定する。

次にこれがクランク腕３５の正転時の揺動図形を決定し
、これが第４図の左側に実線で示されている。

電動機の回転を逆にすると、駆動ウオーム２１はウオー
ム歯車２２を時計方向に、駆動する（ワイパーに利用の
場合、これは「停止」と示される）。

ウオーム歯車２２の回転方向が逆になるので、ウオーム
２１とウオーム歯車２２との間の作用力はウオーム歯車
２２が動力軸１９の長手方向に左から右へ移動させよう
とする。

このことは、摺動装置２６が動力軸１９の軸線に平行に
駆動軸２４を運ぶことによって可能である。

この左から右への移動は、ピン３１がみぞ孔３２の右端
に当たり軸２４がみぞ孔３３の右端に当たるまで続けら
れる。

この変位は第４図に示される。

このため、クランク腕３４の自由端３７は軸１６の軸線
から離れる方向に変位する。

クランク３５の自由端３８は上方に変位して揺動図形の
移動を生ずる。

揺動の弧の長さく角度）には実質的の変化はないが、逆
方向回転の揺動図形は正転時の揺動図形から第４図に示
した程度だけ移される。

作動機構１２をワイパー装置に利用する場合、動力軸１
９の逆回転方向における揺動図形の変位は、正回転時の
図形の一端の最下端位置よりも低い位置にワイパー羽根
を停止させるのに利用できる。

第３図に示したように、ハウジング１１はウオーム歯車
２２を含む室２３を蔽うカバー３９を有する。

このカバーの上にスイッチ４１とその付属部材４２とが
取りつけられている。

ウオーム歯車２２の上面には第３図で見るごとき凹所が
設けられ、この凹所は、浅い底面４４を持つ円形みぞ４
３と、中央部にある深い底面を持つ部分４６とを有して
いる。

第２図を参照してわかる通り、円形みぞ４３と中央部に
ある深い底面を持つ部分４６とはゲート４５のところで
連通されている。

さて、スイッチ付属部材４２はウオーム歯車２２が左方
に移動されて第３図の位置にあるときには、浅い底面４
４を持つ円形みぞ４３の中に位置していてこの浅い底面
４４に係合して作動されるようになっている。

ここで、ウオーム歯車が第２図で反時計方向に回転をつ
づけ１回転すると、スイッチ付属部材４２はゲート４５
に到る。

ゲート４５はそこを通って円形みぞ４３から中央部にあ
る深い底面を持つ部分４６ヘスイツチ付属部材４２が移
るようになっている。

ウオーム歯車２２の回転が逆にされて時計方向に回転さ
れると、ウオーム歯車２２は第３図の位置から右方へ移
動し、スイッチ付属部材４２は中央部にある深い底面を
持つ部分４６の中に位置して非作動位置（即ち、部材４
２が底面に係合しない）になる。

本発明は、可逆電動機の操作を制御する電気回路を含ま
ない。

この回路については従来の技術に数多く示されている。

例えば、米国特許第２．９５９，９６８号には、代表的
な制御系が示され、この中に手動のスイッチ、リレー作
動の可逆スイッチおよび回路が含まれる。

この代表的な制御系を本発明に適用した一例を説明する
と、スイッチ４１がＩＩ ＯＮ ＩＩとなったとき（即
ち、スイッチ付属部材４２が円形みぞ４３の浅い底面４
４に係合して作動位置になっているとき）には３位置を
もつリレースイッチを１位置に付勢してウオーム歯車２
２が反時計方向に回転するように電動機１４を回転させ
、スイッチ４１が１′ＯＦＦ′１となったときにはリレ
ースイッチを２位置に付勢してウオーム歯車２２が時計
方向に回転するように電動機１４を回転させるようにす
れば良い。

更に、ワイパー羽根が通常の円弧状図形の外の停止位置
にきたときに電動機１４が停止するようにリレースイッ
チを３位置に切替えれば、ワイパー羽根が一番引込んだ
位置で停止されて視界の邪魔になることはないが、これ
も自動的に行なって、ワイパー羽根の運動を停止させた
いときには運転者がワイパー羽根駆動スイッチ（別に備
えられるスイッチ）を解放すると、ワイパー羽根の運動
は即時には停止せず、電動機１４がウオーム歯車２２を
時計方向に１回転させ終ったところでリレースイッチが
３位置に切替えられて電動機１４の駆動が停止されるよ
うに、リレースイッチの位置をその時まで自己保持させ
ておく制御回路を備えておけは、ワイパー羽根はいつも
視界の邪魔にならないところに引込まれて停止するよう
になるわけである。

上述した制御は一例であって、本発明にどのような制御
系を適用するかは、本発明が関係するところではないこ
と前述した通りである。

上述のように、本発明においては、駆動軸を軸支する摺
動装置を動力軸と平行な方向に摺動させて弧の位置を変
位させるように構成されているので、従来のように複雑
な偏心装置を全く使用せずに、簡単な構成で駆動モータ
の回転方向の変化に直接応動して弧すなわち揺動図形の
位置を移すことが出来る、という利点がある。

本発明の範囲から逸脱せずに多くの変更や修正をなしう
ろことは当業者に明らかである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の作動機構を用いたワイパーモータの平
面図、第２図は第１図のワイパーモータからカバーを外
したときの拡大図、第３図は第２図の線３−３に沿った
断面図、第４図は揺動図形の移動を示す概要図である。 １２・・・・・・作動機構、１４・・・・・・電動機、
１６・・・・・・出力軸、１９・・・・・・動力軸、２
１・・・・・・駆動ウオーム、２２・・・・・・ウオー
ム歯車、２４・・・・・・駆動軸、２６・・・・・・摺
動装置、３４，３５・・・・・・クランク腕、３６・・
・・・・リンク。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ワイパー羽根を支持する出力軸に往復回転運動を与
   えるように可逆電動機によって駆動されるようになって
   いる風よけガラスワイパー駆動装置であって、ハウジン
   グと、前記電動機に連結され且つ該ハウジング内へ延び
   ていて駆動ウオームを担持している動力軸と、駆動軸上
   に担持されていて前記駆動ウオームとかみ合うウオーム
   歯車と、前記駆動軸と前記出力軸との間を連結していて
   前記出力軸に往復回転運動を与え該出力軸に取付けられ
   たワイパー羽根が所定の大きさの円弧状図形を画くよう
   に運動させる関節クランク・リンク装置と、前記駆動軸
   を軸支する摺動装置と、該摺動装置を前記動力軸の軸線
   に平行に第１の位置と第２の位置との間を摺動するよう
   に案内する案内装置とを有し、前記摺動装置は、前記第
   １の位置にあるとき、前記関節クランク・リンク装置が
   前記ワイパー羽根を風よけガラス上で所定角度の円弧状
   図形を画くように駆動するように前記駆動軸と前記出力
   軸との間の関係を維持しており、また、前記摺動装置は
   、前記第２の位置に摺動されるときには、該出力軸に関
   して前記駆動軸を変位させて、前記関節クランク・リン
   ク装置が前記所定角度を変えることなく前記円弧状図形
   の位置を変位させるようになっており、前記摺動装置の
   位置は、前記可逆電動機の回転方向に基づいて生ずる前
   記駆動ウオームと前記ウオーム歯車との間の反力が適用
   される方向によって決まるようになっていることを特徴
   とする風よけガラスワイパー駆動装置。