JPS5820353B2 - 点検口における蓋体の回転装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は天井内部あるいは壁層間に設けられる配線、配
管、エアーダクト等の諸設備の点検や修。

理をするために設置される点検口における蓋体の回転装
置に関するものである。

従来、外枠に蓋体を嵌合して蓋体を回転自在に枢支する
ヒンジ部を内部に設けた点検口としては、外枠と蓋体の
一側方に偏して設けられた支軸によ、り外枠内で蓋体を
回転させるもの、あるいは裏蝶番を用いて蓋体を開閉す
るものが存するが、開蓋時外枠内開口幅が若干狭くなっ
たり、外枠と蓋体との間に蓋体の回転に必要な隙間を設
けなければならず１点検口内外の通気で点検口周囲が汚
染して美観が損われやすい等の使用上あるいは美観上の
欠点を一部布していた。

本発明は、外枠と蓋体との間の回転のための隙間が不必
要なこと、外枠と蓋体との間の通気を遮断すること、外
枠の有効開口を広くとることを同時に満足できる点検口
を得ることを目的とするもので、一端を外枠内面に枢着
した駆動リンクと一端を蓋体外面に枢着した従動リンク
とを各々の中間部にて枢着した回転装置を備えたもので
、さらに蓋体の開閉を円滑に行い、また蓋体が垂れ下が
らぬよう回転装置を構成する駆動リンクの他端を蓋体の
外向きフランジ部の上面にまた従動リンクの他端を外枠
の内向きフランジ部の下面に添接したことを特徴とする
ものである。

本発明の構成を添付図面の実施例に基いて天井点検口と
して用いた場合で説明すると、１は方形状の外枠で、上
下方に伸びる主縁部２の開放方向側と反対側端部に内向
きフランジ部３を突設すると共に、主縁部２の開放方向
側端部には横向き突縁４を突設して外枠１周囲の天井板
５を受止している。

６は外枠１に嵌合される蓋体で、立上り部分を前記外枠
１の立上り部分より若干低く形成された方形状の縁枠７
の開放方向側端部の外側には外枠１の開放方向側の端部
と近接する外向き７ランジ部８を設けて外枠１の開放方
向側端部との上方に間隔を形成し、開放方向側の端部内
側には支持突片９を突設して縁枠６内に張設される天井
板５′を受止している。

蓋体６を外枠１に回転可能に取付ける回転装置１０は、
一端を外枠１の内面隅角付近に支軸１１により枢着した
板状の１駆動リンク１２と、一端を蓋体６の縁枠１の外
面隅角付近に支軸１３により枢着した板状の従動リンク
１４とを、各々の中間部にて互いに軸体１５により枢着
されて、外枠１と蓋体６との間に位置されているもので
ある。

この回転装置１０は第２図に示されるように、蓋体６の
閉塞時にあっては、駆動リンク１２の枢着されていない
側の端部の円弧状突出部１２ａを蓋体６の縁枠７開放方
向側端部の外向きフランジ部８上面に接合し、従動リン
ク１４の枢着されていない側の端部の膨出状添接部１４
ａを外枠１の開放方向側端部の内向き７ラン２部３の下
面に接合して回転装置１０が設けられている側の蓋体６
が自重で垂れ下がらぬようにされている。

なお、この駆動リンク１２は枢着されていない側の端部
の円弧状突出部１２ａを縁枠１の外向きフランジ部８上
面を摺動できるよう先端刃下面に丸みをつけること、従
動リンク１４は枢着されていない側の端部の膨出状添接
部１４ａを外枠１の内向きフランジ部３下面を摺動でき
るよう角部に丸みをつけ、内向きフランジ部３下面と平
行状に接するよう先端上側縁を水平状とすることが望ま
しい。

１６は回転装置１０と反対側に設けられた、蓋体６を外
枠１に係止する施錠装置であり、１１は外枠１を天井固
定部１８に取付ける係止具である。

次に上記の如き回転装置１０の作用について蓋体６の開
閉に合せて説明すると、第３図乃至第５図に示されるよ
うに、施錠装置１６の係止を解くと蓋体６は自重により
降下が始まり（第３図）。

駆動リンク１２が支軸１１を中心として下方へ回動し、
この駆動リンク１２に軸体１５により枢着された従動リ
ンク１４が下方に引かれて移動し、駆動リンク１２が鉛
直状に垂下された状態で蓋体６は外枠１の外側に垂下さ
れる（第４図および第５図）。

蓋体６を閉じる際には、蓋体６の施錠装置側を手で支え
て上方に回動させると、蓋体６は第４図に二点鎖線で示
すように蓋体６の下端側に形成された外向きフランジ部
８が駆動リンク１２の円弧状突出部１２ａに添接される
まで蓋体６に枢着された支軸１３を中心に回動され、さ
らに回動が進むと蓋体６の外向き７ランク部８によって
駆動リンク１２が押し上げられ、外枠１に枢着された支
軸１１を中心にして上方へ回動する。

従動リンク１４は駆動リンク１２の回動に従って上方へ
押し上げられ、先端の膨出状添接部１４ａが外枠１の上
端側に形成された内向き７ラン２部３に添接されると、
この内向きフランジ部３に添って施錠装置側へ摺動し、
従動リンク１４の下端に枢着された支軸１３を外枠１内
に引き上げるようにして蓋体６が外枠１内に嵌合される
。

なお開蓋時において、従動リンク１４が駆動リンク１２
と同す線上、あるいはそれ以上まで回動して蓋体６は垂
下するような場合には、閉蓋の際、従動リンク１４の先
端が外枠１の隅角部に添接されて円滑な閉蓋動作が損な
われることがあるため、上記実施例のごとく１．駆動リ
ンク１２にストッパー１９を形成して一開蓋時に従動リ
ンク１４の回動が駆動リンク１２に対して一定の角度で
規制されるようにして、従動リンク１４を傾斜状に保持
し、閉蓋時に外枠１の内向き７ラン２部３に添接された
際に傾斜した方向に円滑な摺動が行なわれるようにする
ことが望ましい。

閉蓋状態においては、従動リンク１４の膨出状添接部１
４ａが外枠１の内向きフランジ部３下面と衝圧して蓋体
６は所定の位置で静止されている。

本発明は上記の如き構成を有するもので、互いに中間部
にて枢着された駆動リンク１２と従動リンク１４の一端
部をそれぜれ外枠１の内面と蓋体６の外面とに枢着し、
他端部１２ａ、１４ａを蓋体６Ｑ外向きフランジ部８上
面と外枠１の内向き７ラン９部３下面に添接せしめたの
で、回転装置１０が外枠１と蓋体６の間に収納されて天
井内部等の諸設備に接触せず安全かつ円滑に開閉操作を
行うことができると共に、蓋体６は開蓋時従動リンク１
４により外枠１の外方に突出して垂下するため点検に必
要な外枠１の有効開口を広くすることができる。

さらに、蓋体６は外枠１と離れて回動するため外枠１内
面に擦過することなく一層容易に開閉操作をすることが
できると共に、外枠１と蓋体６の上方あるいは、下方に
気密材２０を設けて点検口内外を遮断することもでき、
（第６図乃至第８図）、同時に外枠１の開放方向側の端
面を蓋体６により覆って外枠１と蓋体６との間の隙間を
外面に表ざない優美な点検口とすることができる（第７
図および第８図）。

ま之、蓋体６に一端を枢着した従動リンク１４と外枠１
に一端を枢着した駆動リンク１２とを中間部で交差させ
て軸体１５で枢着し、従動リンク１４の他端を外枠１の
７ランジ部３に、また駆動リンク１２の他端を蓋体６の
フランジ部８にそれぞれ添接して閉蓋状態における駆動
リンク１２および従動リンク１４の自由端をフランジ部
３，８によって開かないように規制しているので、蓋体
６の自重によって、回転装置１０に支軸１１と支軸１３
側を開いて垂れ下がろうとする力が働いてもその自由端
側が閉蓋状態にある外枠１および蓋体６のフランジ部３
，８によって開かないように規制されているので蓋体６
は垂れ下がることがない。

なお、蓋体６は縁枠７の内側に天井材５′を設けるもの
で説明したが、縁枠を用いることなくパネル状の蓋体と
することもでき、この場合には蓋体の一側方に偏した上
面にアングル材等の適宜ブラケットを止着して、このブ
ラケットに回転装置１０の従動リンク１４の一端を枢着
するものである。

また、本発明は天井点検口の他、第９図乃至第１１図に
示すように、壁点検口の蓋体の回転装置としても使用す
ることもできるが、この場合には天井点検口と異り蓋体
の初期の回転力を自重で作動させることができないため
、例えばバネ等の押出具２１を駆動リンク１２の支軸１
１に巻着け、一端を外枠１に止着あるいは圧接し他端を
駆動リンク１２に係合させて、閉蓋状態では圧縮されて
いたバネ２１の反発力により解錠と同時に駆動リンク１
２を押して蓋体６を突出すせて蓋体６の初期における不
用意の外枠１との擦過や衝突を避けることが望しい。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第５図に本発明に係る点検口における蓋体の
回転装置の実施例を示し、第１図は平面図、第２図は一
部拡大側面断面図、第３図および第４図は開蓋状態の一
部拡大側面断面図、第５図は同じく背面図であり、第６
図乃至第１１図は他の実施例を示す一部側面断面図であ
る。 １・・・外枠、３・・・外枠１の内向きフランジ部、６
・・・蓋体、８・・・蓋体６の外向きフランジ部、１０
・・・回転装置、１２・・・駆動リンク、１４・・・従
動リンク。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. ｌ 開放方向側の端部に外向きフランジ部を突設した蓋
   体を、開放方向と反対側の端部に内向きフランジ部を突
   設した外枠に嵌合した点検口において、一端を前記外枠
   内面に枢着し他端を自由端とした駆動リンクと、一端を
   前記蓋体外面に枢着しン他端を自由端とした従動リンク
   とからなり、前記１駆動リンクと従動リンクとを各々の
   中間部にて互いに交差状に枢着すると共に、前記駆動リ
   ンクの自由端を延設して前記蓋体の外向きフランジ部に
   添接し、かつ前記従動リンクの自由端を延設してシ前記
   外枠の内向きフランジ部に添接して蓋体を閉止してなる
   点検口における蓋体の回転装置。