JPS58201862A - 防汚材料 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は海棲動物および海藻類の付着防止用材料に関す
るものである。

漁網、マリンホース等に代表される海洋で使用される産
業器材、発電所の海水取水路等で代表される海水と接触
する構築物および船底等は、使用中に海棲動物および海
藻類が付着し、それらの機能および取扱いに著しい支障
を来すために防汚性の塗料を塗布して使用するのが一般
的である。これらの塗料は、海棲動物および海藻類が嫌
うか又は衰弱死滅する防汚成分を徐々に海水中に放出さ
せることを特徴としている。又、その効果を持続させる
ためには、防汚成分を長期間一定レベルで放出させるよ
うに工夫されている。しかし既存の技術では、取扱い上
および環境汚染上極めて望ましくない毒性の強い防汚成
分をかなり多量に溶出させなければ充分な効果が得られ
ないのが実情である。

本発明者らは上記問題点゛を解決すべく海棲動物および
海藻類の付着機構を鋭意研究した結果、防汚成分の溶出
を極めて低く抑えかつ毒性の強い有機錫化合物等を使用
しないで防汚効果が大きくかつ持続性のある防汚材料を
見出し本発明を達成するに至った。即ち本発明は、従来
のように防汚成分が継続的に海水中に放出されるように
水溶性の展着剤を使用するものではなく、それ自身は水
溶性でなくて海水を吸収保持する能力をもった、即ち吸
収率が８％以上の吸水性エラストマー組成物を展着剤と
して使用する。この展着剤に保持された海水は有効濃度
に防汚成分を含んでいるので表面に付着しようと近接す
る海棲動物および海藻類を極めて効果的に撃退するもの
である。更に本発明の価値を高める２つの特徴をもって
いる。その１は吸水性のニジストマー組成物を得るのに
、吸水性向上剤を配合するという極めて簡単かつ効果的
な手段で達成できるということである。その２゜は、こ
れに組合せる防汚成分として比較的毒性の少い銅又は銅
合金を粉末として加えることが極めて有効で、少い添加
量で、従来予想できなかった高い効果を持つ材料が製造
可能であるということである。防汚成分として殺虫剤、
殺菌剤、除草剤として知られている有機系の化合物を加
えることは、防汚作用を補完してより有効な製品を作る
ことができる。又従来から防汚成分として知られている
亜酸化鋼や有機錫化合物を併用することを妨げるもので
はない。

本発明で使用するエラストマー組成物はガラス転移点が
２０°Ｃ以下のエラストマーを主成分としている。エラ
ストマーとして天然ゴム、イソプレンゴム、スチレン・
ブタジェンゴム、ブタジェンゴム、エチレンプロピレン
ゴム、ブチルゴム、塩素化ブチルゴム、クロロブレ□ン
ゴム、アクリロニトリル・ブタジェンゴム、再生ゴム等
が挙げられる。本発明で使用するエラストマー組成物は
、吸水率を高めるためにこれらに吸水性向上剤を加えて
非架橋状態で吸水率８％以上として使用するところに特
徴がある。吸水性向上剤としては、通称ホワイトカーボ
ンといわれる微粉末珪酸および微粉末珪酸塩が有効で、
エラストマー１００重量部当り１０乃至１００重量部、
好ましくは８０〜１００重量部を使用すれば良い。吸水
性向上剤が１０重量部より少いと所望の吸水率が得られ
ず、一方１００重量部を越えると得られた防汚材料の製
造作業性および貯蔵安定性が低下し好ましくない。エラ
ストマー組成物には一般のゴム配合物で使用される軟化
剤、充填剤等を添加しても良い。

従来の類似する技術として親水性樹脂を使用したものは
あるが、これらのものは一般に高価で強度が不足してい
るのに対し、本発明は本来疎水性のエラストマーに吸水
性向上剤を加えることにより容易に吸水性としてその効
果を利用しようとするものである。又エラストマーを使
用する効果として金属性防汚剤を加えた場合、貯蔵安定
性が良い。

吸水率は浮式２鴎の組成物シートを水中に浸漬し一定時
間後取出して重量を測定し、重量増加を示さなくなった
時の値から下記のようにして算出した。

本発明で防汚剤として使用する銅又は銅合金粉末は粒度
２００メツシユ以下で片状、樹脂状、粒状のものが使用
できる。エラストマー組成物に対する添加量は、効果持
続を期待する期間に応じて任意に調整できるが、８ｍ６
ケ月の効果持続に対してはエラストマー組成物１００重
量部当り３０〜１００重量部で充分である。

本発明の防汚材料を実用するのに好ましい形態は、エラ
ストマー組成物を溶剤に溶解し、次に銅又は銅合金粉を
加えよく攪拌し分散させたものを使う。この分散液を防
汚しようとする対象物に浸漬、へヶ、スプレー等の手段
で塗布し風乾後実用に供する。

以下本発明を実施例により説明する。

実施例１ スチレン・ブタジェンゴム、再生ゴム、ホワイトカーボ
ン、アロマティックオイルおよびパラフィンワックスを
第１表に示す配合量で混合してエラストマー組成物をつ
くり、各組成物をキシレンに溶解し、第１表に示すよう
に銅粉、殺菌剤を添加して防汚材料Ａ、ＢおよびＣをつ
くった。

第１表のキシレン及び銅粉を除いた固形分（エラストマ
ー組成物）の吸水率は９．１係であった。

第１表の組成物にポリエチレン製の網（太さ２龍、目金
４０舅萬、大きさ４００Ｘ４００舅寞）を浸漬し引上げ
て風乾した。この網を海水中深さ１ｍに吊し、経時的に
海中生物の付着量を観察した。得た結果を第４表に示す
。

＊１日本シリカ（株）製、ニップシールＶＮ８＊２片状
８５０メツシュ通過９５％ ＊８テトラメチルチウラムジスルフィド実施例２ 実施例１と同様にして第２表に示す配合成分を用いて防
汚材料り、Ｅ、ＦおよびＧをつくった。

第２表のキシレン及び銅粉を除いた固形分（エラストマ
ー組成物）の吸水率は、それぞれ表の中に示しである通
りであった。

（７１ 第２表のＧはエラストマー組成物を作るに当り混合作業
性が極めて悪かった。

第２表の組成物を、実施例１と同様に網に付着させ、海
水生物の付着量を観察した。その結果を第４表に示す。

＊１　日本シリカ（株）製、ニップシールＶＮ８＊２片
状８５０メツシュ通過９５チ （８） 比較例１ 実施例１と同様にして第８表に示す配合成分を用いて防
汚材料Ｈ，ＩおよびＪをつくった。

第８表のキシレン及び銅粉、亜酸化銅を除いた固形分の
吸水率は、それぞれ表の中に示しである通りであった。

第８表の組成物を実施例１と同様に網に付着させ、海中
生物の付着量を観察した。その結果を第４表に示す。

＊１大日本インキ化学工業（株）製、アクリディック＊
２　白石カルシウム（株）製、白艶幸ＣＣ第　　　４　
　　表 表中−は付着が認められないもの、＋、＋＋、＋＋＋、
＋→十、＋＋＋＋十は１員次付着が多い状態を表わす。

本発明の防汚材料Ａ、Ｂ、Ｏ，Ｅ、Ｆは顕著な防汚効果
を示したが、範囲外のり、Ｈ，Ｉ、Ｊでは防汚効果が劣
り、又、Ｇ、Ｉは製造作業性および貯蔵安定性に難点が
あった。

実施例３ 第１表Ｂの組成物を厚さ４翼冨、大きさ８００×８００
絹のポリクロロプレン配合ゴムの加硫シートに塗布し、
乾燥後、海水中に１８ケ月浸漬し海中生物の付着量を観
察した。その結果、無塗布のものに較べ貝類、藻類の付
着が著しく少かった。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １　吸水率が８％以上の吸水性エラストマー組成物と銅
   又は銅合金粉末よりなる防汚材料。