JPS5819875B2 - スクロ−ル型圧縮機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、回転型の容積式流体圧縮機に関するもので
、特に、側板上Ｑこ固定されたうずまき体を有するスク
ロール部材の二つが、両うずまき体が互に角度をずらせ
てかみ合うように重ね合わされており、両うずまき体間
に形成される流体ポケットが、これらスクロール部材の
相対的な円軌道運動によって、中心方向へ移動されかつ
その容積が減少されて流体の圧縮が行なわれるようにし
たいわゆる、スクロール型圧縮機に関するものである。

このようなスクロール型圧縮機は、米国特許第８０１．
１８２号明細書を初めとする多くの特許や文献に開示さ
れ、その動作原理は良く知られている。

スクロール型圧縮機は、従来のピストン式の圧縮機に比
較して、部品点数が少ないこと、流体の圧縮が連続的で
あること等多くの利点を有しているか、主に流体ポケッ
トのシール、うずまき体の摩耗、流体の吸排等に問題が
あり、これ迄実用される迄（こは至っていない。

これらの問題を解決するものとして、米国特許第３，８
８４，５９９号、第３，９２４，９７７号、第３，９９
４，６３３号、第３，９９４，６３５号、第３，９９４
，６３６号等、改良されたスクロール型圧縮機の構造が
提案されているが、未だ充分な解決とは言えない。

スクロール型圧縮機においては、互いＱこかみ合った二
つのうずまき体の線接触部間Ｑこ流体ポケットが限定さ
れており、スクロール部材の相対的な円軌道運動によっ
て線接触部が、うずまき体表面に沿って中心方向へ移動
されることによって、流体ポケットが容積を減少しなが
ら中心方向へ移動して流体の圧縮が行なわれるので、線
接触部のシール力が充分Ｑこ確保される必要がある。

一方、シール力を確保するために、接触力を大きくする
と、うずまき体Ｑこ摩耗が発生することになる。

このため、両うずまき体の接触力は、適当なシール力を
与えるように、選ばれる必要がある。

しかしながら、うずまき体の製造上の寸法誤差によって
、この接触力は、固定されたクランク半径で駆動した場
合常Ｑこ一定に保たれるわけではないし寸法誤差を小さ
くすると、製造が困難となる。

一方、流体圧縮のために一方のスクロール部材は円軌道
運動を与えられるが、これにより、圧縮機本体がアンバ
ランスにより振動する欠点がある。

これら流体ポケットのシールや振動の問題は上述の米国
特許では未だ充分に解決されてはいない。

従９て、本発明の目的は、流体ポケットのシールが確実
でかつ摩耗の少ないスクロール型圧縮機を提供すること
である。

本発明の別の目的は、運転中に非圧縮性流体等を吸入し
てもその逃げ通路が自動的に得られるようにしてスクロ
ール部材の破損を防止したスクロール型圧縮機を提供す
ることである。

本発明の他の目的は、動的バランスのとれた、従って振
動のないスクロール型圧縮機を提供することである。

本発明の更に他の目的は、上述の目的を達成しながら、
構造が簡単で製造の容易なスクロール型圧縮機を提供す
ることである。

本発明は、流体吸入口と流体吐出口とを有する圧縮機ハ
ウジング払第１の板体の一面上に固定された第１のうず
まき体を有し上記ハウジング内に固定配置された固定ス
クロール部材と、第２の板体の一面上に固定された第２
のうずまき体を有し、該第２のうずまき体が上記第１の
うずまき体と角度をずらされて噛み合いそれらの間（こ
閉塞された流体ポケットを形成するようＱこ上記固定ス
クロール部材と重ね合わ′された可動スクロール部材と
、上記ハウジングに回転可能に支持された主軸と、該主
軸内端Ｏこ偏心して設けられ上記可動スクロール部材に
円軌道運動を与えるためＱこ該可動スクロール部材と結
合された駆動ピンと、該可動スクロール部材の上記円軌
道運動の間該可動スクロール部材の回転を阻止する回転
阻止機構とを有し、上記可動スクロール部材の上記円軌
道運動によって、上記流体ポケットが容積を減少しなが
ら上記両うずまき体の中心方向へ移動し、これＱこよっ
て流体の圧縮が行われるスクロール型圧縮機において、
上記可動スクロール部材の上記第２の板体は、上記第２
のうずまき体とは反対の面上に、ボスを形成されており
、該ボス中に偏心穴を有するブツシュが回転可能に支持
されており、該偏心穴中Ｑこ上記駆動ピンが回転可能に
嵌合されており、該駆動ピンの偏心距離は上記偏心穴の
偏心距離と上記円軌道の半径のいずれよりも大きく選ば
れ、これによって、上記ブツシュの中心が上記主軸の中
心から上記円軌道の半径だけ離れ、上記１駆動ピンの中
心が上記ブツシュの中心と上記主軸の中心を結ぶ線Ｑこ
直交しかつ該ブツシュ中心を通る線Ｏこ関して該主軸の
中心とは反対側でかつ、該ブツシュ中心と主軸中心を結
ぶ線から該主軸の回転方向へずれだ位置０こあり、上記
ブツシュは上記可動スクロール部材および該ブツシュの
円軌道運動による動的アンバランスを相殺するバランス
ウエートを有していることを特徴とするスクロール型圧
縮機である。

なお、上記ブツシュの、駆動ピンの周りでの回転角度範
囲を制限するため、主軸との間に係合手段が設けられる
。

更にまだ、上記主軸には、上記バランスウエートと同じ
向きに遠心力を発生する不釣合重りを設けるとともに、
この不釣合い重り（こ関して、上記バランスウエートと
は反対側の位置Ｇこカランクラエートを設け、これら不
釣合重りとカランクラエートの遠心力によるモーメント
によって、上記バランスウエートと上記可動スクロール
部材およびブツシュの遠心力によるモーメントを打消す
ようにして、圧縮機の振動を防止している。

以下に本発明を、実施例Ｏこついて、図面を参照して、
詳細に説明する。

第１図を参照して、図示の圧縮機１は、円筒部１１と、
その前端に設置されたフロントエンドプレート１２と後
端に設置されたリヤエンドプレート１３からなる圧縮機
ハウジング１０を有している。

フロントエンドプレート１２は、中心穴を有し、その中
にボールベアリング１４にて主軸１５を回転可能に支持
している。

またフロントエンドプレート１２は、主軸１５を取巻く
よう０こ前方に伸びたスリーブ部分１６を有しており、
内部にシャフトシール組立体１７を組込まれている。

スリーブ部分１６の外面上には、ベアリング１８によっ
て、プーリー１９が回転可能Ｑこ支持されるとともに、
電磁石２０が固定されている。

一方、主軸１５のスリーブ部分１６から突出した端部上
にはアーマチャプレート２１が弾性支持されている。

即ち、プーリー１９、電磁石２０およびアーマチャプレ
ート２Ｎこより、電磁クラッチが構成されており、これ
によって外部駆動源（例えば自動車エンジン）の回転を
ベルトを介してプーリー１９へ伝え、電磁石２０への通
電Ｇこよって、アーマチャプレート２１をプーリー１９
へ吸着することによって主軸１５へ回転力を伝達するよ
うにしている。

フロントエンドプレート１２は、円筒部１１の前端Ｏこ
、その開口を塞ぐようしこ、例えばボルト（図示せず）
によって固定されており、０−リング２２によってシー
ルされている。

リヤエンドプレート１３は、内部に隔壁２３によって、
吸入室２４と吐出室２５とを形成されるとともＱこ、吸
入室２４および吐出室２５とそれぞれ連通した流体吸入
口２６および流体排出口（図示せず）を備えている。

このリヤエンドプレート１３は、ボルドーナツト２７に
よって、円筒部１１の後端Ｏこ取付けられている。

このリヤエンドプレート１３と円筒部１１の間に固定ス
クロール部材２８の側板２８１が挾持されている。

なお、２および３は流体漏れを防ぐガスケットである。

固定スクロール部材２８は側板２８１とその一面上に固
定されたうずまき体２８２からなっている。

側板２８１は、前述のようＯこ円筒部１１の後端とリヤ
エンドプレート１３の間に挾持されているので、円筒部
１１の後端開口は、側板２８１によって塞がれている。

うずまき体２８２は、円筒部１１の内部の室２９中Ｏこ
配置されている。

室２９中には、可動スクロール部材３０が配置されてい
る。

可動スクロール部材３０は側板３０１とその一面に固定
されたうずまき体３０２からなり、うずまき体３０２は
、うずまき体２８２と１８００の角度ずれをもってかみ
合わされている。

可動スクロール部材３０は、後述する駆動機構および回
転阻止機構と連結されていて、主軸１５の回転Ｑこよっ
て、半径Ｒ６の円軌道上を公転運動するようになってお
り、これによって、前述した流体の圧縮が行われる。

円軌道の半径Ｒ８は一般に で与えられる。

そして、可動スクロール部材３０は、そのうずまき体３
０２のうずまき中心が固定スクロール部材２８のうずま
き体２８２のうずまき中心から距離Ｒ８たけ離れるよう
Ｇこ配置される。

従って、主軸１５の回転によって、可動スクロール部材
３０が半径Ｒ６の円軌道上を公転運動する。

これによって、うずまき体２８２と３０２との線接触部
が、うずまき体表面に沿って中心方向へ移動し、この結
果流体ポケットが容積を減少しながら中心方向へ移動す
る。

かくして流体の圧縮が行われる。

このとき流体ポケットへ取り込まれる流体の供給と、圧
縮された流体の排出を必要とするので、固定スクロール
部材２８の側板２８１に、リヤエンドプレート１３の吸
入室２４と円筒部１１内の室２９を連通させる孔２８３
と、うずまき体２８２のうずまき中心位置でリヤエンド
プレート１３の吐出室２５と連通する孔２８４を設けて
いる。

従って、外部流体回路（図示せず）から吸入口２６を通
って吸入室２４に入った流体は、孔２８３を通って、室
２９中に流れ込み、ここで、うずまき体２８２と３０２
の外路端部から流体ポケット中に取り込まれる。

圧縮された流体は、両うずまき体の中心部の流体ポケッ
トから孔２８４を通って吐出室２５へ放出され、そこか
ら吐出口を通って外部流体回路へ送り出される。

次に、可動スクロールの駆動機構を第１図の外に第２図
および第３図をも参照して説明する。

フロントエンドプレート１２にボールベアリング１４Ｇ
こて支持された主軸１５の内端（こは大径部１５１が形
成されている。

この大径１５１は、円筒部１１の前方開口中にボールベ
アリング３１によって回転可能に支持されている。

ボールベアリング３１の内輪は、大径部１５１に設けた
カラー１５２に当接され、一方外輪は、円筒部１１の前
方開口に設けたつば１１１に当接され了いる。

またボールベアリング１４の内輪は、主軸の段部１５３
に当接され、外輪はフロントエンドプレート１２の開口
の肩部１２１に当接されている。

この結果、主軸１５、ボールベアリング１４および３１
は、軸方向のがたつきなく支持される。

大径部１５１の先端面には、中心からずれた位置に駆動
ピン１５４が軸方向へ突出するように設けられている。

一方、可動スクロール部材３０の側板３０１は、うずま
き体３０２とは反対の面０こ円環状のボス３０３を形成
されている。

なお、この実施例では、ボスの中心はうずまき体３０２
のうずまき中心と一致している。

ボス３０３中０こは、肉厚の厚い円板状あるいは短軸状
のブツシュ３３が嵌合され、ニードルベアリング３４を
介して回転可能に支持されている。

ブツシュ３３は、これと一体で半径方向に伸びだ円板状
のバランスウエート３３１を有している。

ブツシュ３３はまた、中心からずれた位置Ｏこ、軸方向
の穴即ち偏心穴３３２を有し、この偏心穴３３２中には
、駆動ピン１５４が嵌合され、ニードルベアリング３２
で回転可能に支持されている。

主軸１５の中心Ｏｓ、ブツシュ３３の中心ＯＣ１穴３３
２従って駆動ピン１５４の中心ＯＤの位置関係は、第３
図に図示のとおりである。

即ち、この状態ではＯ８とＯｃ間距離は前述した軌道半
径Ｒ８になっており、駆動ピン１５４の偏心距離ε１と
、偏心穴３２２の偏心距離ε２は、駆動ピン１５４を偏
心穴３２２に嵌合させたとき、両者の中心ＯＤが、Ｏｏ
を通り、Ｏｏと０５を結ぶ線に直交する線に関して０５
とは反対側であって、ＯｃとＯｓとを結ぶ線より、主軸
の回転方向（第３図に示す矢印Ａの向き）に進んだ位置
にあるように組立てられるよう０こ選ばれる。

このような駆動機構の構成Ｏこおいて、ブツシュ３３の
中心Ｏｃは駆動ピン１５４、従って、その中心ｏＤを中
心とし、半径ε２を持つ円弧上を動くことが可能となる
。

即ち、主軸１５が回転すると、ブツシュ３３が駆動ピン
１５４にひかれてブツシュ３３の中心０゜が０５から離
れようとする力が働き、可動スクロールのうずまき体が
固定スクロールのうずまき体の側壁に当接する。

従って可動スクロール部材３０の中心は、主軸中心Ｏ８
の周りを半径Ｒ８をもって軌動運動をする。

もちろん、このとき可動スクロール部材３０は後述する
回転阻止機構によって回転を阻止されているので、軌道
運動のみを行い自転はしない。

一方、ブツシュは主軸の回転と同じ速度で回転を行う。

可動スクロール部材３０のこの軌道運動によって前述し
たとおり、流体ポケットが移動して流体の圧縮が行われ
る。

なお、うずまき体２８２と３０２の線接触部は常に、中
心軸Ｏ８とＯｃの重る平面上にある。

このような偏心穴３３２を有するブツシュ３３を用いる
利点を以下に説明する。

前述のように、可動スクロール部材３０の軌動運動によ
って流体圧縮が行われると、その反作用力がうずまき体
３０２、従って可動スクロール３０へその円軌道の接線
方向に作用する。

この力は結局、ブツシュ中心Ｏ６へ第４図のＦＤで示す
ようＱこ作用するものと考えることができる。

ところで、ブツシュ３３は、駆動ピン１５４上で回転可
能とされているから、駆動ピン１５４の中心ＯＤの周り
に回転するモーメントを力ＦＤによって受ける。

このモーメントは、力ＦＤの方向とＯｃとへを結ぶ線と
の角度を第４図に図示のとおりθとしたとき、ＦＤ・ε
２Ｓｉｎθで表わされる。

この結果、ブツシュ３３上に支持された可動スクロール
３０は、駆動ピン１５４の中心ＯＤの周りに回転するモ
ーメントを受けることになり、これによりうずまき体３
０２が２８２へ押し付けられることになる。

この押し付は力をＦ、とすると、Ｆ、・ε２邸θ＝ＦＤ
・ε２Ｓｉｎθであるから、 Ｆ、＝ＦＤ−−θ で与えられる。

即ち、偏心穴３３２を有するブツシュ３３を使用して可
動スクロール部材３０を駆動すると、流体圧縮の反作用
力で、両うずまき体３０２と２０８の線接触部での押付
力が自動的に得られ、これ〔こより流体ポケットのシー
ルが確保される。

更に、上述のように、偏心ブツシュ３３の中心Ｏｃは駆
動ピン１５４の中心ｏＤの周りに回転可能であるので、
例えば、うずまき体２８２の３０２の寸法誤差によって
、うずまきのピッチやうずまき体の肉厚が変っても、こ
れに応じて、０ｃｔｓ間距離が変化できる。

即ち、００点は第４図に示すようＱこ、ＯＤを中心にし
た半ε２の円弧上を例えば０゜′やＯ１２の点に移動可
能である。

この結果、そのような寸法誤差があっても、可動スクロ
ール部材３０は滑かな運動を行なうことができる。

上述のような可動スクロール３０のうず捷き体３０２の
押付力Ｆ、を得るとともに、中心０゜の従動性を得るた
めだけなら、ブツシュ３３にはバランスウエート３３１
は不用である。

しかしながら、このバランスウエート３３１がないと、
うずまき体３０２のうずまき体２８２への押付力は、実
際Ｑこは上記の都の外Ｑこ可動スクロール３０、ベアリ
ング３４およびブツシュ３３０半径Ｒ８なる円軌道運動
による遠心力Ｆ１が加わるので、押し付は力が犬となる
。

この結果、うずまき体３０２と２２８との間の摩擦力が
大きくカリ、両者の摩耗が犬となる。

それ故、この発明ではバランスウエート３３１を設け、
その遠心力Ｆ２によって、上述の遠心力Ｆ１を打消すよ
うにしている。

この結果、うずまき体２８２および３０２の摩耗を少な
くしながら適当なシール力を得て、可動スクロール部材
３０の滑かな運動が可能となる。

上述のように、ブツシュ３３は駆動ピン１５４の周りに
回転可能であるので従動性を有している利点はあるが、
ブツシュ３３の駆動ピン１５４０周りの回転角度を無制
限にすると不都合の面もある。

例えば、通常この圧縮機を自動車の冷房システムの冷媒
圧縮機として用いる場合車室内温度調整のため、サーモ
スタツＸこよる電磁クラッチの着脱が行われる。

この結果、可動スクロール３０およびブツシュ３３が、
その慣性力により、１駆動ピン１５４の周りでスイング
することになり、周囲の部品との干渉等の不都合が生じ
る。

それ故ブツシュ３３、可動スクロール３０の駆動ピン１
５４０周りでのスイング可能角度を制限することが好ま
しい。

この目的のためζこ、スイング制限手段を設けると良い
。

第５図は、スイング制限手段の一実施例を示す図で、主
軸１５の大径部１５１の先端面に、駆動ピン１５４と異
なるピン１５５を設けるとともに、ブツシュ３３＋ここ
のピン１５５を受ける円弧状の溝３３３を設ける。

溝３３３は、偏心穴３３２を中心とし、駆動ピン１５４
とピン１５５間の距離Ｑこ等しい半径の円弧上Ｑこ延在
する。

溝の長さは、ブツシュ３３従って可動スクロール３０の
駆動ピン１５４の周りのスイングの角度を規定するもの
であるので、許容されるスイング角度範囲に応じて定め
られる。

なお、ピン１５５をブツシュ３３へ設け、円弧状溝３３
３を大径部１５１に設けても良い。

この円弧状溝は、スイング角度範囲を定めるものである
ので、ピン１５５の一定角度範囲での動きを許すような
くぼみであれば良く、必ずしも円弧状の溝である必要は
ない。

上述のようＱこブツシュ３３を用い、そのブツシュにバ
ランスウエート３３１を設けること（こよって、適当な
シール力を得ることができるが、可動スクロール部材３
０、ベアリング３４およびブツシュ３３（バランスウエ
ートを除く）による遠心力Ｆ１とバランスウエートの遠
心力Ｆ２は大きさが同じで向きが反対であるが、その作
用点が軸方向にずれているので、モーメントが発生し、
圧縮機自体の動アンバランスが生じプレ即ち振動となる
。

Ｆｌの作用点は、可動スクロール部材３０、ベアリング
３４およびブツシュ３３の全体の重心ｅａ。

であり、Ｆ２の作用点は、バランスウエート３３１の重
心Ｇ３３１である。

“バランスウエート３３１はブツシュ３３に設け、可動
スクロール部材３０はブツシュ３３とは軸方向において
ずれているので、両重心Ｇ３ｏ、Ｇ３３、が軸方向Ｑこ
おいて一致することはない。

このモーメントによる振動を防止するために、第１図の
実施例では、主軸１５に上記のＦｌ、Ｆ２によるモーメ
ントと反対のモーメントを発生するバランスウエートを
設けている。

即ち、第１図Ｑこおいて、バランスウエート３５，３６
が設けられている。

バランスウエート３５は主軸上で、バランスウエート３
３１（こ近い位置Ｇこ、バランスウエート３３１と同じ
向きに遠心力を発生するように設けるとともに、バラン
スウエート３６はバランスウエート３５に関してバラン
スウエート３３１とは軸方向において反対の位置で、バ
ランスウエート３３１の遠心力とは反対の向きの遠心力
を発生するようζこ設けられる。

第１図では、バランスウエート３５ば、主軸１５の大径
部１５１の前端面（こボルト３７で取りつけている。

またバランスウエート３６は電磁クラッチのアーマチャ
２１を支持するだめの押え板３８の一部分に一体に設け
ている。

今、バランスウエート３５．３６の遠心力をＦ３、Ｆ４
として、遠心力Ｆ１、Ｆ２、Ｆ３、Ｆ、、、の関係を図
示すれば第６図のよう（こなる。

前述のようにＦ１＝Ｆ２であるから、これＱこよるモ」
メントはＦ１右で表わされる。

ｔｏは、可動スクロール３０、ベアリング３４およびブ
ッシュ３３全体の重心Ｇ３ｏとバランスウエート３３１
の重心、３１との間の距離である。

一方バランスウェート３５および３６を同質量としてＦ
３＝Ｆ４となすと、これによるモーメントはＦ３ｔ２で
表わされ、このモーメント（こよる回転の向きはＦｌｔ
ｌとは反対の向きである。

なお、ｔ２はバランスウエート３５および３６のそれぞ
れの重心Ｇ３５と０３６の間の軸方向距離である。

従って、Ｆｌｔｌ−Ｆ３ｔ２となるように、バランスウ
ェー１−３５．３６０質量および距離ｔ２を選択すれば
、圧縮機の動アンバランスによる振動を防止することが
できる。

第７図は、第１図において３９で示される回転阻止機構
の分解斜視図である。

両図を参照してこの回転阻止機構３９は、可動スクロー
ル部材３０のボス３０３の周面に配置されかつ円筒部１
１の内壁に設けた段部１１２にピン４０によって回転止
めされている固定リング３９１を有している。

固定リング３９１は、可動スクロール３０ｙこ対向する
軸方向端面Ｏこ、−直径上に延在する一対のキー構３９
１ａ、３９１ｂを有している。

固定リング３９１と可動スクロール部材３０の側板３０
１との間に摺動リング３９２が配置されている。

この摺動リング３９２は固定リング３９１に対向する面
に一直径上（こ延在する一対のキー３９２ ａ。

３９２ｂを有しており、これらのキー３９２ ａ。

’３９２ ｂは固定リング３９１のキー溝３９１ａ。

３９１ｂにそれぞれ嵌合されている。

この結果、摺動リング３９２は固定リング３９１に関し
て回転を阻止されているが、軸Ｑこ直角な一方向部ちキ
ー溝およびキー３９１ａ−３９２ｂの延在方向に摺動可
能となっている。

摺動リング３９２は、また、可動スクロール部材３０の
側板３０１（こ対向する軸端面０こ、キー３９２ａ 、
３９２ｂの延在方向とは９０°ずれたー直径上に延在す
るキー３９２ｃ 、３９２ｄを有している。

一方、可動スクロール部材３０の側板３０１は、摺動リ
ング３９２に対向する面上でボス３０３の両側に、キー
３９２ｃ 、３９２ｄを受ける一対のキー溝（第７図で
一方のキー溝３０１ａのみを示す。

他方はキー溝３０１ａと同一直径上（こ延在する。

）を有している。この結果、可動スクロール部材３０は
、摺動リング３９２Ｑこ関して回転を阻止されているが
キーおよびキー溝３９２ｃｍ３０１ａの延在方向Ｏこ摺
動可能とされている。

なお、キー３９２ｃおよび３９２ｄと摺動するキー溝３
０１ａの壁面の摩耗を考慮して、側板３０１に、高硬度
の材料、例えば軸受用鋼やクロム・モリブデン鋼等の鋼
板よりなり溝３０１ａを形成されたリング４２を、側板
３０１の端面に固定している。

回転阻止機構３９のこの構成において、可動スクロール
部材３０は摺動リング３９２とともに一度径方向に摺動
可能であり、また単独で直交する一度径方向に摺動可能
である。

したがって可動スクロール部材は、回転即ち自転は防止
されるが、直交する二方向への移動を許されているので
、前述しだ円軌道運動は許される。

なお、摺動リング３９２に軸受はボール４１を保持させ
、固定リング３９１および側板３０１の面を走行させる
ようにして可動スクロール部材３０のだめのスライド軸
受を構成している。

以上、本発明を特定の実施例について説明したが、本発
明は、このような実施例に限定されるものではなく、本
発明の範囲内で種々の設計が可能であることは言うまで
もない。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の一実施例である圧縮機の中央縦断面
図である。 第２図は第１図の実施例における可動スクロール部材の
駆動部の分解斜視図である。 第３図は第１図の■−■線での断面図である。 第４図は偏心ブツシュの作用を説明するだめの図である
。 第５図は、駆動部の変形例を示す分解斜視図で・ある。 第６図は第１図の実施例における動的バランスを説明す
るだめの図である。 第７図は第１図の実施例の回転防止機構の分解斜視図で
ある。 １０・・・・・・圧縮機ハウジング、１．５・・・・・
・主軸、１５４・・・・・・駆動ピン、１５５・・・・
・・ピン、２８・・・・・・固定スクロール部材、３０
・・・・・・可動スクロール部材、３１・・・・・・回
転阻止機構、３０３・・・・・・ボス、３３・・・・・
・ブツシュ、３３１・・・・・・バランスウエート、３
３３・・・・・・円弧状溝、３３２・・・・・・偏心穴
、３４゜４２・・・・・・ニードルベアリング、３５，
３６・・・・・・バランスウエート。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 流体吸入口と流体排出口とを有する圧縮機ハウジン
   グと、第１の板体の一面上に固定された第１のうずまき
   体を有し上記ハウジング内をこ固定配置された固定スク
   ロール部材と、第２の板体の一面上に固定された第２の
   うずまき体を有し、該第２のうずまき体が上記第１のう
   ずまき体と角度をずらされて噛み合いそれらの間に閉塞
   された流体ポケットを形成するように上記固定スクロー
   ル部材と重ね合わされた可動スクロール部材と、上記ハ
   ウジングに回転可能に支持された主軸と、該主軸内端に
   偏心して設けられ上記可動スクロール部材に円軌道運動
   を与えるために該可動スクロール部材と結合された駆動
   ピンと、該可動スクロール部材の上記円軌道運動の間該
   可動スクロール部材の回転を阻止する回転阻止機構とを
   有し、上記可動スクロール部材の上記円軌道運動によっ
   て、上記流体ポケットが容積を減少しながら上記両うず
   まき体の中心方向へ移動し、これＱこよって流体の圧縮
   が行われるスクロール型圧縮機において、上記可動スク
   ロール部材の上記第２の板体は、上記第２のうずまき体
   とは反対の面上に、ボスを形成されており、該ボス中（
   こ偏心穴を有するブツシュが回転可能に支持されており
   、該偏心穴中に上記駆動ピンが回転可能に嵌合されてお
   り、該駆動ピンの偏心距離は上記偏心穴の偏心距離と上
   記円軌道の半径のいずれよりも大きく選ばれ、これによ
   って、上記ブツシュの中心が上記主軸の中心から上記円
   軌道の半径だけ離れ、上記駆動ピンの中心が上記ブツシ
   ュの中心と上記主軸の中心を結ぶ線に直交しかつ該ブツ
   シュ中心を通る線に関して該主軸の中心とは反対側でか
   つ、該ブツシュ中心と主軸中心を結ぶ線から該主軸の回
   転方向へずれた位置にあり、上記ブツシュは上記可動ス
   クロール部材および該ブツシュの円軌道運動による動的
   アンバランスを相殺するバランスウエートを有している
   ことを特徴とするスクロール型圧縮機。 ２ 流体吸入口と流体排出口とを有する圧縮機ハウジン
   グと、第１の板体の一面上に固定された第１のうずまき
   体を有し上記ハウジング内に固定配置された固定スクロ
   ール部材と、第２の板体の一面上に固定された第２のう
   ずまき体を有し、該第２のうずまき体が上記第１のうず
   まき体と角度をすらきれて噛み合いそれらの間に閉塞さ
   れた流体ポケウドを形成するように上記固定スクロール
   部材と量ね合わされた可動スクロール部材払上記ハウジ
   ング０こ回転可能に支持された主軸と、該主軸内端Ｏこ
   偏心して設けられ上記可動スクロール部材に円軌道運動
   を与えるために該可動スクロール部材と結合された駆動
   ピンと、該可動スクロール部材の上記円軌道葎動の間該
   可動スクロール部材の回転を阻止する回転阻止機構とを
   有し、上記可動スクロール部材の上記円軌道運動Ｑこよ
   って、上記流体ポケットが容積を減少しながら上記両う
   ずまき体の中心方向へ移動し、これＯこよって流体の圧
   縮が行われるスクロール型圧縮機（こおいて、上記可動
   スクロール部材の上記第２の板体は、上記第２のうずま
   き体とは反対の面上Ｏこ、ボスを形成されており、該ボ
   ス中に偏心穴を有するブツシュが回転可能Ｑこ支持され
   ており、該偏心穴中に上記駆動ピンが回転可能Ｏこ嵌合
   されており、該駆動ピンの偏／Ｌ、％距離は上記偏心穴
   の偏／Ｌ、％距離と上記円軌道の半径のいずれよりも大
   きく選ばれ、これ０こよって、上記ブツシュの中心が上
   記主軸の中止から上記円軌道の半径だけ離れ、上記１駆
   動ピンの中心が上記ブツシュの中心と上記主軸の中）し
   ・を結ぶ線に直交しかつ該ブツシュ中心を通る線に関し
   て該主軸の中心とは反対側でかつ、該ブツシュ中心と主
   軸中心を結ぶ線から該主軸の回転方向へずれた位置にあ
   り、上記ブツシュは上記可動スクロール部材および該ブ
   ツシュの円軌道運動による動的アンバランスを相殺する
   バランスウエートを有し、しかも、上記、駆動ピンの周
   りでの上記ブツシュの回転角度範囲を制限するために上
   記主軸とブツシュに係合手段を設けたことを特徴とする
   スクロール型圧縮機。 ３ 流体吸入口と流体排出口とを有する圧縮機ハウジン
   グと、第１の板体の一面上に固定された第１のうずまき
   体を有し上記ハウジング内Ｇこ固定配置された固定スク
   ロール部材と、第２の板体の一面上に固定された第２の
   うずまき体を有し、該第２のうずまき体が上記第１のう
   ずまき体と角度をずらされて噛み合いそれらの間しこ閉
   塞された流体ポケットを形成するように上記固定スクロ
   ール部材と重ね合わされた可動スクロール部材と、上記
   ハウジングに回転可能に支持された主軸と、該主軸内端
   ０こ偏心して設けられ上記可動スクロール部材に円軌道
   運動を与えるため（こ該可動スクロール部材と結合され
   た駆動ピンと、該可動スクロール部材の上記円軌道運動
   の間該可動スクロール部材の回転を阻止する回転阻止機
   構とを有し、上記可動スクロール部材の上記円軌道運動
   ０こよって、上記流体ポケットが容積を減少しながら上
   記両うずまき体の中／Ｌ、％方向へ移動し、これによっ
   て流体の圧縮が行われるスクロール型圧縮機（こおいて
   、上記可動スクロール部材の上記第２の板体は、上記第
   ２のうずまき体とは反対の面上に、ボスを形成されてお
   り、該ボス中に偏心穴を有するブツシュが回転可能に支
   持されており、該偏心穴中に上記駆動ピンが回転可能に
   嵌合されており、該駆動ピンの偏心距離は上記偏７Ｌ％
   穴の偏心距離と上記円軌道の半径のいずれよ゛りも大き
   く選ばれ、これによって、上記ブツシュの中心が上記主
   軸の中心から上記円軌道の半径だけ離れ、上記駆動ピン
   の中心が上記ブツシュの中心と上記主軸の中心を結ぶ線
   に直交しかつ該ブツシュ中心を通る線に関して該主軸の
   中心とは反対側でかつ、該ブツシュ中心と主軸中／Ｌ、
   ％を結ぶ線から該主軸の回転方向へずれだ位置Ｇこあり
   、上記ブツシュは上記可動スクロール部材および該ブツ
   シュの円軌道運動による動的アンバランスを相殺するバ
   ランスウエートを有し、上記主軸（こ、上記バランスウ
   エートと同じ向きの遠心力を発生させる不釣合い重りを
   設けるとともに、該不釣合重り（こ関して角度位置にお
   いて、上記バランスウエートとは反対の位置で主軸外端
   Ｇこ近い位置にカランクラエートを設け、該不釣合い重
   りとカランクラエートの遠心力（こよるモーメントで上
   記可動スクロール部材およびブツシュの遠心力と上記バ
   ランスウエートの遠ノし・力Ｇこよるモーメントを打消
   すよう（こしだことを特徴とするスクロール型圧縮機。