JPS58193943A - デイスクロ−タのダストカバ− - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ディスクブレーキのディスクロータを覆蓋す
るダストカバーに関し、特に、剛性および強度を低下さ
せることなく軽量であり、しかも種々の突出部を容易に
一体的に備え得るダストカバーに関するものである。

車輪の内側に取り付けられるディスクブレーキ用ディス
クロータの内面を覆蓋するダストカバーが従来から使用
されている。かかるダストカバーは泥水、雨水、小石等
からディスクロータ或いはブレーキパッドを保護し、デ
ィスクブレーキのブレーキ機能を正常に保つことを本来
の目的とするものであって、金属製の板状材から製作さ
れている。しかしながら、かかる従来のダストカバーに
よれば、車両の軽量化の要請に対して、剛性９強壮 度及び耐食性を犠ｌにすることなく軽量にすることは困
難であり、しかもダストカバーに必要とされる種々の突
起部は別体の部品を溶接等によって取り付ける必要があ
るため、製造工程が複雑となり、ダストカバーが高価と
なる欠点があった。

一方、ダストカバーを射出成形によって形成することが
できるが、そのような射出成形に用いられる樹脂は短い
繊維によってしか強化され得す、またその配合比率も制
限されているので、射出成形によって形成されたダスト
カバーによれば、実用上充分なる剛性及び強度が得られ
ないのである。

本発明は、斯る事情を背景として為されたものでありそ
の目的とするところは、剛性２強度及び耐食性を低下さ
せることなく軽量であり、しかも種々の突起部を容易に
一体的に備え得るダストカバーを提供することにある。

斯る目的を達成するため、本発明は、ダストカバーが、
長繊維強化の熱可塑性樹脂から成るスタンピング材から
の成形品であることを特徴とするものである。

このようにすれば、スタンピング材は長繊維によって強
化されているので、ダストカバーの剛性。

強度及び耐食性を低下させることなく軽量化し得るので
ある。しかも、スタンピング材が金型に圧縮されてその
金型内に形成された製品キャビティの形状に成形される
ので、その製品キャヒ゛ティの形状を変更することによ
って、ダストカッく−に必要な種々の突起部を極めて容
易に一体的にダストカバーに設けることができるのであ
る。ここで、スタンピング材とは、ガラスやカーボン等
の繊維であって射出成形には用いることができない程の
繊維長（一般に、３〜１０ａｎ）の強化材が、高い混合
比率（一般に３０％ｗｔ〜５０％ｗｔ　）で配合された
ポリプロピレン、ポリイミド、ポリブチレン７タレート
等の熱可塑性樹脂であって、金型によって圧縮および加
熱されたとき、金型に形成された製品キャビティの形状
に沿って成形され得るものをいう。

以下、本発明の一実施例を示す図面に基づいて詳細に説
明する。

第１図において、１０は長繊維強化の熱可塑性樹脂から
成るスタンピング材から成形されたダストカバーであり
、その中央部には中央穴１２が形成されて円環体を成し
ている。ダストカックー１０の外周部の一部には切欠１
４が形成され、ダストカバーＩＯが後述の非回転部材に
取り付けられたとき、図示しないディスクブレーキのキ
ャリノぜやそれを支持するトルク部材との干渉が回避さ
れている。ダストカバー１０の下部には車両の進行方向
に向って開くスクーバ部１６が形成されており、スクー
パ部１６の開口部内には複数のフィン１８が一体的に突
設されて、一定寸法以上の異物がスクーパ部１６内に侵
入することが阻止されるとともに、風の流れ方向をコン
トロールしている。即ち、第２図に示されるように、３
枚のフィン１８がスクーパ部１６内にディスクロータ２
０の円周方向に沿って、所定の間隔でディスクロータ２
０に向って平行に突設されている。

ダストカバー１０の中心に対して、スクーパ部１６の対
称位置、即ちダストカバー１０の上部には、上下方向に
３本のスリットが形成されるとともに、そのスリットの
前方側がスリットに沿って車両の内側へ膨出させられる
ことによって、車両の後方に向うスリット状の複数の吹
出穴２２が第３図に示されるように平行に形成されてい
る。従って、車両の走行に伴って車両の前方に開くスク
ーパ部１６から流入する空気が、それら吹出穴２２から
大量に放出されるので、スクーパ部１６内に効率良く空
気が流入して、ディスクロータ２０が有効に冷却される
ようになっている。ダストカバー１０の内周縁には、そ
の内周縁に沿ってダストカバー１０に略直角な一方向（
車両の外側）に突き出す係合部２４が一体的に形成され
ている。

その係合部２４は、第４図にも示されるように、等角度
間隔のスリットが軸方向に切り込まれた環状を成し、若
干内側に傾斜してその内側のエツジ２６が内側突起を形
成している。一方、非回転部材であるアクスルハウジン
グ２８には、第５図に示されるように、中央穴１２を嵌
め合わせることが可能な突部３０が形成されており、そ
の突部３０の外周面にはエツジ２６と係合する係合口部
３２が一円周上に形成されている。従って、ダストカバ
ー１０はその中央穴１２内にアクスルハウジング２８の
突部３０を嵌め合わせた状態で押し込むことによって、
何らボルト等の締め付は具および締め付は操作を要する
ことなく、極めて容易に装着固定され得るのである。

また、ダストカバー１０の中央部付近には、回り止め用
係合凸起３４が突設されており、ダストカバー１０がア
クスルハウジング２８に固定されたトキ、アクスルハウ
ジング２８の段付面に形成された回りＩＥめ用係合凹部
３６と回り止め用係合凸起３４とが係合して、ダストカ
バー１０の軸周りの回転が防止されている。

本実施例によれば、ダストカバー１０がスタンピング材
にて形成されているので、スタンピング材が剛性９強度
及び耐食性を損うことなく軽量に形成され、しかもフィ
ン１８、回り止め用係合凸起３４、係合部２４等のダス
トカバー１０に必要な種々の突起部が極めて簡単に一体
的に備え得るので、それらの種々の突起部をそれぞれ別
体の部材を溶接して形成することに比較すると、ダスト
カバー１０が大巾に安価に製造できるのである。

しかも、ダストカバー１０が金属製ではないので、ダス
トカバー１０の共鳴現象が解消され、ディスクブレーキ
の制動時における不快な鳴きが軽減され得る効果もある
。

そして、スクーパ部１６にはフィン１８が設けられてい
るので、一定寸法以上の異物の侵入が阻止され、ディス
クロータ２０が傷付いたりすることが防止される。また
、フィン１８はディスクロータ２０の円周方向に沿って
設けられるとともに吹出穴２２が設けられているので、
スクーバ部１６内にディスクロータ２０の円周方向にコ
ントロールされた空気流Ａ（１点鎖＃）が形成され、且
つ空気が効率良く流入してディスクロータ２０が有効に
冷却され得る利点がある。また、ダストカバー１０の組
み付は時においては、ダストカックー１０をアクスルハ
ウジング２８の突部３０に嵌め合わせて押し込むだけで
良いので、ボルト締め操作に比べて極めて組み立て作業
が簡単となる利点もある。

以下、本発明の他の実施例を説明する。尚、以下の説明
において前述の実施例と共通する部分には、同一の符号
を付して説明を省略する。

第６図において、ダストカバー３８は前述のダストカバ
ー１０と対称的に形成されて、反対側の車輪部に用いら
れるものであり、ダストカックー３８のディスクロータ
２０に対面する側には、第７図にも示されるように、先
端がディスクロータ２０に近接し、かつディスクロータ
２０の回転方向に向う程ディスクロータ２０の外周側に
近づく方向に傾斜した斜めの板状体であって、ディスク
ロータ２０とともに移動する泥水等をディスクロータ２
０の面上、及びダストカバー１０とディスクロータ２０
で形成される空間から排除する遮板４０が一体に形成さ
れている。本実施例によれば、前述の実施例の効果に加
えて泥水等がスクーパ部１６から侵入したとき、ディス
クロータ２０の面上及びダストカバー１０とディスクロ
ータ２０で形成される空間からその泥水等が極めて有効
に排除され、ウォーターフェード現象が軽減される利点
がある。

他方、アクスルハウジング２８とダストカバー１０とを
固定するための係合方法は種々の態様を取ることができ
る。

たとえば、第８図に示されるように係合部２４のディス
クロータ２０側端部の内側に一円周方向に設けられて断
面が角型の内側突起４２が、突部３０の外周面に一円周
方向に設けられた同しく断面角型の係合凹部４４と係合
するようにしても良いし、第９図に示されるように、断
面が半球状に膨出する内側突起４６と突部８０に形成さ
れた同じく断面が半球状の係合四部４８とが係合するよ
うにしても良いのである。

周方向の部分とから成るＬ字形の溝５０が設けられると
ともに、係合部２２の内周面にはそのＬ字形の溝５０に
嵌め入れられる突起５２が内向きに突設され、その突起
５２がＬ字形の溝５０に嵌め入れられた状態でダストカ
バー１０が装着された後、ダストカバー１０が軸周りに
回転させられることによって、突起５２がＬ字形の溝５
０の円周方向の部分と係合して、ダストカバーｌＯが固
定されても良い。

また、ダストカバー１０の内周縁に沿って設けられた係
合部２４は、等角度間隔に切り込まれたスリットによっ
てそれぞれ分割されているが、第１２図および第１３図
に示されるように、係合部２４の絡付は根の位置まで切
り欠かれたスリット５４であっても良いし、また、第１
４図および第１５図に示されるように、係合部２４の高
さ方向（軸方向）の途中まで切り込まれたスリット５６
であっても良い。また、スリットの位置および数は、ダ
ストカバー１０の材質、係合部２４の厚み等により、係
合部２４の先端の適当な弾性を得るために、適宜変更さ
れ得るものである。

また、ダストカバー１０の軸周りの回転を防止するため
に、種々の係合態様が用いられ得る。たキー溝５８およ
び６０、それらキー溝５８および６０に嵌め込まれたキ
ー６２によって、ダストカバー１０のアクスルハウジン
グ２８に対する軸周りの回転が防【１−、されても良い
。第１８図および第１９図に示されるように、突部３ｏ
の外周面の一部が、軸に平行な一平面が形成されるよう
に切り落とされ、係合部２４の一部に設けられた肉厚部
６４がその平面に係合するようにしても良い。第２０図
、第２１図においては、突部３０の外周面に軸に平行に
設けられたキー溝６６に、係合部２４に内向きに一体的
に設けられたキー６８が係合させられている。第２２図
および第２３図においては、ダストカバー１０の内周縁
部に貫通孔７０が設けられるとともに、アクスルハウジ
ング２８のその貫通孔７０に対向する位置には打込穴７
２が設けられ、その打込穴７２に貫通孔７０を通してビ
ン７４が打ち込まれることによって、ダストカバー１０
の軸周りの回転が阻止されている。第２４図および第２
５図においては、アクスルハウジング２８の段部におけ
るダストカバー１０に当接する面には係合穴７６が設け
られるとともに、ダストカバー１０にはその係合穴７６
に係合する係合突起７８が一体的に突設され、それら係
合穴７６および係合突起７８との係合によって、ダスト
カバー１０の軸周りの回転が阻止されている。

更に、前述の実施例゛におけるフィン１８．遮板４０等
は、金属製の板がダストカバー１０．３８にインサート
成形されて一体的に設けられても良いのである。

以上、詳記したように本発明のディスクロータのダスト
カバーによれば、ダストカバーが長繊維強化の熱可塑性
樹脂から成るスタンピング材から成形されているので、
剛性２強度及び耐食性を損うことなくダストカバーが極
めて軽量になるとともに、ダストカバーに必要な種々の
突起部が簡単に一体的に備えられ得るのである。従って
、車両の軽量化の要請に応え得るとともに、ダストカバ
ーの突起部を別部材による溶接等によって組み立てる場
合に比較して、安価に製造され得るのである。また、ダ
ストカバーが樹脂で成形されることによって、ダストカ
バーの共鳴が防■トされ、制動時の鳴きが軽減される効
果も重要である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示すダストカバーの正面図
であり、第２図、第３図および第４図はそれぞれ第１図
におけるＩｔ−Ｉ断面図、■−■断面図およびＩＶ−Ｉ
Ｖ断面図である。第５図は第１図におけるダストカバー
の軸周りの回転を防止する回り止め用係合部を示す側面
断面図である。第６図は本発明の他の実施例を示す第１
図に相当する図であり、第７図は第６図における■−■
断面図である。第８図、第９図および第１１図は本発明
の他の実施例をそれぞれ示す第５図に相当する図であり
、第１０図は第１１図の要部を示すために一部を切り欠
いた平面図である。第１２図および第１８図は、本発明
の他の実施例を示す要部正面図および側面（一部所面）
図であり、第１４図および第１５図は更に他の実施例を
示すそれぞれ第１２図および第１３図に相当する図であ
る。第１６図および第１７図は本発明の他の実施例にお
けるダストカバーの軸まわりの回転を阻止するための係
合態様を示す要部正面図および側面断面図であり、第１
８図と第１９図、第２０図と第２１図、第２２図と第２
３図、および第２４図と第２５図はそれぞれ他の実施例
を示す第１６図と第１７図に相当する図である。 １０．３８：ダストカバー １２：中央穴　　　　１６：スクーバ部１８：フイン　
　　　２０：ディスクロータ２４：係合部　　　２６：
エ′ンジ（内側突起）４２．４８：内側突起 ３〇二突部　　　　８２，４４，４８：係合凹部４〇−
遮板 出願人　　毀生ブレーキ工業株式会社 第４図

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）車両の非回転部材に固定されて、車輪とともに回
   転するディスクロータの一面を覆うダストカバーであっ
   て、長−維強化の熱可塑性樹脂から成るスタンピング材
   からの成形品であることを特徴とするディスクロータの
   ダストカバー。
2. （２）前記ダストカバーが、中央穴を有する円環体を成
   すとともに、その内周縁に沿って該ダストカバーに略直
   角な一方向に突き出す保合部を一体に備え、前記非回転
   部材の突部に該中央穴を嵌め合わせたとき、該係合部に
   形成された内側突起と該突部の外側に形成された係合四
   部との係合によって該突部から抜は出ることが阻止され
   るものである特許請求の範囲第１項に記載のディスクロ
   ータのダストカバー。
3. （３）前記ダストカバーが、前記車両の進行方向に向っ
   て開くスクーパ部と、該スクーパ部の開口部に前記ディ
   スクロータの円周方向に沿って所定の間隔で平行に突設
   され、所定の寸法以上の異物の侵入を阻止するとともに
   、風の流れ方向をコントロールする複数のフィンとを一
   体に備えたものである特許請求の範囲第１項または第２
   項に記載のディスクロータのダストカバー。
4. （４）前記ダストカバーが、先端が前記ディスクロータ
   に近接し且つ該ディスクロータの回転方向に向う程該デ
   ィスクロータの外周側に近づく方向に傾斜した板状体で
   あって、該ディスクロータとともに移動する泥水等を該
   ディスクロータ面上から排除する遮板を一体に備えたも
   のである特許請求の範囲第１項乃至第３項のいずれかに
   記載のディスクロータのダストカバー。