JPS5819033Y2 - 電縫管製造用スクイズ・ロ−ル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電縫管製造用スクイズ・ロールに関する、更に
詳しくは電縫管の中心線に直角を威す平面内に対を威し
て配列せられ溶接時に電縫管素材を所定形状に保持する
スクイズ・ロールに関する。

高周波誘導溶接法または高周波抵抗溶接法により通常の
鋼材を溶接して電縫鋼管を製造する場合には、スクイズ
・ロールがインダクション・コイルもしくはコンタクト
チップからの誘導による熱発生や溶接部分からの熱伝導
に基く加熱のために過熱を起し易い。

スクイズ・ロールの過熱は亀裂の原因になり、また材質
を軟化させ耐磨耗性を低下させる。

従前の慣例では、スクイズ・ロールの過熱を防止するた
め、これに冷却水を撒布している。

然しなから、クローム添加材や高マンガン材などの鋼材
を溶接して電縫管を製造する場合には溶接加熱部に存在
する水分がペネトレーターと呼ばれる有害な欠陥を発生
するから、冷却水の撒布は避けなければならない。

従って、これらの特殊の鋼材を使用して電縫管を製造す
る場合には冷却水を撒布することなく、スクイズ・ロー
ルを冷却することが必要になる。

本考案は電縫管製造時に起るこの種の問題の解決に役立
つものである。

本考案の目的は、高周波誘導溶接法または高周波抵抗溶
接法により鋼材を溶接して電縫管を製造する際に冷却水
を撒布することなく冷却することのできる電縫管製造用
スクイズ・ロールを得ることにある。

本考案によれば、電縫管の中心線に直角をなす平面内に
置かれる支持軸と、スリーブを介して該支持軸の外周に
嵌込まれ外周に電縫管の外周に係合する溝を有するスク
イズ・リングとから成るスクイズ・ロールであって、該
スクイズ・リングが前記溝を有する外周部分に同心的な
円環状の水冷ジャケット４を内周部分に備え、該水冷ジ
ャケット４が前記スリーブの内部に穿たれた冷却水供給
水路２３及び排出水路２４を介し、それぞれロータリー
・ジヨイントの中心線上に廻転自在に設けられた供給通
路７とこれに同心的に外側に設けられた管状排出通路８
とに水密に接続されていることを特徴とする電縫管製造
用スクイズ・ロールが得られる。

さて、本考案の装置の実施例を添付図面について説明す
ると次の如くである。

図面を参照するに、支持軸１と、この支持軸１の上端外
側に固着されたスリーブ１７の外周に回転自在に嵌込ま
れ外周に電縫管素材Ｐの外周に係合するほぼ半円形断面
の溝３を有するスクイズ・リング２とから戒るスクイズ
・ロール１０が示されている。

スクイズ・ロール１０は溶接中の電縫管素材Ｐを挾持す
る位置に対を戊して配列せられ、１対のスクイズ・ロー
ル３０のそれぞれの支持軸１は管状を戊す電縫管素材Ｐ
の中心線に直角な平面内に相互に平行に置がれるもので
ある。

本考案のスクイズ・ロール３０は内部に円環状の水冷ジ
ャケット４を備えていることを特徴とする。

図示の例では、支持軸１の上端にかぶせられた帽子状の
スリーブ１７が、その上端からねぢ込まれたボルト１３
により支持軸１に固着されている。

またスリーブ１７と支持軸１との嵌合面にはキー１９が
挿入されている。

スクイズ・リング２は上記スリーブ１７の外側に嵌込ま
れている。

水冷ジャケット４はスリーブ１７に設けられた冷却水供
給通路７及び排出通路８の開ロアａ及び８ａに連絡して
いる。

カバー５がスリーブ１７の上端に衝当たる位置に置かれ
ボルト１１によりスリーブ１７に固着されている。

カバー５の外周部分はスリーブ１７の外周よりも外方に
延び出しスクイズ・リング２の端面に衝接している。

カバー５とスリーブ１７の上端との接触面には適宜のバ
ッキング１６が挿入されている。

同様にしてスクイズ・リング２の端面とスリーブ１７と
の接触面にはバッキング１４が、またスクイズ・リング
２の別の端面とカバー５との接触面にはバッキング１５
が挿入されている。

角柱形外面を有するロータリー・ジヨイント６が外側廻
転軸９を介しカバー５の上面に取付けられている。

１２は取付ボルトを示し、２０はロータリー・ジヨイン
ト６に取付けられる軸受を示す。

前記冷却水供給通路７がスリーブ１７からカバー５、外
側廻転軸９に穿たれた通路を経てロータノー・ジヨイン
ト６に穿たれた通路に達しロータリー・ジヨイント６の
外周に開ロアｂを有している。

供給通路７は開ロアｂに接続する適宜の通水機構を経て
給水ポンプなどの給水源に接続されている。

ロータリー・ジヨイント６の内部に供給通路７に平行に
穿たれた排出通路８が外側廻転軸９及びカバー５に穿た
れた通路を経てスリーブ１７に穿たれた排出通路８に連
絡し開口８ａにより水冷ジャケット４に連絡している、
また排出通路８はロータリー・ジヨイント６の表面に開
口８ｂを備えている。

排出通路８は開口８ｂに接続される適宜の通水機構を経
て装置外部の排水槽に連結されている。

また、内側廻転軸１０は支持軸１の中心線上に置かれた
管材であって冷却水供給通路を形成する。

廻転軸１０はロータリジヨイント６の冷却水供給ロアｂ
に連絡している。

外側廻転軸９は内側廻転軸１０の外側に同心的に配列せ
られ、両者はその中間に排出通路８を形成する。

排出通路８は供給通路７に対し同心的に配列される。

双方の廻転軸９゜１０は支持軸１．スリーブ１７．及び
スクイズ・リング２と共にロータリー・ジヨイント６ち
相対的に廻転し、それぞれ内側に冷却水供給通路７及び
排出通路８を画定する。

また供給通路７及び排出通路８はそれぞれスリーブ１７
内部の供給水路２３及び排出水路２４に接続される。

従って固定されたロータリー・ジヨイント６の開ロアｂ
から供給通路７を経て水冷ジャケット４に給送された冷
却水はスクイズ・リング２の熱を取去ったのち排出通路
８及び開口８ｂを経て排水槽に送られる。

以上に示す如く、本考案のスクイズ・ロール３０はスク
イズ・リング２の内部に水冷ジャケット４を備えている
から、外部に撒水することなく、これを冷却することが
できる。

このようにスクイズ・ロール３０の外面が水に濡れるこ
とばないがら、スクイズ・ロール３０に係合する電縫管
素材に水分を与えることもなく、電縫管、特にクローム
添加材や高マンガン材などの特殊鋼材を使用する電縫管
の溶接時に発生するペネトレーターなどの有害な欠陥を
防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の装置を示す断面図である。 第２図は第１図の装置の平面図である。 １・・・・・・支持軸、２・・・・・・スクイズ・リン
グ、３・・・・・・溝、４・・・・・・水冷ジャケット
、５・・・・・・カバー、６・・・・・・ロータノー・
ジヨイント、７・・・・・・冷却水供給通路、８・・・
・・・冷却水排出通路、９・・・・・・外側廻転軸、１
０・・・・・・内側廻転軸、１１・・・・・・ボルト、
１２・・・・・・ボルト、１３・・・・・・ボルト、１
４・・・・・・パツキン、１５・・・・・・パツキン、
１６・・・・・・パツキン、１７・・・・・・スリーブ
、１９・・・・・・キー、２０・・・・・・軸受、２１
・・・・・・バッキング、２２・・・・・・バッキング
、２３・・・・・・供給水路、２４・・・・・・排出水
路、３０・・・・・・本考案の装置、Ｐ・・・・・・電
縫管素材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電縫管の中心線に直角をなす平面内に置かれる支持軸と
   、スリーブを介して該支持軸の外周に嵌込まれ外周に電
   縫管の外周に係合する溝を有するスクイズ・リングとか
   ら戒るスクイズ・ロールであって、該スクイズ・リング
   が前記溝を有する外周部分に同心的な円環状の水冷ジャ
   ケット４を内周部分に備え、該水冷ジャケット４が前記
   スリーブの内部に穿たれた冷却水供給水路２３及び排出
   水路２４を介しそれぞれロータリー・ジヨイントの中心
   線上に廻転自在に設けられた供給通路１７とこれに同心
   的に外側に設けられた管状排出通路８とに水密に接続さ
   れていることを特徴とする電縫管製造用スクイズ・ロー
   ル。