JPS581888Y2 - カセツトテ−ププレ−ヤ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は例えば自動車などに組込んで使用するのに特に適
するカセットテーププレーヤに関するものである。

カセットテーププレーヤはその使用の簡便さから多くの
方式のものが使用されているが、そのいずれの方式のも
のもカセット内の磁気テープがキャプスタンやピンチロ
ーラに巻付いた場合には、例えば自動車のダツシュボー
ドに組込んでいるカセットテーププレーヤを取外して修
理を行なわねばならないという不具合があった。

従来、この不具合を解消したテーププレーヤとして第１
図乃至第３図に示されるものが提案されている。

図中、１０は左右側板１１．１２と、上板１３と、下板
１４とからなる固定枠で、前面が開口１０′シており１
．上記上板１３には、回転軸１５が下板１４の方に向け
られているモータ１６と共に、磁気ヘッド１８が取付け
られている。

３０は固定枠１０により形成きれる空間部Ａ内に収容さ
れ、固定枠１０に対しその開口１０′を通じ摺動自在に
装備された可動枠で、これは固定枠１０の左右側板１１
．１２とそれぞれ対向している左右側板２１．２２と、
固定枠１０の上板１３との間に適当な空間部を形成する
上板２３と、固定枠１０の下板１４と摺動接触する袖片
２４とからなる。

可動枠２０の上板２３の下面には１．モータ１６の回転
軸１５から回転力を得てカセット２６内のテープを駆動
する駆動機構の伝動系が取付けられており、この伝動系
はモータ１６の回転軸１５に圧接される′外周に弾性体
が装着されているプーリ２７と、駆動ベルト２８を介し
てプーリ２７と連動されるフライホイル２９と、このフ
ライホイル２９とベルト３０を介して連動される巻取リ
ール軸プーリ３１とからなり、これらは上板２３に設け
た取付片に回転自在に軸承され、特にフライホイル２９
０回転軸は上板２３から突出されてキャプスタン３２と
なり、巻取ルール軸プーリ３１の軸は同じく上板２３か
ら突出されてカセット２６の巻取側のリール・・プを位
置決めするリール軸受３３となっている。

なお、３４はカセット２６の送出側のリールハブを位置
決めするリール軸受で、リール軸受３３同様上板２３か
ら突出している。

可動枠２０の上記上板２３上にはまたキャプスタン３２
との間にテープを狭んで駆動するためのピンチローラ３
６が設けられており、このピンチローラ３６は、固定枠
１０の空間部Ａから可動枠２０を引出した図示しない状
態で、カセットを装着するのに邪魔にならないようにス
プリング３６′により偏倚されてキャプスタン３２から
離れて保持されている。

一方固定枠１０には、他端が固着されかつコイル部が軸
ピン３７に装着されているコイルスプリング３８が設け
られており、このコイルスプリング３８は可動枠２０を
第１図に示すように空間部Ａ内に押込んだ状態で一端が
ピンチローラ３６に当接してこのピンチローラ３６をキ
ャプスタン３２に圧接せしめる。

固定枠１０にはまた、可動枠２０を第１図の状態に保持
するために、可動枠２０の右側板２２に設けられている
凹部４０に嵌合される保持ローラがその右側板１２に取
付けられている。

４２は固定枠１０の左側板１１に形成された長孔で、可
動枠２０の引抜けを規制している。

４４は可動枠２０を押込んだ際、モータ１６の軸１５が
プーリ２７と圧接するよう、軸１５を逃がすための切込
みで、可動枠２０の上板２３に設けられている。

４５は可動枠２０の上板２３に突設した一対のテープガ
イドピン、４６は装着したカセットを水平に保持するた
めの突部４７は可動枠２０に装置したカセット２６を一
方向に押圧して位置決めするため可動枠２０に取付けた
板バネ、４８はカセット２６を装着して可動板２０を押
込んだときカセット２６を上板２３の方に押圧して位置
決めするため固定枠１０の上板１３に設けた板バネであ
る。

なお、固定枠１０には、カセット２６を装着して可動枠
２０を押込んだときカセット２６の一部に当って作動さ
れ、モータ１６などの電気系に通電する回路を形成する
図示しないスケッチが設けられている○ 以上説明したカセットテーププレーヤでは、その使用時
及び未使用時において可動枠２０が固定枠１０に対して
押込筐れた状態にあり、モータ１６が回転しておらず従
ってキャプスタン３２も回転していない未使用時にむい
てもピンチローラ３６がキャプスタン３２に圧接され続
けることになる。

このような未使用時の状態が長時間に亘って続くと、ピ
ンチローラ３６の外周に装着されている弾性材料からな
る駆動部材の外周面に永久歪が生じ、これがピンチロー
ラ３６とキャプスタン３２との間に挾１れている磁気テ
ープの移送速度にむらを生じさせることになるため、テ
ーププレーヤとしての正常な機能が損なわれるようにな
る。

本案は上述した従来の欠陥を解消することを目的とする
もので、以下その実施例を図面第４図乃至第６図につい
て説明すると、一端が可動枠２０上に固着され、自由端
部が可動枠２０から離反するように屈曲されている伸根
５０の中間部に垂直に起立して軸ピン５１が植設されて
いる。

この軸ピン５１は、ピンチローラ３６を支持して揺動自
在の支持枠体３６“の揺動軌道を横切って位置しく第４
図実線）、可動枠２０に装着されたカセット２６が伸根
５０の自由端部に当って伸根５０が屈曲されたとき、支
持枠体３６“の揺動軌道から外れる（第４図点線）よう
になっている。

而して、カセット２６を装着した状態で可動枠２０を押
込んだ場合（第５図）には、第１図乃至第３図について
説明した従来のテーププレーヤ同様にキャプスタン３２
に対するピンチローラ３６０弾接が正常に行なわれてピ
ンチローラ３６とキャプスタン３２との間に挾１れた磁
気デーゾの移動が行なわれる。

カセット２６を装置しないで可動枠２０を押込んだ場合
（第６図）には、伸根５０上の軸ピン５１がピンチロー
ラ３６の支持枠体３６“の揺動軌道上に位置しているた
め、ピンチローラ３６をキャプスタン３２に弾接しよう
として支持枠体３６“が揺動すると、枠体３６“が軸ピ
ン５１に当ってそれ以上の揺動が阻止される。

従って、図示のようにピンチローラ３６とキャプスタン
３２とはその間が一定間隔をもって離間されて保持され
ることになり、ピンチローラ３６はキャプスタン３２に
弾接されることはない。

なお、この場合、第１図について説明したコイルスプリ
ング３８が若干冬目に変形される。

以上、説明したように本案によれば、カセットを装着し
ないで可動枠を押込んだ場合には、ピンチローラがキャ
プスタンに弾接されないような構成になっているため、
長時間に亘って未使用状態が続いてもピンチローラが変
形することがなくなす、ピンチローラが変形してこれと
キャプスタンとの間に挾まれて移送される磁気テープの
移送速度にむらが生じるというような従来の欠陥が解消
され、テーププレーヤの性能を長時間に亘って安定した
状態に保持できるという実用的に優れた効果が得られる
。

【図面の簡単な説明】 第１図乃至第３図は従来のカセットテーププレーヤを示
し、第１図は部分的に破断して示す上面図、第２図は部
分的に破断して示す正面図、及び第３図は部分的に破断
して示す側面図、並びに第４図乃至第６図は本案の要部
実施例を示し、第４図は正面図、第５図及び第６図はそ
れぞれ異なる動作状態を示す上面図である。 図中、１０は固定枠、２０は可動枠、２６はカセット、
３２はキャプスタン、３６はピンチローラ、５０は伸根
、及び５１は軸ピンである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. カセットが装置蓋される第１の位置と装着されたカセッ
   ト内のテープが再生される第２の位置との間で固定枠に
   対し摺動する可動枠に、キャプスタンと、可動枠が第１
   の位置にあるときキャプスタンから離間するように附勢
   されたピンチローラとを設けるとともに、固定枠に、カ
   セットが装着されている可動枠が第２の位置にあるとき
   前記附勢に抗してピンチローラをキャプスタンに弾接せ
   しめる弾性部材を設けであるカセットテーププレーヤに
   むいて、カセットが装着されていない可動枠が、第２の
   位置にあるときキャプスタンに対するピンチローラの弾
   接が行なわれないようにする機構を備えたことを特徴と
   するカセットテーププレーヤ。