JPS5818045Y2 - ガス燃焼器具におけるサ−モカップル取付装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はガスレンジ、ガスオーブン、ガス風呂釜等の
ガス燃焼器具において、バーナーの燃焼状態を感知し、
消火時の危険の発生を防止するサーモカップルの取付装
置に関する。

従来、パイロットバーナーの点火炎をメインバーナーに
転入させて着火するようにしたガスレンジ、ガスオーブ
ン、ガス風呂釜等のガス燃焼器具において、メインバー
ナーとパイロットバーナーが消火したとき、未燃焼ガス
が噴出して何らかの原因で爆発する危険を防止するため
に、パイロットバーナーの炎中にサーモカップルを配置
して、加熱されることにより生起される電流を利用して
ガスの噴出を遮断するようにした安全装置は公知である
。

かかる安全装置は、サーモカップルに生起された電流に
より電磁弁を開閉して、バーナーに流れるガスを制御し
ており、燃焼が停止されたときにはサーモカップルが冷
却し生成電流が弱化して、初めて電磁弁が閉じてガスの
流出が止められる。

したがって、炎が消えてからガスの流出が止まるまでに
は、必然的にサーモカップルの冷却に要する時間が必要
となる。

特にガスオーブンの如く、室内を加熱して所望の調理を
行うようなガス燃焼器具にあっては、その使用目的から
最高温度は約３００℃まで上昇し、熱保有が大きいため
に、オーブン室に内蔵若しくは近接して配設されたサー
モカップルも容易には冷却されず、したがって電磁弁の
閉弁までに長い時間が必要となり、その間に多量の未燃
ガスが流出してしまう危険性が存していた。

すなわち、従来のガス燃焼器具におけるサーモカップル
の取り付けは、第１図に示すようにサーモカップル１を
本体壁面２に密に取り付けてサーモカップルの周囲に冷
却用の空気流入間隙が全く形成されていないか、或いは
第２図に示すように本体壁面２に大きな取付孔３を形成
して、サーモカップル１をパイロットバーナー４と共に
取付板５に取り付けて本体内に延び出させたものである
。

したか゛つて、第１図の場合にはサーモカップルは強制
的には全く冷却されず、単に本体が冷却されるのにつれ
て冷却されるだけであるため、ガス流出停止までに多大
の時間を要している。

又、第２図の場合にあっては、取付孔３の面積が大き過
ぎるため、早い冷気の流れが形成されず冷却効率が低く
、同様に多量の未燃ガスが噴出してしまう欠点が存在し
ていたのであり、これらはいずれにしてもサーモカップ
ルの冷却を積極的に図るようなものではなかったのであ
って、従来サーモカップルを積極的に冷却して未燃ガス
の噴出を早期に停止させるようにしたものは全く提案さ
れていなかったのである。

この考案はサーモカップルを積極的に冷却せしめること
により従来のガス燃焼器具にみられたサーモカップルの
冷却遅延による危険性の招来を防止すべくなされたもの
であって、以下に図面を参照しつつ詳細に説明する。

第３図乃至第５図を参照して、１０はガス燃焼器具本体
の壁体であって、サーモカップル１１を挿通するための
挿通孔１２が穿孔される。

該挿通孔１２はサーモカップル１１の外径より大きい内
径を有しており、サーモカップル１１の外周に冷却空気
流入間隙１３が醸成される。

挿通孔１３は好ましくはサーモカップル１１の外径の２
倍の内径を有する。

サーモカップル１１は取付板１４により壁体１０の外面
に固定される。

取付板１４は第４図及び第５図に示すように断面り字形
を有し、壁体１０の外面と取付板１４の間に前記挿通孔
１２に至る冷気導入通路１５を画成する。

パイロットバーナー１６の炎が消えた場合、冷気導入通
路１５を通って冷気流入孔１３から入った冷気がサーモ
カップル１１の周囲を上昇してその先端感熱部１１ ａ
を急速に冷却するため、電磁弁遮断迄の所要時間が短か
く多量の未燃ガスが噴出してしまうようなおそれがなく
きわめて安全である。

第６図及び第７図はこの考案の変形例を示すものであっ
て、図示の如くに流入孔１２の周辺を内方へ向って傾斜
１６させたり或は流入孔１２の周囲に内方に向って延び
出す案内筒１７を取り付けて、冷気流入ガイド部を形威
し冷気の流入効率を向上せしめても良い。

以上の如くこの考案によれば、壁体１０の外面に断面り
字形の取付板１４を定着して、壁体１０の外面と取付板
１４の間に挿通孔１２に至る冷気導入通路１５を画成す
ると共に、該取付板１４にサーモカップル１１を固定し
であるので゛、サーモカップル１１の冷却空気の導入が
確実であり、確実にサーモカップルを冷却することが出
来ると共に、サーモカップル１１の取り付けを簡単に行
うことが出来る利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は従来のサーモカップルの取付状態を
示す図、第３図はこの考案にかかるサーモカップルの取
付状態を示す斜視図、第４図は同側面図、第５図はサー
モカップルの取付板の斜視図、第６図及び第７図はこの
考案の変形例を示す図である。 １０・・・・・・本体の壁体、１１・・・・・・サーモ
カップル、１２・・・・・・冷気流入孔、１３・・・・
・・冷気流入間隙。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ガス燃焼器具本体の壁体１０に挿通孔１２を形成して、
   サーモカップル１１を該挿通孔１２に挿通させその先端
   をバーナーの炎中に位置せしめて壁体１０に配設すると
   共に、サーモカップル１１の外周に冷気導入間隙１３を
   形成したガス燃焼器具におけるサーモカップル取付装置
   において、前記壁体１０の外面に断面り字形の取付板１
   ４を定着して、壁体１０の外面と取付板１４の間に前記
   挿通孔１２に至る冷気導入通路１５を画成すると共に、
   該取付板１４に前記サーモカップル１１を固定したこと
   を特徴とするサーモカップル取付装置。