JPS5817948Y2 - 緩衝装置におけるスプリング荷重調整装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、特に二輪車用の緩衝装置に釦けるスプリン
グ荷重調整装置に関する。

従来、リヤーサスペンションユニットにトケるスプリン
グ荷重の調整は、例えば第１図に示すようにシリンダ１
に外装したプロテクタ２に、ストッパ３を溶接等により
固着し、このストッパ３に対してカム面付のスプリング
シート４を対接させるように嵌合して、スプリングシー
ト４を回転させることによりスプリング５のイニシャル
荷重を調整していた。

しかし、このような調整手段は、スプリング５がストッ
パ３を溶接した反対方向から入ることが条件とされ、必
ずしも全てのりャーサスペンションに使用できるわけで
はなかった。

したがってストッパ３側からしかスプリングシート４が
挿入できない場合には、會ずプロテクタ２の一方（矢印
方向）からスプリング５を挿入した後、スプリングシー
ト４を挿入し、このスプリングシート４を介してスプリ
ング５を圧縮した状態で保持しつつストッパ３をプロテ
クタ２に溶接しなければならないため技術的に難点があ
った。

このような難点を解決するために、第２図に示すように
プロテクタ２ａの外向に３〜５ケ所の溝加工を行ない、
この溝６に、スプリングシート４ａと当接するストッパ
３ａを係止するＣピン７を係合して、スプリングシー）
４ａの下端面を固定しうるようにして、スプリング５ａ
の挿入、係止を容易ならしめる一方、スプリングイニシ
ャル荷重を調整する場合にはＣピン７を溝６に沿って移
動させることにより行なっていた。

しかし、この場合も、スプリングシート４ａをＣピン７
で止めているという構成をとるため、Ｃピン７を移動さ
せる場合には、やはりリヤーサスペンションを車体から
取外さなければならず、その取替え移動作業に多くの時
間と手間を要するという欠点があった。

この考案は、かかる問題点を解決するため、スプリング
荷重の調整に、いちいち車体からりャーサスペンション
等を取外したりすることなく、簡単にしかも短時間にス
プリング荷重の調整を行ない得るようにした緩衝装置に
訃けるスプリング荷重調整装置を提供するものである。

以下添附図面に基づいてこの考案の実施例を説明する。

第３図に訃いて１１はリャーサスペンションユニットの
シリンダを示し、このシリンダ１１の外周部には所定の
間隙１２を介してシリンダ保護用のプロテクタ１３が装
着しである。

このプロテクタ１３の外周には、第５図に示すように一
部に長溝１４を設けた円形状の係合溝１５が、対称的に
２ケ所形成してあり、この係合溝１５には、第６図に示
すようなストッパ１６が係合するようになっている。

ストッパ１６は、同図に示すように長溝１４と係合する
支持板１７を挾んで上端に、後述するスプリングシート
１Ｂのカム面１９と当接する当接板２０と、下端に間隙
１２内に入って当接板２０を支持する円形の保持板２１
とから成っている。

スプリング２２を支持する円筒状のスプリングシート１
８は、一端にスプリング荷重を調整するカム面１９が形
威しである。

次にスプリングイニシャル荷重の調整手段について説明
する。

まず、第４図にトいてプロテクタ１３の下端（図にトい
て右側）からスプリング２２と、スプリングシート１８
を順次挿入し、次にスプリングシート１８をスプリング
２２０弾性力に抗して図の左方向に移動させるとともに
、プロテクタ１３の外周面に形成した係合溝１５０円形
部に、ストッパ１６の保持板２１を差し込み、更にこの
ストッパ１６の支持板１７を係合溝１５の円形部に連ら
なる長溝１４に沿って移動させ、ストッパ１６をしっか
りと固定する。

このような状態から前記図の左方向に移動させていたス
プリングシート１Ｂを離すと、該スプリングシート１８
は、スプリング２２の弾性力によって図の右方向に移動
し、スプリングシート１８の下面に形成したカム面１９
と、ストッパ１６０当接板２０とが圧接する。

これによってスプリングイニシャル荷重は一定に保たれ
るのであるが、スプリングイニシャル荷重を調整する場
合には、スプリングシート１８をスプリング２２を縮め
ながら左方向に移動させ所定のカム面がストッパ１６０
当接板２０に対面する壕で回転させ、再びスプリング２
２０弾性力により右方向に移動すれば所定のスプリング
荷重に設定できる。

この考案は、上記のように、プロテクタにストッパが係
合するような係合溝を設け、ストッパは必要に応じて着
脱できるようにしたため、一定方向からのみスプリング
をスプリングシートに組込むことができない場合であっ
ても、これらの挿入後にストッパを容易に取付けること
ができ、捷たスプリングイニシャル荷重の調整も固定保
持されたストッパに対してスプリングシートを回転させ
カム面を移動させることにより簡単に調整できる。

なト、本考案は第１図のようにサスペンションユニット
の上方向からスプリングを挿入するタイプのものにも適
用できる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は従来のスプリング荷重調整装置の一部
縦断正面図、第３図はこの考案のりャーサスペンション
本体の正面図、第４図は第３図のＩＶ−ＩＶに沿う一部
縦断正面図、第５図はプロテクタに形成した係合溝の斜
視図、第６図はストッパの斜視図である。 １１・・・シリンダ、１２・・・間隙、１３・・・プロ
テクタ、１４・・・長溝、１５・・・係合溝、１６・・
・ストッパ１７・・・支持板、１８・・・スプリングシ
ート、１９・・・カム面、２０・・・当接板、２１・・
・保持板、２２・・・スプリング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シリンダの局面に所定の間隙を隔ててプロテクタを外装
   し、このプロテクタの外周面に係合溝を形成し、との係
   合溝にスプリングシートのカム面と当接するストッパを
   着脱自在に装着する一方、上記係合溝を下部に長溝をも
   つ円形に形成し、上記ストッパをとの長溝に係合する支
   持板を挾んで上端がカム面と当接する当接板と、上記間
   隙に嵌筐る保持板とから構成した緩衝装置にトけるスプ
   リング荷重調整装置。