JPS581745Y2 - 保冷庫 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ドライアイスを利用して間接冷却する保冷庫
に関するものである。

一般に、ドライアイスは種々の冷却・保存手段として利
用されている。

ところで、このドライアイスは多量の炭酸ガスが発生す
るので、冷却物をドライアイスと同室に入れて保冷する
と臭が付着したり、化安反応が起きる等の虞れがある。

本考案は上述の点に着目し２てたされたもので、保冷庫
本体を断熱材にて形成すると共に、庫内に放冷部を配設
し、この放冷部を一構成部とし且つ庫内と遮断されたド
ライアイス室を前記保冷庫本体に形成したことにより、
冷却用ドライアイスと冷却物とは互いに遮断された室内
へ収納され、冷却物がドライアイスから発生する炭酸ガ
スにさらされることがなく、鮮魚・肉・野菜・果物・冷
凍食品・医薬等種々の物品の保冷に適した保冷庫を提供
することを目的とする。

又、本考案の他の目的は、ドライアイス室をして上記放
冷部及びドライアイス出入口を除く構成部を断熱材にて
形成すると共に、ドライアイス出入口を閉塞する蓋体を
多孔性断熱材にて形成したことにより、熱交換する個処
は保冷庫内に臨んでいる放冷部のみで冷却用ドライアイ
スが長持ちし、且つドライアイスから発生した炭素ガス
のみが蓋体から室外へ排出されるようにした保冷庫を提
供するにある。

更に、本考案の他の目的は、ドライアイス室内の放冷部
を断熱部材によって遮蔽し、この遮蔽面積を調整したり
、或は収納するドライアイス量の加減により、保冷庫内
温度を約−３０℃〜＋１０℃位まで自由に制御すること
ができる保冷庫を提供するにある。

次に本考案の第一実施例を第１図乃至第３図を参照して
説明する。

保冷庫本体１は、例えばウレタン等を芯材２としてこの
芯材２の内周にスチロール発泡板等の内装材３を貼着し
、外周にカラー鉄板等の外装材４を被覆して成る断熱材
５にて形成されている。

保冷庫本体１の上面には開口部６が形成され、この開口
部６に発泡合成樹脂を素材とする断熱材７を立設してド
ライアイス室８の壁面を形成していると共に、保冷庫内
の上部に配設した放冷板９をこのドライアイス室の底面
としている。

そして、この保冷庫内とドライアイス室８内とは放冷板
９により区画・遮断されている。

ドライアイス室８の上面はドライアイス出入口１０にな
っており、断熱性に優れた多孔質合成樹脂にて形成した
蓋体１１が着脱自在に挿入され、ドライアイス室内と外
部とを断熱している。

又、保冷庫本体１は、その−側面に物品出入口１２が形
成され、原本体と同一断熱材にて形成した蓋体１３が蝶
番１４．１４にて開閉自在に装着されている。

図中符号１５．１６は蓋体の把手、１７は蓋体１３のバ
ッキング、１８は蓋体１３の係止具、１９は保冷庫運搬
用把手、２０は温度調整用断熱板を示す。

而かして、上述の構成よりなる本考案保冷庫は第３図に
示すようにライトバンＲに搭載して使用されるものであ
る。

この保冷庫は、そのドライアイス室８内にドライアイス
を収納すると、ドライアイス室８の底面を形成すると共
に庫内に配設されている放冷板９にドライアイスの冷熱
が伝導し、この放冷板９から庫内に放冷され庫内が冷却
される。

一方、ドライアイス室８は底面のみが熱伝性素材により
形成され、他は断熱材にて形成され、且つドライアイス
室８に蓋体１１を挿入して収納したドライアイスに密接
させドライアイス室８に空間を形成しないようになって
いるから保冷に優れ、熱交換面積が少なくドライアイス
が長持ちする。

又、ドライアイスから発生する炭酸ガスは多孔質蓋体１
１から外部へ排気される。

保冷庫内の温度は、ドライアイス室８へ収納するドライ
アイスの加減及び、所定面積の温度調整用断熱板２０を
選択してドライアイス室８底面の放冷板９に載置して断
熱し、放冷面積を調整することにより約−３０〜＋１０
℃位まで１由に制御できる。

第４図乃び第５図に示すものは、本考案保冷庫における
放冷板取付位置に関する第二・第三実施態様である。

第二実施態様は放冷板９を保冷庫本体１の上面に接触さ
せたものであり、第三実施態様は放冷板９を保冷庫内の
上部に配設すると共に、この放冷板９と断熱材との間に
放冷壁２１を設けたものである。

又、上述の実施態様ではドライアイス室８を保冷庫本体
１の上面に形成したが、側面等その設置場所は問わない
。

更に、上述の第一実施例における保冷庫は、そのまま載
置して、或はトラック等に搭載して使用してもよく、そ
の使用態様は如何様でもよいことは勿論である。

第６図に示すものは本考案保冷庫の第二実施例である。

この実施例の保冷庫は携帯に便利な大きさに形成され、
釣り用魚保存ボックス・レジャー用飲食物収納ボックス
等に適するものである。

尚、本考案保冷庫において、各断熱材の構造・材質は何
ら問わないと共に、放冷部の材質・大きさも問わない。

又、保冷庫に形成するドライアイス室の大きさ・数及び
放冷部の面積は原本体の大きさ及び冷却温度に応じて決
定される。

本考案は上述のように、保冷庫本体を断熱材にて形成し
、庫内に放冷部を配設してこの放冷部を一構成部とし且
つ庫内と遮断されたドライアイス室を前記保冷庫本体に
形成してなるので、庫冷却用ドライアイスと冷却物とは
互いに遮断された室内へ収納され、冷却物が炭酸ガスに
さらされることがなく、鮮魚・肉・野菜・果物・冷凍食
品・医薬等様々の物品の保冷・保存に適する効果を存す
るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案保冷庫の第一実施例を示す斜視図、第２
図は同上のＩＩ −ＩＩ線断面図、第３図は一使用例を
示す正面図、第４図は第二実施態様を示す要部断面図、
第５図は第三実施態様を示す要部断面図、第６図は本考
案保冷庫の第二実施例を示す斜視図である。 図中符号 １は保冷庫本体、５は断熱材、８はドライア
イス室、９は放冷部を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 保冷庫本体を断熱材にて形成し、この庫内に保冷部を配
   設する一方、この保冷部を一構成部とし且つ他部を断熱
   性部材にて囲繞してドライアイス室を形成すると共にこ
   のドライアイス室周面の適宜個所にドライアイス出し入
   れ用開口を形成し、この開口を断熱性を有する多孔性蓋
   体にて覆ったことを特徴とする保冷庫。