JPS5817388Y2 - 穀物処理機における処理穀物取出し装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は機体の横側部箇所で機体進行方向の前後位置に
夫々、機体に対する内外方向に複数の穀物吐出口を有す
る穀物吐出路を設けるとともに、これら前後に位置する
各穀物吐出路を、これら各穀物吐出路における複数の吐
出口からの吐出穀物量が設定量に到達したとき、穀物吐
出路の分岐部分に設けた流路切換弁により、択一的に自
動開閉する流路切換機構を設けである穀物処理機におけ
る処理穀物取出し装置に関する。

この種の穀物処理機における処理穀物取出し装置では、
穀物吐出口から吐出される穀物や塵埃が風等によって、
周囲に飛散落下することのないように、前記穀物吐出口
端部の適当長さが穀物収納袋内に突入位置する状態に設
けられているのが普通である。

しかし、このように穀物吐出口端部な穀物収納袋内に突
入位置させた場合は、満杯になった穀物収納袋を吐出口
下から側方に取り出す際に、前記袋内に差込まれた穀物
吐出口端部が袋取出し作業の邪魔となり、特に、機体の
内側方の吐出口下に位置する穀物収納袋を取出す場合は
、袋取出し方向の前方に穀物吐出口が位置することもあ
って、この穀物収納袋の取出しが一層むずかしく、手間
を要することになる。

上記の欠点を解決するために、実開昭５０＝３５６８１
号公報に示されるように、穀類等の送出筒端部に、両端
部が交互に上下動する分岐筒の基部を枢支接続し、かつ
、その上下回動に伴って送出筒と分岐筒の下降側分岐通
路とを交互に連通自在とすると共に、分岐筒の両端部下
方には、その下降時にそれが介入する位置にそれぞれ収
納袋を開口支持するという技術が提案されているが、こ
のように分岐筒自体を交互に上下動した場合、その上下
動作開始に伴ない上昇しはじめた分岐筒内にある穀物が
分岐筒の回動慣性力により完全に収納袋内に案内収納さ
れなかったり、収納袋上端部の穀物が上昇する分岐筒の
端部によって、収納袋外へ播き散らされたり、また分岐
筒内に残留したまま分岐筒が上昇終了して、その後機体
の振動により残留穀物が分岐筒端部より機体外へ播き散
らされる欠点がある。

本考案は、上記の実情に鑑み、穀物収納作用時には、穀
物吐出口端部を穀物収納袋内に差込み位置させて、穀物
や塵埃が風等によって周囲へ飛散することのない状態で
作業することができるものであり乍ら、満杯になった穀
物収納袋の取出し作業を手数少なく、容易にするととも
に、穀物吐出路の切換動作に際にも確実に穀物が収納袋
に案内されまた、満杯の収納袋上部の穀物を播き散らす
こともなく吐出路内にも穀物が残留することがないよう
にしたものである。

即ち、本考案による穀物処理機における処理穀物取出し
装置は、冒記したものにおいて、前記各穀物吐出路にお
ける複数の吐出口のうち、少なくとも最外側に位置する
吐出口を形成する補助筒のうち、前記流路切換弁の切換
作動に伴って穀物流動が阻止された側の補助筒を上昇さ
せる連動具を、前記流路切換機構と補助筒との間に設け
であることを特徴とするものであるから、穀物収納作用
時には、穀物吐出口端部を穀物収納袋内に差込み位置さ
せて、吐出穀物や塵埃が風等によって周囲に飛散するこ
とのない状態で良好に、かつ、衛生的に作業することが
できるものであり乍ら、満杯になった穀物収納袋を吐出
口下から側方に取出す場合には、穀物吐出口からの吐出
穀物量が設定量に到達したことに基づ（流路切換機構の
切換動作に連動して最外側に位置する吐出口を形成する
補助筒を、自動的に上昇させることができるので、穀物
収納袋の取出し作業を、邪魔のない状態で楽に行なうこ
とができ、特に、機体内側に位置する穀物収納袋の取出
しに際しても、袋取出し方向の前方に位置する穀物吐出
口が邪魔することがないので、冒述した従来構造に比し
て取出しが容易であり、しかも、満杯時の必須動作であ
る流路切換に連動して吐出口を形成する補助筒を自動的
に上昇させることができるので、人手によって吐出口を
上昇させる手数も要らず、両手を用いて満杯袋を楽に、
かつ、迅速に取出すことができるに至るとともに、穀物
吐出路の切換動作に際して吐出口を形成する補助筒のみ
を、上下動させるので切換動作開始に伴ない吐出路内に
ある穀物を飛散する事がなく満杯の収納袋上部の穀物を
吐出口部分によって収納袋外へ播き散らすこともなく、
また吐出路に穀物が残留するという前記問題をも解決す
るに至った。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳述する。

第１図はコンバインを示し、これは、バリカン型の刈刃
４とこの刈刃４の前方地面近くで植立殻稈の株元部に係
合して、これを機体後方上方に引上げ搬送する引起し装
置５ならびに、起立姿勢又は略起立姿勢で刈取られた殻
稈を漸次横倒れ姿勢に姿勢変更し乍ら機体後部に塔載し
た脱穀装置６まで搬送する殻稈縦搬送装置７とからなる
刈取部８を装備するとともに、前記脱穀装置６の横倒部
箇所で機体進行方向の前後位置に夫々、前記脱穀装置６
にて脱穀処理されて処理穀物取出し装置９にて取出され
た穀物を受容する穀物収納袋１０・・・を、機体構外側
方に水平突出させた袋載置台１１と横杆１２・・・とで
支持してなる穀物回収装置１３゜１３を設けて構成して
いる。

前記処理穀物取出し装置９は、第２図、第３図に示すよ
うに、脱穀装置６内に設けた一番穀物回収装置６Ａの搬
送終端部から脱穀側壁に沿って上方に延出した揚穀筒１
４の上端部に、機体に対する内外方向に二つの穀物吐出
口１ａ、Ｉｂ及び２ａ、２ｂを有する穀物吐出路１，２
を形成する分岐揚穀筒１５，１６を、機体の横倒部箇所
で機体進行方向の前後に位置する状態で連通連設し、こ
の分岐揚穀筒１５，１６の下端部に上下移動自在な状態
で外嵌させた補助筒１５ａ、１５ｂ及び１６ａ、１６ｂ
のうち、機体内側方に位置する補助筒１５ｂ、１６ｂの
内壁に、各穀物吐出路１゜２における穀物吐出口１ｂ、
２ｂからの吐出穀物量が設定量に到達したことを検出す
る穀物検出具２２．２２を設けるとともに、前記揚穀筒
１４と分岐揚穀筒１５，１６との連通連設箇所に、機体
前後方向に位置する穀物吐出路１．２への穀物流動状態
を、前記検出具２２．２２の検出結果に応答して伸縮作
動するソレノイド３Ｂを介して択一的に自動切換えする
流路切換弁３Ａを設けて流路切換機構３を構成し、かつ
、前記流路切換弁３Ａの操作レバー３ａに係止させたワ
イヤー２３の遊端部を補助筒１５ａ 、１５ｂ及び１６
ａ、１６ｂに係止させ、以って、前記穀物吐出路１およ
び２における穀物吐出口１ａ 、１ｂ及び２ａ 、２ｂ
を、形成する補助筒１５ａ、１５ｂ及び１６ａ、１６ｂ
を流路切換弁３Ａの切換動作にワイヤー２３を介して連
動して択一的に上昇させるべ（構成している。

つまり、前記操作レバー３ａとワイヤー２３とで、補助
筒１５ａ、１５ｂ及び１６ａ、１６ｂを択一的に上昇さ
せる連動具が構成されている。

尚、図中２１は、前記分岐揚穀筒１５，１６の外側周り
に設けた補助作業者用のハンドルであり、１７は、機体
の横外側方に突出する状態で設けられる補助作業者用の
背凭れ部材であって、この背凭れ部材１７の支持構造は
次の如く構成されている。

即ち、前記脱穀装置６の前面脱穀壁の、機体巾方向に適
当間隔を隔てた三箇所に設けたアングル部材１８．１８
に夫々、上下方向姿勢の長孔１９ａ。

１９ａを有する支持金具１９．１９をボルト等を介して
取付けるとともに、前記背凭れ部材１７を支持する支持
ロッド２０の途中部分２０ａを前記支持金具１９，１９
０長孔１９ａ、１９ａの挿通移動が可能な状態で一側方
に彎曲突出させ、以って、背凭れ使用時には、前記ロッ
ド２０の彎曲突出部分２０ａを機体構外側方に位置する
支持金具１９の側面に接当させて、背凭れ部材１７の横
外側方への移動を規制するとともに、非使用時には、前
記彎曲突出部分２０ａが支持金具１９１９の長孔１９ａ
、１９ａを挿通移動することが可能な状態まで背凭れ部
材１７をロッド２０軸芯周りで回転させたのち、背凭れ
部材１７を機体巾方向内方に押し込んで機体山内収納す
べく構成している。

そして、上述のような背凭れ部材１７の支持構造を採用
した場合には、使用時には機体構外側方に突出保持して
所期の背凭れ機能を確実に発揮させるものであり乍ら、
非使用時には機体山内に簡単に収納して機体操縦を楽に
行なうことができる。

しかも、このように背凭れ部材１７を使用状態と非使用
状態とに切換えるための構造を支持ロッド２０を利用し
て簡単に構成することができるとともに、前記支持ロッ
ド２０の彎曲突出部分２０ａをして吊下げ用のフックに
利用することができる利点を有する。

尚、上述実施例のように、前記穀物吐出路１および２に
おける全ての吐出口１ａ 、１ｂ及び２ａ。

２ｂを形成する補助筒１５ａ １５ｂ及び１６ａ１６
ｂを前記流路切換弁３Ａの切換動作に連動して択一的に
上昇させるべく構成した場合には、機体内側に位置する
穀物収納袋１０でも一層容易に取出すことができる利点
があるとともに、穀物吐出路の切換動作に際して吐出口
を形成する補助筒のみを、上下動させるので切換動作開
始に伴ない吐出路内にある穀物が収納袋内に案内収納さ
れなかったり、収納袋上端部の穀物が吐出口部分によっ
て収納袋外へ播き散らされることもなく、また吐出路に
穀物が残留する事もないので吐出路切換後、機体の振動
により残留穀物が播き散らされることもなくなるに至っ
た。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る穀物処理機における処理穀物取出し
装置の実施例を示し、第１図はコンバインの全体平面図
、第２図は要部の拡大一部切欠平面図、第３図は要部の
拡大一部切欠正面図、第４図は第２図におけるＩＶ−Ｉ
Ｖ線線入大断面図ある。 １．２・・・・・・穀物吐出路、Ｉａ、１ｂ、２ａ、２
ｂ・・・・・・穀物吐出口、３・・・・・・流路切換機
構。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 機体の横側部箇所で機体進行方向の前後位置に夫々、機
   体に対する内外方向に複数の穀物吐出口Ｉａ、１ｂ、２
   ａ、２ｂを有する穀物吐出路１゜２を設けるとともに、
   これら各穀物吐出路１，２における複数の吐出口１ａ、
   １ｂ、２ａ、２ｂからの吐出穀物量が設定量に到達した
   とき、穀物吐出路１．２の分岐部分に設けた流路切換弁
   ３Ａにより、この各穀物吐出路１，２を択一的に自動開
   閉する流路切換機構３を設けである穀物処理機における
   処理穀物取出し装置において、前記各穀物吐出路１およ
   び２における複数の吐出口１ａ、１ｂおよび２ａ 、２
   ｂのうち、少なくとも最外側に位置する吐出口１ａ、２
   ａを形成する補助筒１５ａ。 １６ａのうち、前記流路切換弁３Ａの切換作動に伴って
   穀物流動が阻止された側の補助筒１５ａ。 １６ａを上昇させる連動具を、前記流路切換機構３と補
   助筒１５ａ・・・どの間に設けであることを特徴とする
   穀動処理機における処理穀物取出し装置。