JPS5817288Y2 - 車輌用灯具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、大型車輛の側面中間部に装備されターンシグ
ナル信号を発するに好適な車輌用灯具に関し、特に、配
光性能が良く安全性を高められると共に成形性能が良好
で安価に製作することができる新規な車輌用灯具を提供
することを目的とする。

トレーラ−トラックやトラックあるいはダンプカー等の
大型車輛においては、その全長が比較的長いために、車
輌側面の略中間部にターンシグナルランプを装備するこ
との必要性が感じられる。

大型車輛の側方に位置していてその前部又は後部に装備
されたターンシグナルランプを確認することができない
他の車輌の運転者や歩行者にとっては当該車輌が近い将
来どのような進路をとるのか不明である。

このような場合に当該車輌が急に進路を変えると、それ
を予期していなかった他の車輌の運転者や歩行者は狼狽
し交通の安全が著しく阻害される。

そこで、歩行者が当該車輌の進路を適確に把握し得て、
交通の安全が害されることがなくなる。

ところで、現在までのところ特に前記のような大型車輛
の側面に装備するためのターンシグナルランプは開発さ
れていない。

そこで、例えば大型車輛の側面に従来から車輌の前部又
は後部に装備されていたと同じ車輌用灯具即ち第１図に
示された車輌用灯具ａを用いたとすると、この灯具ａは
放物面反射鏡すの前方開口部に前面が横断面形状で略フ
ラットに形成されたレンズＣが被着され、前記反射鏡す
の略焦点Ｆ位置にバルブｄの光源部が位置されて成るも
のであるから、この車輌の側方にいる他の車輌の運転者
や歩行者はその灯具から発せられる信号を確認すること
ができる。

しかしながら、上述した従来の車輌用灯具ａでは、光は
灯具前方に強く照射されるようになっているため、ター
ンシグナルランプとして最も必要な灯具側方従って大型
車輛の斜め前方及び斜め後方への照射量が少なく、他の
車輌の運転者や歩行者に対して充分な方向指示信号を伝
達することができない欠点がある。

そこで、車輌用灯具ａのレンズ内面に、反射鏡すによる
反射光や直射光を灯具ａの光軸Ｘ−Ｘに対して斜めに大
きく屈折させる作用を為すレンズステップｅを形成し、
これによって灯具前方への照射量を少なくしその分灯具
の側方を照射するようにして灯具の側方への照射量を多
くすることが考えられる。

しかし、反射鏡すによる反射光や直射光を灯具ａと側方
に屈折させるのに、レンズＣ内面に形成されるレンズス
テップｅのみによって果たそうとすると、そのレンズス
テップｅを屈折作用の大きいものにせざるを得す、その
ようなレンズステップを成形するのは、成形が非常に困
難であす、シかも成形金型が高価となり、更には各所に
おいて著しく質量の相違する部分ができるためいわゆる
ヒケが発生するという種々の問題点が生ずる。

もつとも、反射鏡すによる反射光や直射光をレンズに形
成されたレンズステップのみの作用によって屈折させる
のではなく、反射鏡す内に装填されるバルブｄの光源部
を反射鏡の焦点Ｆより後方にずら□せて反射鏡すによる
反射光自体を拡散傾向としその分レンズステップｅを屈
折作用の小さいものとし、これによって上記不具合を少
なくすることも考えられるが、バルブｄを灯具ａの後方
にずらせばそれだけその口金部分が灯具の後方に突出し
てしまうという新たな不具合が生じて思わしくない。

そこで本考案は、配光性能が良く安全性を高められると
共に成形性能が良好で安価に製作することができる新規
な車輌用灯具を提供しようとするものであり、前方開口
部が横長の長方形に形成された反射鏡の内面を回転放物
面反射面としその反射面を反射鏡の長手方向に２つに分
けて左側及び右側反射面としそれら反射面を左及び右方
向に適宜角度θ８傾けて戊る反射鏡と、該反射鏡の２つ
の反射面の略焦点位置に配置された光源と、そして前記
反射鏡の前方開口部に被着され前面が中央部と左側及び
右側傾斜部とに区分けされ中央部が前記反射鏡の焦点を
通る中心線と直交するようにされ左側及び右側傾斜部が
前記中央部に対して後方に傾斜されその傾斜角度θ、が
θ８〈θ、〈９０°の範囲内にあるようにされたレンズ
とから成ることを特徴とし、以下にその詳細について添
付図面に示された具体的な実施例に従って説明する。

図中１は本考案車輌用灯具の実施例を示す。

２は合成樹脂製の反射鏡であり、その前面から見て横長
の長方形を為すように形成され、内面が反射面３とされ
ている。

該反射鏡２の中央部には内方に向って突出するソケット
保持筒４が設けられ、該保持筒４の先端の内面には取付
フランジ５が一体に形成されており、該取付フランジ５
にバルブソケット６がカシメ付けによって固定され、該
バルブソケット６にバルブ７が取外し自在ち設けられて
いる。

反射鏡２は第４図の横断面形状で見て左右の反射面３Ｌ
、３Ｒがそれぞれ放物面とされているが、それら反射面
３Ｌ、３Ｒの光軸は第４図において左側の反射面３Ｌは
左方向に又右側の反射面３Ｒは右方向にそれぞれ適宜角
度θ８傾けられており、両反射面３Ｌ、３Ｒの焦点位置
Ｆに前記バルブ７の光源８が位置するように形成されて
いる。

従って、光源８から出た光は反射面３にてそれぞれ斜め
前方に反射出射される。

尚、反射面３の傾斜角度θ８は略５°〜４５°の範囲内
に設定される。

９は前記反射鏡２の前面開口部を覆うようにネジ止め等
によって着脱自在に取着されるレンズであり、該レンズ
９はその前面１０が第４図に示すように横断面形状で見
て中央部１０Ｃ１左側傾斜部１０Ｌ、右側傾斜部１０Ｒ
とに区分けされ、中央部１．ＯＣは反射鏡２の焦点Ｆを
通る中心線ｘ’−ｘ’と略直交するようにされ、左及び
右側傾斜部１０Ｌ、１０Ｒは前記中央部１０Ｃに対して
後方に傾斜されその傾斜角度θ、がθ８〈θ５〈９０°
の範囲内にあるようにされている。

しかして、バルブ７の光源８がら出て反射鏡２の反射面
３Ｌにて反射された光線はレンズ９の左側傾斜部１０Ｌ
を透過して斜め左前方に照射され、又反射鏡２の反射面
３Ｒにて反射された光線はレンズ９の右側傾斜部１０Ｒ
を透過して斜め右前方に照射されるようになっている。

１１はレンズ９の中央部１０Ｃに設けられた窓又は凹部
１２に嵌着されたりフレックスリフレクタであり、バル
ブ７の光源８からの直射光を略遮蔽すると共に当該車輌
用灯具１の前方からの光線を、再帰反射させる役目を為
すものである。

又、１３は反射鏡２とレンズとによって形成された灯室
を左右に区切るようにレンズ９の裏面に縦方向に設けら
れた遮光板であり、該遮光板１３は本考案灯具１にその
側方から入射した外部光線が反射鏡２の反射面にて反射
されて再び出射したときに、本考案灯具１があたかも点
灯しているように見えてしまうことを避けるためのもの
である。

又、１４は本考案に係るレンズ９の上面部に設けられた
遮光板であり、これは上方向への光線の出射を押えるた
めのものである。

更に又、１５は反射鏡２の上部に上方に向って一体に突
出形成された取付ブラケットであり、該ブラケット１５
に形成されたボルト挿通孔１６にボルト（図示しない）
が通され、そのボルトが車体の側面に螺合されることに
よって本考案灯具１が車体に取り付けられるようになっ
ている。

又、１７はバルブソケット６の保護壁であり、バルブソ
ケット６の上方と両側方とを覆うように灯具の後方に向
って突出形成されている。

本考案車輛用灯具は、上述した通りの構成を有するもの
であり、バルブ７の光源８から出た光線は光軸の異なる
２つの反射面３Ｌ、３Ｒにて反射されて左右に分散され
、レンズ９の左及び右側傾斜部１０ Ｌ、１０ Ｒを透
過して灯具１の斜め左方向及び斜メ右方向に照射される
。

従って、本考案灯具１を装備した・大型車輛の側方に位
置していてその前部又は後部に装備されたターンシグナ
ルランプを確認することができない他の車輌の運転者や
歩行者は、当該車輌が近い将来どのような進路をとるの
かを確実に把握することができ、交通の安全を図ること
ができる。

しかも、本考案灯具は上述したように、バルブ７の光源
８から出た光線を左右に分散し、灯具１の前方への照射
を少なくしたため、他の車輌の運転者や歩行者が丁度灯
具１の真前にきたときでも眩惑される惧れが少なくなる
という利点もある。

更に又・；本考案車輛用灯具１は、１ その反射鏡２の２つの反射興３Ｌ、３Ｒをそれぞれ左右
の方向に傾げそ庇による□反射光が灯具１の斜め前方番
向いて照射される。

ようにし、しかもレンズ９の左右両側の光線ｉＪ７照射
される部秦を斜め前方を向くようにしたため、バルブ７
の光源８から出射された光線を灯具の側方へ無理なく出
射させることができる。

そのため、第、、１図に示した従来の灯具のように、反
射光を灯具の側方に導くのに、屈折作用の大きいレンズ
ステップを設けて行なう必要がなぐす、従ってレンズ９
の底形が極めて容易となると共にその製作コストを安価
にすることができ、しかもいわゆるヒケの発生を少なく
することができる優れた利点もある。

尚、実施例においては、レンズ９の左右両傾斜部１０
Ｌ、１０ Ｒρ表裏面はレンズステップが設けられてい
ないが、、墨射光を更に側方に導きたい場合とか照射光
を更に拡□散させない場合には、屈折プリズム又は魚、
眼レンズを適宜設けても構わない。

この場合に、本考案車輌用灯具によって得られる配光は
、上述したようにレンズ９にステップが形成されていな
い状態ですでに側方へ配光することができるようになっ
ているため、上述のレンズステップを形成する場合でも
その大きさを小さなものとすることができ、従ってレン
ズの底形が困難となったり、いわゆるヒケが発生したり
することがない。

更に又、本考案は、バルブの光源が反射鏡の焦点位置に
ある状態でそれから発せられる光を灯具の側方へ導くこ
とができるように形成されているため、バルブソケット
の灯具の後方への突出量を少なくすることができる利点
もある。

尚、実施例において示したように、レンズ９の中央部１
０Ｃにリフレックスリフレクタ１１を設けておけば、当
該車輌用灯具が装備された大型車輛の側方から接近する
他の車輌の運転者が本考案車輌用灯具によって眩惑され
る惧れが皆無となると共に自軍の灯具の光線に□よって
大型車輛の有無を迅速に知ることができるという効果が
ある。

又、実施例において示したように、反射鏡２とレンズ９
とによって形成された灯室の略中央部に遮光板１３を設
けるようにしておけば、灯室を横切ろうとする外部から
の光線を遮断することができ、従って本考案灯具があた
かも点灯しているよ・うに見えることを防ぐことができ
る利点がある。

更に、レンズ９の上面部に遮光板１４を設けておけば、
光線の不要方向への出射を押えてその分有効光線の光量
を多くすることができる利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の車輛用灯具の一例を示す横断平面図、第
２図乃至第５図は本考案車輌用灯具の実施の一例を示し
、第２図は後方斜め上方から見た斜視図、第３図は正面
図、第４図は第３図のＩＶ−ＩＶ線に沿って切断した断
面図、第５図は第３図のＶＶ線に沿って切断した断面図
である。 符号の説明 １・・・・・・車輛用灯具、２・・・・・
・反射鏡、３Ｌ・・・・・・左側反射面、３Ｒ・・・・
・・右側反射面、８・・・・・・光源、９・・・・・・
レンズ、１０Ｃ・・・・・・中央部、ＩＯＬ・・・・・
・左側傾斜部、ＩＯＲ・・・・・・右側傾斜部、Ｆ・・
・・・・焦点。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前方開口部が横長の長方形に形成された反射、鏡の内面
   を回転放物面反射面としてその反射面を反射鏡の長手方
   向に２つに分けて左側及び右側反射面としそれら反射面
   を左及び右方向に適宜角度θ８傾けて戊る反射鏡と、該
   反射鏡の２つの反射面の略焦点位置に配置された光源と
   、そして前記反射鏡の前方開口部に被着され前面が中央
   部と左側及び右側傾斜部とに区分けされ中央部が前記反
   射鏡の焦点を通る中心線と直交するようにされ左側及び
   右側傾斜部が前記中央部に対して後方にイ頃斜されその
   傾斜角度θ、がθ８〈θ５＜９０°の範囲内にあるよう
   にされたレンズとから戒ることを特徴とする車輌用灯具