JPS5817280Y2 - ドアバルブ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は高放射化したＮａの附着した使用済炉心構成要
素をキャスクに収容して洗浄室へ搬送する際に使用され
るキャスク本体の開口部に設けられるドアバルブに係り
、特に、このドアバルブにおける放射化したＮａの漏洩
防止装置に関する。

従来、この種のドアバルブは使用済炉心構成要素を収容
するキャスク本体の下部に設けられており、このドアバ
ルブのシャッターを開閉して使用済炉心構成要素を収容
して放射化したＮａがキャスク外へ漏洩しないようにし
ている。

しかしながら、キャスク本体内に収納された使用済の炉
心構成要素は、炉心の冷却材によって高放射化されてお
り、しかも炉心から取り出される使用済炉心構成要素の
外周には冷却材が附着しており、これが開弁したドアバ
ルブからキャスク本体内に収容してドアバルブを閉弁し
たとき、使用済、炉心構成要素の下端部から放射化した
Ｎａがドアバルブのドリップパンから外れて滴下し、こ
れがドアバルブの弁座に落下して固結する関係上、シャ
ッターの開閉動作を損うばかりでなく、シャッターが完
全に閉じることができないから、放射能漏れのおそれも
あるため、これに起因して弁座に固結した放射化したＮ
ａを剥離する等のメンテナンス作業を施さなければなら
ない。

特に、上記キャスク本体内に収納される使用済炉心構成
要素は、高温であるため、その余町弘ｒガス等による不
活性ガスを強制的に循環供給して冷却するので、落下す
るＮａの雫が四方へ飛散してドリップパンに貯溜されな
いおそれがある。

本考案は、上述した点に鑑み、ドアバルブ本体の上部開
口部に可撓性にして型付の輪板を設け、上記ドアバルブ
本体内にシャッターを摺動自在に設け、このシャッター
の上部にドリップパンを着脱自在に設け、これによりシ
ャッターを閉じたとき、上記輪板を冷却用のガス圧で漏
斗状に形成してＮａをドリップパン内に案内して貯溜す
るようにして、Ｎａの飛散を防止し、メンテナンスの頻
度を少くして、作業者の安全性を向上するようにしたこ
とを目的とするドアバルブを提供するものである。

以下、本考案を図示の一実施例について説明する。

第１図乃至第３図において符号１は炉心から取出された
使用済炉心構成要素２を収納するキャスク本体であって
、このキャスク本体１の下部開口部１ａにはドアバルブ
本体３が設けられており、このドアバルブ本体３の上部
開口部３ａには可撓性にしてしかも装部４ａを有する輪
板４が上方からの不活性ガスの風圧を受けることにより
、漏斗状を形成するようになっている。

又、上記ドアバルブ本体３の下部開口部３ｂには遮蔽リ
ング５が設けられており、上記下部開口部３ｂの内がわ
には弁座６が形成されている。

一方、上記ドアバルブ本体３内にはシャッター７が例え
ばシリンダー装置によって摺動自在に設けられており、
このシャッター７は、第１図に示されるように連杆８を
介して水平に連結された弁体７ａを緊縮性の各ばね９の
弾力に抗して上記弁座６のシートバッキング１０に圧着
し得るようになっている。

又、上記シャッター７の上部にはドリップパン１１が着
脱自在に設けられており、このドリップパン１１の中程
には係止筒１１ａが形成されている。

従って、ドリップパン１１内にＮａが溜ったとき、係止
筒１１ａの顎部に叉状爪１２を係合してドリップパン１
１をドアバルブ本体３から取出すようになっている。

従って、今、上記キャスク本体１内に使用済炉心構成要
素２を収納してシャッター７を閉じると、上記使用済炉
心構成要素２を不活性ガスによる冷却ガスで強制冷却す
ると共に、この冷風によって要部４ａを有する可撓性の
輪板４を、第２図に示すように、漏斗状に彎曲させ、こ
れにより、上記使用済炉心構成要素２の外周に耐着した
Ｎａが上記輪板４によってドリップパン１１に貯溜する
ようになっている。

しかして、落下するＮａの雫は四方に飛散しても完全に
ドリップパン１１内に落下するようになっている。

以上述べたように本考案によれば、キャスク本体１の下
部開口部１ａにドアバルブ本体３を設け、このドアバル
ブ本体３の上部開口部３ａに可撓性にしてしかも装材の
輪板４を附設し、上記ドアバルブ本体３内にシャッター
７を摺動自在に設け、このシャッター７の上部にドリッ
プパン１１を着脱自在に設けであるので、上記キャスク
本体１内に使用済炉心構成要素２を収納して上記シャッ
ター７を閉じた時、上記輪板４を冷却用のガス圧で漏斗
状に形成し、Ｎａをドリップパン１１内に案内して貯溜
するから、他に漏洩するおそれはなくなり、メンテナン
スの頻度を少くできるため、放射化したＮａによる被爆
を受けるおそれもなくなる等の優れた効果を有するもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるドアバルブの一部を省略して示す
断面図、第２図は本考案の要部のみを取出して作用を説
明するための拡大断面図、第３図は本考案に組込まれる
輪板の平面図である。 １・・・・・・キャスク本体、２・・・・・・使用済炉
心構成要素、３・・・・・・ドアバルブ本体、４・・・
・・・輪板、Ｉ・・・・・・シャッター １１・・・・
・・ドリップパン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. キャスク本体の下部開口部に設けられたドアバルブ本体
   と、このドアバルブ本体の上部開口部に附設された可撓
   性にしてしかも型付の輪板と、上記ドアバルブ本体内に
   摺動自在に設けられたシャッターと、このシャッターの
   上部に着脱自在に設けられたドリップパンとよりなり、
   上記キャスク本体内に使用済炉心構成要素を収納して上
   記シャッターを閉じた時、上記輪板を冷却用ガス圧で漏
   斗状に形成してＮａをドリップパン内に案内して貯溜す
   るようにしたことを特徴とするドアバルブ。