JPS58162725A - 過給機付内燃機関 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は過給機付内燃機関に係わり、低負荷域における
吸気抵抗損失を低減させて機関の燃費を向上させ様とし
たものである。

一般に過給機付内燃機関においては、異常燃焼防止の為
の圧縮比低減、点火時期の遅延等の理由により機関の燃
費悪化は避ける事ができないが、吸入吸気を絞って（密
度も変えて）機関の出力も制御する事に起因する吸気抵
抗損失を低減させる事ができれば、期間低負荷域におけ
る燃費が改善されるから、全体としては機関の燃費悪化
を食い止めるばかりでなく向上（改善）させる事が可能
である。

本発明は以上の様な目的を達成しようとしたもので、以
下図面に従って説明する。

第１図は本発明による過給機付内燃機関の一実施例を示
し、機関に過給を行う為に排気によって駆動される排気
ターボ過給機も備えている。

１１．はターピンホイール、１２はコンプレッサーホイ
ール、１３は過給圧が過大になる事を防止する排気バイ
パス弁、１４は機関減速時等の吸気通路２１の負圧が極
めて高いときに吸気を循環させる吸気循環弁である。

図において、吸入側過給吸気通路９から吸入された吸気
は排気ターボ過給機１０に到り、ここで加圧され、更に
吐出側過給吸気通路１６、吸気遮断弁１８（機関出力軸
の回転の１／２に減速して駆動されるロータリ弁を使用
した）を経て、その開口部１７から作動室４（ロータリ
ビストン１、ローターハウジング２、サイドハウジング
３により形成される空間）へ圧入される。

（この場合、吐出側過給吸気通路１６及びその開口部１
７、吸気遮断弁１８に形成された閉鎖部１９は図示の断
面よりも手前に形成されているので、二点鎖線で示して
ある。

吸気遮断弁１８は吸気行程の終期の近傍で吐出側過給吸
気通路１６を開き（吸気遮断弁１８に形成された閉鎖部
１９により開かれ）、圧縮行程の中途で吐出側過給吸気
通路１６を閉じる（閉鎖部１９により閉じられる）様に
構成されている。

即ち、吸気通路２１からは従来通り吸気を吸入し、吸気
通路２１の開口部２３がロータリピストン１の側面によ
り閉じられる時期の近傍から一定期間排気ターボ過給機
１０より圧送されてくる吸気を作動室４へ圧入して、過
給を行うのである。

これにより排気ターボ過給機１０の吐出流量（吸入側過
給吸気通路９を流れる吸気流量）は少なくて済むから、
タービンノズルの有効断面積を縮小して排気エネルギー
利用度を増し、機関の低速トルクを増大させる事ができ
る。

又、排気ターボ過給機１０の吐出流量が少なくて済むか
ら、これを小型・小重量化し、機関の応答性を向上させ
る事もできる。

排気ターボ過給機１０の吐出流量を制御する為に、吸入
側過給吸気通路９の所定位置に過給絞弁８を備えると共
に、これを気化器６の絞弁７と機械的に連動させる様に
してある。

本発明の特徴は、この様な過給機付内燃機関において、
低負荷域における吸気抵抗損失を低減させて燃費を向上
させ様としたところにある。

即ち、一般には機関の出力を制御する方法として機関に
吸入される吸気を絞る（密度を変える）手法が採用され
ているのであるが、この様な制御方法では機関は吸気行
程において吸気を膨張させる事に起因する負の仕事を強
いられる為、吸気抵抗損失が大となり、この対策として
吸気の絞りの度合を小さくする事によって吸気抵抗損失
を低減させ様としたものである。

第１図において、７は前述の如く吸気を絞って機関の出
力を制御する絞弁（通常は気化器６等に組込まれている
）を示し、他方吸気遮断弁１８は作動室４の吸気行程の
中途で閉じる様に構成されている。

即ち、吸気遮断弁１８は分岐部２４において吸気通路２
１から分岐してきた副吸気通路２５を図示の如く吸気行
程の中途で閉じる（吸気遮断弁１８に形成されたもう１
つの閉鎖部２０が副吸気通路２５を閉じる）様になって
いる。

この場合、吸気遮断弁１８は吸気通路２１の開口部２３
が（ロータリピストン１の側面によって）開かれるのと
同時に副吸気通路２５を開く（閉鎖部２０により副吸気
通路２５が開かれる）様にしても良いし、それより若干
早く開く様にしても良い。

副吸気通路２５は閉鎖弁２２をバイパスして作動室４へ
通ずる様になっており、その開口部２６については図示
の如く閉鎖弁２２と開口部２３との間の吸気通路２１の
所定位置へ開口させる他に、直接サイドハウジング３の
内壁に開口させる事も考えられるものである。

今、気化器６の絞弁７が十分に閉じた機関の低負荷域を
考えると、閉鎖弁２２は閉じて（全閉して）おり、吸気
通路２１の開口部２３が開かれ吸気行程が始まると副吸
気通路２５から作動室４へ吸気が吸入され、吸気行程の
中途で吸気遮断弁１８がこれを閉鎖して吸気の吸入が遮
断される（閉鎖弁２２は機関低負荷域には閉じているか
ら、開口部２３が開かれても閉鎖弁２２を経て吸気は吸
入されない）。

続いてロータリピストン１が更に回転して圧縮行程へと
移り、作動室４に閉じ込められた混合気が点火栓５によ
って点火され、燃焼する様になっている。

ここで吸気行程中の作動室４に注目し、その吸気行程に
おいて吸気遮断弁１８が副吸気通路２５を閉じた時点か
ら同作動室４の容積が最大となる時点までの機関は同作
動室４に吸気が吸入されないから（作動室内の吸気の膨
張はあるが）、この間に費やした負の仕事は同作動室４
の圧縮工程中に正の仕事として大部分戻ってくる為、殆
ど吸気抵抗損失とはならない。

然るに同作動室４の吸気行程において吸気遮断弁１８が
副吸気通路２５を閉じるまでの期間は、吸気が絞弁７に
より絞られながら吸入される為、吸気抵抗損失を免れる
事ができないが、前述の如く吸気行程の中途で吸気遮断
弁１８が副吸気通路２５を閉じるので、同一吸気重量を
吸入する場合には絞弁７による吸気の絞りの度合は小さ
くて良い。

即ち、本発明によれば吸気行程は事実上短期間となり（
中途で打切られる）、絞弁による吸気の絞りの度合は小
さいから、吸気抵抗損失は極めて少ない。

第２図（ロ）に本発明による過給機付内燃機関のＰ‐Ｖ
線図（圧力―容積線図）を示すが、第２図（イ）の従来
のものに比較して吸気抵抗損失が大幅に低減している事
が理解されよう。

（いずれも機関低負荷域）におけるＰ‐Ｖ線図も表わし
ており、Ｐｏ点は大気圧、Ｖｃ点は吸気遮断弁が副吸気
通路を閉じる時点を示す） 従って、機関低負荷域（閉鎖弁２２が閉じている時）に
おいては燃費が大幅に改善されるから、全体としては過
給機付内燃機関にもかかわらず機関の燃費が向上する。

尚、分岐部２４は気化器６の直下に配置しても良いと共
に、副吸気通路２５も専用の気化器に接続させる様にし
ても良い。

次に、絞弁７も更に開いて機関の負荷を増してゆくと閉
鎖弁２２（例えば絞弁７と機械的に連動させてある）が
開き始め、吸気行程の全域にわたって吸気の吸入が行な
われる様になる（この時には絞弁、７は十分に開いてい
るから、吸気抵抗損失は少ない）。

即ち従来通りとなる。

本発明においては、閉鎖弁２２が閉じている（全閉して
いる）時には吸気遮断弁１８の閉鎖後（副吸気通路２５
を閉鎖した後）は作動室４に吸気が吸入されない様にす
る事が必要であるから、この間過給絞弁８は全閉させて
おき、排気ターボ過給機１０から吸気を作動室４へ吐出
させない様にしてやる（同時に、過給絞弁８と機械的に
連動する吐出側過給吸気通路１６に設置された副過給絞
弁１５も全閉させておく）。

即ち、気化器の絞弁７が所定開度まで開き、閉鎖弁２２
が開き始めると過給絞弁８（副過給絞弁１５も）は開き
始め、排気ターボ過給機１０による過給効果が得られる
体勢になる様になっているのである。

本発明によれば吐出側過給気通路１６を開閉する吸気遮
断弁１８によって副吸気通路２５をも開閉させる様にし
ているので、構造が簡単であり、まとまりが良い特徴が
ある。

閉鎖弁２２を２段式気化器の２次側絞弁で代用した実施
例を第３図に示す。

即ち、第３図において吸気通路２１は２次側絞弁２８へ
接続し、副吸気通路２５は１次側絞弁２７へ接続してお
り、２次側絞弁２８は機関の低負荷域では吸気通路２１
を閉鎖していると共に、副吸気通路２５は２次側絞弁２
８（即ち閉鎖弁）をバイパスして機関の作動室へ通ずる
様になっているのである。

１８は吸気遮断弁、１０は排気ターボ過給機である。

第４図は本発明を過給機付往復ピストン式内燃機関に適
用したものである。

即ち、吸気遮断弁１８（図では機関出力軸の回転の１／
４も減速して駆動されるロータリ弁を使用している）は
吐出側過給吸気通路１６を吸気行程の終期の近傍で開き
（吸気遮断弁１８に形成された閉鎖部１９により開かれ
）、圧縮行程の中途で閉じる（閉鎖部１９により吐出側
過給吸気通路１６が閉じられ）様になっている。

従って、過給吸気弁３５は吸気行程の初期の近傍で開き
始め、圧縮行程の中途で閉じる（もちろん、過給吸気弁
３５は吸気弁３３が閉じてからも所定期間開かせておく
事が必要となるが）様になっているにもかかわらず、排
気ターボ過給機（図示せず）からの加圧された吸気は吸
気行程の終期の近傍から圧縮行程の中途にかけて作動室
３２（シリンダーヘッド２９、ピストン３０、シリンダ
ー３１により形成される空間）に圧入される事になる。

かくして吸気弁３３から（即ち吸気通路２１から）は従
来通り吸気を吸入すると共に、吸気弁３３が閉じた後に
も一定期間排気ターボ過給機から圧送されてくる吸気を
作動室３２に圧入して、過給を行うのである。

（過給吸気弁３５、吐出側過給吸気通路１６、閉鎖部１
９は図示の断面より手前にある為、二点鎖線で示してあ
る） ここで期間の吸気抵抗損失を低減させる為、前述と同様
に閉鎖弁２２（低負荷域では全開している）をバイパス
して作動室３２へ通ずる副吸気通路２５を吸気遮断弁１
８により（吸気遮断弁１８に形成されたもう１つの閉鎖
部２０により）吸気行程の中途で（例えばピストン３０
の上死点位置よりクランク角度で８０°の時点で）閉じ
る様にしている。

従って前述の理由により、機関の低負荷域（閉鎖弁２２
が閉じている時）においては燃費は大幅に改善されるか
ら、過給気付内燃機関にもかかわらず全体としては燃費
が向上する。

この場合、閉鎖弁２２が閉じている（全閉している）時
には排気ターボ過給機からの吸気が作動室３２へ吸入さ
れない様に、過給絞弁・副過給絞弁（図示せず）を全閉
しておく等の必要がある事は言うまでもない。

本発明は以上の如く構成されているので、吸気抵抗損失
が大幅に低減され、機関の燃費を向上させる事ができる
。

【図面の簡単な説明】

第１・４図は本発明による過給気付内燃機関の断面図、
第３図は本発明による過給機付内燃機関の図（略図的に
示してある）、第２図はＰ‐Ｖ線図である。 １はロータリピストン、２はローターハウジング、３は
サイドハウジング、４は作動室、５は点火栓、６は気化
器、７は絞弁、８は過給絞弁、９は吸入側過給吸気通路
、１０は排気ターボ過給機、１１はタービンホイール、
１２はコンプレッサーホイール、１３は排気バイパス弁
、１４は吸気循環弁、１５は副過給絞弁、１６は吐出側
過給吸気通路、１７は又２３は又２６は開口部、１８は
吸気遮断弁、１９・２０は閉鎖部、２１は吸気通路、２
２は閉鎖弁、２４は分岐部、２５は副吸気通路、２７は
１次側絞弁、２８は２次側絞弁、２９はシリンダーヘッ
ド、３０はピストン、３１はシリンダー、３２は作動室
、３３は吸気弁、３４は排気弁、３５は過給吸気弁であ
る。 特許出願人　北村修■

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）機関に吸入される吸気を絞って出力も制御する内
   燃機関の排気によって駆動される排気ターボ過給機を備
   え、機関の作動室へ通ずる吸気通路から作動室へ吸入さ
   れた吸気に追加する如く吸気行程の終期の近傍から圧縮
   行程の中途にかけて前記排気ターボ過給気によって圧送
   されてくる吸気を吸気遮断弁を介して機関の作動室へ圧
   入して過給を行う内燃機関において、前記吸気通路の所
   定位置に閉鎖弁を備え、機関の低負荷域にはこの閉鎖弁
   によって吸気通路を閉鎖しておき、更に前記閉鎖弁をバ
   イパスして機関の作動室へ通ずる副吸気通路を形成して
   、この副吸気通路を前記吸気遮断弁によって吸気行程の
   中途で閉鎖する様にし、かつ前記閉鎖弁が閉鎖している
   時には排気ターボ過給機からの吸気を機関の作動室へ吸
   入させない様にした事を特徴とする過給機付内燃機関。