JPS58157998A - 電解研磨除染方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 この発明は、原子力発電所における使用中機器類および
金属廃棄物、あるいは廃炉時の金属廃棄物などの放射性
物質により汚染した金属物の除染に用いる電解研磨除染
方法に関する。

〔発明の技術的背景とその問題点〕

原子力発電所において、原子炉建屋内の空間線量率を下
げるために使用される機器の放射性物質による表面汚染
を除去する必要がある。

特に、保安点検時には作業員が原子炉建屋に設置された
各種原子炉機器に近づいて作業することが多く、予め原
子炉機器の表面汚染を除去しておくことが重要である。

一方、放射性物質によって表面汚染を受けた金属廃棄物
などについても放射性物質による表面汚染を除去して放
射能レベルを下げることは、その後の取扱い、処理作業
を行なう上でも重要である。

現在、放射性物質によって表面汚染を受けた放射性金属
廃棄物は保管量が次第に増加している。

しかし、表面汚染物を完全に除去する、ことにより一般
の金属廃棄物と同様の処理が許可され、可能になった場
合には、表面汚染除去技術は、放射性廃棄物を減量−さ
、せる上で非常、に有効である。

電解研磨法は、金属結晶組織の内部に入り込んだ放射性
物質の除去が可能で、かつ微量な研磨量の制御が容易な
ことから、表面汚染除去に使われ始めている。

この技術は将来原子炉の廃炉すなわちデコミッＶ嘗ニン
グを行なう際には、放射性金属廃棄物の低減に貢献する
ものと期待されている。

ところで、放射性物質により汚染された原子炉配管や各
種原子炉機器や工具等を電解研磨する際、両電極より発
生するガスにより、電解液のミストが発生する。

発生するガスは酸素、水素が主であり、従って爆発の危
険を避けるため換気する必要がある。

この際、放射性物質を含む電解液のミストがガスに随伴
されて運ばれ周囲に飛散するという問題があった。

電解研磨除染で発生するミストは、腐食性であるという
ばかりでなく、放射性を帯びているためその発生を抑止
することが重要である。

〔発明の目的〕

本発明は以上の事情にもとづいてなされたもので、放射
性物質により汚染した金属物を電解研磨除染する際Ｃ：
、電解液ミストの発生を抑止した電解研磨除染方法を提
供することを目的とする。

〔発明の概要〕

本発明による電解研磨除染方法は、電解液を貯溜した電
解槽と、電解液に浸漬された被電解物および電極と、被
電解物と電極との間に電圧を印加する電源とを具備した
電解研磨除染装置を使用して、電解液に消泡剤を添加し
たもので、この消泡剤はエマルジ璽ン型シリコーンオイ
ル消泡剤であり、またその濃度は重量基準で１％以下で
あることを特徴とするものである。

〔発明の実施例〕

以下図面を参照して本発明の一実施例について説明する
。

第１図は本発明方法において使用する電解研磨除染装置
の断面図である。

第１図において、１は電解槽であり、この電解槽１内に
電解液２を貯溜している。

被電解物６は、電解液２内に浸漬されており、導線４を
介して電源５に接続されている。

電源５には、電極６が接続され、この電極６の他端は前
記電解液２の中に浸漬され、前記電源５からの電圧が被
電解物６と電極６との間に印加されるようになっている
。

かかる電解研磨除染装置において、前記電解液２には消
泡剤が添加されている。

消泡剤の成分としては、エマルジ、ン型シリコーンオイ
ル消泡刻を用いる。

またその濃度は重量基準で１％以下となる。

なお、このエマルジッン型ｖ９コーンオイル消泡剤は、
エマルジョン化されているので、通常のＶリコーンオイ
ルのように電解液表面に分離して浮くのではなく、電解
液全体に分散した状態となる。

かかる電解研磨除染装置を使用して、被電解物３として
ステンレス鋼配管を用いて電解研磨除染を行った。

電解研磨時間の経過とともに被電解物の表面汚染量が小
さくなる様子を第２図に示す。

第２図中たて軸は被電解物の表面汚染量を、よこ軸は電
解研磨時間を示している。

消泡剤を添加した場合も添加しない場合も電解研磨時間
と表面汚染量の関係は、第２図中線以上を実験誤差の範
囲でばらついた。

これは、消泡剤を添加しても、重量基準濃度１％以下の
低濃度ならば、除染効果に影響を与えないことを示す。

なお、線すはバックグラウトレベルを示している。

このときのミスト発生総量は第６図のようになり、消泡
剤を添加した場合（線ｄで示す）は消泡剤を添加しない
場合（線Ｃで示す）に比較して大幅（１／１ｏ以下）に
減少することが認められた。

このようなミスト発生総量の減少効果は、重量基準濃度
０．０１％（１００ｐｐｍ　）でも表われた。

〔発明の効果〕

以上述べたように、本発明では電解液に消泡剤を重量基
準濃度１％以下になるよう添加することによって、除染
効果は添加しない場合と同程度で。

ミスト発生量を大巾に減少できる。

これにより、従来よりもいっそう小型のミストセパレー
タで充分ミストの除去を行うことができる。

また、電解研磨除染で用いられる電解液は放射性物質を
含んでいるため、そのミスト発生を抑制し放射性物質飛
散の可能性を低減することは極めて重要である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明において使用する装置の１例を一部ブロ
ックで示す断面図、第２図は第１図における電解研磨時
間と表面汚染量の関係を示す線図、第６図は第１図にお
ける電解研磨時間とミスト発生総量の関係を示す線図で
ある。 １　・・・・・・電解槽 ２　・・・・・・電解液 ３　・・・・・・被電解物 ４　・・・・・・導線 ５　・・・・・・電源 ６　・・・・・・電極 第１図 第２図 電ＮＮａ吟聞

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、電解槽内に収容された電解液に被電解物および電極
   を浸漬し、この被電解物と電極との間に電圧を印加する
   とともに前記電解液に消泡剤を添加することを特徴とす
   る電解研磨除染方法。 ２、消泡剤は、エマルジ冒ン型シリコーンオイル消泡剤
   であることを特徴とする特許請求の範囲第１項記戦の電
   解研磨除染方法。 ３、エマルシロン型シリコーンオイル消泡剤ノ濃度は、
   重量基準で１％以下であることを特徴とする特許請求の
   範囲第２項記載の電解研磨除染方法。