JPS5815663Y2 - 機関点火時期制御装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は内燃機関の吸気負圧に応じて点火時期を制御
する機関点火時期制御装置に関する。

一般に、機関が重負荷から軽負荷に移行する時、それに
追従して点火時期を進ませることは機関出力の点から望
ましいが、上記重負荷から軽負荷に移行する過程に於て
は機関出力は要求されず、むしろ、排気ガス中のＮＯＸ
を減少させるために点火時期をしばらくの間遅らせる方
が望１しく、機関が軽負荷に移行してしまった後で、最
高出力での軽負荷運転を維持するために点火時期を進ん
だ位置に戻すことが要求される。

この要求を満すため、従来の真空式点火時期制御装置の
負圧室と機関の吸気経路とを結ぶゴム管の途中に、一方
向にのみ流通抵抗を示す部材をつなぐことが試みられて
いるが、この方式は上記部材をどこかに取付けるための
取付具とスペースを要し、上記部材自身も高価である欠
点を有している。

この考案は斯る欠点を解消する機関点火時期制御装置を
提供するものである。

以下、図に示す実施例について説明する。

即ち、第１図に於て１は図示しない機関により駆動され
る回転軸、２はこの回転軸を支承した配電器の・・ウジ
ング、３はこの・・ウジングに回動可能に設けられた合
板、４は上記回転軸１に取付けられたカム、５はこのカ
ムにより開閉されて点火信号を発生する断続器で上記台
板３に装着されている。

６は上記台板３に一端が連結したロッド、７はこのロッ
ドの他端に連結したダイヤフラム、８はこのダイヤフラ
ムと協働して負圧室９を形成する略椀伏のケースであり
、その底部には負圧室９の内方に突出した筒部８ａと、
その先端に折曲部８ｂが絞り加工により一体形成されて
いる。

１０は上記ダイヤフラム７とケース８の各外周縁を密着
して上記ハウジング２に支持させた支持部、１１は上記
ダイヤフラム７とケース８の底部間を押圧するスプリン
グ、１２は上記ケース８の筒部８ａに嵌入された合成樹
脂製のサポートであり、第２図に示すように負圧室９の
内外部に連通ずる互いに並列な一対の連通路１２ａ、１
２ｂを有する。

１３ばこの連通路１２ａにゴムブツシュ１４を介して気
密圧入された空気抵抗素子であり、管の一部を凹ませた
ものからなり、装着後において上記ケース８の椀状部の
中心より上方に位置するように設けられている。

１５は上記連通路１２ｂに設けられ、第３図に示す舌片
１５ａにより連通路１２ｂを開閉する一方向弁であり、
上記負圧室９の内部から外部方西の流通番阻止する。

１６は上記舌片１５ａの移動量を制限する弁ストッパ゛
であり、連通孔１６ａを有する。

１２ｃは上記サポート１２に一体形成され上記各連通路
１２ａ、１２ｂに連′通した二゛ツプル、１７は上記ケ
ース８の外周に支持され上記サポート１２を上記筒部８
ａ内に押圧保持す゛る第４図に示す形状の抱合、１８は
ニップル１２ｃを機関の吸気経路に設けられた気化器１
９に連通させる導管、２０は気密保持用のリングシール
である。

２１は上記ケース８の下方部に固着されたニップルであ
り、通常はゴムキャップ２２により閉塞されている。

２３は上記サポート１２内に圧入された抜止め用平ばね
である。

次に上記実施例の動作を説明する。

機関が始動し回転軸１、カム４が矢印方向に回転すると
断続器５が開閉し点火信号が発生する。

機関が重負荷状態にあり吸気負圧が低い場合には、負圧
室９の負圧も低くダイヤフラム７は図示状態にある。

この状態から機関が軽負荷に移行すると負圧室９内の空
気は空気抵抗素子１３、連通路１２ａ１ニツプル１２
ｅ’、導管１８を通って気化器１９に流入し、空気抵抗
素子１３□あ空気抵抗により決まる速度で負圧室９内の
負圧は上昇していく。

従って、スプリング１１の付勢力に抗してダイヤフラム
７が徐々に右側に撓み、ロッド６を介して台板３が矢印
方向に回動し、断続器５の開閉時期、即ち点火時期が時
間的遅れをもって様々に進角する。

従って、機関が重負荷から軽負荷に移行する過程に於て
排気ガス中のＮＯＸを減少させることができる。

機関が軽負荷から重負荷に移行し吸気負圧が急に低下す
ると弁１５が開口し、気化器１９から導管１８、ニップ
ル１２ｃ１連通路１２ｂ１連通孔１６ａを通って負圧室
９内に速かに空気が流入し、負圧室９内の負圧は速かに
低下し、スプリング１１の付勢力によりダイヤフラム７
、ロッド６、台板３は殆んど時間遅れなしに元の位置に
復帰する。

従って、機関の急加速に際して高出力を発生させること
ができる。

上記の動作中、気化器１９から導管１８を通ってガソリ
ンを含有した空気が負圧室９内に流入し、液状のガソリ
ンが負圧室９の下方にた筐ることかあるが、空気抵抗素
子１３はガソリンに浸されないような位置に設けられて
いるので、ガソリンにより目詰まりすることは防止され
る。

上記ガソリンがたまつ九場合、ゴムキャップ２２を取外
すことによりガソリンを流出させることができる。

ところで、装置の組立後、負圧対進角特性を試験する場
合には、ニップル１２ｃを閉塞し、ゴムキャップ２１−
取外してニップル２１を負圧源に接続することにより、
速かに時間遅れのない負圧進角特性を測定することがで
きる。

尚、回転軸１は横形、竪形を問わず同等の効果を奏し得
る。

以上のように、この考案は空気抵抗素子と一方向弁とを
、負圧室を形成するケースに取付けるようにしたので、
機関や車体等に取付ける取付具とスペースは不用であり
、全体として小形、安価に装置を構成し得るものである
。

また、上記ケース自体に筒部を形成し、サポートにより
一対の連通路とニップルを形成したので、部品数が少な
く装置を簡略化し得、さらに抱合によりサポートを保持
するようにしたので、抱合を外すことにより、サポート
等の募解、交換ができる利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を一部断面して示す平面図
、第２図は第１図の■−■線による拡大断面図、第３図
は第２画の一方向弁を示す平面図、第４図は第１図の抱
合を示す斜視図である。 図中、３は合板、４はカム、５は断続器、′６はロッド
、７はダイヤフラム、８″はケース、８ａは孔、筒部、
８ｂは折曲部、９は負圧室、１１はスプリング、１２は
サポート、１２ａ、１２ｂは連通路、１３は空気抵抗素
子、１４はゴムブツシュ、１５は一方向弁、１６は弁ス
トッパ、１２ｃ、２１はニップル、１７は抱合、１８は
導管、１９は気化器、 ２２はゴムキャップである。 尚、各図中間 一符号は同一部分を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 撓み量に応じて機関の点、火時期を制御するダイヤフラ
   ム、このダイヤフラムと１協働して負圧室を形成し筒部
   を有するケース、上記ダイヤフラムの撓みに対抗するス
   、プリング、上糾機関の吸気負圧を導入するニップ亡ト
   １．このニップルを上記負圧室に、連通させる一対の連
   通路とを有し上記筒部に嵌入されたサポート、上記連通
   路の一方に流通抵抗を与えるように設けら訃た空気抵尊
   素子、上記連通路の他方に取、付けられ上記負圧室の内
   部から外部方向への空気９流通を阻止する一方向弁、上
   記ケーるの外周に支持され上記サポートを上記筒部内に
   保持する指金な備えた機関点火時期制御装置。