JPS58156530A - 地熱水、かん水からのリチウム回収法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、不溶性リン酸塩化合物を用いる、地熱水ある
いはかん水中のリチウムの分離法に関するものである。

これまで、地熱水あるいはかん水中からリチウムを回収
する方法としては、水酸化アルミニウムを用いる方法が
知られているが、シリカの妨害によりリチウムを充分効
率的に回収できない。

本発明者らは、リチウム含量の低い溶液、たとえば地下
かん水や地熱水からのリチウムの吸着回収方法について
、鋭意研究した結果、四価の金属イオンとリン酸から得
られた四価金属リン酸塩が、その目的に適合することを
見出し、その知見に基づいて本発明をなすに至った。す
なわち、本発明はリチウム含有液を無定形あるいは結晶
性リン酸塩と接触させた後、リチウムを酸性溶液で溶離
することを特徴とするリチウムの回収方法に関する。

本発明において、リチウムに対する吸着剤として用いら
れる不溶性リン酸塩は、塩化スズ（Ｗ）、塩化チタン（
Ｗ）、オキシ塩化ジルコニウム（Ｗ）などの四価金属の
塩溶液にリン酸を添加して、沈澱を生成せしめた後、水
で洗浄することによって得られる。さらに沈澱を加熱沸
騰することにより、′結晶性のリン酸塩が得られる。無
定形リン酸塩及び結晶性リン酸塩は、いずれも水溶液中
のリチウムをよく吸着する。

本発明に従ってリチウムを回収するには、リチウムを含
有する水溶液をあらかじめｐＨ７以上に調整し、無定形
リン酸塩または結晶性リン酸塩からなる吸着剤を加えて
充分接触させることによって吸着せしめる。吸着剤の添
加量は溶液中のリチウム濃度によって異なるが、溶液に
対して０．０１〜１重置％の範囲で選ばれる。溶液中の
リチウムを充分吸着せしめた後、吸着剤を溶液から分離
し、ｐＨ４以下の稀薄酸水溶液と接触させてリチウムを
溶離し回収する。

本発明の方法によれば、中性から弱アルカリ性を示す地
下かん水及び地熱熱水から、リチウムを分離回収するこ
とがきわめて容易となり、工業的にきわめて重要である
。

４、実施例 無定形リン酸チタン（Ｗ）、結晶性リン酸チタン（７７
）、無定形リン酸スズ（７７）及び無定形リン酸ジルコ
ニウム（７７）　５０　ｌｕｌ＋を５００１の大岳地熱
水（リチウム濃度５．３　ｐｐｍ％　ｐＨ８，３）に添
加し、２日間攪拌した。

比較として、市販のスルホン酸型樹脂、リン酸型樹脂、
カルボン酸型樹脂及びリターデーション樹脂のリチウム
吸Ｉ！量を同じ条件で測定した。その結果を表１に示す
。

表１　　吸着剤のリチウム吸着量 リチウム吸着量ＩＭＩＩＩ リン酸チタン（■）　（結晶性）　　　　０．３３８リ
ン酸チタン（Ｗ）　（無定形）　　　　０．３００リン
酸スズ（Ｗ）（無定形）　　　　　０．１５０リン酸ジ
ルコニウム（７Ｖ） （無定形）　　　　　０．０９０ スルホン酸型樹脂　　　　　　　　　０．０５０リン酸
型樹脂　　　　　　　　　　　０．０６７カルボン酸型
樹脂　　　　　　　　　０．０７４リターデーシヨン樹
脂　　　　　　　０．０１５表に示したように四価金属
リン酸塩のリチウム吸着量は、イオン交換樹脂などに較
べて大きい。

リン酸塩系吸着剤に吸着したリチウムは、ｐＨ４以下の
塩酸溶液中で１００％脱着した。

特許出願人　　　工業技術院長　　石板誠−指定代理人 ２

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）リチウムを含む水溶液を、不溶性リン酸塩化合物
   と接触せしめ、リチウムを吸着させた後、ＤＨ４以下の
   弱酸あるいは弱酸水溶液を用いて溶離することを特徴と
   するリチウムの回収法（２）リチウムを含む水溶液と接
   触させる不溶性リン酸塩化合物が、結晶性または無定形
   の、リン酸と四価金属との化合物であることを特徴とす
   る特許請求範囲第１項記載のリチウム回収方法（３）リ
   チウムを含む水溶液が、通常温度の地下水から、たとえ
   ば地熱熱水であるような１００’Ｃ程度の高温水溶液で
   あることを特徴とする特許請求範囲第１項及び第２項記
   載のリチウム回収法。