JPS5815569A - 鉄表面の防錆方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、カチオン性エチレン−酢駿ビニル系共重合
体エマルジョン配合物を用いたセメント系モルタルによ
る鉄表面の防錆方法に関する。

一般に合成樹脂エマルジョンは、セメントなどの無機物
と配合して各種材料の被覆保護の用途に供されているが
従来ではアニオン性合成樹脂エマルジョンが大半を占め
ているが接着性が不良で金属ことに鉄板などの表面被覆
として確実な効果を期待できない不都合があった。

最近に至りカチオン性の合成樹脂エマルジョンの出現を
見たが、　ＳＢＲまたはアクリル系のカチオン性エマル
ジョンを使用したセメント系モルタルは一応の効果は奏
し得られても苛酷な条件下、たとえば船舶のデツキなど
の鉄表面の完全な保護防錆効果に未だ十分な効果を期待
できない問題点があった。

この発明は、紙上の点に着目して成されたもので、取扱
いが簡単で汎用性の優れたエチレン−酢酸ビニル系共重
合体のカチオン性エマルジョンに必要な添加剤を配合し
て得られるカチオン性エチレン−酢酸ビニル系共重合体
エマルジョン配合物（以下、配合物という。）をセメン
トに混入してセメント系モルタルを生成しこのセメント
系モルタルを用いて鉄表面を所望の厚さで被覆塗布する
ことにより接着性の高いしかも防錆効果の優れた鉄表面
の防錆方法を提供することを目的とする。

ここでセメント系モルタルとはセメントに対し骨材なＯ
から５倍量添加したものを意味する。同セメントとは、
ポルトランドセメントに代表される水硬性セメントと石
膏、石灰などの気硬性セメントを云う。

水硬性セメントとしてはポルトランド系、混合セメント
系特殊セメント深が含まれる。ポルトランド系は背進ポ
ルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早
強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント
、白色ポルトランドセメント、油井セメント、耐硫酸塩
セメントなどである。又混合セメント系は高炉セメント
、シリカセメント、フライアツシエセメントなど、特殊
セメント系はアルミナセメント、膨張セメント、カラー
セメント、ジェットセメントなどである。

更に気硬性セメントとしては石灰、ドロマイトプラスタ
ー、石膏、キーンスセメント、マグネシアセメントなど
である。

すなわち、この発明は 一般式 （但し、式中Ｒ１はアルキレン又はヒドロキシアルキレ
ンｒ　Ｒ２とＲ５は水素又はアルキル、Ｒ３とＲ４はア
ルキル、Ｘは無機又は有機アニオン、Ａはアミド窒素又
は酸素を表わす。） で表わされるカチオン基の群（ａｌ、　（ｂｌ、　ｉｃ
ｌから選ばれた１種又は２種以上のカチオン基を含むカ
チオン化樹脂を有するカチオン性エチレン−酢酸ビニル
系共重合体エマルジョン（以下、カチオン性ＥＶＡエマ
ルジョンという９）を基剤とすると共にこの基剤に分散
剤、凍結融解安定剤、消泡剤、防腐剤、増粘剤、乳化剤
などを、水と共に１種又は２挿具上記合して得られるカ
チオン性エチレン−酢酸ビニル系共重合体エマルジョン
配合物をセメント系モルタルに加えて鉄表面に塗布する
防錆方法に係る。

また、この発明は、鋼板などの各種金属との接着性に優
れ、しかもエチレン−酢酸ムル系共重合体のもつ特性に
より適度の弾性と緩衝性を具有し、振動、衝撃に耐える
と共に耐薬品性、耐摩耗性、防水性が改善され、しかも
乾燥収縮性が小さくひび割れを生じにくく又、施工性が
優れている。

つぎに、この発明の基材として用いられるカチオン性Ｆ
ＩＶＡエマルジョンについて説明する。

まず、一般式 で表わされるカチオン基を含む水溶性のビニルエステル
系樹脂において式中Ｒ□はアルキレン又はヒドロキシア
ルキレンａ　Ｒ２＃　Ｒ３＊　Ｒ４はアルキル、又は無
機又は有機アニオンであって、該樹脂は上記カチオン基
を有する化合物とビニルエステル系樹脂の一つであるポ
リビニルアルコール（ＰＶＡ）との反応によって得られ
る。

このカチオン基含有化合物を例示すると３−クロロ−２
−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライ
ド、３−クロロエチルトリメチルアンモニウムクロライ
ド、３−クロロプロピルトリメチルアンモニウムクロラ
イド、３−クロロ−２−ヒドロキシエチルトリメチルア
ンモニウムクロライドなど また、他の一般式 で表わされるカチオン基を有するカチオン化樹脂におい
て、式中、Ｒ２とＲ５は水素又はアルキルＲ３とＲ４は
アルキル、又は無機又は有機アニオン、ｎ−１〜１０で
あって、該カチオン基を有する化合物とビニルエステル
特に酢酸ビニルとの共重合体及び該共重合体のケン化物
である。

該カチオン基を有する化合物としてはアリルトリメチル
アンモニウムクロライド、メタアリルトリメチルアンモ
ニウムクロライド、３−ブテントリメチルアンモニウム
クロライド、ジメチルアリルアミン、ジメチルメタアク
リルアミンなどかあげられる。

さらになお、一般式 で表わされるカチオン基を有するカチオン化樹脂におい
て、式中Ｒ２とＲ５は水素又はアルキル。

Ｒ３はアルキル、又は無機ｍアニオンであ、って、該カ
チオン基を有する化合物とビニルエステル特に酢酸ビニ
ルとを共重合した共重合体及び該共重合体のケン化物で
ある。

該カチオン基を有する化合物としては、ジメチルジアリ
ルアンモニウムクロライド、ジエチルジアリルアンモニ
ウムクロライド、エチルジアリルアミン、メチルジアリ
ルアミンなどがあげられる。

この発明において用いられるカチオン性ＥＶＡエマルジ
ョン基剤は、エチレン含量が１０〜３０重量％のものが
耐アルカリ性、耐久性、柔軟性、接着性に優れているの
で好ましい。

また、カチオン化樹脂を乳化剤として酢酸ビニル系共重
合体エマルジョンを得る場合は、通常の乳化重合方法に
従って行えば良く重合触媒としてはレドックス触媒があ
げられる。すなわち、酸化剤または開始剤としては、過
酸化水素、有機過酸化物（ベンゾイルパーオキサイド、
ラウロイルパーオキサイド、ｔ−ブチルハイドロパーオ
キサイドなど）、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム
。

還元剤または活性剤として重亜硫酸塩、硫酸第一鉄、ナ
トリウムホルムアルデヒド、亜鉛ホルムアルデヒドスル
フオキシレートなどが挙げられる。

さらに好ましい触媒としては２，２′−アゾビス−（２
−アミジノプロパン）塩酸塩などがあげられる。

以上述べたこの発明に係るカチオン性ＫＶＡエマルジョ
ン基剤に対して配合される増粘剤としてハホリビニルア
ルコール１部分ケン化ポリビニルアルコール、ウレタン
系樹脂、メチルセルロース。

ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルセルロース等が用いられ、凍
結融解安定剤としてはエチレングリコール、ヘキシレン
グリコール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコ
ールモノブチルエーテル、Ｚ、２．４−トリメチル−１
，３−ペンタンジオールモノイソブチレート等が、 防腐剤には、安息香酸、プロピオン酸、デヒドロ酢酸等
が・ 油泡剤にはシ゛リコンエマルジョン、脂肪酸エステル、
高級アルコール類、ノニオン系界面活性剤特殊配合物、
鉱物油配合品が用いられ、 乳化剤又は分散剤としては、ポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエ
ーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル
、オキシエチレンーオキシブロビレンブロソクコポリマ
ー、ポリオキシエテレンソルビタンモノラウレート、ポ
リオキシエチレントリベンジルフェノールエーテル、ソ
ルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エ
ステル、グリセリン脂肪酸エステル、ラウリルトリメｊ
／Ｌｚアン干ニウムクロライド、ステアリルトリメチル
アンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモ
ニウムクロライド、アルキルベンジルメチルアンモニウ
ムクロライド、ポリオキシエチレンドデシルモノメチル
アンモニウムクロライド。

ラウリルアミンアセテート、ステアリルアミンアセテー
ト、セチルアンモニウムブロマイド、セチルピリジウム
ブロマイド等が用いられる。

つぎに、この発明の詳細な説明に先立ち、三種類のカチ
オン性エチレン−酢酸ビニル系共重合体エマルジョン配
合物Ａ、Ｂ、Ｃの製法について述べる。

（配合物Ａ） ます、酢酸ビニルとジメチルジアリルアンモニウムクロ
ライドとを共重合して得られた共重合体をケン化してカ
チオン化度２．１モル％のカチオン化ポリビニルアルコ
ールを得た。なお、酢酸ビニル成分のケン化度は９８％
であった。

このカチオン化ポリビニルアルコール９部、炭酸ナトリ
ウム０．０９部、酒石酸０．３部を水１６５部と共にス
テンレススチール製のオートクレーブに仕込み攪拌条件
下で窒素及びエチレン置換を行った。

ついで、７５℃まで昇温し、過酸化水素０．１５部を添
加すると共に酢酸ビニル１１１部を３時間かけて連続的
に仕込んだ。その際エチレン圧を３０製に調節した。全
酢酸ビニルを添加後８５℃に昇温して１時間熟成した。

こ＼にカチオン性エチレン−酢酸ビニル共重合体（１２
／８８重量比）基剤（ａ）を得た。

つぎにこの基剤（ａｌ（二対して次表に示す配合割合の
下に所望の配合物Ａを得た。

カテオ図生ＥＶＡエマルジョン基剤　　　　　　　　　
１００　　部増粘剤　ヒドロキシメチルセルロース　　
　　　　　　　　２−８２部凍結融解安七剤　ヘキシレ
ングリコール　　　　　　　　２．３０部乳−’Ａ：、
　剤　　　ポリオキシエチレンノニルフェノールｎ−チ
ル　　　　　３．７４部水　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　７７．１７部（配合物Ｂ） 酢酸ビニル１２５部、水１５０部、酢酸ビニルとアリル
トリメチルアンモニウムクロライドとの共重合体ケン化
物であるカチオン化度１．１モル％のカチオン化樹脂（
ケン化度８７モル％）７．５部、第２リン酸ソーダ０．
９部をオートクレーブに仕込み、攪拌しながら温度７０
υに昇温し、５０部Ｍになるまでエチレンを圧入した。

エチレン圧を５０贅に保持しながら、過硫酸カリウムを
添加して重合を開始させた。残留モノマーが約０．５Ｘ
以下になるまで重合した後、冷却してエマルジョンを得
た。エチレン含有量は１７％、樹脂固形分は５５．１Ｘ
のカチオン性エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョ
ン基剤＋ｂ＋を得た。

この基剤（ｂｌをベースにしてつぎの配合割合の下に配
合物Ｂを得た。

カチオ’４ＥＶＡエマルジョンｅＪ　　　　　　　　　
　１００　　　ｉ増粘剤　ポリビニールアルコール　　
　　　　　　　　３．１１ｇ（（凍結融解安定剤　エチ
レングリコール　　　　　　　２．０４部防腐剤　安息
香酸　　　　　　　　　　　　　０８８７部水　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　７３４４部（配合
物Ｃ） 実施例２におけるカチオン化樹脂に代えて酢酸ビニルと
ジメチルジアリルアンモニウムクロライドとの共重合体
であるカチオン化度４モル％のカチオン化樹脂を用いた
ほかは同様にしてエチレン含有量１８％、樹脂固形分５
５・２％のカチオン性］１ｊＶＡエマルジョン基剤（ｃ
ｌを得た。

この基剤（ｃｌをベースにしてつぎの配合割合の下に配
合物Ｃを得た。

カテオソｇＥｖＡエマルジョン基剤　　　　　　　　　
１００　　部増粘剤　ポリビニールアルコール　　　　
　　　　　　ｚ、８９部水　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　５９．７２部（実施例）１，２，３，４
，５．６ 上記配合物Ａ、Ｂ、Ｃを、晋通ポルトランドセメン上１
００部ケイ砂８号２００部に対し夫々樹脂固形分換算で
１５部を用い、かつ適量の水をＪＩＳ　　Ｒ５２０１セ
メントの物理試験方法に記載しである練り混ぜ機で攪拌
したモルタルを鉄板（８８−４１）に塗布（塗付け）し
た。

成形体は成形後、温度２０±２υ、湿度８０％以上で４
８時間経過後ＪＩｓ　　ｚ２３．７１塩水噴霧試験方法
に準じて塩水濃度５％、ＰＨ６，９で５００時間テスト
した。サンプルの錆の発生状況と建研式接着試験機を用
いた接着試験を行った。

結果は表１に示す。なおモルタル塗布層の厚さを、各配
合物Ａ、Ｂ、Ｃについてそれぞれ二通りの条件を以って
実施した。その結果を表１に記した。

（比較例）１，２．３ アニオン性エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョン
、カチオン性ＳＢＲエマルジョン（比較例２）およびカ
チオン性アクリルエマルジョン（比較例３）について前
記実施例と全く同様の鉄板塗布とその錆発生テストを行
った。その結果も表１に記した。つぎに、より苛酷な条
件での防錆テストを行った。

（実施例）？、８．９ 実施例１，２．３と同様な方法で配合物Ａ＃ＢＩＣを背
進ポルトランドセメント１００部、ケイ砂８号２００部
に対し、夫々樹脂固形分換算で１５部を用い、かつ適量
の水をＪＩＳ　　Ｒ５２０１セメントの物理試験方法に
記載しである練り混ぜ機で攪拌したモルタルを鉄板（８
Ｂ−４１）に厚さ２ｍｍに塗布した。

この試験体を温度２０℃、湿度８０％以上で４８時間経
過後ＪＩＳ　　Ｚ２２４Ｂ金属材料曲げ試験方法の押曲
げ法に準じて、同一試験体をモルタル塗布側及び鉄板側
からそれぞれ１０°曲げた。この試験体をＪＩＳ　　Ｚ
２・３７１塩水噴霧試験方法に準じて塩水濃度５％ＰＨ
６，９で５００時間テストした。

試験体の錆の発生状況結果を表２に示す。

（比較例）４．５ カチオン性Ｂ　ＢＲエマルジョン、カチオン性アクリル
エマルジョンを実施例？、８．９とまったく同様な方法
で錆の発生テストを行った。その結果を表２に示す。

表　　　　１ この結果、表１によれば実施例および比較例２゜３では
すべて錆の発生が見られなかったけれど、比較例１では
試験面に錆の発生を認めた。

しかし、接着強度において、比較例では実施例に劣る。

また、表２によれば、より苛酷な条件での実施例？、８
．９では、カチオン性エチレン−酢酸ビニル共重合体エ
マルジョン配合物によるモルタルの防錆性の優位性が証
明された。

１８− 手続補正書 昭和５７年１０　Ｊｉ　１８日 特許庁長官　若　杉　和　夫　殿 夕２ １事件の表示　昭和−年　特許　願第１１３０００Ｊｉ
３２発明の名称　鉄表面の防錆方法 ３、補正をする者 事件との関係　　出願人 宅≠←≠咎畔に）− 氏名（名称）　　（４１０）日本合成化学工業株式会社
甲丼癩＃者 ６　補正により増加する発明の数 ７、補正の対象　明細書、芽葺１１ （発明の詳細な説明の襲特許請求の範囲の欄）８、補正
の内容　別紙のとおり ８、　　？：ｎ屯の内容 （１）％許請求の範囲を別紙のように補正する。

（２）明細書第５頁下から第１０行目に［Ａはアミド窒
素又は酸素］とあるのを削除する。

（３）同・！１１６頁第１２行目乃至第１３行目の一般
式（ａ＞中の 「（・Ｃｆ（ｔ　　　Ｃ（（） ｒ　（−ＣＨ２−ＣＦ（→− と補正する。

（４）同第６頁下から第４行目に「Ｒ７」とあるのヲ、
　　ｒＲ２！ｆ水素又はアルキル］と補正する。

（５）　　同第８頁第２行目に「３−ブテン」とあるの
を、［３−ブテン１と補正する。

（１）特許請求の範囲 一般式 （但し式中Ｒ８けアルキレン又はヒドロキシルアルキレ
ン、’ＬとＲ５は本堂又はアルキル、Ｒ３とＲ４はアル
キル、Ｘは無機又は有機アニオンを表わすり）で表わさ
れるカチオン基の群（ａ）、（ｂ）、（Ｃ）％から選ば
れた１種又は２種以上のカチオン基を含むカチオン化樹
脂を有するカチオン性エチレン−酢噂ビニル糸井重合体
エマルジョンを基剤とし該基剤に増粘剤、凍結融解安定
剤、防腐剤、消泡剤、乳化剤または分散剤の１種または
２　ｍ　ＩＣＩ上を水と共に配合して得らイ１．るカチ
オン性エチレン−酢酸ビニル系共重合体エマルジョン配
合物をセメントに配合して得られるセメント系モルタル
を鉄表面に所望の匣さで塗布することを特許とする鉄表
面の防錆方法。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 一般式 （但し式中Ｒ０はアルキレン又はヒドロキシルアルキレ
   ン、Ｒ２とＲ５は水素又はアルキル、Ｒ３とＲ４はアル
   キル、Ｘは無機又は有機アニオン。 Ａはアミド窒素又は酸素を表わす。）で表わされるカチ
   オン基の群、　ｉａ＋　、　＋ｂ＋　、　（ｃｌから選
   ばれた１種剤とし該基剤に増粘剤、凍結融解安定剤、防
   腐剤、消泡剤、乳化剤または分散剤の１種または２種以
   上を水と共に配合して得られるカチオン性エチレン−酢
   酸ビニル系共重合体エマルジョン配合物をセメントに配
   合して得られるセメント系モルタルを鉄表面に所望の厚
   さで塗布することを特徴とする鉄表面の防錆方法。