JPS5814831Y2 - 苗受板 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は５、予備苗台を有する田植機、特に植付部の苗
のせ台と条合せができる予備苗台な有する田植機におい
て、この予備苗台に取外し自在に配設され、かつその上
に予備苗を載置し得る苗受板に関する。

従来の予備苗台の苗受板は、単に予備苗を載置している
だけであったから、傾斜状に設置された植付部の苗のせ
台に苗を供給するとき、予備苗が高い位置で苗受板より
ずれ落ち、苗のせ台の傾斜面に沿って落下し、その継目
部分に苗くずれ及びせり上りを生じた。

これにより、植付杆への苗株送りに支障が生じ、植付作
業に困難をきたすことがあった。

そこで、本考案は、苗受板に、その握り部分で操作し得
るシャッターを設け、残苗に接近した適当な位置まで苗
受板に予備苗をのせたままで苗のせ台に沿って案内し、
適当位置でシャッターを開いて苗を供給することにより
、苗くずれ及びせり上りを防止した苗受板を提供するこ
とを目的とするものである。

以下、図面に沿って本考案の実施例を説明する。

乗用田植機１は、第１図及び第２図に示すように、前輪
２及び後輪３により支持されている機体５の前部にエン
ジン６が塔載されており１、またその中程にハンドル７
及び座席８よりなる運転席１０が配設されている。

更に、運転席１０の後方の機体５には左右２個の支軸１
１．１２が固定されており、支軸１１．１２にはリンク
１６．１７な介して左右に分割し得る予備苗台１３が支
持されている。

予備苗台１３はリンク１６．１７と共に平行リンク機構
１５を構威し、自由に移動し得、またロックレバ−１８
，１９により機体５に対し固定することもできる。

予備苗台１３には６列に、かつ上下２段に苗受板２１が
枠２０により配置されており、それぞれの苗受板２１は
予備苗２２を載置し得る。

機体５の後方にはリンク装置２３及び油圧装置により昇
降自在に植付部２５が支持されており、植付部２５は６
列の植付杆２６及び苗のせ台２７並びに４列のフロート
２８を有している。

苗のせ台２７は植付杆２６に向かって落ち込むように傾
斜しており、また植付杆２６の作動にともない左右に間
歇的に送られる。

苗受板２１は、第３図ないし第５図に示すように、両側
壁３０及び前壁３１を有してｋす、更に後端部には底面
３２に回動自在に支持されているシャッター３３を有し
ている。

また、苗受板２１の前端部は握り部３５となっており、
握り部３５とシャッター３３の間には丸棒よりなる弾性
体３６が縮設されている。

弾性体３６は握り部３５ではＵ字形に形成されて、レバ
一部３７を構成しており、更にレバ一部３７よりシャッ
ター３３のアーム３８まで延びて、連結ロッド部４０を
構成している。

なお、４１は分割し得る予備苗台１３を一体に結合する
ための結合レバーである。

本実施例は以上のような構成を有するので、予備苗台１
３より予備苗２２を植付部２５の苗のせ台２７に供給す
る場合は、第１図及び第２図に示すように、平行リンク
機構１５により予備苗台１３を苗のせ台２７に平行に調
整し、予備苗台１３を苗のせ台２７に整列させる。

この状態より第６図に示すように作業者は苗受板２１の
握り部３５を持ち、苗受板２１をその上に苗２２を載置
したまま、苗のせ台２７の傾斜面に沿って残音４２の近
くまで移動する。

この際、レバ一部３７は、第４図に示すように長さＩ１
を保っているので、シャッター３３は閉鎖した状態とな
っており、予備苗２２は苗受板２１より落ちることはな
い。

予備苗台１３を残音４２に近づいた適当位置まで押し出
すと作業者は握り部３５と一括したレバ一部３７を握る
ことにより、レバ一部３７は、第５図に示すようにその
弾力に抗して曲げられ、長さＩ２となる。

この作動が連結ロッド４０及びア−ム３８を介してシャ
ッター３３を回動し、予備苗２２はその重力により苗の
せ台２７に移乗される。

この状態よりレバ一部３１を握ったまま、握り部３５に
より苗受板２１を引寄せることにより、空の苗受板２１
を再び予備苗台１３に戻す。

また、予備苗台１３の上段の枠２０に載置している苗受
板２１より苗のせ台２７に予備苗２２を供給する場合は
、第６図鎖線で示すように、植付部２５を油圧装置によ
り持上げ、上段の枠２０と苗のせ台２７上端部を略々整
列させてから、上述と同様に操作することができる。

また、この状態より植付作業を行う場合は、ロックレバ
−１８，１９により予備苗台１３を機体５の中央部に固
定し、乗用田植機１の左右バランスを保つことができる
。

以上説明したように、本考案によれば、苗受板２１はシ
ャッター３３を有するため、予備苗台１３のフレーム２
０に搭載して植付作業をする時、その振動により予備苗
２２がずれ落ちたり、或いは苗のせ台２７に予備苗２２
を移乗させる時、苗が大きな角度で曲げられることによ
る苗くずれを防止し得る。

また、傾斜状となっている苗のせ台２７に予備苗２２を
供給する時、残音４２に接近した適当な位置まで苗受板
２１に予備苗２２をのせたままで苗のせ台２７に沿って
案内し、適当位置でシャッター３３を開いて苗２２を供
給することにより、高い位置より苗のせ台２７に沿って
予備苗２２が落下し、残音４２と激突することにより、
その継目部分に苗くずれ或いはせり上りが生じることを
防止し得る。

これらにより、植付作業が防げられることなく円滑に持
続し得る。

更に、苗受板２１の握り部３５とシャッター３３との間
に弾性体３６を縮設するだげの極めて簡単な構成で足り
、かつ弾性体３５が、握り部３５に位置するレバ一部３
７とシャッター３３に連結するロッド部４０よりなり、
常時シャッター３３を閉じる方向に付勢すると共に、握
り部３５とレバ一部３７との一括した握り操作でロッド
部４０を介してシャッター３３を開くように構成したの
で、苗のせ台２７に予備苗２２を供給する際は、握り部
３５を手の掌で押出すことにより容易に苗受板２１を苗
のせ台２１に移動・案内することができかつ握り部３５
に添えた手でレバ一部３７を握ることにより容易にシャ
ッター３３を開いて、更に該レバ一部３７を握った状態
で握り部３５を引上げることにより、容易かつ確実に苗
２２を苗のせ台２７に残して苗受板２１のみを引抜くこ
とができ、これにより予備苗２２の供給作業を片手で極
めて容易かつ確実に行なうことができる。

なお、本考案を、機体後方に植付部２５を牽引・支持す
る乗用田植機１に用いれば、作業者は運転席１０より前
述操作をすることができ、更に予備苗台１３が苗のせ台
２Ｔに平行に移動し得、苗のせ台２７と条合せできる田
植機に用いれば、苗のせ台２７を動かして予備苗台１３
に合致させるという困難な作業を必要とせず、一層効果
的である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案が適用されている田植機を示す平面図、
第２図はその側面図、第３図は本考案による苗受板を示
す平面図、第４図はそのシャッターが閉じている状態を
示す第３図■−■線による断面図、第５図はシャッター
が開いている状態を示す第４図と同様な図、第６図は作
動を示す概略図である。 １・・・・・・（乗用）田植機、１０・・・・・・運転
席、１３・・・・・・予備苗台、２５・・・・・・植付
部、２７・・・・・・苗のせ台、２１・・・・・・苗受
板、３３・・・・・・シャッター、３５・・・・・・握
り部、３６・・・・・・弾性体、３７・・・・・・レバ
一部、４０・・・・・・ロッド部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 田植機に設けた予備苗台に取外し自在に配設され、かつ
   その上に予備苗を載置し得る苗受板において、該苗受板
   の一端に握り部を形成すると共に、その他端に予備苗の
   ずれ落ちを防止するシャッターを回動自在に設け、更に
   握り部とシャッターとの間に弾性体を縮設し、該弾性体
   が、握り部に位置するレバ一部とシャッターに連結する
   ロンド部よりなり、常時シャッターを閉じる方向に付勢
   すると共に、握り部とレバ一部との一括した握り操作で
   ロンド部を介してシャッターを開くように構成した苗受
   板。