JPS5814140Y2 - 鉄道車両台車の軸受支持装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は鉄道車両台車の軸箱支持装置に関するものであ
る。

従来の鉄道車両台車の片板はね軸受支持装昼東第１図に
示した様に、２枚の片板ばね１，１を備え片板ばね１，
１と軸箱２及び台車枠３の結合部に夫々セレーション部
４を有するものであり、これにより車両の一軸蛇行が防
止され、走行時の振動が改善され広く用いられているが
、左右動の振動に対しては、不充分であった。

そこでこれを改善したものとして第２図、第３図に示す
ようなものがあるが、これはセレーション部４と軸箱２
１との間に弾性体５を介在させて第１図に示した装置に
比較してこの部分を柔構造としたもので、板ばね１，１
が変位時に板ばね両端に設けたセレーション部４，４と
板部分の応力を軽減させ、かつ走行時進行方向に対して
、左右の振動による力を吸収し、車輪踏面の摩耗、軸受
の寿命に効果的な影響を与えるよう改良したものである
。

しかし、この弾性体５は軸受２１の片側に配置されてい
るため、車輪６に左右の力Ｆが働くとき軸箱２１の中心
と弾性体５の中心間の距離メがあるために弾性体５には
せん断変形に係る剛性の他に、こじり剛性による動きが
加って車輪６の見掛けの横支持剛性はそれだけ低くなり
、適正な横支持剛性を得ることが困難となり、更に弾性
体５の受ける応力はせん断応力とこじりモーメント応力
の両方が発生する。

本考案はかかる欠点を解決するため弾性体を軸箱の両側
に対称に配置し上記こじりモーメントをなくしスラスト
荷重下はゴムのせん断たわみのみにより吸収され最適な
横剛性を容易に得ることができるようにしたものである
。

以下その一実施例を第４図及び第５図によって説明する
。

片板ばね１，１の一端はセレーション部４によって台車
枠３に固定し、他端主軸箱２２０前後を挾んだ軸箱枠７
と一体に設けた取付用部材８にセレーション部４によっ
て固定せしめる。

そして軸箱２２を中形の軸箱枠７で被い該軸箱枠Ｉの両
側面と軸箱２２の両側面との間に前後対称に弾性体８，
８を介在せしめ、接着固定する。

尚軸箱枠７の上面は軸ばね９を貫通せしめるための円形
孔があけられてしるので、上下荷重は台車枠３、軸ばね
９、軸箱２２、軸受１０を経て車軸１１、車輪６に伝達
されることになる。

したがって弾性体８は、上下荷重を受持たないため適正
な左右方向の剛性を極めて容易に得られる。

本考案は上記のように構成されているから、左右方向の
振動による力Ｆは、軸箱枠１によって両Ｆ ・ 側ＶＣ７つ＼均等に分自己され、軸箱枠Ｉの両側は軸中
心から等距離にあるためこじりモーメントは作用しない
。

よって弾性体８には純粋なせん断力のみが作用するので
剛性の低下もなく寿命にも極めて良い結果を与えるもの
である。

この場合の弾性体の受ける応力はこじりモーメント応力
が発生せずせん断応力のみであるから極めて有利である
。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は従来の軸箱支持装置を示すもので、
第１図はその一例を示す側面図、第２図は他の例を示す
側面図、第３図は第２図の■−■断面図、第４図、第５
図は本考案による軸箱支持装置の一実施例を示すもので
、第４図は側面図、第５図は第４図のｖ−■断面図であ
る。 １は片板ばね、３は台車枠、４はセレーション部、Ｉは
軸箱枠、８は弾性体である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 軸箱の片側と台車枠との間に片板ばねを介在させた鉄道
   車両台車の片板ばね式軸箱支持装置に釦いて、軸箱を用
   形の軸箱枠で被い該軸箱枠の上面には軸ばねの貫通する
   円形孔を設けるとともに該軸箱枠の両側面と軸箱の両側
   面との間に弾性体を対称に配し、該弾性体を介して片板
   ばねにより軸箱を支持せしめたことを特徴とする鉄道車
   両台車の軸受支持装置。