JPS5814096Y2 - 自動車用ドアに於ける内張り板 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動車用ドアに於ける内張り板に関するもので
ある。

第１図は自動車用ドアに於ける内張り板の取付状態を示
した説明図である。

同図に於いて、１は内板２と外板３とからなる自動車の
ドアであってこれは、車室内の空間確保のため、その内
面が曲面形状に形成されている。

４はドア１０曲面形状の内面に取付けられる内張り板で
、これは、繊維をほぐして樹脂で固めた・・−ドボード
等からなる吸湿性の大きい基材５を、ウレタンフオーム
等からなるクッション材を介して、表皮７で被覆したも
ので、その外周縁部に所定ピッチに取付固定された複数
個のグロメット（図示せず）によって、ドア１の内板２
に沿って曲面状態に且つ弾圧的に支持せしめられる。

ところで、・・−ドボード等からなる内張り板４は、平
板状のものであるから、従来、これを、その外周部に取
付けたグロメットによって、ドア１の内板２に沿って曲
面状態に取付固定すると、その取付時に内張り板４の中
央部分に応力が生じ、その応力が外周部分に伝達されて
、当該部分が浮き上がり、外観上の体裁が極めて悪くな
るという問題が生じていた。

本考案はこのような問題点に鑑み、前記浮き上り現象を
防止し、ドア内装の体裁を向上させ得る自動車用ドアに
於ける内張り板を提供せんとするもので、以下その構成
を図面に示す実施例にしたがって説明すると次の通りで
ある。

第２図乃至第３図に於いて、１１は内板１２と外板１３
とからなる自動車のドアであって、これは、車室内の空
間確保のため、その内面が曲面形状に形成されている。

１４はドア１１０曲面形状の内面に取付けられる平板状
の内張り板で、これは、繊維をほぐして樹脂で固めた・
・−ドボード等からなる基材１５を、ウレタンフオーム
等からなるクッション材１６を介して、表皮１７で被覆
したもので、その中央部付近に設けたレギュレータ・・
ンドル或いはアームレスト等の部品取付孔１８゜１９．
１９の上方部分には、該取付孔１８，１９゜１９と外周
縁部間を横断する横長状のスリット２０２１を、基材１
５に夫々形成する。

２２はドア・・ンドルを取付けるための部品取付孔であ
る。

そして、この内張り板１４は、その外周縁部の複数の取
付孔２３に取付固定されるグロメット（図示せず）等に
よって、ドア１１の内板１２に沿って曲面状態に且つ弾
圧的に支持させる。

而して、上記構成からなる内張り板１４を、その外周縁
部に所定ピッチに取付けられた複数個のグロメットによ
って、ドア１１の内板１２に沿って曲面状態に且つ弾圧
的に取付固定すると、内張り板１４は、平板状であるか
ら、ドア内板１２への取付時に外周部分に作用しようと
する応力が、その中央部付近に生じるが、上述のように
中央部付近の部品取付孔１８，１９．１９と外周縁部間
に、これを横断するスリン）２０．２１を設けたから、
上記応力は、このスリン）２０．２１にて吸収されて、
外周縁部には作用しなくなり、浮き上り現象が生じるの
を防止する。

尚、上記スリン）２０．２１は、内張り板１４をドア内
板１２に取付けるときに、その中央部付近に生ずる応力
が外周縁部に作用しないように設けたものであるから、
スリットを設ける個所は、上記実施例のものに限定され
るわけではなく、任意の部品取付孔と外周縁部間の適当
な個所にスリットを横断させて設けてもよい。

以上のように、本考案は外周部をグロメット等によって
ドアの内板に固定する内張り板に於いて、部品取付孔と
外周縁間を横断するスリットを設けたから、ドア内板に
内張り板を取付けるとき、その中央部付近に生ずる応力
は、上記スリットにより吸収され、外周部に作用するよ
うなことはない。

したがって、内張り板の浮き上り現象を有効に防止する
ことができ、ドア内装の体裁が極めて良い。

また、浮き上り現象を防止するため、内張り板にスリッ
トを設けるだけでよいので、構造が簡単であり、且つ製
作コストも安い。

【図面の簡単な説明】

第１図は内張り板の取付状態を示す説明図、第２図は本
考案に係る内張り板の一実施例を示した説明図、第３図
はその断面説明図である。 １１・・・・・・ドア、１２・・・・・・内板、１４・
・・・・・内張り板、１８，１９．１９・・・・・・部
品取付孔、２０．２１・・・・・・スリット。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外周部をグロメット等によってドアの内板に固定する内
   張り板に於いて、部品取付孔と外周縁間を横断するスリ
   ットを設けたことを特徴とする自動車用ドアに於ける内
   張り板。