JPS5813504Y2 - エンドレスカセツト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はエンドレスに連結されたテープを屈曲させてカ
セットケーシング内に収納するようにしたエンドレスカ
セットに関する。

カセット式ＶＴＲによって比較的短時間の映像ノ再生を
繰返して行う場合には、エンドレスカセットを用いると
非常に便利である。

このカセットは第１図に示すように、エンドレスに接続
された磁気テープ１を不規側に屈曲させてカセットケー
シング２内に収納し、このテープ１を順次引出して再生
し、そして回転しておりかつその外周部にゴム等の摩擦
部材３を巻付けた引込み用リール４に磁気テープ１を押
圧部材５で押圧して、磁気テープ１を引込むようにして
いる。

しかしこのカセットケーシング２内には引込み用リール
４は１個しか設けられておらず、その代りにこのエンド
レスカセットがＶＴＲ本体に装着されたときに、その内
側に供給側のリール軸が挿入されるようにガイド筒６が
設けられている。

従ってこのカセットにおいては、前記引込み用り−ル４
によって磁気テープ１が引込まれる方向にこの磁気テー
プ１を正走行させることはできるが、磁気テープ１を逆
走行させることはできないという問題点があった。

本考案はこのような問題点に鑑みてなされたものであっ
て、テープの巻戻しの動作も可能となり、エンドレスカ
セットの操作性が一段と向上するとともに、巻戻しのテ
ープ走行がスムースに行なわれるエンドレスカセットを
提供するものである。

以下本考案をカセット式ＶＴＲに用いられるエンドレス
カセットに適用した一実施例を図面につき説明する。

まず第２図および第３図によって、エンドレスカセット
の概略を説明すると、このカセットは、そのケーシング
１１が偏平な直方体状に形成されており、かつこのケー
シング１１の前面側には回動９能に蓋体１２が取付げら
れている。

またこのケーシング１１の上面には透明な円形の窓１３
が設けられており、これによってケーシング１１の内部
に収納されている磁気テープ１４の状態を観察すること
ができるようになっている。

第３図はこのカセットケーシング１１の上側のハーフを
取除いた状態の平面図を示すものであって、蓋体１２の
内側に設けられている前面側のＶ字状をなす壁部１５に
はテープ引出し用開口１６およびテープ引込み用開口１
７がそれぞれ設けられている。

そしてテープ引込み用開口１７の内側にはテープ引込み
用リール１８が設げられている。

またテープ引出し用開口１６の内側には、テープ引戻し
用リール１９が設げられている。

そしてこれらのリール１８．１９の外周部には、例えば
ゴム等の比較的摩擦係数の大きな材料から成る摩擦部材
２０．２１を巻付けて取付けである。

またこれらのリール１８．１９それぞれとカセットケー
シング１１内に屈曲されて収納された磁気テープ１４と
を分離するように、リール１８．１９のそれぞれの外周
面に対してそれぞれにほぼ接線力向にて互に反対方向か
ら延出される一対の支持部材の一例である弾性変形可能
な支持体２４．２５が設けられている。

そしてリール１８．１９の外周面つまり摩擦部材２０．
２１に対して磁気テープ１４を押圧するための抑圧部材
２２と、この摩擦部材２０．２１から磁気テープ１４を
離間させる離間部材２３とがそれぞれの支持体２４．２
５の先端に支持された状態で、前記一対のリール１８．
１９の外周面に配されている。

次にこれらの押圧部材２２および離間部材２３の取付は
状態について述べると、第４図〜第６図に示すように、
支持体２４にはコ字状をなす切欠き２６が形成されてお
り、この切欠き２６がケーシング１１に設けられている
被取付片２７に係合されるとともに、一対のピン２８．
２９によって支持体２４の先端に取付げられている押圧
部材２２がリール１８．１９の外周面に押圧されるよう
に、この支持体２４が弓なりに弾性変形するように取付
けられている。

そしてこの支持体２４の下端はケーシング１１に形成さ
れている突片３０と当接することによってケーシング１
１との間に所定の隙間が形成されるようになっている。

またこのエンドレスカセットにおいては、前記抑圧部材
２２と離間部材２３とはそれぞれリール１８．１９の外
周面において互に近接した状態で対向するように配され
ている。

リール１８．１９にはそれぞれフランジ３１゜３２が一
体に形成されており、さらにこれらのフランジ３１．３
２の外周部には凹凸状の係合部が形成されている。

そしてこれらの係合部と係合可能にリールブレーキ３３
．３４が配されている。

これらのブレーキ３３．３４はカセットケーシング１１
にピン３５によって回動可能に支持されるとともに、巻
ばね３６によって前記凹凸と係合するように回動付勢さ
れている。

従って保管あるいは運搬中にこれらのリール１８．１９
が回転して磁気テープ１４がケーシング外に引出される
ことは効果的に防止される。

なおこのカセットがＶＴＲに装着されると、図外の解除
手段によって前記リールブレーキ３３．３４と前記リー
ル１８．１９のフランジ３１．３２との係合は解除され
るように構成されている。

次に以上のように構成されているこのエンドレスカセッ
トの動作を説明すると、ＶＴＲが記録モード、再生モー
ド、あるいは早送りモードに切換えられている場合には
、ＶＴＲ本体側の巻取りリール軸がテープ引込み用リー
ル１８と係合して、このリール１８は第３図において時
計方向に回転することになる。

これによってテープ引出し用開口１６から引出された磁
気テープ１４はＶＴＲ本体の所定のテープ走行路を走行
して、テープ引込み用開口１７に到り、そして磁気テー
プ１４は押圧部材２２によってリール１８の外周面に押
圧されるために、磁気テープ１４と摩擦部材２０との間
の摩擦力によってカセットケーシング１１内に引込まれ
ることになる。

なおこのときにリール１９は磁気テープ１４と接触する
ことによって、摩擦力で第３図において時計方向に回転
することになる。

またＶＴＲが巻戻しモードに切換えられている場合には
、ＶＴＲ本体側の供給リール軸がテープ引戻し用リール
１９を反時計方向に回転させるために、前記の動作とは
逆の動作によって磁気テープ１１は巻戻されることにな
る。

以上本考案を実施例につき述べたが、本考案は前記実施
例によって限定されることなく、本考案の技術的思想に
基いて各種変更が可能である。

例えば前記実施例は本考案をＶＴＲ用のエンドレスカセ
ットに適用したものであるが、本考案はテープレコーダ
のエンドレスカセットにも適用可能である。

以上要するに本考案のエンドレスカセットは、冒頭に記
したものにおいて、前記カセットケーシング内にテープ
引込み用とテープ引戻し用とからなる一対のリールを配
するとともに、この一対のリールそれぞれと前記カセッ
トケーシング内に屈曲させて収納された前記テープとを
分離するように、前記一対のリールそれぞれの外周面に
対してそれぞれにはぼ接線方向にて互に反対方向から延
出される一対の支持部材を設け、この一対の支持部材の
うち一方の支持部材の先端には前記リールの外周面に前
記テープを押圧する抑圧部材を支持させ、また他方の支
持部材の先端には前記リールの外周面から前記テープを
離間させる離間部材を支持させ、これら抑圧部材及び離
間部材を前記リルの外周面にて互に近接した状態で対向
するように配し、前記一対のリールの回転によって前記
テープをそれぞれ正方向および逆方向に走行させるよう
にしたことを特徴とするものである。

そして本考案は次の如き利点を有するものである。

（１）カセットケーシング内にテープ引込み用リールと
テープ引戻し用リールとを設けて、テープの正方向のみ
ならず逆方向の走行をも９能にしたものであるから、テ
ープの巻戻しも９能となり、このためにエンドレスカセ
ットの操作性が一段と向上する。

（２）シかも前述のりｌく 一対のリールそれぞれとカ
セットケーシング内に屈曲させて収納されたテープとを
分離するように、一対のリールそれぞれの外周面に対し
てそれぞれにほぼ接線方向にて互に反対方向から延出さ
れる一対の支持部材を設け、更にこの一対の支持部材の
それぞれの先端に支持される抑圧部材と離間部材とをリ
ールの外周面にて互に近接した状態で対向するように配
したことから、テープを正方向に送るときは勿論のこと
たとえ逆方向にテープを巻戻してもリールの外周面にカ
セットケーシング内に屈曲されて収納されているテープ
が巻付かないために、順序よく抑圧部材と離間部材の間
から導き出されて、巻戻しのテープ走行がスムーズに行
なわれる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のエンドレスカセットの上側のハーフを取
除いた状態の平面図である。 第２図〜第６図は本考案をカセット式ＶＴＲにおけるエ
ンドレスカセットに適用した一実施例を示すものであっ
て、第２図はその外観斜視図、第３図は上側のハーフを
取除いた状態の平面図、第４図は抑圧部材の斜視図、第
５図はこの抑圧部材の取付は状態を示す要部斜視図、第
６図は同側面図である。 なお図面に用いられている符号において、１１・・・・
・・ケーシング、１４・・・・・・磁気テープ、１８・
・・・・・テープ引込み用リール、１９・・・・・・テ
ープ引戻し用リール、２２・・・・・・押圧部材、２３
・・・・・・離間部材、２４．２５・・・・・・支持体
である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. エンドレスに連結されたテープを屈曲させてカセットケ
   ーシング内に収納するようにしたエンドレスカセットに
   おいて、前記カセットケーシング内にテープ引込み用と
   テープ引戻し用とからなる一対のリールを配するととも
   に、この一対のリールそれぞれと前記カセットケーシン
   グ内に屈曲させて収納された前記テープとを分離するよ
   うに、前記一対１／） ＩＪ−ルそれぞれの外周面に対
   してそれぞれにほぼ接線方向にて互に反対方向から延出
   される一対の支持部材を設け、この一対の支持部材のう
   ち一方の支持部材の先端には前記リールの外周面に前記
   テープを押圧する押圧部材を支持させ、また他方の支持
   部材の先端には前記リールの外周面から前記テープを離
   間させる離間部材を支持させ、これら抑圧部材及び離間
   部材を前記リールの外周面にて互に近接した状態で対向
   するように配し、前記一対のリールの回転によって前記
   テープをそれぞれ正方向および逆方向に走行させるよう
   にしたことを特徴とするエンドレスカセット。