JPS5813489Y2 - カセツト着脱装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は例えばＶＴＲに適用するのに最適なカセット着
脱装置であって、カセットホルダーを、このカセットホ
ルダーに対するカセット挿入位置と、その挿入されたカ
セットを所定位置に装着するカセット装着位置との間で
往復動自在に構成し、カセット挿入後にカセットホルダ
ーを上記カセット装着位置へ移動させることによって、
所定位置に固定すれている蓋起こし部材にてカセットの
開閉蓋を押し開くように構成しであるカセット着脱装置
に関するものである。

周知の如くこの種装置では、カセットホルダーをカセッ
ト装着位置へ移動させる為のストロークを利用して、所
定位置に固定されている蓋起こし部材をカセットの開閉
蓋に相対的に当接させて、開閉蓋を押し開くように構成
したものであるカベこの際蓋起こし部材が開閉蓋に相対
的に当接されるべき位置は通常の場合大きな制約があっ
て、蓋起こし部材は必ず開閉蓋の所定位置に正しく当接
されなげればならない構造になっている。

そして蓋起こし部材がこの所定位置から少しでも外れて
開閉蓋に当接されるような時には、開閉蓋の押し開きを
行なうことが出来ないものである。

一方力セット装着位置に装着されたカセットはその位置
においてカセット位置決めピン等の位置決め手段で正し
く位置決めされなげればならない。

なおこのカセット位置決めが正しく行なわれないと、例
えばカセット装着位置に設けられているリール台と、カ
セット内のテープリールとの保合が正しく行なわれなく
なって、テープの走行に著しくワウ・フラッタ−が発生
し、誠に好１しくない。

そしてカセットをカセット装着位置で正しく位置決め出
来るか否かは、カセットホルダーの動きによって大きく
左右される。

即ちカセットはカセットホルダー内に挿入されている関
係で、カセット装着位置へ移動されたカセットホルダー
の位置が所定位置からずれるようなことがあると、カセ
ツトを所定位置で正しく位置することが出来な（なる。

なお上記カセット位置決めに関する問題を解決する為に
は、カセットホルダーの支持機構に、このカセットホル
ダーがある程度自由に動き得るような自由度、即ちガタ
つきを持たせれば良い。

しかしながらカセットホルダーに上記の如きガタつきを
簡単に設けることは出来ない。

例数ならばカセットホルダーに上記の如きガタつきを持
たせた場合には、カセットホルダーをカセット挿入位置
からカセット装着位置へ移動させる途中で、蓋起こし部
材が開閉蓋に当接される時に、上記ガタつき故に、この
蓋起こし部材が開閉蓋の所定位置から外れた位置に当接
され、開閉蓋の押し開きを行なえなくなってし筐うと言
った不都合を招いてし１う。

以上の理由から従来は殆んどの場合、カセットホルダー
の支持機構をガタつきの出来るだけ少ない、しつかりし
た構造に構成して、カセットに対する蓋起こし部材の位
置ずげを正しく行なわせて、蓋起こし部材を開閉蓋の所
定位置へ正しく当接させることと、カセットホルダーを
カセット装着位置の所定位置へ正しく移動させることと
を狙っている。

ところでこのような従来方法では、カセットホルダー及
びその支持機構の部品精度、組立て精度。

或いは蓋起こし部材の取付は位置精度を極めて高くしな
げればならない。

しかしながら上記部品精度を極めて高くする為の加工は
極めて困難でありまた上記組立て精度を極めて高くする
為には極めて厳重な調整が必要で、作業性に欠ける等著
しくコスト高になっている。

しかも上記部品精度及び組立て精度が何れも悪化する方
向に傾いた時にはカセットホルダーの支持機構にガタつ
きが少ないことが返って禍して、前述したように開閉蓋
の押し開きを行なえなかったり、或いはカセットの位置
決めに支障が出来てし筐うことになる。

本考案は上述の如き実状に鑑み考案されたものであって
、上記部品精度や組立て精度に頼らず□極めて簡単な構
造で、カセットに対する蓋起こし部材の位置ずげを極め
て正確に行なえるようにする一力、カセット装置位置で
のカセットの位置決めをも極めて正しく行なえるように
したものを提供しようとするものである。

以下本考案をＶＴＲに適用した一実施例を図面に付き述
べる。

先ずカセットホルダー１は底板２と、一対の側板３と、
両側板３の上端間に架設された上板（図示せず）とで構
成され、このカセットホルダー１内にカセット４が第１
図矢印方向からほぼ水平状に挿入されるように構成され
ている。

なおこの際カセット４はカセットホルダー１内で上下刃
向には多少自由度、即ちガタつきがあるが、左右方向の
自由度、即ちガタつきは殆んどないように構成されてい
て、カセット４はカセットホルダー１の前記一対の側板
３間にガタつきのないようにきっちりと挿入される。

なお上記挿入されたカセット４は前記上板の下面に取付
けられた板バネ（図示せず）等にて前記底板２上に弾性
的に押えつげられる。

なおりセット４には第５Ａ図及び第５Ｂ図に示されるよ
うに、その前面部を開閉する開閉蓋５が一対の支点ピン
６を介して回転自在に枢着されている。

なおこの開閉蓋５は内蔵された戻しバネ（図示せず）に
よって第５Ａ図の閉状態に回動附勢されている。

また第５Ａ図及び第５Ｂ図に示されるように、本考案で
云う蓋起こし部材の一例を構成する蓋起こし板８の前記
開閉蓋５に対する当接位置は、カセット４の底面４ａに
おける前端部の横側部に設けられた切欠き９の左右方向
の巾１０以内に定められている。

そしてこの巾１０以内において後述するように開閉蓋５
の下端面５ａに蓋起こし板８が相対的に当接された時に
限り、第５Ｂ図の如く開閉蓋５が蓋起こし板８によって
戻しバネに抗して押し開かれる。

−しかしながらこの際蓋起こし板８が上記巾１０以内か
ら左右力向に少しでも外れて開閉蓋５に当接された時に
は、この蓋起こし板８は実際にはカセット４の底面４ａ
に当接してし１い、開閉蓋５の押し開きを行なえなくな
る。

そして前記カセットホルダー１はその左右両端部に設け
られた一対の支持機構１１によってシャーシ１２上に支
持されている。

なお上記支持機構１１０−例としてここでは、枢着ピン
１３によってほぼＸ字形に交差された一対の交差リンク
１４ｊ１５を用い、−力の交差リンク１４はその両端を
カセットホルダー１の側板３と、シャーシ１２上に固着
された支持板１６とに枢着ピン１７と支点軸１８とを介
してそれぞれ枢着し、他方の交差リンク１５はその両端
を前記側板３と支持板１６とに固着した枢支ピン１９．
２０に長孔２１．２２を介してそれぞれ係合させた構造
を採用している。

そしてこれら両支持機構１１によりカセットホルダー１
が第３図に実線、第４図に鎖線で示されたカセット挿入
位置と、第３図に鎖線、第４図に実線で示されたカセッ
ト装着位置との間ではホ平行連動により往復動自在に構
成されている。

なお両交差リンク１４に関連された一対の戻しバネ２３
によって、カセットホルダー１はカセット挿入位置側、
即ち上刃側に移動附勢されている。

なおりセット装着位置にはシャーシ１２上に一対のリー
ル台２５ｊ２６と、例えば４本の位置決めピン２７とが
設けられている。

そして前記蓋起こし板８は、カセットホルダー１内に挿
入されたカセット４の開閉蓋５の前記切欠き９の真下に
対向する位置で、かつ前記カセット挿入位置とカセット
装着位置との間の位置に第３図に示されるように垂直状
に配置されている。

なおこの蓋起こし板８はシャーシ１２に固着されている
。

一カカセットホルダー１の底板２の後端側（Ｄ−側部に
は前記蓋起こし板８の真上位置に切欠き２９が形成され
ている。

そしてこの切欠き２９の外周を沿うように設けられたガ
イド部材３０が上記底板２の下面に取付けられている。

なおこのガイド部材３０は例えば合成樹脂にて成形され
ていてほぼ方形状をなし、その後端部にはこれを上下に
挿通する溝３１が形成されている。

そしてその溝３１０対向面の上下両端にはＶ形及び逆Ｖ
形に切欠かれたガイド斜面３２．３３が形成されている
。

またカセットホルダー１の前端側の一側部には前記位置
決めピン２７０１つの真上位置に挿通孔３５が形成され
ている。

そしてこの挿通孔３５には別のガイド部材３６が嵌装さ
れている。

なおこのガイド部材３８は例えば合成樹脂にて形Ｆｆｔ
すれていて、中心部に挿通孔３７が形成されており、そ
の挿通孔３７の少なくとも上下両端の内周はほぼ逆円錐
及び円錐状のガイド斜面３８．３９が形成されている。

以上の如く構成されたカセット着脱装置において、先ス
一対の支持機構１１には、カセットホルダーが左右水平
面方向（第４図で矢印で示される方向）に、つ１リカセ
ツト４の挿入力向に対して直角な方向でかつカセット４
の底面４ａと平行な方向にある程度自由に動き得るよう
な自由度、即ちガタつきを持たせである。

次にカセットホルダー１がカセット挿入位置にある時に
、蓋起こし板８の上端側の一部８ａにガイド部材３０が
溝３１によって挿入、即ち係合され、かつカセットホル
ダー１がカセット装着位置に移動された時には、蓋起こ
し板８がガイド部材３０の溝３１の上方に抜けて、その
保合が解除されるように、蓋起こし板８の上下刃向の位
置及び上下刃向の長さと、これに対するガイド部材３０
との位置関係が定められている。

以上に基きカセット４の着脱操作を説明すると、先スカ
セット挿入時には、カセットホルダー１がカセット挿入
位置にある状態で、このカセットホルダー１内にカセッ
ト４が挿入される。

なおこの時ガイド部材３０がその溝３１によって第３図
の如く蓋起こし板８の一部に係合されている関係で、カ
セットホルダー１が左右方向の所定位置に規制されてガ
タつきが抑えられており、カセット４の挿入な円渭に行
なえる。

次に上記カセット挿入後にカセットホルダー１を下方に
押すことにより、カセットホルダー１がほぼ水平に下降
されて、このカセットホルダー１によりカセット４がカ
セット装着位置に水平に装Ｎされる。

そしてこのカセット下降途中□おいて、蓋起こし板８が
カセット４の開閉蓋５の下端面５ａに下から相対的に当
接して、この開閉蓋５を押し上げ、カセット４がカセッ
ト装着位置に完全に装着された時、この開閉蓋５が第５
Ｂ図の如く完全に押し開かれる。

しかしてこの際カセットホルダー１がカセット装着位置
の近くに達する１での間、蓋起こし板８がガイド部材３
０の溝３１内を相対的に摺動する。

従ってカセットホルダー１の下降開始から下降途中に至
る筐での間ガイド部材３０によって、カセットホルダー
１と蓋起こし板８との左右方向の相対的位置関係が所定
状態に極めて正確に保持される。

この結果蓋起こし板８はカセット４の前記切欠き９の巾
１０以内の所定位置において開閉蓋５の下端面５ａに正
しく当接されて、この蓋起こし板８による開閉蓋５の押
し開きが正しく行なわれる。

一カカセットホルダー１がカセット装着位置に達する直
前に、蓋起こし板８がガイド部材３０の溝３１の上方に
第４図の如く相対的に抜けて、蓋起こし板８に対するガ
イド部材３０の係合が解除される。

従ってカセットホルダー１がカセット装着位置へ下降さ
れた時には、蓋起こし板８に対するガイド部材３０の係
合が既に解除されていて、カセットホルダー１はカセッ
ト装着位置において左右水平面方向に成る程度ガタつく
ことが出来る状態に切換えられる。

コノ為カセット装着位置に装着されたカセット４の左右
水平面方向の位置がカセットホルダー１によって拘束さ
れることが全くなくて、カセット４は４本の位置決めピ
ン２７によって所定位置に極めて正確に位置決めされる
。

なおこの際カセットホルダー１はカセット装着位置でロ
ック機構（図示せス）にてロックされる。

−カカセット４は位置決めピン２７の上端面２７ａ上に
カセットホルダー１内の板バネにて弾性的に押圧され、
かつ位置決めピン２７の上端面２７ａの中央部に突設さ
れた突起２７ｂがカセット４の底面４ａに設げられた係
合孔４０内に係合されることによって、カセット４の所
定の位置決めがなされる。

そして一対のリール台２５．２６がカセット４内の一対
のテープリールに正しく係合される。

なおりセット抜き取り時には、カセットホルダー１のロ
ックが解除されると、カセットホルダー１が戻しバネ２
３によってカセット挿入位置へ押し上げられ、このカセ
ットホルダー１内からカセット４を抜き取ることが出来
るようになる。

そしてこの際カセットホルダー１がカセット装着位置か
ら成る程度上昇された時に、蓋起こし板８がガイド部材
３０の溝３１内に再び挿入されることになる。

なおこの際、ガイド部材３０の溝３１に設けられたガイ
ド斜面３３によって蓋起こし板８がその溝３１内に円滑
に挿入されるが、例えばカセットホルダー１の突落し時
等において、カセットホルダー１が左右水平面方向に大
きくガタつきながら上昇されるようなことがあって、上
記溝３１内に蓋起こし板８が挿入されなくなるようなこ
とが起こらないように、安全性を考慮して前記ガイド部
材３６が設けられている。

即ちカセットホルダー１がカセット装着位置へ下降され
た時、位置決めピン２７の１つが第４図の如くガイド部
材３６の挿通孔３７に挿通される。

但しこの際その挿通孔３Ｔの最小直径部の寸法が位置決
めピン２７の直径より充分に大きく構成されていて、上
記挿通状態で、位置決めピン２７によりカセットホルダ
ー１の左右水平面方向の自由度を拘束してし１うことが
ないように構成されている。

そしてカセットホルダー１の上昇時に、位置決めピン２
７からガイド部材３６が上方に抜ける瞬間１で、このガ
イド部材３６によりカセットホルダー１の左右水平面方
向の大きなガタつきが抑えられる。

この結果蓋起こし板８がガイド部材３０の溝３１内ニ確
実に挿入されることになる。

以上型するに本考案のカセット着脱装置は、冒頭□記し
たものにおいて、上記カセットホルダーをカセットの挿
入方向に対して直角な方向でかつカセットの底面と平行
な方向に対して自由度を持たせるとともに、このカセッ
トホルダーが上記カセット装着位置から上記カセット挿
入位置へ移動された時に上記蓋起こし部材に係合されて
、そのカセットホルダーを上記平行な方向の所定位置に
規制するガイド部材を上記カセットホルダーに設け、こ
のガイド部材は、上記カセットホルダーが上記カセット
挿入位置から上記カセット装着位置へ移動されてカセッ
トの装着がなされることによって上記蓋起こし部材との
係合が解除されるようになされたことを特徴とするもの
である。

コレにより、本考案は次の利点を有するものである。

■、カセットホルダーの支持機構にカセットの挿入力向
に対して直角な方向でかつカセットの底面と平行な方向
（実施例における左右水平面方向）に対して自由度を持
たせ得るがために、部品精度、組立て精度並びにその調
整等はさほど高精度にする必要がなくなり、装置全体と
して製造並びに組立てが非常に簡単となって、組立て作
業性も著しく向上する等、非常に低コストなものとなる
。

■、そしてカセットホルダーにガイド部材を設けるだけ
の構造であるから、その構造は非常に簡単であり、既存
の装置にも簡単に実施出来る等、製造も非常に簡単であ
る。

■、またカセットホルダーに上述した自由度を持たせ、
かつカセットホルダーに設けられたガイド部材がカセッ
トの装着がなされるカセット装着位置にては蓋起こし部
材との係合が解除されるために、カセット装着位置では
カセットホルダーがある程度動き得るガタつきのある状
態となって、カセットをカセット装着位置の所定位置に
極めて正しく位置決めさせることが出来る。

■、しかもカセットホルダーに上述した自由度を持たせ
るにも拘らず、カセット挿入位置にてはカセットホルダ
ーに設けられたガイド部材が蓋起こし部材に係合されて
いるために、カセット挿入位置においてはカセットホル
ダーが位置規制すれ、つ１り蓋起こし部材がカセットの
開閉蓋の所定位置に正しく当接され、その開閉蓋の押し
開きを正しく行なうことが出来る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案をＶＴＲに適用した一実施例を示したもの
であって、第１図はカセットホルダ一部分の斜視図、第
２図は同上の一部切欠平面図、第３図はカセットホルダ
ーがカセット挿入位置に上昇されている状態での一部切
欠側面図、第４図はカセットホルダーがカセット装着位
置へ移動された状態での一部切欠背面図、第５Ａ図及び
第５Ｂ図はカセットの開閉蓋に対する蓋起こし板の当接
位置を説明する要部の斜視図である。 また図面に用いられた符号において、１はカセットホル
ダー、４はカセット、５はカセットの開閉蓋、８は蓋起
こし板、１１はカセットホルダー支持機構、３０はガイ
ド部材である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. カセットホルダーを、このカセットホルダーに対するカ
   セット挿入位置と、その挿入されたカセットを所定位置
   に装着するカセット装着位置との間で往復動自在に構成
   し、カセット挿入後にカセットホルダーを上記カセット
   装着位置へ移動させることによって、所定位置に固定さ
   れている蓋起こし部材にてカセットの開閉蓋を押し開く
   ように１ｉＪしてあるカー１＝ツト着脱装置において、
   上記カセットホルダーをカセットの挿入力向に対して直
   角な方向でかつカセットの底面と平行な方向に対して自
   由度を持たせるとともに、このカセットホルダーが上記
   カセット装着位置から上記カセット挿入位置へ移動され
   た時に上記蓋起こし部材に係合されて、そのカセットホ
   ルダーを上記平行な方向の所定位置に規制するガイド部
   材を上記カセットホルダーに設け、このガイド部材は、
   上記カセットホルダーが上記カセット挿入位置から上記
   カセット装着位置へ移動されてカセットの装着がなされ
   ることによって上記蓋起こし部材との保合が解除される
   ようになされたことを特徴とするカセット着脱装置。