JPS5813333B2 - 複合管の製造方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はガラス繊維で補強した複合管の製造方法に関し
、特に予め差し口、受け口の形状を有する内層、中間層
からなる仮複合管成形後、該仮複合管を相互に嵌着して
から軸方向、円周方向に合成樹脂液含浸ガラス繊維を巻
き付けて連続的に外層を成形し、円周方向、軸方向の補
強効果を図った複合管の製造方法に関する。

従来の複合管は、所定速度で回転しているマンドレルに
合成樹脂液を含浸させたスダレ状、布状のガラス繊維を
軸方向に巻き付け、内層を形成せしめ該内層の外周面に
樹脂モルタルを巻き付けると共にこれを硬化させ、つい
で前記樹脂液を含浸させたスダレ状または布状ガラス繊
維を巻き付ける製造方法がとられている。

しかしながら、このような複合管の製造方法では、）マ
ンドレルを内層中間層、外層を成形する間は脱着せず使
用するため、生産能率がマンドレルに依存する欠点があ
った。

本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的と
するところは、強度付与、高生産性および経済性の向上
を図り得る複合管の製造方法を提供することにある。

以下、図面を参照しながら本発明を詳細に説明する。

第１図は本発明の製造方法によって成形された複合管１
を示し、この複合管１はポリエステル樹脂等の合成樹脂
液を含浸させたガラス繊維を筒状に巻回してなる内層２
と、この内層２の外周面に樹脂モルタルを巻付けてなる
中間層３と、更にこの中間層３の外周面に巻き付けた前
記同様の合成樹脂液を含浸させたガラス繊維を軸方向お
よび円周方向に配装してなる外層４とで構成される。

本発明の製造方法は、輪転巻付け法によって内層２およ
び中間層３を成形する第一の工程と、外層成形機によっ
て外層４を成形する第二の工程とに大別される。

上記輪転巻付け法は第２図のよう？マンドレル５を所定
速度で回転させておき、このマンドレル５に上記ガラス
繊維あるいは樹脂モルタンを巻付ける方法で、該マンド
レル５は駆動機構により所定速度で回転されるものであ
る。

このマンドレル５の両端部に、製造する複合管１の長さ
に応じた間隔を置いて互いに合致する一対の鍔６，６を
取付けてある。

しかして、所定速度で回転しているマンドレル５に対し
てポリエステル樹脂等の合成樹脂液を含浸させた横糸用
ガラス繊維７、を供給し、マンドレル５の外周面に所定
厚に巻付ける（第３図参照そして、所定厚さまで巻き終
えると、第４図ａ，ｂのようにガラス繊維７．を切断し
、マンドレル５下方に位置するロール８を上方へ移動さ
せガラス繊維７に含浸している合成樹脂液を絞る。

次にガラス含有量を高くし強度を上げる為に第５図のよ
うな絞り機９に移動し、マンドレル５の外周面に巻き付
けたガラス繊維Ｔ１を上部２本下部１本のロール１ ０
、，１ ０により更に絞り、内層２を成形する。

次に第６図のような中間層成形機１１に移動し内層２の
外周面に樹脂モルタル１２を巻き付け、同時に上部１本
下部２本のロール１ ３， ，１ ３で転圧し、内部の
空気を抜く。

このようにして固く圧密して成形した中間層３の外周面
にセロハン等のフイルム状離型材を巻き５０〜１００℃
の硬化炉中に１０〜６０分間配置して硬化させ中間層３
を成形する。

そして、硬化後の硬化物は離型フイルム取外し機により
上記離型材を取外しマンドレル引抜き機に移送する。

このマンドレル引抜き機により引き抜かれた仮複合管は
第７図のように、両端部に取付けられていた鍔６１，６
による差し口１４および受け口１４が成形される。

引抜かれたマンドレル５は取外した鍔６、，６を再び取
付け自動返送される。

マンドレル５引抜き後の仮複合管１５は外層成形機の待
機台に移送され、待機台上で仮複合管１５相互間を差し
口１４、および受け口１４２を利用して嵌合させて結合
し、外層成形機に送り出丈この時差し口１４１および受
け口１４間には漏れ止めを塗っておく。

この外層成形機は第８図のように、上記のように結合さ
れた仮複合管１５を図示矢視の方向に移？しながら外層
４を成形するもので、仮複合管１５の外周面軸方向に沿
って合成樹脂液を含浸させた縦糸用ガラス繊維７を供給
する縦糸取付機と、上記合成樹脂液を絞る複数のロール
群１６と、上記縦糸用ガラス繊維７２の外周から更に合
成樹脂液を含浸させた横糸用ガラス繊維７３を巻付ける
横糸取付機１７で構成されている。

そして、上記仮複合管１５の外周面に円周方向に等間隔
を保ちながら軸方向に沿って供給された縦糸用ガラス繊
維７をロール群１６により押圧して合成樹脂液を絞りな
がら順次移送する。

これにより、縦糸用ガラス繊維７２は中間層３外周面に
圧接され、更に、この縦糸用ガラス繊維７の外周から横
糸用ガラス繊維７３を巻き付ける。

すなわち、軸方向に移送されている仮複合管１５の外周
を回転する横糸取付機１７から横糸用ガラス繊維７８を
供給しこれを巻き付ける。

そして、縦横のガラス繊維７２，７３の巻き付けが完了
すると、この外層４の外周面に離型材を巻付け、これを
５０〜１００℃の硬化炉中に１０〜６０分間入れ、ガラ
ス繊維７２，Ｔ８に含浸させた合成樹脂液を硬化させて
成形する。

次に離型材を取外し、前述の管結合部を切断し、複合管
１を製造する。

以上、述べたように本発明による複合管の製造方法によ
れば、内層および中間層成形後マンドレルを引抜いて仮
複合管を形成し、この仮複合管を利用して外層を成形す
るので、引抜いた複合管を再び内層の成形に利用でき生
産能率の向上を図ることができる。

また、内層は円周方向のガラス繊維で、外層は円周方向
および軸方向のガラス繊維で補強され、かつ中間層は樹
脂モルタルにより剛性を付与されるので極めて合理的な
耐外圧性を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の製造方法により製造された複合管を示
す縦断面図、第２図はマンドレルを示す一部断面図、第
３図ないし第８図は本発明による複合管の製造方法を示
し、第３図は輪転巻付け法によるガラス繊維の巻付け態
様を示す斜視図、第４図ａ１ｂおよぴ第５図はガラス繊
維の巻付け、合成樹脂の絞り工程を示す概念断面図、第
６図は樹脂モルタルの巻付け態様を示す概念断面図、第
７図は樹脂モルタル巻付後の成形体を示す縦断面図、第
８図は外層の成形態様を示す概念斜視図である。 １・・・・・・複合管、２・・・・・・内層、３・・・
・・・中間層、４？・・・・・外層、５・・・・・・マ
ンドレル、７１，７，７３・・・・・・ガラス繊維、１
２・・・・・・樹脂モルタル。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 両端部に予め差し口および受け口の形状を有する鍔
   を装着したマンドレルの周面に合成樹脂液を含浸させた
   ガラス繊維を巻き付けて内層を成形し、該内層の外周面
   に樹脂モルタルを巻き付けて中間層を成形する第一の工
   程と、上記内層および中間層の硬化後、該硬化物から上
   記マンドレルを引抜いて内層および中間層からなる仮複
   合管を形成後、両端部に成形された差し口および受け口
   を利用して上記仮複合管を２本以上相互に嵌合させて結
   合し、これら結合した仮複合管を軸方向に沿って移送し
   ながら合成樹脂液を含浸させたガラス繊維を管軸方向に
   繰り出し、このガラス繊維を上記仮複合管の外周面軸方
   向に圧接させた後、該仮複合管の円周方向に合成樹脂液
   を含浸させたガラス繊維を巻き付けて連続的に外層を成
   形する第二の工程とを備え、上記結合された複合管を個
   々に分割して成形するようにしたことを特徴とする複合
   管の製造方法。