JPS5813012B2 - コア型マグネット用ア−マチャ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はドットプリンタなどの印字装置に装備されるコ
ア型マグネット用アーマチャに係り、ことに印字動作の
高速化を町能とするコア型マグネット用アーマチャに関
する。

ドットプリンタなどの印字装置の印字駆動用マグネット
におけるアーマチャは、高速印字動作をさせるために、
１回の印字動作を終えたら直ちに所定の位置に復帰して
次回の印字動作に備えるような機能を持つことを要求さ
れている。

第１図に基づいて本発明の対象とするコア型マグネット
用アーマチャの動作を簡単に説明する。

同図に示すように、コア５とコイル２とからなる印字マ
グネット１が励磁されると、アーマチャ３は矢印Ａに示
すように、ヨーク４の端部を回動支点としてコア５に吸
引される。

これによりプリントワイヤ６が叩かれ、図外のインクリ
ボンを介して所定の用紙に印字される。

そしてこのような動作がくり返し行なわれる。

上記したコア型マグネット用アーマチャとして従来、次
に述べるものが提案されている。

第２図は従来のアーマチャを示す一部断面部分を含む側
面図、第３図は第２図に示したアーマチャの平面図であ
る。

これらの図、および前述の第１図ならびに後述の第４．
５，６図において同一の部材は同一の符号で示してある
。

第２，３図に示す従来のアーマチャ３は、磁気特性上の
理由からけい素鋼板を塑性加工して形成したものよりな
っており、その下面に、すなわちコア５側にはコア５と
の間にエアーギャップを持たせるための絶縁フイルム７
を貼り付けてある。

アーマチャ３は第３図に示すように、その胴部が略三角
形状に、また先端部が細帯状になっている，そして絶縁
フイルム７はアーマチャ３の回動支点部、すなわちヨー
ク４と接触する部分の近傍からコア５の直上位置までの
長さに形成してある。

ところでこのように構成したアーマチャ３を装備したド
ットプリンタにおいて、より高速な印字動作を実施させ
るためには、通常の駆動エネルギ（電圧と電流との積で
表わされる）よりも多くの駆動エネルギが必要とされる
が、この駆動エネルギを増量させた場合にはコイル２に
よって発生する熱が無視できぬものとなり、この熱が他
部材に悪影響を及ぼしてしまうという不具合があった。

本発明はこのような従来技術における現状に鑑み、アー
マチャの軽量化に着目してなされたもので、その目的と
するところは、他部材に何ら悪影響を及ぼすことなく著
しい高速化を町能とするコア型マグネット用アーマチャ
を提供するにある。

この目的を達成するため、本発明においてはプラスチッ
クからなるアーマチャ本体に磁気回路を形成する金属板
を埋設する。

以下、本発明のコア型マグネット用アーマチャを図面に
基づいて詳述する。

第４図は本発明の一実施例を示す一部断面部分を含む側
面図、第５図は第４図に示したアーマチャの平面図、第
６図は第４図に示したアーマチャの拡大側断面図である
，これらの図に示すようにアーマチャ８はプラスチック
からなるアーマチャ本体１０と、アーマチャ本体１０に
埋設された、磁気回路を形成する金属板９とから成って
いる。

金属板９はたとえばけい素鋼板を用いてあり、この金属
板９は第５，６図に示すように外縁部につば９／を有し
ている。

そして金属板９は回動支点部であるヨーク４との接触部
近傍からコア５の直上近傍まで伸長させてあり、上面は
露出している。

また金属板９はアーマチャ本体１０のコア５側とは反対
側に埋設されており、金属板９のコア５側は全面プラス
チック部となっている。

すなわち略三角形状の胴部および細帯状の先端部からな
るアーマチャ８の金属板９以外の部分はすべてプラスチ
ックを用いて成形してある。

このようなアーマチャ８は、所定のモールド金型を用い
て簡単に成形することができる。

上記のように構成したアーマチャ８においては、従来と
同じ比重の部材は金属板９だけであり、他は比重の小さ
いプラスチックであるので、従来に比べて慣性モーメン
トが大幅に軽減化される。

なお上記説明において、金属板９はけい素鋼板よりなる
金属板を用いると述べたが、けい素鋼板以外の磁性体よ
りなる金属を用いてもよく、また金属部９は必すしも板
体に限定されない。

また金属部９を金属板よりなるものとし、上述のように
その外縁部につば９′を設けた場合には、このアーマチ
ャ本体１０と金属板９とが堅固に固着され、印字動作に
伴ってくり返して行なわれる回動運動の際に、アーマチ
ュア本体１０と金属板９とが容易には分離し難く、耐久
性の向上に良好に作用する。

また本発明のコア型マグネット用アーマチャは、ドット
プリンタなどの印字装置に適用されるばかりでなく、他
の高速手段を具備する装置にも適用町能なことは言うま
でもない。

以上述べたように本発明のコア型マグネット用アーマチ
ャによれば、軽量のプラスチックからなるアーマチャ本
体に必要最小寸法形状の金属板を埋設したことから、従
来に比べて重量が大幅に軽減化され、したがって従来普
通に消費されていたと同じ量の駆動エネルギで、他の部
材に何ら熱的な悪影響を及ぼすことなく、著しく高速な
印字動作が可能となる効果がある。

なお本発明者らはアーマチュア本体にガラス、カーボン
繊維等の無機物を充填した熱町塑性樹脂を用い、金属板
にけい素鋼板を用い、第５図に示した形状にアーマチャ
を成形したところ、けい素鋼の比重が７．８であり、上
記樹脂の比重が１．４であることから、このアーマチャ
の慣性モーメントは従来品に比べて約１／４となり、従
来と同量の駆動エネルギで、従来品による印字速度に比
べて１．５〜２倍の高速化が可能となることを実験によ
って確認している。

【図面の簡単な説明】

第１図はコア型マグネット用アーマチャの動作を説明す
る一部断面部分を含む側面図、第２図は従来のコア型マ
グネット用アーマチャを示す一部断面部分を含む側面図
、第３図は第２図に示したアーマチャの平面図、第４図
は本発明のコア型マグネット用アーマチャの−実施例を
示す一部断面部分を含む側面図、第５図は第４図に示し
たアーマチャの平面図、第６図は第４図に示したアーマ
ナヤの拡大側断面図である。 １・・・・・・マグネット、５・・・・・・コア、８・
・・・・・アーマチャ、９・・・・・・金属板、９／・
・・・・・つば、１０・・・・・・アーマチュア本体。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ プラスチックからなるアーマチャ本体に磁気回路を
   形成する金属板を埋設したことを特徴とするコア型マグ
   ネット用アーマチャ。 ２ 上記金属板が所定の回動支点部の近傍からコアの直
   上近傍まで伸長したことを特徴とする特許請求の範囲第
   １項記載のコア型マグネット用アーマチャ。 ３ 上記金属板の外縁部につばを形成したことを特徴と
   する特許請求の範囲第１項または第２項記載のコア型マ
   グネット用アーマチャ。